婚約破棄された帰り道、青い鳥を保護しました。けれども思っていませんでした、その行為は人生を変えるなんて。

四季

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2話

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「あ……は、はい」
『貴女はとても美しい心の持ち主、素晴らしいと思います』
「そうでしょうか……でも婚約破棄されるような、そんなくだらない女ですし……」
『いいえ、貴女は素晴らしい女性です』

 金髪の女神は微笑んだ。

『貴女には、これから、まったく別の輝かしい人生を与えようと思います』
「え、と、あの……それは……?」
『こんな人生、もう捨ててしまいたいでしょう』

 まぁ……確かにあまり良いことはないし嬉しいこともない。

「はい」
『では、今から貴女を変えます』

 女神と名乗るその存在が両手を掲げると、私が着ている服はドレスへと一瞬にして変わった。靴も高級感のあるハイヒールに、化粧も施され、髪の毛も綺麗にまとめられて。

「これって……」
『貴女には新しい出会いがありますよ。ですからどうか心配しないで、来たる日を待ってください』

 そう言って、女神は消えた。

 い、いや、いやいやいや……!
 こんな格好では寝られないのだが……!

「何だろ、これ」

 ふと、今日新しく出した鳥かごへ目をやると、そこでは元気になってきた青い小鳥がこちらを見つめていた。

「夢でもみてたみたい、私」

 小鳥に語りかけて、苦笑する。

「……どうかしてるわ、私」

 その日はそのまま何となくソファで寝てしまった。
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