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3話
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あの婚約破棄から数年、私は結婚した。
親が営む店にある時やって来た我が国の第二王子ウィーリュ、彼が今私の夫となっている人である。
彼は店の良い評判を聞いて来店してくれた。
そこで少々言葉を交わしたところ意外と盛り上がって。
また来ると言ってくれて。
気づけば彼はいつしか定期的に来店してくれるようになっていった。
そのうちにお互い惹かれ合い。
自然な流れで結ばれた。
今は夫から愛されてとても幸せだ。時には苦難もあったけれど、共に乗り越えてきた。そうやって今がある。だからこそこれからも共に歩んでゆけると前向きに考えられるのだ。彼と一緒なら大丈夫、どこまでも真っ直ぐにそう思えるのである。
そういえば。
これは噂として聞いた話なのだが。
アルデヒートとあの金髪女性はあの後少しして破局したそうだ。
いざ婚約する時になって価値観の違いから揉めてしまったらしくて、両家の関係も急激に悪化し、そのまま二人は別れることとなってしまったらしい。
その後アルデヒートは惚れた女性に過剰につきまとってしまったために通報され治安維持組織に拘束され十数年の労働刑に処されたそうだ。
一方彼の相手である金髪女性はというと、アルデヒートと別れて数週間が経った頃に素晴らしい男性と出会い婚約し結婚を目指すも結婚直前で男性が事故で死亡してしまい、それによって絶望して自ら死を選んだそうだ。
◆終わり◆
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