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第四章 残暑の告白と、共犯者たちの宴
第37話 囁く道化師と、空白の記憶
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その日の夜。
雷久保の強引な提案により開催された「飲み会」は、病院から少し離れた居酒屋の個室で行われていた。
席順は、皐月と雷久保が隣り合い、正面には雨宮と五十嵐が向かい合う形になっていた。
「かんぱーい!」
雷久保の軽快な声で、4つのグラスがぶつかる。
しかし、場の空気は冷え切っていた。
雨宮は終始無表情で、五十嵐は皐月と二人きりで話す機会を奪われた悔しさで、グラスを強く握りしめている。
雷久保だけが、その重苦しい空気を楽しんでいるようだった。
「皐月ちゃん、お疲れ。今日は一段と疲れてる顔してるぜ。潤一がこき使ってるんだろ?」
「……雷久保先生。飲み会で仕事の話はナシでしょう」
五十嵐が低い声で牽制した。
「おやおや、五十嵐。口を出すのが早いねぇ」
雷久保は面白そうに笑った。
「そういえば、皐月ちゃんと五十嵐って、高校時代はいつも一緒にいたんだろ? 『黄金コンビ』とかって呼ばれてたんだっけ」
雷久保は、雨宮が最も聞きたくない過去の話題を、わざと目の前で振りかざした。
皐月は困ったように小さく笑った。
「そんな立派なものじゃないですよ。いつも一緒に図書室で勉強してただけです」
そう口にした瞬間、皐月の脳裏に、セピア色の記憶が鮮やかに蘇った。
放課後の図書室。
西日が差し込む窓際。
古びた本の匂いと、静寂。
隣にはいつも五十嵐がいて、難しい数式を解きながら、呆れたように、でも優しく笑っていた。
皐月がふと遠くを見るような目をしたのを、雷久保は見逃さなかった。
「ふーん。……だとしたら、妙だなぁ」
雷久保は、わざとらしく首を傾げ、五十嵐をちらりと見た。
「再会した時の二人、まるで他人行儀だったじゃん。仲良かったはずなのに、どうして?」
今度は五十嵐が最も触れられたくない「過去の断絶」に言及したのだ。
皐月は動揺した。
本当の決別理由は、決してこの場で話せる内容ではない。
「えっと……」
皐月は言葉を探し、五十嵐と目を合わせた。
五十嵐の顔が強ばっている。
「……進路が、分かれてしまったので。それ以来、ちょっと疎遠になってしまって」
その曖昧な言葉に、雷久保は満足そうに頷く。
「なんだ、そういうことか。まあ、進路の違いは寂しいもんだよな」
「あはは……そうですね」
皐月は苦笑いした。
「でも、今はすっかり元通りって感じ?今日も本当は二人でご飯の予定だったんでしょ?俺たち、邪魔になっちゃったかな?」
その言葉に、五十嵐のこめかみがピクリと動いた。
(……分かっているなら来るなよ……!)
今日の夕飯で、俺はあいつにちゃんと伝えようと思ってたんだ。
9年間の空白を埋めて、今まで避けていたことをちゃんと謝って……「新しい関係になりたい」と。
ーーそれなのに、この人は。
「俺らも行っていいでしょ?奢るよ?」
「えー、なんでダメなの?減るもんじゃないし」
ニヤニヤしながら、執拗に食い下がってきた。
これ以上断れば、変に勘繰られるし、天野も困らせてしまう。
……そう思って、断腸の思いで了承してやったというのに。
腹の底から湧き上がる怒りを、五十嵐は拳を握りしめて必死に堪えた。
そして正面の雨宮もまた、表情こそ崩さないものの、その瞳には不穏な光が宿っていた。
『本当は二人でご飯に行く予定だった』という事実を突きつけられ、独占欲と焦燥が静かにささくれ立っていく。
*
会の途中。
皐月が手洗いのために席を立った。
彼女が個室を出て行くのを見届けると、すぐに雷久保も立ち上がった。
「おっと、俺も」
「どこへ行く」
雨宮が鋭く反応するが、雷久保は「連れションでもしたいの?」と不敵に笑い、制止を聞かずに出て行った。
残されたのは、雨宮と五十嵐の二人だけ。
重苦しい沈黙が降りる。
五十嵐は、グラスに残った水滴をじっと見つめていたが、やがて意を決したように口を開いた。
「……雨宮先生」
「なんだ」
雨宮は目を開けず、短く応じた。
五十嵐は、上司に対する敬語を保ちつつも、その声音には隠しきれない敵意を滲ませた。
「この前の朝……雨宮先生と天野が、一緒に出勤するのを見ました」
雨宮の目が、ゆっくりと開かれた。
眼鏡の奥の瞳が、冷ややかに五十嵐を射抜く。
「……見間違いじゃないのか」
「いいえ。先生の車から彼女が降りてきて、二人で並んで歩いてくるところを見ました」
五十嵐の言葉に、雨宮は表情を変えなかった。
肯定も否定もしない。
その沈黙が、事実であることを物語っていた。
五十嵐は拳を握りしめ、核心へと踏み込んだ。
「……天野のこと、部下以上の気持ちはないですよね?」
それは質問ではなく、確認であり、牽制だった。
その問いに対し、雨宮は五十嵐を真っ直ぐに見返した。
その瞳には、先ほど雷久保に向けたような激情はなく、ただ底知れない静寂があった。
*
一方、女子トイレから出てきた皐月は、廊下で待ち伏せしていた人物に小さく悲鳴を上げた。
「よっ」
「ら、雷久保先生!?」
「遅いよー。寂しくて迎えに来ちゃった」
雷久保はニヤニヤと笑いながら、皐月に近づいた。
逃げ場のない狭い廊下。
彼は皐月の顔を覗き込み、唐突に言った。
「ねえ、皐月ちゃん。……本当に覚えてない?」
「え?」
「俺たち、昔会ったことあるよね?9年くらい前に」
ドキッとした。
その言葉は、4月に雷久保に出会った時、皐月自身が感じた既視感と重なった。
記憶の糸を手繰り寄せようとする。
けれど、思い出せない。
「9年くらい前」と言われても、具体的な風景が浮かんでこないのだ。
「……すみません。やっぱり、思い出せなくて」
「ふーん。ま、いいや。そのうち思い出すでしょ」
雷久保は興味を失ったように言うと、皐月の背中側に回り込み、ポンと肩を押した。
「ほら、戻ろっか?怖い顔した二人が待ってるよ」
*
その後、雷久保の提案で飲み会はお開きとなった。
店の外に出ると、夜風が少し肌寒かった。
大通りですぐに1台のタクシーを捕まえた。
「じゃあ、皐月ちゃんは俺が送って……」
雷久保が当然のように皐月と一緒に乗り込もうとする。
「ダメです」
「断る」
五十嵐と雨宮の声が、同時に重なった。
五十嵐が雷久保の前に立ちはだかり、雨宮がドアを押さえて雷久保の侵入を阻む。
「……ちぇっ。ガードが固いねぇ」
雷久保は肩をすくめ、諦めたように後退った。
結局、皐月一人で乗ることになった。
彼女がシートに座り、ドアが閉まろうとした瞬間。
雷久保が窓から顔を近づけ、彼女だけに聞こえる声で耳打ちした。
「俺たちのこと、ゆっくり思い出してね」
甘い囁き。
ゾクリと背筋が震えた直後、ドアが閉まった。
走り出したタクシーの窓越しに、三人の姿が遠ざかっていく。
街灯に照らされた彼らは、それぞれ違う方向を向いているようだった。
皐月はシートに深く沈み込み、大きく息を吐いた。
「9年くらい前」「俺たち」のこと。
記憶の糸を手繰り寄せようとすると、頭の奥で砂嵐のようなノイズが走り、思考が白く霞んでしまう。
(……なんでだろう)
ただの度忘れだと思っていた。
9年という月日がそうさせているのだと。
けれど、本当は違ったのかもしれない。
大好きだった五十嵐に拒絶されたあの日の衝撃。
前期試験と後期試験、二度にわたる不合格によって、母と同じ大学で学ぶ未来を失った時の絶望。
あの時、皐月はあまりにも多くのものを一度に失った。
その痛みが許容量を超えた時、脳が無意識のうちにシャッターを下ろしたのだ。
二度と思い出さないように。
心が壊れてしまわないように。
皐月自身はまだ、気づいていなかった。
自分の記憶の中に、ぽっかりと空いた「空白の期間」があることに。
「国立大学」という場所で起こった、自分の受験に関連する記憶。その全てが思い出せないことに。
雷久保の強引な提案により開催された「飲み会」は、病院から少し離れた居酒屋の個室で行われていた。
席順は、皐月と雷久保が隣り合い、正面には雨宮と五十嵐が向かい合う形になっていた。
「かんぱーい!」
雷久保の軽快な声で、4つのグラスがぶつかる。
しかし、場の空気は冷え切っていた。
雨宮は終始無表情で、五十嵐は皐月と二人きりで話す機会を奪われた悔しさで、グラスを強く握りしめている。
雷久保だけが、その重苦しい空気を楽しんでいるようだった。
「皐月ちゃん、お疲れ。今日は一段と疲れてる顔してるぜ。潤一がこき使ってるんだろ?」
「……雷久保先生。飲み会で仕事の話はナシでしょう」
五十嵐が低い声で牽制した。
「おやおや、五十嵐。口を出すのが早いねぇ」
雷久保は面白そうに笑った。
「そういえば、皐月ちゃんと五十嵐って、高校時代はいつも一緒にいたんだろ? 『黄金コンビ』とかって呼ばれてたんだっけ」
雷久保は、雨宮が最も聞きたくない過去の話題を、わざと目の前で振りかざした。
皐月は困ったように小さく笑った。
「そんな立派なものじゃないですよ。いつも一緒に図書室で勉強してただけです」
そう口にした瞬間、皐月の脳裏に、セピア色の記憶が鮮やかに蘇った。
放課後の図書室。
西日が差し込む窓際。
古びた本の匂いと、静寂。
隣にはいつも五十嵐がいて、難しい数式を解きながら、呆れたように、でも優しく笑っていた。
皐月がふと遠くを見るような目をしたのを、雷久保は見逃さなかった。
「ふーん。……だとしたら、妙だなぁ」
雷久保は、わざとらしく首を傾げ、五十嵐をちらりと見た。
「再会した時の二人、まるで他人行儀だったじゃん。仲良かったはずなのに、どうして?」
今度は五十嵐が最も触れられたくない「過去の断絶」に言及したのだ。
皐月は動揺した。
本当の決別理由は、決してこの場で話せる内容ではない。
「えっと……」
皐月は言葉を探し、五十嵐と目を合わせた。
五十嵐の顔が強ばっている。
「……進路が、分かれてしまったので。それ以来、ちょっと疎遠になってしまって」
その曖昧な言葉に、雷久保は満足そうに頷く。
「なんだ、そういうことか。まあ、進路の違いは寂しいもんだよな」
「あはは……そうですね」
皐月は苦笑いした。
「でも、今はすっかり元通りって感じ?今日も本当は二人でご飯の予定だったんでしょ?俺たち、邪魔になっちゃったかな?」
その言葉に、五十嵐のこめかみがピクリと動いた。
(……分かっているなら来るなよ……!)
今日の夕飯で、俺はあいつにちゃんと伝えようと思ってたんだ。
9年間の空白を埋めて、今まで避けていたことをちゃんと謝って……「新しい関係になりたい」と。
ーーそれなのに、この人は。
「俺らも行っていいでしょ?奢るよ?」
「えー、なんでダメなの?減るもんじゃないし」
ニヤニヤしながら、執拗に食い下がってきた。
これ以上断れば、変に勘繰られるし、天野も困らせてしまう。
……そう思って、断腸の思いで了承してやったというのに。
腹の底から湧き上がる怒りを、五十嵐は拳を握りしめて必死に堪えた。
そして正面の雨宮もまた、表情こそ崩さないものの、その瞳には不穏な光が宿っていた。
『本当は二人でご飯に行く予定だった』という事実を突きつけられ、独占欲と焦燥が静かにささくれ立っていく。
*
会の途中。
皐月が手洗いのために席を立った。
彼女が個室を出て行くのを見届けると、すぐに雷久保も立ち上がった。
「おっと、俺も」
「どこへ行く」
雨宮が鋭く反応するが、雷久保は「連れションでもしたいの?」と不敵に笑い、制止を聞かずに出て行った。
残されたのは、雨宮と五十嵐の二人だけ。
重苦しい沈黙が降りる。
五十嵐は、グラスに残った水滴をじっと見つめていたが、やがて意を決したように口を開いた。
「……雨宮先生」
「なんだ」
雨宮は目を開けず、短く応じた。
五十嵐は、上司に対する敬語を保ちつつも、その声音には隠しきれない敵意を滲ませた。
「この前の朝……雨宮先生と天野が、一緒に出勤するのを見ました」
雨宮の目が、ゆっくりと開かれた。
眼鏡の奥の瞳が、冷ややかに五十嵐を射抜く。
「……見間違いじゃないのか」
「いいえ。先生の車から彼女が降りてきて、二人で並んで歩いてくるところを見ました」
五十嵐の言葉に、雨宮は表情を変えなかった。
肯定も否定もしない。
その沈黙が、事実であることを物語っていた。
五十嵐は拳を握りしめ、核心へと踏み込んだ。
「……天野のこと、部下以上の気持ちはないですよね?」
それは質問ではなく、確認であり、牽制だった。
その問いに対し、雨宮は五十嵐を真っ直ぐに見返した。
その瞳には、先ほど雷久保に向けたような激情はなく、ただ底知れない静寂があった。
*
一方、女子トイレから出てきた皐月は、廊下で待ち伏せしていた人物に小さく悲鳴を上げた。
「よっ」
「ら、雷久保先生!?」
「遅いよー。寂しくて迎えに来ちゃった」
雷久保はニヤニヤと笑いながら、皐月に近づいた。
逃げ場のない狭い廊下。
彼は皐月の顔を覗き込み、唐突に言った。
「ねえ、皐月ちゃん。……本当に覚えてない?」
「え?」
「俺たち、昔会ったことあるよね?9年くらい前に」
ドキッとした。
その言葉は、4月に雷久保に出会った時、皐月自身が感じた既視感と重なった。
記憶の糸を手繰り寄せようとする。
けれど、思い出せない。
「9年くらい前」と言われても、具体的な風景が浮かんでこないのだ。
「……すみません。やっぱり、思い出せなくて」
「ふーん。ま、いいや。そのうち思い出すでしょ」
雷久保は興味を失ったように言うと、皐月の背中側に回り込み、ポンと肩を押した。
「ほら、戻ろっか?怖い顔した二人が待ってるよ」
*
その後、雷久保の提案で飲み会はお開きとなった。
店の外に出ると、夜風が少し肌寒かった。
大通りですぐに1台のタクシーを捕まえた。
「じゃあ、皐月ちゃんは俺が送って……」
雷久保が当然のように皐月と一緒に乗り込もうとする。
「ダメです」
「断る」
五十嵐と雨宮の声が、同時に重なった。
五十嵐が雷久保の前に立ちはだかり、雨宮がドアを押さえて雷久保の侵入を阻む。
「……ちぇっ。ガードが固いねぇ」
雷久保は肩をすくめ、諦めたように後退った。
結局、皐月一人で乗ることになった。
彼女がシートに座り、ドアが閉まろうとした瞬間。
雷久保が窓から顔を近づけ、彼女だけに聞こえる声で耳打ちした。
「俺たちのこと、ゆっくり思い出してね」
甘い囁き。
ゾクリと背筋が震えた直後、ドアが閉まった。
走り出したタクシーの窓越しに、三人の姿が遠ざかっていく。
街灯に照らされた彼らは、それぞれ違う方向を向いているようだった。
皐月はシートに深く沈み込み、大きく息を吐いた。
「9年くらい前」「俺たち」のこと。
記憶の糸を手繰り寄せようとすると、頭の奥で砂嵐のようなノイズが走り、思考が白く霞んでしまう。
(……なんでだろう)
ただの度忘れだと思っていた。
9年という月日がそうさせているのだと。
けれど、本当は違ったのかもしれない。
大好きだった五十嵐に拒絶されたあの日の衝撃。
前期試験と後期試験、二度にわたる不合格によって、母と同じ大学で学ぶ未来を失った時の絶望。
あの時、皐月はあまりにも多くのものを一度に失った。
その痛みが許容量を超えた時、脳が無意識のうちにシャッターを下ろしたのだ。
二度と思い出さないように。
心が壊れてしまわないように。
皐月自身はまだ、気づいていなかった。
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