一人の女性が私のところへやって来たことから婚約者の浮気が発覚しました。~二人はそれぞれ勝手に自滅したようです~

四季

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2話

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「さようならアドベレーム。あとはお金に関する話し合いだけです。もう貴方と直接お話することはないでしょう」

 最後、そう言い放った時には、心の内は澄んでいた。

 アドベレームのことは嫌いだったわけじゃない。でもその時には既に嫌いになっていた。裏切った彼を愛することなんてできるはずもなく、それどころか、元のような関係でいることすらもう不可能。引き返すことはできそうになくて。

 ――でもその方が良かったのだ。

 躊躇せず、思いきって切り捨てられるから。

 その後私たちが会うことは本当にもう二度となかった。

 ただ、償いのお金はしっかりと払ってもらった――アドベレームからはもちろんだが、関係を壊す原因を作ったフレリアからも。


 ◆


「永遠を愛を誓いますか?」

 あれから数年、私は今日誰よりも愛する人と結ばれる。

「「はい」」

 この心に迷いはない。

 彼とならどこまでも共に歩める――そう確信している。
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