婚約破棄という名の嵐の果てに 咲き乱れる花

四季

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婚約破棄という名の嵐の果てに 咲き乱れる花

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花が咲いたら
あなたを思い出すの

楽しいことや
嬉しかったことを
思い出しながら
生きてゆく
でもいつもは忘れていて

けれどその記憶は
ふとした時に蘇って
切なさと
思い出という愛しさに
心を揺らす
過ぎたことと知りながら

花が咲いたら
あなたを思い出すの

あの頃は楽しかった
でもすべては
過去となり
通り過ぎてしまって
もうわたしたちは
会えもしないし
手を取り合うこともできないし
そんな結末
悲しいことね

でも
今も
思い出はこの胸に

確かに

ここに在る

花が咲くたび
いつもあなたを思い出す

笑えたことや
幸福だったことを
ちらつかせながら
歩んでゆく
日頃は忘れているけれど

そう
永久に
思い出はこの胸の内にこそある

確かに

ここに在る

婚約破棄という名の嵐の果てに
咲き乱れる花

愛は過去のものとなり

それでもなお

花は咲き
光は射し

――生きてゆく

誰もが

あなたも
わたしも

すべてを過去にして歩いてゆく
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