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降り注ぐ冷たい雨 貴方がいなくなった世界で一人
しおりを挟む降り注ぐ冷たい雨
貴方がいなくなった世界で一人
ぽつんと
佇んで
涙して
意味もなくただ浴びている
貴方と共にあれた頃は
いつだって楽しくて
いつだって暖かで
まるで春みたいな色に包まれて
毎日が幸せそのものだった
幸せに形はないけれど
本気で幸せと思えていたのね
振り返れば
貴方が隣にいてくれたからで
思い返せば
記憶にはいつだって貴方の姿があったの
けれどももう
ここには誰もいない
私の隣には
ただ空白があるだけ……
降り注ぐ冷たい雨
貴方がいなくなった世界で一人
ぽつんと
佇んで
涙して
意味もなくただ浴びている
もしも貴方が生き延びていたなら
きっと婚約破棄になんてならなかったのに
だって私たちは
ずっと想いあっていたんだもの
死が二人を引き裂いた
どうしてこうなってしまったのだろうと
いくつ年が過ぎても思うでしょう
どうしてこんな風になってしまったのだろうと
きっと何千回でも繰り返す
ただ生きていてほしかった
貴方に
特別な貴方に
今宵はきっと雨ね
涙を溶かし隠すような滴
降り注ぐ冷たい雨
貴方がいなくなった世界で一人
ぽつんと
佇んで
涙して
意味もなくただ浴びている
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