良くも悪くも、人生とは分からないものですね。~捨てられた私に歩み寄ってきてくれたのはハッピーエンドでした~

四季

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後編

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 人生とは分からないものだ。
 ただ海で泳いでいただけで惚れられるのだから。

 だって、嘘みたいな話ではないか?

 でもそれは事実であり現実なのだ。

 こういうものを運命と呼ぶのだろうか?

 あるいは、神のお導きと?

 よく分からないけれど……何となくそんな気がした。

 ただ、オルフォとの出会いは悪いものではなく、彼との縁は私にたくさんの良いものを運んできてくれた。

 まず彼は真っ直ぐだ。
 子どものように純粋で、心をそのままの形で躊躇うことなく伝えてきてくれる。

 だからだろうか、彼と一緒にいるとどんな時でも明るい気持ちになれた。

 ちなみに。

 元婚約者の彼はというと、私を捨てた後好きな人ができて追い掛け回すもまったくもって相手にしてもらえず、さらにしまいには「二度と近寄らないでください」とまで言われてしまったそうだ。

 それによって彼の心は折れてしまって。
 その一件以降彼は驚くくらい卑屈な人になってしまったそうだ。

 旧友らも「あんなに変わるとは驚いた」と話していたらしい。

 やはり、人生とは分からないものだ。

 婚約破棄された私が明るい道へ進むこともあれば、己の信念のままに突き進んでいっていた彼が絶望に堕ちることもある。

 多分、それこそがこの世の姿であり、それこそが絶対的な理なのだろう。

 つまりはこの世界に絶対的な要素なんてないのだ。


◆終わり◆
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