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前編
しおりを挟む「俺ら、愛し合ってるんだ」
「そうなの~ごめんねリリア~」
その日、婚約者オッポと親友だと思っていたネリが、二人で私の前へやって来た。
そして。
「ということだから、リリア、君との婚約は破棄とするな」
オッポは悪気など一切ないような顔でそう言った。
「俺とネリはどこの誰よりも愛し合っている。その想いは強く、誰にも邪魔などできないほどのものだ」
「ごめごめ~リリア~」
「だからリリア、たとえ君と結婚したとしても、俺が君を愛することはない。ならば婚約は破棄した方が良いと思った。そういうことなんだ」
「ほんとごめんねリリア、あたしの方が魅力的だったみたいね~」
オッポとネリはそこまで言い終えてから抱き締め合う。
これは何を見せられているのだろうか……。
「じゃな、リリア。ばいばい。永遠に、さよなら」
こうして私は婚約破棄された。
しかし驚いた、親友だと思っていたネリに婚約者を奪われるとは。
人生とは分からないものだ……。
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