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小学5年⒉
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なんだ、このドキドキは。
俺は自分の中で芽生えた、この時知るよしもなかった感情を感じていた。
それにしてもだ⋯⋯なんなんだ、あれは⋯⋯!?
え、女神!?天使!?
神々しすぎてなんかもう俺がこの世から跡形もなく消しずみと化してさっぱりきれいには掻き消されるかと思った⋯⋯。
え、可愛すぎやしません?
何あれ⋯⋯。
えぐい。やばい。
一緒の酸素を吸えていることにすら神様に感謝したいレベルですわ⋯⋯。
[ちなみに全部上の文字は独り言]
と、その時だった。
「はやせ~」
聞き慣れた声がした。
見ると、丸メガネにキノコヘアーが特徴的な虫1匹殺せない優男、「亘理」が突っ立っていた。
「今日って俺ら遊ぶ約束してたっけ~」
なんともノロイこいつの喋り方は、なぜか嫌いになれない。
なんか亘理は体をくねらせてる。
「してへんと思うで⋯?」
俺は答える。
「ああ~そっか~」
亘理は頭に片手を乗せて、やっちまった、というお馴染みのポーズをした。やっぱりこれも嫌いになれない。むしろ好きだ。
すると、亘理はまたのほほんとした声で言った。
「あ、佑磨~」
亘理がそう言った先に居たのは、三木 佑磨。
よく見るとかっこいいイケメン面だが長い前髪がそれを隠している。
「⋯⋯!」
すると、突然三木は無言で亘理に殴りかかる。
「⋯⋯。」
無言で亘理は片手で受け止める。
「おお、まじか!?」
三木は思わず上ずった声を出す。
元からでかい目をさらに開けている。
三木は、挨拶がわりに1発殴ってくるなんかよくわかんない奴だが、悪いやつじゃないことは確かだ。
三木は、ボッサボサの長い髪を左右に揺らしながら、自分を見下ろしている亘理を見上げてなんか知らんが声をあげて笑った。
亘理も一緒に笑い出す。
ほんとになんなのコイツら。
「あ、そういや」
三木が俺の方を向く。
「今日なんか約束してたっけ?俺ら」
三木が首を傾けて聞いてくる。
「それ俺も聞いたわ~」
亘理のナイスツッコミ。
2人はまた見合ってワッハッハー、と笑う。
本当になんなのコイツら。
放課後。
俺は今日ダチと遊ぶ公園に行った。
お馴染みの竹やぶ公園。
俺らの定番の遊び場。
見ると、もうとっくに1人だけ来ているやつがいた。
茶色っぽい髪にぱっちり目がかわいらしい、加東。
「お、早瀬やん」
やたら高い声で俺を呼ぶ。
「なあ加東」
「ん」
「俺さ、苦しいよ」
「なにが?」
加東は手に持っていた竹の棒をぶん投げて地面にぶっ刺すと、俺をまっすぐ見た。
なんで俺のダチってみんなこうなんだろ⋯⋯。
「心⋯⋯かね?」
俺は何となく浮かんだ言葉を言う。
「ふーん」
興味なさげに加東は返事をする。
「うちのクラスにめっちゃ可愛い子おるねん」
「!?」
加東は瞬時に反応する。
本人は否定しているが、加東はかなりの女子好き。
「え、なに?そのかわいい子見て心が苦しくなったと?」
「うん」
「それはな、早瀬」
また手に持った竹の棒を今度は手でバキバキ折りながら俺に向き直る。
「気のせいや」
「え」
「気のせい。」
「あ、ああ⋯⋯そうやんな⋯⋯」
「うん。心が苦しくなんのは虫のアリ見た時だけや」
なんでそんな真剣な顔してんだよ⋯⋯
「あ、ああ⋯⋯」
加東は昔アリに噛まれてから、トラウマでアリが大嫌い。
いや、そんなんどうでもええっちゅうねん。
気のせいで無いことは確かなんだよな⋯⋯。
俺はまた竹を拾い上げてはバキバキ折る加東をただ見つめていた。
続くようです
俺は自分の中で芽生えた、この時知るよしもなかった感情を感じていた。
それにしてもだ⋯⋯なんなんだ、あれは⋯⋯!?
え、女神!?天使!?
神々しすぎてなんかもう俺がこの世から跡形もなく消しずみと化してさっぱりきれいには掻き消されるかと思った⋯⋯。
え、可愛すぎやしません?
何あれ⋯⋯。
えぐい。やばい。
一緒の酸素を吸えていることにすら神様に感謝したいレベルですわ⋯⋯。
[ちなみに全部上の文字は独り言]
と、その時だった。
「はやせ~」
聞き慣れた声がした。
見ると、丸メガネにキノコヘアーが特徴的な虫1匹殺せない優男、「亘理」が突っ立っていた。
「今日って俺ら遊ぶ約束してたっけ~」
なんともノロイこいつの喋り方は、なぜか嫌いになれない。
なんか亘理は体をくねらせてる。
「してへんと思うで⋯?」
俺は答える。
「ああ~そっか~」
亘理は頭に片手を乗せて、やっちまった、というお馴染みのポーズをした。やっぱりこれも嫌いになれない。むしろ好きだ。
すると、亘理はまたのほほんとした声で言った。
「あ、佑磨~」
亘理がそう言った先に居たのは、三木 佑磨。
よく見るとかっこいいイケメン面だが長い前髪がそれを隠している。
「⋯⋯!」
すると、突然三木は無言で亘理に殴りかかる。
「⋯⋯。」
無言で亘理は片手で受け止める。
「おお、まじか!?」
三木は思わず上ずった声を出す。
元からでかい目をさらに開けている。
三木は、挨拶がわりに1発殴ってくるなんかよくわかんない奴だが、悪いやつじゃないことは確かだ。
三木は、ボッサボサの長い髪を左右に揺らしながら、自分を見下ろしている亘理を見上げてなんか知らんが声をあげて笑った。
亘理も一緒に笑い出す。
ほんとになんなのコイツら。
「あ、そういや」
三木が俺の方を向く。
「今日なんか約束してたっけ?俺ら」
三木が首を傾けて聞いてくる。
「それ俺も聞いたわ~」
亘理のナイスツッコミ。
2人はまた見合ってワッハッハー、と笑う。
本当になんなのコイツら。
放課後。
俺は今日ダチと遊ぶ公園に行った。
お馴染みの竹やぶ公園。
俺らの定番の遊び場。
見ると、もうとっくに1人だけ来ているやつがいた。
茶色っぽい髪にぱっちり目がかわいらしい、加東。
「お、早瀬やん」
やたら高い声で俺を呼ぶ。
「なあ加東」
「ん」
「俺さ、苦しいよ」
「なにが?」
加東は手に持っていた竹の棒をぶん投げて地面にぶっ刺すと、俺をまっすぐ見た。
なんで俺のダチってみんなこうなんだろ⋯⋯。
「心⋯⋯かね?」
俺は何となく浮かんだ言葉を言う。
「ふーん」
興味なさげに加東は返事をする。
「うちのクラスにめっちゃ可愛い子おるねん」
「!?」
加東は瞬時に反応する。
本人は否定しているが、加東はかなりの女子好き。
「え、なに?そのかわいい子見て心が苦しくなったと?」
「うん」
「それはな、早瀬」
また手に持った竹の棒を今度は手でバキバキ折りながら俺に向き直る。
「気のせいや」
「え」
「気のせい。」
「あ、ああ⋯⋯そうやんな⋯⋯」
「うん。心が苦しくなんのは虫のアリ見た時だけや」
なんでそんな真剣な顔してんだよ⋯⋯
「あ、ああ⋯⋯」
加東は昔アリに噛まれてから、トラウマでアリが大嫌い。
いや、そんなんどうでもええっちゅうねん。
気のせいで無いことは確かなんだよな⋯⋯。
俺はまた竹を拾い上げてはバキバキ折る加東をただ見つめていた。
続くようです
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