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6話「公開されるべきでない情報が公開されてしまい」
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セレスとヴォルフが初めての対面を楽しんでいたちょうどその頃、フォンド王国では大問題が発生していた。
王妃フロマージュと王女エヴァーニカの身勝手極まりない発言が国内にて流れたのだ。それによって搾り取られ続けてきた民は激怒。搾り取るだけ搾り取って自分たちはやりたい放題贅沢すればいい、そんな王族の心がついに明るみに出てしまったのだ。
「王妃と王女を出せ! あれは一体何だったのか、本人たちに説明させろ!」
「よくも俺らから好き放題搾り取ってくれたな! 絶対に許さんぞ! 貴様らの思考はクズの思考だ!」
民は立ち上がる。
城の前では数百人規模の抗議活動が昼夜問わず行われた。
「労働者から金を搾り取りやがって!」
「王政は廃止だ!」
「お前らみたいなやつに渡す税金なんぞねえ! 俺らは養分じゃない!」
「少なくともお前らに使われるような金は渡したくない! 民から金を搾り取ることしか考えていない制度はすべて廃止としろ!」
誰もが荒々しく怒りを言葉にしている。
「そうよ! 生活に困っているの! いい加減にして!」
「もう贅沢はやめてください! あなたたち王族は何のためにいるのですか? 贅沢して遊んでばかりいないで、国のために働いてください!」
男性も、女性も、怒っていた。
「特権階級は潰せー!」
「生きているだけで迷惑ー!」
「はよ消え失せんかーい!」
叫び声はより一層熱を帯びてゆく。
――それに対し、王妃フロマージュは抗議活動をしている者の排除を命令した。
結果、城周辺は血の海となってしまった。
王妃の命令によって、それを受けた兵士らによって、多くの武装していない民が殺められたのである。
命令が出されたのは昼だったのだが、夜が来る頃には王城付近には数多の亡骸が転がっているというような悲惨な状態となっていた。
それでも民は戦い続ける。
「最低な王家! ぶっつぶせ! ぶっつぶせ!」
「そうよ、悪魔の子孫よ! ぶっつぶせ! ぶっつぶせ!」
「あんなやつら星になれよな! くっだらねえやつら! ぶっつぶせ! ぶっつぶせ!」
しまいに兵士の中にも民に味方する者まで現れて。
王妃フロマージュと王女エヴァーニカの身勝手極まりない発言が国内にて流れたのだ。それによって搾り取られ続けてきた民は激怒。搾り取るだけ搾り取って自分たちはやりたい放題贅沢すればいい、そんな王族の心がついに明るみに出てしまったのだ。
「王妃と王女を出せ! あれは一体何だったのか、本人たちに説明させろ!」
「よくも俺らから好き放題搾り取ってくれたな! 絶対に許さんぞ! 貴様らの思考はクズの思考だ!」
民は立ち上がる。
城の前では数百人規模の抗議活動が昼夜問わず行われた。
「労働者から金を搾り取りやがって!」
「王政は廃止だ!」
「お前らみたいなやつに渡す税金なんぞねえ! 俺らは養分じゃない!」
「少なくともお前らに使われるような金は渡したくない! 民から金を搾り取ることしか考えていない制度はすべて廃止としろ!」
誰もが荒々しく怒りを言葉にしている。
「そうよ! 生活に困っているの! いい加減にして!」
「もう贅沢はやめてください! あなたたち王族は何のためにいるのですか? 贅沢して遊んでばかりいないで、国のために働いてください!」
男性も、女性も、怒っていた。
「特権階級は潰せー!」
「生きているだけで迷惑ー!」
「はよ消え失せんかーい!」
叫び声はより一層熱を帯びてゆく。
――それに対し、王妃フロマージュは抗議活動をしている者の排除を命令した。
結果、城周辺は血の海となってしまった。
王妃の命令によって、それを受けた兵士らによって、多くの武装していない民が殺められたのである。
命令が出されたのは昼だったのだが、夜が来る頃には王城付近には数多の亡骸が転がっているというような悲惨な状態となっていた。
それでも民は戦い続ける。
「最低な王家! ぶっつぶせ! ぶっつぶせ!」
「そうよ、悪魔の子孫よ! ぶっつぶせ! ぶっつぶせ!」
「あんなやつら星になれよな! くっだらねえやつら! ぶっつぶせ! ぶっつぶせ!」
しまいに兵士の中にも民に味方する者まで現れて。
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