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オタム剣技大会~part9~
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サーシャ様とダマンの決勝当日。
サーシャ様は珍しく早起きされていました。眠れなかったのでしょうか?目の下に隈ができています。
それも仕方ないことかも知れません。何せ父の仇の男と戦うのですから。
僕はそんな二人の歩んできた人生の背景を頭に入れて、決勝を観戦します。他の観客たちよりも何倍も楽しむことができるでしょう。胸が小躍りしています。
「ピート。今日の試合、絶対に勝つわよ。」
これまた珍しいですね。サーシャ様が、こんなことを言うとは。それだけ気合いが入っているのでしょう。
是非、天国で見守ってくれている父上にも、その勇姿を見せてあげて欲しいものですね。
サーシャ様の父上、ディミトリはレト大陸でも屈指の剣士でした。
彼はサーシャ様と同じく特異体質の持ち主です。
ディミトリの特異体質、それは魔法が一切効かない体質。
その噂は瞬く間に広がりました。都市伝説的なものとしてです。
その真相を確かめるべく、彼の元には連日、魔法使いたちが勝負を求めて各地方から集まってきていました。
もちろん魔法使いだけではありません。剣士に魔法剣士、槍使いに、武道家まで。
ディミトリは勝ち続けました。そしてレト大陸の大剣豪として名を馳せました。
そんな無双状態の彼も四年前に亡くなりました。
戦いに敗れてです。
相手は黄金の剣士ダマンでした。
彼もレト大陸では誰もが知る有名な剣士。そんな二人は惹かれ合うようにして、出会うべくして出会い、そして戦いました。
しかし、それは真実かどうかは定かではありません。何せ二人の試合を見た者がいないのですから。
それがどうして世間に広まったのかは未だ謎です。ただ、僕の考えではサーシャ様は、その戦いを見ていたのではないかと推測しています。まあ、あくまで勘ですけどね。
何はともあれ、つまりサーシャ様も父上の特異体質を引き継いでいる、ということを言いたかった訳です。
その証拠に彼女の目はオッドアイです。
サーシャ様の父、ディミトリもそだったと聞きました。
右目は氷の様に青く、左目は炎の様に赤いのです。
これが特異体質と関係しているのかどうかは正直分かりません。
しかし現にサーシャ様には魔法が効きません。
効かないといっても、それは攻撃系の魔法が通じないということ。
例えば回復系の医療魔法ならば受付けます。それに自身が掛けた強化系の魔法も受付けます。
しかし、かかり具合は極端に悪いです。
通常の半分、いやそれ以下の効果しか発揮しません。
それに魔法剣の場合はどうなるかも、まだ判っていないのです。
サーシャ様は、これまで魔法剣士と戦ったことがありませんからね。
長くなりましたが、サーシャ様には父上の仇をとらせてあげたいものです。
まあ、相手は純粋な剣士ですから、今回の戦いにおいて、特異体質は全く関係ありませんが。ただ、サーシャ様の洞察力や動体視力は並外れています。視力も問題なし。それも剣士として非常に大事な要素です。
僕は密かに期待しています。何が起こるか分からない決勝戦。なにかが起こりそうな、そんな予感に満ち溢れています。
「サーシャ様。優勝して美味しい肉を食べましょう。」
サーシャ様は、僕の方を見て優しく微笑みました。
――ちょっぴり怖かった。そんな決勝戦前の一時ひとときでした。
サーシャ様は珍しく早起きされていました。眠れなかったのでしょうか?目の下に隈ができています。
それも仕方ないことかも知れません。何せ父の仇の男と戦うのですから。
僕はそんな二人の歩んできた人生の背景を頭に入れて、決勝を観戦します。他の観客たちよりも何倍も楽しむことができるでしょう。胸が小躍りしています。
「ピート。今日の試合、絶対に勝つわよ。」
これまた珍しいですね。サーシャ様が、こんなことを言うとは。それだけ気合いが入っているのでしょう。
是非、天国で見守ってくれている父上にも、その勇姿を見せてあげて欲しいものですね。
サーシャ様の父上、ディミトリはレト大陸でも屈指の剣士でした。
彼はサーシャ様と同じく特異体質の持ち主です。
ディミトリの特異体質、それは魔法が一切効かない体質。
その噂は瞬く間に広がりました。都市伝説的なものとしてです。
その真相を確かめるべく、彼の元には連日、魔法使いたちが勝負を求めて各地方から集まってきていました。
もちろん魔法使いだけではありません。剣士に魔法剣士、槍使いに、武道家まで。
ディミトリは勝ち続けました。そしてレト大陸の大剣豪として名を馳せました。
そんな無双状態の彼も四年前に亡くなりました。
戦いに敗れてです。
相手は黄金の剣士ダマンでした。
彼もレト大陸では誰もが知る有名な剣士。そんな二人は惹かれ合うようにして、出会うべくして出会い、そして戦いました。
しかし、それは真実かどうかは定かではありません。何せ二人の試合を見た者がいないのですから。
それがどうして世間に広まったのかは未だ謎です。ただ、僕の考えではサーシャ様は、その戦いを見ていたのではないかと推測しています。まあ、あくまで勘ですけどね。
何はともあれ、つまりサーシャ様も父上の特異体質を引き継いでいる、ということを言いたかった訳です。
その証拠に彼女の目はオッドアイです。
サーシャ様の父、ディミトリもそだったと聞きました。
右目は氷の様に青く、左目は炎の様に赤いのです。
これが特異体質と関係しているのかどうかは正直分かりません。
しかし現にサーシャ様には魔法が効きません。
効かないといっても、それは攻撃系の魔法が通じないということ。
例えば回復系の医療魔法ならば受付けます。それに自身が掛けた強化系の魔法も受付けます。
しかし、かかり具合は極端に悪いです。
通常の半分、いやそれ以下の効果しか発揮しません。
それに魔法剣の場合はどうなるかも、まだ判っていないのです。
サーシャ様は、これまで魔法剣士と戦ったことがありませんからね。
長くなりましたが、サーシャ様には父上の仇をとらせてあげたいものです。
まあ、相手は純粋な剣士ですから、今回の戦いにおいて、特異体質は全く関係ありませんが。ただ、サーシャ様の洞察力や動体視力は並外れています。視力も問題なし。それも剣士として非常に大事な要素です。
僕は密かに期待しています。何が起こるか分からない決勝戦。なにかが起こりそうな、そんな予感に満ち溢れています。
「サーシャ様。優勝して美味しい肉を食べましょう。」
サーシャ様は、僕の方を見て優しく微笑みました。
――ちょっぴり怖かった。そんな決勝戦前の一時ひとときでした。
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