朝起きたら同じ部屋にいた婚約者が見知らぬ女と抱き合いながら寝ていました。……これは一体どういうことですか!?

四季

文字の大きさ
2 / 3

2話

しおりを挟む

「そう?」
「うん! 結婚する! もう遊びはしないっ」
「私を選ぶのね?」
「お願いしますっ!」

 暫し、沈黙があって。

「分かったわ。けど、婚約は破棄します」

 そう言ってやれば。

「えええ!?」

 ルイーゴは衝撃を受けて大きな声をこぼしてしまう。

「ちょ、ちょっと、ルイーゴ? どういうことよ? このあたしを捨てるっていうの……?」
「ごめん」
「どうして! 愛しているのはあたしなんじゃなかったの!」
「まぁ嫌いじゃないけれど……」
「そんな……どういうことよ! じゃあ嘘だったの? 今まで言ってくれたことはすべて嘘だったの!?」

 レミーはルイーゴに襲いかかった。

 そして殴り始める。
 それも驚くほど恐ろしいような顔をして。

「嘘つき嘘つき嘘つき! 嘘つき最低男! 嘘ついて騙して嘘つくなんて騙すなんて、最低ッ!! 悪魔! 酷いわそんなの悪魔よ悪魔だわ悪魔でしょう、絶対に許さない! 許さない許さない……許さないわ嘘つき男ッ!!」

 レミーはルイーゴの顔を百回以上引っ掻いた。

「あだ! あだ! あだだだだ! っ、ぐ、ぎゃああああ! ああ! あ! やめ――あだだだだだ! あいだだだだ!」

 悲鳴をあげるルイーゴ。
 しかしレミーはとまらない。

 レミーによるルイーゴへの攻撃、それは一時間以上続いた。

 そして。

「ふぅ、もういいわ」

 満足した彼女がルイーゴの上から退いた時、ルイーゴは既に死んでいた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

本を返すため婚約者の部屋へ向かったところ、女性を連れ込んでよく分からないことをしているところを目撃してしまいました。

四季
恋愛
本を返すため婚約者の部屋へ向かったところ、女性を連れ込んでよく分からないことをしているところを目撃してしまいました。

私の婚約者とキスする妹を見た時、婚約破棄されるのだと分かっていました

あねもね
恋愛
妹は私と違って美貌の持ち主で、親の愛情をふんだんに受けて育った結果、傲慢になりました。 自分には手に入らないものは何もないくせに、私のものを欲しがり、果てには私の婚約者まで奪いました。 その時分かりました。婚約破棄されるのだと……。

【完結】ちょっと待ってくれー!!彼女は俺の婚約者だ

山葵
恋愛
「まったくお前はいつも小言ばかり…男の俺を立てる事を知らないのか?俺がミスしそうなら黙ってフォローするのが婚約者のお前の務めだろう!?伯爵令嬢ごときが次期公爵の俺に嫁げるんだぞ!?ああーもう良い、お前との婚約は解消だ!」 「婚約破棄という事で宜しいですか?承りました」 学園の食堂で俺は婚約者シャロン・リバンナに婚約を解消すると言った。 シャロンは、困り俺に許しを請うだろうと思っての発言だった。 まさか了承するなんて…!!

今更気付いてももう遅い。

ユウキ
恋愛
ある晴れた日、卒業の季節に集まる面々は、一様に暗く。 今更真相に気付いても、後悔してももう遅い。何もかも、取り戻せないのです。

婚約破棄されたので実家へ帰って編み物をしていたのですが……まさかの事件が起こりまして!? ~人生は大きく変わりました~

四季
恋愛
私ニーナは、婚約破棄されたので実家へ帰って編み物をしていたのですが……ある日のこと、まさかの事件が起こりまして!?

明日結婚式でした。しかし私は見てしまったのです――非常に残念な光景を。……ではさようなら、婚約は破棄です。

四季
恋愛
明日結婚式でした。しかし私は見てしまったのです――非常に残念な光景を。……ではさようなら、婚約は破棄です。

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります

真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」 婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。  そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。  脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。  王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。

好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】

皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」 「っ――――!!」 「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」 クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。 ****** ・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。

処理中です...