27 / 148
第27話 おかわり
しおりを挟む
バーベキューコンロ製作に心血を注ぎ、
「バーベキューコンロを30個作ったし、今日は帰るか」
「明日は要領も良くなって、もっと作れるんじゃないか?」
「そうだな。明日も手伝いよろしく」
「ああ、任せてくれ」
僕とマリックはバーベキューコンロの製作を中断し帰路に就いた。サンペータ達は暇な時間を使い、いかにして僕をルナール嬢達から護るか話し合っていたようだ。今日のところは対策はまとまらなかったようだが、あちらには軍師メアリー嬢がいる。こちらもそれ相応の準備をしなくてはいけないようだ。
◇
王宮に着き、アリシアにバーベキューコンロを見せた。
「これでお肉がやけるのですか?」
アリシアは初めて見るコンロに目を輝かせ、いろいろと僕に説明を求めた。
僕はアリシアに優しく丁寧に使い方を教えてあげた。
「私も1台欲しいです」
「1台欲しいですと?」
「ハイ! このバーベキューコンロがあれば、気軽にお肉が焼けます」
「そりゃあ1台くらいならあげても良いけど、どこで使うの?」
「自分の部屋でソロバーベキューです」
アリシアは自信満々に答える。
「もしかして、アリシアさんはボッチ?」
「私はボッチじゃありません! それに、私はカーストの底辺じゃありませんし、ただ1人でいるのが好きなんです!」
今度は逆ギレ。
「そうなの? 友達ぐらい作れよ」
一応、アリシアを気遣ってアドバイスしてあげた。僕は優しいのだ!
「余計なお世話です! 私だって友達くらいはいます!」
さらに逆ギレからブチギレにクラスチェンジして差し上げた……
「それなら良いけど……」
――一体何人の友達がいるんだ? それは本当に友達なのか? ぬいぐるみとかじゃないよな? と聞きたかったが、アリシアがとても可哀想な子になる予感しかしないので、止めておいた…… これも僕の優しさ。
「ああ、それと部屋の中でバーベキューコンロを使うと空気が汚れて、死んじゃう時があるから、使う時は換気を忘れないようにしてくれ」
二酸化炭素中毒になる危険性があるため、まあ、一から酸素、二酸化炭素の説明をしなきゃいけないのも面倒なので簡単に部屋での注意喚起だけしておいた。僕はとっても優しいのだ!
これでアリシアが中毒で死んでも、僕には関係ないこと。これも僕の優しさ……
「じゃあ、僕はそろそろ休むよ。お休み」
「お休みなさいませ」
アリシアは僕の寝室から出ようとした時、
「明日も学園でバーベキューコンロを作るから、帰りは遅くなるからね」
「了解しました。私の分もお忘れなく」
アリシアに念を押されてしまった…… ソロバーベキューかぁ…… なぜか涙が…… リア充の僕には関係無いことだな。
七日間かけて、バーベキューコンロが出来上がった。251台のバーベキューコンロである。1台がなぜだろうか、妙にシュールさとカオスさを感じてしまうのはなぜだろう?
◇
次は焼肉のタレの製作だ。これに関しては構想は出来ている。僕が前世の日本で暮らしている時に、大変お世話になった焼肉のタレのオマージュだ。
大豆と小麦を使った醤油をベースにりんご、にんにく、玉ねぎ、生姜などの生野菜を使ったタレだ。
焼肉のつけダレとしては、マジで優勝! 肉の漬け込みは勿論、野菜炒め、冷や奴、サラダのドレッシング、焼き魚など幅広く使える超万能調味料だ! 究極の使い方としては温かいご飯にそのままかける。月末の給料が底をついたときに、これだけで何日も過ごした実績、僕の経験に裏付けされた超万能調味料なのだ!!
マジで優勝! マジで至高! マジで神! そのタレの名は……
『スタミナ源○れ』!!
同じ物は作れないとしても、それに近い味は出せるはずだ!
今日の放課後は王宮の調理場へ行って作業開始だ!
懐かしい味の再現! それだけでテンションが爆上がりしてしまう。アリシアに助手をお願いしようかと思ったが、ここはお約束の天性のメシマズ展開になるだろうと感じ、あえて声を掛けなかった。
◇
授業が終わると同時に速攻で王宮に戻り、スタミナ源風た〇の製作に取り掛かった。
「料理長。忙しいところ申し訳ないが、これの味見をしてもらえないだろうか?」
「ええ、では早速」
『ゴクン ゴクン』
料理長は僕が丹精込めて作ったタレの入った瓶を手に取り、一気飲みしてしまった…… 普通は小皿に移すとかするだろう…… なぜ一気飲みをする?
「ハァ!? そんなに一気に飲んで大丈夫なのか?」
「うまい! もう一杯!」
「へぇ? それ…… 飲み物じゃなくて、焼肉のタレ……」
「それはすみません。ついつい喉が乾いていたもので」
料理長は照れ隠しなのか舌を出して、頭をポリポリ掻いていた。頭から白い雪がパラパラと降っていたが見なかったことにしておこう。
「大丈夫なら良いけど……」
「いや~、これなら何杯でもいけますよ!」
料理長はおかわりをご所望のようだ。何度も言うが、僕の作った物は、飲み物じゃない。焼肉のタレだ……
「おかわりはもうないよ……」
「なんですとーー!!」
料理長はおかわりが無いことに絶望し、へたり込んでしまった……
「バーベキューコンロを30個作ったし、今日は帰るか」
「明日は要領も良くなって、もっと作れるんじゃないか?」
「そうだな。明日も手伝いよろしく」
「ああ、任せてくれ」
僕とマリックはバーベキューコンロの製作を中断し帰路に就いた。サンペータ達は暇な時間を使い、いかにして僕をルナール嬢達から護るか話し合っていたようだ。今日のところは対策はまとまらなかったようだが、あちらには軍師メアリー嬢がいる。こちらもそれ相応の準備をしなくてはいけないようだ。
◇
王宮に着き、アリシアにバーベキューコンロを見せた。
「これでお肉がやけるのですか?」
アリシアは初めて見るコンロに目を輝かせ、いろいろと僕に説明を求めた。
僕はアリシアに優しく丁寧に使い方を教えてあげた。
「私も1台欲しいです」
「1台欲しいですと?」
「ハイ! このバーベキューコンロがあれば、気軽にお肉が焼けます」
「そりゃあ1台くらいならあげても良いけど、どこで使うの?」
「自分の部屋でソロバーベキューです」
アリシアは自信満々に答える。
「もしかして、アリシアさんはボッチ?」
「私はボッチじゃありません! それに、私はカーストの底辺じゃありませんし、ただ1人でいるのが好きなんです!」
今度は逆ギレ。
「そうなの? 友達ぐらい作れよ」
一応、アリシアを気遣ってアドバイスしてあげた。僕は優しいのだ!
「余計なお世話です! 私だって友達くらいはいます!」
さらに逆ギレからブチギレにクラスチェンジして差し上げた……
「それなら良いけど……」
――一体何人の友達がいるんだ? それは本当に友達なのか? ぬいぐるみとかじゃないよな? と聞きたかったが、アリシアがとても可哀想な子になる予感しかしないので、止めておいた…… これも僕の優しさ。
「ああ、それと部屋の中でバーベキューコンロを使うと空気が汚れて、死んじゃう時があるから、使う時は換気を忘れないようにしてくれ」
二酸化炭素中毒になる危険性があるため、まあ、一から酸素、二酸化炭素の説明をしなきゃいけないのも面倒なので簡単に部屋での注意喚起だけしておいた。僕はとっても優しいのだ!
これでアリシアが中毒で死んでも、僕には関係ないこと。これも僕の優しさ……
「じゃあ、僕はそろそろ休むよ。お休み」
「お休みなさいませ」
アリシアは僕の寝室から出ようとした時、
「明日も学園でバーベキューコンロを作るから、帰りは遅くなるからね」
「了解しました。私の分もお忘れなく」
アリシアに念を押されてしまった…… ソロバーベキューかぁ…… なぜか涙が…… リア充の僕には関係無いことだな。
七日間かけて、バーベキューコンロが出来上がった。251台のバーベキューコンロである。1台がなぜだろうか、妙にシュールさとカオスさを感じてしまうのはなぜだろう?
◇
次は焼肉のタレの製作だ。これに関しては構想は出来ている。僕が前世の日本で暮らしている時に、大変お世話になった焼肉のタレのオマージュだ。
大豆と小麦を使った醤油をベースにりんご、にんにく、玉ねぎ、生姜などの生野菜を使ったタレだ。
焼肉のつけダレとしては、マジで優勝! 肉の漬け込みは勿論、野菜炒め、冷や奴、サラダのドレッシング、焼き魚など幅広く使える超万能調味料だ! 究極の使い方としては温かいご飯にそのままかける。月末の給料が底をついたときに、これだけで何日も過ごした実績、僕の経験に裏付けされた超万能調味料なのだ!!
マジで優勝! マジで至高! マジで神! そのタレの名は……
『スタミナ源○れ』!!
同じ物は作れないとしても、それに近い味は出せるはずだ!
今日の放課後は王宮の調理場へ行って作業開始だ!
懐かしい味の再現! それだけでテンションが爆上がりしてしまう。アリシアに助手をお願いしようかと思ったが、ここはお約束の天性のメシマズ展開になるだろうと感じ、あえて声を掛けなかった。
◇
授業が終わると同時に速攻で王宮に戻り、スタミナ源風た〇の製作に取り掛かった。
「料理長。忙しいところ申し訳ないが、これの味見をしてもらえないだろうか?」
「ええ、では早速」
『ゴクン ゴクン』
料理長は僕が丹精込めて作ったタレの入った瓶を手に取り、一気飲みしてしまった…… 普通は小皿に移すとかするだろう…… なぜ一気飲みをする?
「ハァ!? そんなに一気に飲んで大丈夫なのか?」
「うまい! もう一杯!」
「へぇ? それ…… 飲み物じゃなくて、焼肉のタレ……」
「それはすみません。ついつい喉が乾いていたもので」
料理長は照れ隠しなのか舌を出して、頭をポリポリ掻いていた。頭から白い雪がパラパラと降っていたが見なかったことにしておこう。
「大丈夫なら良いけど……」
「いや~、これなら何杯でもいけますよ!」
料理長はおかわりをご所望のようだ。何度も言うが、僕の作った物は、飲み物じゃない。焼肉のタレだ……
「おかわりはもうないよ……」
「なんですとーー!!」
料理長はおかわりが無いことに絶望し、へたり込んでしまった……
33
あなたにおすすめの小説
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
リヴァイヴ・ヒーロー ~異世界転生に侵略された世界に、英雄は再び現れる~
灰色キャット
ファンタジー
「君に今の時代に生まれ変わって欲しいんだ」
魔物の王を討伐した古き英雄グレリア・ファルトは死後、突然白い世界に呼び出され、神にそう言われてしまった。
彼は生まれ変わるという言葉に孫の言葉を思い出し、新しい人生を生きることを決意した。
遥か昔に生きていた世界がどう変わっているか、発展しているか期待をしながら700年後の時代に転生した彼を待ち受けていたのは……『英雄召喚』と呼ばれる魔法でやってきた異世界人の手によって破壊され発展した――変貌した世界だった。
歴史すら捻じ曲げられた世界で、グレリアは何を求め、知り……世界を生きるのだろうか?
己の心のままに生き、今を知るために、彼は再び歴史を紡ぐ。
そして……主人公はもう一人――『勇者』、『英雄』の定義すら薄くなった世界でそれらに憧れ、近づきたいと願う少年、セイル・シルドニアは学園での入学試験で一人の男と出会う。
そのことをきっかけにしてセイルは本当の意味で『勇者』というものを考え、『英雄』と呼ばれる存在になるためにもがき、苦しむことになるだろう。
例えどんな困難な道であっても、光が照らす道へと……己の力で進むと誓った、その限りを尽くして。
過去の英雄と現代の英雄(の卵)が交差し、歴史を作る!
異世界転生型アンチ異世界転生ファンタジー、ここに開幕!
――なろう・カクヨムでも連載中――
加工を極めし転生者、チート化した幼女たちとの自由気ままな冒険ライフ
犬社護
ファンタジー
交通事故で不慮の死を遂げてしまった僕-リョウトは、死後の世界で女神と出会い、異世界へ転生されることになった。事前に転生先の世界観について詳しく教えられ、その場でスキルやギフトを練習しても構わないと言われたので、僕は自分に与えられるギフトだけを極めるまで練習を重ねた。女神の目的は不明だけど、僕は全てを納得した上で、フランベル王国王都ベルンシュナイルに住む貴族の名門ヒライデン伯爵家の次男として転生すると、とある理由で魔法を一つも習得できないせいで、15年間軟禁生活を強いられ、15歳の誕生日に両親から追放処分を受けてしまう。ようやく自由を手に入れたけど、初日から幽霊に憑かれた幼女ルティナ、2日目には幽霊になってしまった幼女リノアと出会い、2人を仲間にしたことで、僕は様々な選択を迫られることになる。そしてその結果、子供たちが意図せず、どんどんチート化してしまう。
僕の夢は、自由気ままに世界中を冒険すること…なんだけど、いつの間にかチートな子供たちが主体となって、冒険が進んでいく。
僕の夢……どこいった?
悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます
竹桜
ファンタジー
ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。
そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。
そして、ヒロインは4人いる。
ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。
エンドのルートしては六種類ある。
バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。
残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。
大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。
そして、主人公は不幸にも死んでしまった。
次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。
だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。
主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。
そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。
悪役令息に転生したけど、静かな老後を送りたい!
えながゆうき
ファンタジー
妹がやっていた乙女ゲームの世界に転生し、自分がゲームの中の悪役令息であり、魔王フラグ持ちであることに気がついたシリウス。しかし、乙女ゲームに興味がなかった事が仇となり、断片的にしかゲームの内容が分からない!わずかな記憶を頼りに魔王フラグをへし折って、静かな老後を送りたい!
剣と魔法のファンタジー世界で、精一杯、悪足搔きさせていただきます!
【完結】勇者に折られた魔王のツノは、幼児の庇護者になりました
綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢
ファンタジー
旧タイトル:膨大な魔力と知識ありのチートだけど、転生先がツノはないよね?
異世界転生、胸躍らせる夢の展開のはず。しかし目の前で繰り広げられる勇者vs魔王の激戦に、僕は飽きていた。だって王の頭上で、魔力を供給するだけのツノが僕だ。魔王が強いからツノがあるのではなく、ツノである僕がいるから彼が最強だった。
ずっと動けない。声は誰にも聞こえない。膨大な魔力も知識チートも披露できぬまま、魔王の頭上で朽ちるのか。諦めかけていた。
勇者の聖剣が僕を折るまでは……!
動けなかったツノは、折れたことで新たな仲間と出会う。チート無双はできないが、ツノなりに幸せを掴めるのか!? いつか自力で動ける日を夢見て、僕は彼と手を組んだ。
※基本ほのぼの、時々残酷表現あり(予告なし)
【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2021/11/17 完結
転生メイドは絆されない ~あの子は私が育てます!~
志波 連
ファンタジー
息子と一緒に事故に遭い、母子で異世界に転生してしまったさおり。
自分には前世の記憶があるのに、息子は全く覚えていなかった。
しかも、愛息子はヘブンズ王国の第二王子に転生しているのに、自分はその王子付きのメイドという格差。
身分差故に、自分の息子に敬語で話し、無理な要求にも笑顔で応える日々。
しかし、そのあまりの傍若無人さにお母ちゃんはブチ切れた!
第二王子に厳しい躾を始めた一介のメイドの噂は王家の人々の耳にも入る。
側近たちは不敬だと騒ぐが、国王と王妃、そして第一王子はその奮闘を見守る。
厳しくも愛情あふれるメイドの姿に、第一王子は恋をする。
後継者争いや、反王家貴族の暗躍などを乗り越え、元親子は国の在り方さえ変えていくのだった。
気づいたら美少女ゲーの悪役令息に転生していたのでサブヒロインを救うのに人生を賭けることにした
高坂ナツキ
ファンタジー
衝撃を受けた途端、俺は美少女ゲームの中ボス悪役令息に転生していた!?
これは、自分が制作にかかわっていた美少女ゲームの中ボス悪役令息に転生した主人公が、報われないサブヒロインを救うために人生を賭ける話。
日常あり、恋愛あり、ダンジョンあり、戦闘あり、料理ありの何でもありの話となっています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる