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prolapse
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キリエスの王都マビン・グラスを抜け出し、僕たちが向かう先は、フェイトフル・リアルム。
当然、マビン・グラスを通って来たのですが、街は異様な雰囲気に包まれていました。
人々の姿も殆ど見当たらず、街中を負のオーラが支配しているようでした。
それから、ラクーンが最後に言った「時間稼ぎ」というワードも気になるところです。
とても嫌な予感しかありません。
ここは、大急ぎでフェイトフル・リアルムへ向かったほうがよさそうですね。
「皆、すまんが私はソルディウスへ行ってくる。」
「ソルディウス?何しに行くのよ。」
サーシャ様は少し不機嫌そうに訊ねました。
「あそこの王様とは、ちと顔馴染みでな。これまでの経緯と今後のことについて話しておいた方が良策だろう。」
「それでは私も参ります。」
「いや、ジャクリンは皆と先にフェイトフル・リアルムへ行ってくれ。」
「しかし、レジェス様――。」
「心配するな、今の私は声が出るから大丈夫だ。では、行ってくる。」
マビン・グラスを出てすぐに、レジェスはそう言い残し僕らの元を離れていきました。
ジャクリンさんを僕らの元に残したのは、フォックスと共に居させてあげたかったから、なのかもしれません。
いやー、気遣いが出来る大人になっていたんですね。
これも、幼い頃に行った僕の教育が良かったからに他ならないでしょうね。
フェイトフル・リアルムへ戻るには、来た道を帰るのがベストだと判断した僕たちは、キリエス領の港町マリーナへ足早に向かいました。
「レジェスは一人で大丈夫かしら?」
「大丈夫ですよ。レジェス様は、私が同行する前は、ずっと一人で旅をされていたのですから。ああ、見えて結構しっかりしているんですよ。」
「そうなの?全然そんな風に見えないけど。」
サーシャ様は最近レジェスに興味があるように思います。
まあ、確かに彼は珍しいタイプの男ですからね。
変り者同士、どこか気が合う部分があるのでしょう。
僕たちは来た時と同じく順調に問題なく進んでいきました。
しかし、もう少しでマリーナへ到着しようとした時に予期せぬハプニングが起きました。
「おお、こんなところにカモがいるぜ。」
「美人な女が二人とお嬢ちゃんが一人。あとはガキが二人。戦えそうなのは、あの兄ちゃん一人か。」
「おい、お前ら殺されたくなかったら金目の物を全部置いていけ。」
僕らの目の前に現れたのは、典型的な山賊三人組です。
いや、他にも気配がしますね――他に五人ってところですね。
「ぷっ!キャハハ!」
「どうしたんですシエルさん?」
「だってさ、フォックスとジャクリンは、まだ分かるけど、ピートまで子供扱いされてたのがさ……ぷっ!」
なにを言っているんでしょうか?
子供扱いされていたのは、僕ではなくローラスでしょう。
年齢的に見ても僕が子供に間違われる訳が――。
「おい、ガキ。何をさっきからブツブツ言ってやがんだ、お前は。」
山賊の一人が指差していたのは……僕でした。
この時、僕は心に決めました――八裂きにしてやる、と。
「うぅ……。」
今度はサーシャ様が泣き始めました。
僕にはサーシャ様の、魂胆がはっきりと分かりました。
これは、演技です。
涙で相手を油断させて殺ってしまおうという企みですね。
「ど、どうしたんだ、サーシャ?」
いやいや、味方のローラスが慌ててしまったら作戦が台無しですよ。
「なんかさ、普通の展開が妙に懐かしくて、ついつい。それに敵も普通だしさ。」
確かに最近は化け物のような敵ばかりでしたもんね……って泣き落し作戦ではないじゃありませんか!?
「お前ら、さっきからごちゃごちゃと――もういい、おめえら出てこい!」
山賊たちは隠れていた仲間も呼び込み、計八人。
全然足りませんよね。
「後悔しても知らねえぞ――やっちまえ!」
勝負は一瞬にして決着がついたということは、言うまでもありませんね。
「――どうもすいませんでした」
まったく口ほどにもないとはこのことですね。
「ワイヤー。」
ジャクリンさんは魔法で、倒れた山賊たちを鋼状で編んだロープで木にくくりつけました。
「ちょっと聞きたいことがあるんだけど。」
「な、なんでしょうか。なんなりとお聞きください。」
「あんたらさ、どこから来たの?」
「おいらたちは、この先のマリーナっていう港町を根城にしてまして、そこから来たんです。」
山賊のくせに港町に住んでるって、どういうことでしょうか。
海賊になったほうがよいのでは?
「ふーん、マリーナね。街の様子はどうなの?変わったこととかなかったかしら?」
なるほど。サーシャ様はマリーナでのキリエスの動向を探っていたのですね。
「そ、それが、キリエスが戦争を、おっ始めるらしくて街にキリエス兵が、うじゃうじゃ居るんですよ。それにキリエスの軍艦も続々と港に入ってくるしで、それで、おいらたちは街を出てきたんです。」
やっぱりそうなりましたか。
マリーナとフェイトフル・リアルムは陸では直接には繋がっていませんからね。
陸地からの攻撃というより、厄介な海からの攻撃に備えているという感じですね。
フェイトフル・リアルムは海軍も強力ですから。
そもそも、フェイトフル・リアルムがキリエス領に攻撃をかけることは考えにくいのですけれどね。
あそこは、鉄壁の城があるのでおそらくは籠城してソルディウスの援軍を待つ、という戦い方を展開していくはずです。
「なるほどね。じゃあさ、もしマリーナからフェイトフル・リアルムへ行きたいって言ったら、誰か乗せてくれる船乗りとか知らないかしら?」
山賊たちはサーシャ様の質問に目を丸くして、それから大きく首を横に何度も振りました。
「そんなやつ居るわけねえよ。今のマリーナは出港はおろか、入港だって出来ない状況ですぜ。」
これは、面倒ですね。
船が出せないとなると、僕らがマリーナへ行っても無駄足になる可能性があります。
「そうだ!キリエスの軍艦を奪うっていうのは、どうだ?」
悪くないアイディアですよ、ローラス。
ただ問題は――。
「船の操縦って誰か出来ますか?」
「私は無理よ。」
「言いだしっぺの俺が言うのもなんだが、無理だ。」
もちろん僕も出来ません。
フォックスとジャクリンさんも難しいようです。
「あなた達の誰か操縦出来ない?」
「おいらたちは、山賊ですぜ。出来るわけありませんぜ。っていうより出来ても、そんなことやりたくないですぜ。」
使えない山賊どもですね。
「私がやるわ!」
手を挙げたのはシエルさんでした。
これは意外でしたね。
しかし、やるときはやる方ですから、期待しても良さそうです。
「シエル、船の操縦なんてやったことあるの?」
「もちろん――ない。気合いで何とかするわ。」
期待した僕が馬鹿でした。
これで振り出しですね。
「まあ、どうなるか分かんないけど、取り敢えず行ってみましょうよ、マリーナへ。」
確かにサーシャ様の言う通りですね。
ここまで来て何もせずに引き返すなんて、時間の無駄にしかなりません。
僕らには、あまり時間は残されていないはずです。
こうして僕らは、マリーナまで行くことになりました。
林を抜け、開けた小高い丘の上からは、ようやく海が見えてきました。
そこを少し涼しい風が吹き抜けました。
季節は木々の葉が新緑から赤色に変わり始める頃でした。
「おーい、ほどいてから行け!いや、ほどいて下さい。お願いします。」
当然、マビン・グラスを通って来たのですが、街は異様な雰囲気に包まれていました。
人々の姿も殆ど見当たらず、街中を負のオーラが支配しているようでした。
それから、ラクーンが最後に言った「時間稼ぎ」というワードも気になるところです。
とても嫌な予感しかありません。
ここは、大急ぎでフェイトフル・リアルムへ向かったほうがよさそうですね。
「皆、すまんが私はソルディウスへ行ってくる。」
「ソルディウス?何しに行くのよ。」
サーシャ様は少し不機嫌そうに訊ねました。
「あそこの王様とは、ちと顔馴染みでな。これまでの経緯と今後のことについて話しておいた方が良策だろう。」
「それでは私も参ります。」
「いや、ジャクリンは皆と先にフェイトフル・リアルムへ行ってくれ。」
「しかし、レジェス様――。」
「心配するな、今の私は声が出るから大丈夫だ。では、行ってくる。」
マビン・グラスを出てすぐに、レジェスはそう言い残し僕らの元を離れていきました。
ジャクリンさんを僕らの元に残したのは、フォックスと共に居させてあげたかったから、なのかもしれません。
いやー、気遣いが出来る大人になっていたんですね。
これも、幼い頃に行った僕の教育が良かったからに他ならないでしょうね。
フェイトフル・リアルムへ戻るには、来た道を帰るのがベストだと判断した僕たちは、キリエス領の港町マリーナへ足早に向かいました。
「レジェスは一人で大丈夫かしら?」
「大丈夫ですよ。レジェス様は、私が同行する前は、ずっと一人で旅をされていたのですから。ああ、見えて結構しっかりしているんですよ。」
「そうなの?全然そんな風に見えないけど。」
サーシャ様は最近レジェスに興味があるように思います。
まあ、確かに彼は珍しいタイプの男ですからね。
変り者同士、どこか気が合う部分があるのでしょう。
僕たちは来た時と同じく順調に問題なく進んでいきました。
しかし、もう少しでマリーナへ到着しようとした時に予期せぬハプニングが起きました。
「おお、こんなところにカモがいるぜ。」
「美人な女が二人とお嬢ちゃんが一人。あとはガキが二人。戦えそうなのは、あの兄ちゃん一人か。」
「おい、お前ら殺されたくなかったら金目の物を全部置いていけ。」
僕らの目の前に現れたのは、典型的な山賊三人組です。
いや、他にも気配がしますね――他に五人ってところですね。
「ぷっ!キャハハ!」
「どうしたんですシエルさん?」
「だってさ、フォックスとジャクリンは、まだ分かるけど、ピートまで子供扱いされてたのがさ……ぷっ!」
なにを言っているんでしょうか?
子供扱いされていたのは、僕ではなくローラスでしょう。
年齢的に見ても僕が子供に間違われる訳が――。
「おい、ガキ。何をさっきからブツブツ言ってやがんだ、お前は。」
山賊の一人が指差していたのは……僕でした。
この時、僕は心に決めました――八裂きにしてやる、と。
「うぅ……。」
今度はサーシャ様が泣き始めました。
僕にはサーシャ様の、魂胆がはっきりと分かりました。
これは、演技です。
涙で相手を油断させて殺ってしまおうという企みですね。
「ど、どうしたんだ、サーシャ?」
いやいや、味方のローラスが慌ててしまったら作戦が台無しですよ。
「なんかさ、普通の展開が妙に懐かしくて、ついつい。それに敵も普通だしさ。」
確かに最近は化け物のような敵ばかりでしたもんね……って泣き落し作戦ではないじゃありませんか!?
「お前ら、さっきからごちゃごちゃと――もういい、おめえら出てこい!」
山賊たちは隠れていた仲間も呼び込み、計八人。
全然足りませんよね。
「後悔しても知らねえぞ――やっちまえ!」
勝負は一瞬にして決着がついたということは、言うまでもありませんね。
「――どうもすいませんでした」
まったく口ほどにもないとはこのことですね。
「ワイヤー。」
ジャクリンさんは魔法で、倒れた山賊たちを鋼状で編んだロープで木にくくりつけました。
「ちょっと聞きたいことがあるんだけど。」
「な、なんでしょうか。なんなりとお聞きください。」
「あんたらさ、どこから来たの?」
「おいらたちは、この先のマリーナっていう港町を根城にしてまして、そこから来たんです。」
山賊のくせに港町に住んでるって、どういうことでしょうか。
海賊になったほうがよいのでは?
「ふーん、マリーナね。街の様子はどうなの?変わったこととかなかったかしら?」
なるほど。サーシャ様はマリーナでのキリエスの動向を探っていたのですね。
「そ、それが、キリエスが戦争を、おっ始めるらしくて街にキリエス兵が、うじゃうじゃ居るんですよ。それにキリエスの軍艦も続々と港に入ってくるしで、それで、おいらたちは街を出てきたんです。」
やっぱりそうなりましたか。
マリーナとフェイトフル・リアルムは陸では直接には繋がっていませんからね。
陸地からの攻撃というより、厄介な海からの攻撃に備えているという感じですね。
フェイトフル・リアルムは海軍も強力ですから。
そもそも、フェイトフル・リアルムがキリエス領に攻撃をかけることは考えにくいのですけれどね。
あそこは、鉄壁の城があるのでおそらくは籠城してソルディウスの援軍を待つ、という戦い方を展開していくはずです。
「なるほどね。じゃあさ、もしマリーナからフェイトフル・リアルムへ行きたいって言ったら、誰か乗せてくれる船乗りとか知らないかしら?」
山賊たちはサーシャ様の質問に目を丸くして、それから大きく首を横に何度も振りました。
「そんなやつ居るわけねえよ。今のマリーナは出港はおろか、入港だって出来ない状況ですぜ。」
これは、面倒ですね。
船が出せないとなると、僕らがマリーナへ行っても無駄足になる可能性があります。
「そうだ!キリエスの軍艦を奪うっていうのは、どうだ?」
悪くないアイディアですよ、ローラス。
ただ問題は――。
「船の操縦って誰か出来ますか?」
「私は無理よ。」
「言いだしっぺの俺が言うのもなんだが、無理だ。」
もちろん僕も出来ません。
フォックスとジャクリンさんも難しいようです。
「あなた達の誰か操縦出来ない?」
「おいらたちは、山賊ですぜ。出来るわけありませんぜ。っていうより出来ても、そんなことやりたくないですぜ。」
使えない山賊どもですね。
「私がやるわ!」
手を挙げたのはシエルさんでした。
これは意外でしたね。
しかし、やるときはやる方ですから、期待しても良さそうです。
「シエル、船の操縦なんてやったことあるの?」
「もちろん――ない。気合いで何とかするわ。」
期待した僕が馬鹿でした。
これで振り出しですね。
「まあ、どうなるか分かんないけど、取り敢えず行ってみましょうよ、マリーナへ。」
確かにサーシャ様の言う通りですね。
ここまで来て何もせずに引き返すなんて、時間の無駄にしかなりません。
僕らには、あまり時間は残されていないはずです。
こうして僕らは、マリーナまで行くことになりました。
林を抜け、開けた小高い丘の上からは、ようやく海が見えてきました。
そこを少し涼しい風が吹き抜けました。
季節は木々の葉が新緑から赤色に変わり始める頃でした。
「おーい、ほどいてから行け!いや、ほどいて下さい。お願いします。」
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