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オタム剣技大会~part8~
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「私は先に宿に戻っている。後は頼んだぞピート。」
サーシャ様はストロベリーとの戦いで、お疲れの様子です。
ここは僕が準決勝のもう一試合を視察しておきましょう。なんといっても注目のカードです。
どんな戦いになるのか楽しみですね。
「準決勝第二試合を開始したいと思います。ヒュラ様、ダマン様は、こちらへ。」
二人の登場に会場中はヒートアップしていく。最初は地元であるヒュラの完全なホームゲーム一色になると思われたが、この声援を聞く限りではダマンへの声援も半分ほどはあるかと思われます。
意外に人気者なんですね、黄金の剣士は。
「あんたと戦えること誇りに思うぜ、ダマンさん。」
「それはこちらの台詞だ。このオタムの英雄、ヒュラよ。このソルディウスに貴殿のような使い手がいることを頼もしく思うぞ。」
ダマンはソルディウスの王ピーター・ドレイクの側近である。最近のソルディウスとキリエスの間に激しい衝突はない。だが、水面下では互いに様々な工作を続けています。いつ、レト大陸の二大大国
が全面戦争に突入するか分かりません。
ソルディウスの為に戦う戦士を確保するのは、ソルディウスにとって必須なのです。
そのためソルディウスの重役を務めるダマンは、こんな地方の大会にも顔を出しているのだろう。
「それでは始めてください。」
さあ始まりますよ。先手はどちらが取るのでしょうか。僕の胸は高鳴りを抑えきれません。
「俺はあんたのことを最高の剣士だと思っている。だから最初から全力でいくぜ!」
ヒュラは躊躇うこともなくダマンに正面から攻撃を仕掛けました。しかし、さすがはダマンです。ヒュラの攻撃を簡単に片手で持った剣で弾き飛ばします。
「なんというパワー。ならばこれでどうだ!」
ヒュラはダマンとの距離を少し離しました。
おそらくこれは前の戦いで見せた技。
「火炎竜ファイアドラゴン!」
あれが彼の奥義なのでしょう。だが――ダマンは冷静沈着でした。
ヒュラの奥義を、なんと剣一振りでかき消してしまったではありませんか。
「そ、そんなばかな……いくらなんでもあり得ない。」
ヒュラは狼狽しています。そんな状況を百戦錬磨の剣士ダマンが見逃すはずがありません。
一気にヒュラとの間合いを詰めると、難なく剣を喉もとに立てました。
「降参……だ。」
観客たちは何が起こったのか分からずに固まっていました。
仕方ないですね。僕は一言、「ブラボー!」と声を張り上げ、拍手を送りました。すると止まっていた時が再び動き出しました。会場は拍手喝采で埋め尽くされました。
「ヒュラよ。お主は筋が良い。しかも若い。この先、鍛えればもっと強くなる。精進せよ。」
ダマンは剣を鞘に収め会場を後にしようとした。
「待ってくれダマンさん。あんた、どうしてそんなに強いんだ。どうしたら強くなれるんだ、あんたみたいに。」
ヒュラは必死だった。この剣豪から盗めるものがあるのなら全て盗みたい。そんな貪欲な気持ちだったに違いない。
「そうだな……自分の力を信じて修業することだ。それと地獄のような戦いに参加することだな。」
「地獄のような――あんたは、そんな戦いに参戦したのか?」
「ああ、そうだ。自分の強さがいかに貧弱で脆いものか、私は身を持って体験した。きっとお前にもそんな時が来るだろう。それを乗り越えてみろ。そして、また戦おうぞ。」
これで決勝はサーシャ様とダマン。しかも何やら因縁深き対戦。これは何かが起こるやもしれません。
ああ、今日はきっと眠れないでしょうね。既に僕の血は沸騰寸前ですよ。
とりあえず宿に帰ってサーシャ様に報告しなければなりません。
一体どんな顔をサーシャ様はするのでしょうか。
また楽しみが一つ増えた、そんな気分です。
大会決勝は翌日。天はまだ涙を流していません。今にも降り出しそうではありますが。まだ堪えているようです。
明日の試合は、サーシャ様がこれまでに戦ってきた相手とは比べ物にならないような相手。これは成長の大チャンスです。しかし下手をすれば死にます。
運命の時は刻一刻と迫りつつあのでした。
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サーシャ様はストロベリーとの戦いで、お疲れの様子です。
ここは僕が準決勝のもう一試合を視察しておきましょう。なんといっても注目のカードです。
どんな戦いになるのか楽しみですね。
「準決勝第二試合を開始したいと思います。ヒュラ様、ダマン様は、こちらへ。」
二人の登場に会場中はヒートアップしていく。最初は地元であるヒュラの完全なホームゲーム一色になると思われたが、この声援を聞く限りではダマンへの声援も半分ほどはあるかと思われます。
意外に人気者なんですね、黄金の剣士は。
「あんたと戦えること誇りに思うぜ、ダマンさん。」
「それはこちらの台詞だ。このオタムの英雄、ヒュラよ。このソルディウスに貴殿のような使い手がいることを頼もしく思うぞ。」
ダマンはソルディウスの王ピーター・ドレイクの側近である。最近のソルディウスとキリエスの間に激しい衝突はない。だが、水面下では互いに様々な工作を続けています。いつ、レト大陸の二大大国
が全面戦争に突入するか分かりません。
ソルディウスの為に戦う戦士を確保するのは、ソルディウスにとって必須なのです。
そのためソルディウスの重役を務めるダマンは、こんな地方の大会にも顔を出しているのだろう。
「それでは始めてください。」
さあ始まりますよ。先手はどちらが取るのでしょうか。僕の胸は高鳴りを抑えきれません。
「俺はあんたのことを最高の剣士だと思っている。だから最初から全力でいくぜ!」
ヒュラは躊躇うこともなくダマンに正面から攻撃を仕掛けました。しかし、さすがはダマンです。ヒュラの攻撃を簡単に片手で持った剣で弾き飛ばします。
「なんというパワー。ならばこれでどうだ!」
ヒュラはダマンとの距離を少し離しました。
おそらくこれは前の戦いで見せた技。
「火炎竜ファイアドラゴン!」
あれが彼の奥義なのでしょう。だが――ダマンは冷静沈着でした。
ヒュラの奥義を、なんと剣一振りでかき消してしまったではありませんか。
「そ、そんなばかな……いくらなんでもあり得ない。」
ヒュラは狼狽しています。そんな状況を百戦錬磨の剣士ダマンが見逃すはずがありません。
一気にヒュラとの間合いを詰めると、難なく剣を喉もとに立てました。
「降参……だ。」
観客たちは何が起こったのか分からずに固まっていました。
仕方ないですね。僕は一言、「ブラボー!」と声を張り上げ、拍手を送りました。すると止まっていた時が再び動き出しました。会場は拍手喝采で埋め尽くされました。
「ヒュラよ。お主は筋が良い。しかも若い。この先、鍛えればもっと強くなる。精進せよ。」
ダマンは剣を鞘に収め会場を後にしようとした。
「待ってくれダマンさん。あんた、どうしてそんなに強いんだ。どうしたら強くなれるんだ、あんたみたいに。」
ヒュラは必死だった。この剣豪から盗めるものがあるのなら全て盗みたい。そんな貪欲な気持ちだったに違いない。
「そうだな……自分の力を信じて修業することだ。それと地獄のような戦いに参加することだな。」
「地獄のような――あんたは、そんな戦いに参戦したのか?」
「ああ、そうだ。自分の強さがいかに貧弱で脆いものか、私は身を持って体験した。きっとお前にもそんな時が来るだろう。それを乗り越えてみろ。そして、また戦おうぞ。」
これで決勝はサーシャ様とダマン。しかも何やら因縁深き対戦。これは何かが起こるやもしれません。
ああ、今日はきっと眠れないでしょうね。既に僕の血は沸騰寸前ですよ。
とりあえず宿に帰ってサーシャ様に報告しなければなりません。
一体どんな顔をサーシャ様はするのでしょうか。
また楽しみが一つ増えた、そんな気分です。
大会決勝は翌日。天はまだ涙を流していません。今にも降り出しそうではありますが。まだ堪えているようです。
明日の試合は、サーシャ様がこれまでに戦ってきた相手とは比べ物にならないような相手。これは成長の大チャンスです。しかし下手をすれば死にます。
運命の時は刻一刻と迫りつつあのでした。
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