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「お邪魔しますわよ」
クラウディアがコックピットに入ってくる。
「……クラウディアさん。いきなり何ですか」
出撃準備をしていたリスタンは、彼女を見上げ、困った顔をする。リスタンがアイーネと仲良くなってからというもの、クラウディアはやたらリスタンに近付くようになった。その意図は不明だが。
クラウディアは狭いコックピット内で、操縦席に座ったリスタンに身を添わせる。
「ところで、アイーネちゃんとはどこまで進みましたの?」
「……何のお話ですか」
刹那、クラウディアは怪訝な顔のリスタンを操縦席の背もたれに押し付け、その首もとにキスをする。リスタンは唖然として硬直する。
「その感じでは、あまり進んでいないようですわね。……まぁ構いませんわ」
しばらくしてリスタンは正気を取り戻す。
「何するんですか! 止めて下さい、急に!」
しかし言い終わって間もなく今度は頬にキスされる。リスタンは逃れようとしたが、既に安全ベルトを装着していたため身動きがとれない。はずそうと試みるも、クラウディアが邪魔で動けない。
「どう? いいかしら」
コックピットという狭い密室で、他に人はおらず逃れる場所はない。リスタンは必死に抵抗するが、クラウディアはうっとりしながら彼を抱き締め離さない。体を触られ首にはキスされやられ放題のリスタンは、これ以上近づきたくない、と顔を上向ける。
「……んんっ!」
しかし、抵抗のかいもなく、クラウディアの唇がリスタンの唇に重なり、彼の整った顔は嫌悪に歪む。好きでもない、友人ですらない、ただの知り合いの女性にここまでされるということは、彼にとって何よりの屈辱だった。
「……ん、はぁ、良かった?」
「い、いきなり何す、んん!?」
唇が離れたのはほんの僅かな時間だけで、すぐに再び密着する。甘い音が二人でいるには狭いコックピットに響いた。
それからも、時々息継ぎをしつつ何度も接吻した。
リスタンは徐々に彼女のペースに乗せられ、抵抗する力を失いつつあった。こんなことをしている場合ではないと思いつつも、体が動かない。
クラウディアがコックピットに入ってくる。
「……クラウディアさん。いきなり何ですか」
出撃準備をしていたリスタンは、彼女を見上げ、困った顔をする。リスタンがアイーネと仲良くなってからというもの、クラウディアはやたらリスタンに近付くようになった。その意図は不明だが。
クラウディアは狭いコックピット内で、操縦席に座ったリスタンに身を添わせる。
「ところで、アイーネちゃんとはどこまで進みましたの?」
「……何のお話ですか」
刹那、クラウディアは怪訝な顔のリスタンを操縦席の背もたれに押し付け、その首もとにキスをする。リスタンは唖然として硬直する。
「その感じでは、あまり進んでいないようですわね。……まぁ構いませんわ」
しばらくしてリスタンは正気を取り戻す。
「何するんですか! 止めて下さい、急に!」
しかし言い終わって間もなく今度は頬にキスされる。リスタンは逃れようとしたが、既に安全ベルトを装着していたため身動きがとれない。はずそうと試みるも、クラウディアが邪魔で動けない。
「どう? いいかしら」
コックピットという狭い密室で、他に人はおらず逃れる場所はない。リスタンは必死に抵抗するが、クラウディアはうっとりしながら彼を抱き締め離さない。体を触られ首にはキスされやられ放題のリスタンは、これ以上近づきたくない、と顔を上向ける。
「……んんっ!」
しかし、抵抗のかいもなく、クラウディアの唇がリスタンの唇に重なり、彼の整った顔は嫌悪に歪む。好きでもない、友人ですらない、ただの知り合いの女性にここまでされるということは、彼にとって何よりの屈辱だった。
「……ん、はぁ、良かった?」
「い、いきなり何す、んん!?」
唇が離れたのはほんの僅かな時間だけで、すぐに再び密着する。甘い音が二人でいるには狭いコックピットに響いた。
それからも、時々息継ぎをしつつ何度も接吻した。
リスタンは徐々に彼女のペースに乗せられ、抵抗する力を失いつつあった。こんなことをしている場合ではないと思いつつも、体が動かない。
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