婚約破棄された令嬢はもう誰も信じないことにした。

四季

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前編

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 私、信じていたの。
 貴方のこと、心から。

 でも。

「君とはやめる」

 その言葉がすべてを壊してしまったわ。

 貴方と生きていこうと思っていた。それが当たり前だと思っていたし、それで良いのだとも思っていた。貴方となら幸せになれる気がした。

 でもそれはすべてまやかし。
 私の勝手な妄想でしかなかったのだと、その時になって気づいたわ。

「君みたいな顔しか取り柄のない女とはやっていけないよ、性格も地味だし」
「……でも、愛していると、そう言ってくれていたではないですか」
「ああ、あれ? 嘘に決まってるじゃないか。本気で言っていると思っていたのかい? ははは、馬鹿だね」

 彼は笑って私の心を踏みにじった。

 許せない。
 許せるわけがない。

 子どもではないのだから言ったことにくらいは責任を持ってもらわなくては。

 その日は黙って彼の前から去った。
 けれども。
 嘘をついて傷つけた彼の罪は消えない。

 私はもう誰も信じない。

 けれど、彼への復讐だけは、必ず成し遂げてみせるわ。
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