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第30話 アホ毛の乱
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目を血眼にさせ、カオスな雰囲気を醸し出しながら迫り来る悪役令嬢とヒロインども、その他大勢の女子生徒に囲まれ絶体絶命のピンチ!
僕の貞操が汚されてしまう。女性に囲まれることに関しては嬉しい限りだが、こんな囲まれ方は嫌だ!
僕のアホ毛問題が、ここまで深刻化するとは思ってもみなかった。同じ唾でも手に唾を付けるなど出来るだろう。それがなぜ直接舌なんだよ。マジでやめてー! ああ、父上、母上。汚される僕を許して下さい……
『キンコンカンコーン キンコンカンコーン』
朝のミーティング時間を知らせるチャイムが鳴る。
――マモォール鳥様だ! エムタイの神マモォール鳥様が僕のピンチを救ってくれたんだ!
「君たちやめるんだー! 先生が来る前に自分達の教室へ戻るんだー!」
僕は女子生徒に囲まれている状況の中で、大きな声で叫んだ!
「チッ もう少しだったのに」
「悪運の強い王子様だこと」
「大人しくしていれば良いものを」
「顔だけの残念ヘタレ王子」
「残念だわ~ もう少しで王妃様になれたのに」(本音)
「毛へへへへ」
「王子ペロペロ○ンダミン!」
――おい、お前らよくそこまで好き勝手言えるよな。『毛へへへへ』って、恐すぎるんだよ! それに特に最後、それは『お口クチュクチュ モン○ミン!』だろうが! 勝手にパクるなよ! モンダミ○をこよなく愛するモ○ダミンファンから抗議が来るだろうが!
ルナール嬢達は、この世の理不尽に憤りを感じたかのような表情で、僕から離れて行った。
――マジで助かった…… ヤツらにはこの世の常識は無いのか? そもそもアホ毛は、ここまで人を狂気に駆り立てる存在だったのか? 僕はアホ毛に対して、単なる萌え要素の一部だと浅はかな考えを持っていたことに後悔した……
「――!? どうかした。クリス嬢?」
ただ1人、僕の元から離れようとしないクリス嬢がいた。
「……………………」
クリス嬢は何も答えなかった。
「どうしたんだい? 早く教室へ戻った方が良いと思うけど?」
「我慢出来ない…… デモンドキル・フューエルも我慢しなくても良いって言ってる」
「クリス嬢。声が小さくて聞こえないよ?」
クリス嬢の声が小さくてよく聞き取れなかった。
「――!?」
『ペロペロ ペロペロ』
「キャァァァァラメルゥゥ!!」
僕は突然のことに悲鳴を上げた。
クリス嬢は突如、僕の頭を鷲掴みにしてアホ毛を舐め始めたのだと!?
「クリスさん! あなたちょっと……」
ルナール嬢はクリス嬢の行動にいち早く気づいたが、あまりの現実離れした事実に目を見開いていた。
「ちょっとやめなさいよ! 私達だって我慢してるんだから!」
我慢してたんかい! マリア嬢!
「みんな、ぼさっとしてないで早くクリスさんを引き離すのよ!」
フローラ嬢はお姉様らしく、的確に指示を出していた。
「良いなぁ 良いなぁ 私もやってあげたかったなぁ」
レミーユ嬢。この騒動の一番の戦犯はオマエだから! どうしてくれるのこの状況!
「ホントにやめなさい! これ以上はダメよ」
女子生徒は数人がかりで僕からクリス嬢を引き剥がそうとしたが、
「痛い! 痛いって! マジでやめてー! 髪が抜けるって! マジで抜けるって! 髪を引っ張るのだけはやめて!」
クリス嬢は僕の髪の毛を鷲掴みにし、、引き離そうとしている力に必死に抵抗している。
「わかった。わかったから離してくれたら僕を好きにして良いから。だから、髪を引っ張るのはやめて!」
「えっ!?」
『パッ』
クリス嬢を引っ張っていた女子生徒達は僕の言葉に素早く反応し、クリス嬢から手を離した。
「アレク様を好きにしても良いって聞こえたけど?」
「私も聞いたわ。間違いないわよね?」
「私にも聞こえたわ」
女子生徒達は僕の発言を確認し始めた。
◇
「みんなでアレク様のご発言について信憑性を確認したところ、確かに手を離したらアレク様を好きなように骨の髄まで愛《め》でても良いとの確認が取れましたので、これよりアレク様を骨の髄までしゃぶりつくそうじゃありませんか。みなさんそれで良いですわね?」
ルナール嬢がみんなの前で堂々と宣言をした。
「賛成!」
「異議なし!」
女子生徒から上がる肯定的な発言に涙目になる僕。ここには僕の味方が誰も居ない…… そして、さらに僕の頭にかぶりつくクリス嬢。コイツを何とかしてほしい……
『ドンッ』 『イダ!』
メアリー嬢がクリス嬢の頭の上にチョップをしていた。
「クリスちゃん。もうその辺にしておきなさい。アレク様が困ってるわよ」
「ふが? ふがふがーふがふが」
クリス嬢はメアリー嬢の姿を確認すると僕の頭から口を離した。
「メアリーちゃん。どうしてここへ?」
クリス嬢は右目を大きくさせ、メアリー嬢を見た。
『パン パン』
メアリー嬢は手を叩き、
「どうもこうもないでしょ。もう授業が始まる時間よ。さあ、みんなも自分の教室に戻って」
「「「は~い」」」
悪役令嬢、ヒロインども、その他女子生徒は自分の席、教室へと戻って行った。
「アレク様も大変ねぇ」
最後にメアリー嬢はその一言だけを言い残し、自分の教室へと帰って行った…… そして、そこに残ったのはクリス嬢のヨダレで頭べちゃべちゃとなった僕だけだった……
僕の貞操が汚されてしまう。女性に囲まれることに関しては嬉しい限りだが、こんな囲まれ方は嫌だ!
僕のアホ毛問題が、ここまで深刻化するとは思ってもみなかった。同じ唾でも手に唾を付けるなど出来るだろう。それがなぜ直接舌なんだよ。マジでやめてー! ああ、父上、母上。汚される僕を許して下さい……
『キンコンカンコーン キンコンカンコーン』
朝のミーティング時間を知らせるチャイムが鳴る。
――マモォール鳥様だ! エムタイの神マモォール鳥様が僕のピンチを救ってくれたんだ!
「君たちやめるんだー! 先生が来る前に自分達の教室へ戻るんだー!」
僕は女子生徒に囲まれている状況の中で、大きな声で叫んだ!
「チッ もう少しだったのに」
「悪運の強い王子様だこと」
「大人しくしていれば良いものを」
「顔だけの残念ヘタレ王子」
「残念だわ~ もう少しで王妃様になれたのに」(本音)
「毛へへへへ」
「王子ペロペロ○ンダミン!」
――おい、お前らよくそこまで好き勝手言えるよな。『毛へへへへ』って、恐すぎるんだよ! それに特に最後、それは『お口クチュクチュ モン○ミン!』だろうが! 勝手にパクるなよ! モンダミ○をこよなく愛するモ○ダミンファンから抗議が来るだろうが!
ルナール嬢達は、この世の理不尽に憤りを感じたかのような表情で、僕から離れて行った。
――マジで助かった…… ヤツらにはこの世の常識は無いのか? そもそもアホ毛は、ここまで人を狂気に駆り立てる存在だったのか? 僕はアホ毛に対して、単なる萌え要素の一部だと浅はかな考えを持っていたことに後悔した……
「――!? どうかした。クリス嬢?」
ただ1人、僕の元から離れようとしないクリス嬢がいた。
「……………………」
クリス嬢は何も答えなかった。
「どうしたんだい? 早く教室へ戻った方が良いと思うけど?」
「我慢出来ない…… デモンドキル・フューエルも我慢しなくても良いって言ってる」
「クリス嬢。声が小さくて聞こえないよ?」
クリス嬢の声が小さくてよく聞き取れなかった。
「――!?」
『ペロペロ ペロペロ』
「キャァァァァラメルゥゥ!!」
僕は突然のことに悲鳴を上げた。
クリス嬢は突如、僕の頭を鷲掴みにしてアホ毛を舐め始めたのだと!?
「クリスさん! あなたちょっと……」
ルナール嬢はクリス嬢の行動にいち早く気づいたが、あまりの現実離れした事実に目を見開いていた。
「ちょっとやめなさいよ! 私達だって我慢してるんだから!」
我慢してたんかい! マリア嬢!
「みんな、ぼさっとしてないで早くクリスさんを引き離すのよ!」
フローラ嬢はお姉様らしく、的確に指示を出していた。
「良いなぁ 良いなぁ 私もやってあげたかったなぁ」
レミーユ嬢。この騒動の一番の戦犯はオマエだから! どうしてくれるのこの状況!
「ホントにやめなさい! これ以上はダメよ」
女子生徒は数人がかりで僕からクリス嬢を引き剥がそうとしたが、
「痛い! 痛いって! マジでやめてー! 髪が抜けるって! マジで抜けるって! 髪を引っ張るのだけはやめて!」
クリス嬢は僕の髪の毛を鷲掴みにし、、引き離そうとしている力に必死に抵抗している。
「わかった。わかったから離してくれたら僕を好きにして良いから。だから、髪を引っ張るのはやめて!」
「えっ!?」
『パッ』
クリス嬢を引っ張っていた女子生徒達は僕の言葉に素早く反応し、クリス嬢から手を離した。
「アレク様を好きにしても良いって聞こえたけど?」
「私も聞いたわ。間違いないわよね?」
「私にも聞こえたわ」
女子生徒達は僕の発言を確認し始めた。
◇
「みんなでアレク様のご発言について信憑性を確認したところ、確かに手を離したらアレク様を好きなように骨の髄まで愛《め》でても良いとの確認が取れましたので、これよりアレク様を骨の髄までしゃぶりつくそうじゃありませんか。みなさんそれで良いですわね?」
ルナール嬢がみんなの前で堂々と宣言をした。
「賛成!」
「異議なし!」
女子生徒から上がる肯定的な発言に涙目になる僕。ここには僕の味方が誰も居ない…… そして、さらに僕の頭にかぶりつくクリス嬢。コイツを何とかしてほしい……
『ドンッ』 『イダ!』
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「クリスちゃん。もうその辺にしておきなさい。アレク様が困ってるわよ」
「ふが? ふがふがーふがふが」
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「メアリーちゃん。どうしてここへ?」
クリス嬢は右目を大きくさせ、メアリー嬢を見た。
『パン パン』
メアリー嬢は手を叩き、
「どうもこうもないでしょ。もう授業が始まる時間よ。さあ、みんなも自分の教室に戻って」
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