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第157話 第三王子は 迷言に感心する!
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昨日は最初アイリスちゃんが大人しかったのは緊張のせいなのかなぁと思うとソフィアちゃんのコミュ力の高さと己の低さに愕然とするコミュ症の『シュウ』です。
さあ、今日もハルタンに来ました! 土管と石畳作りに!
二号生のみんなと秘書の二人は楽しそうに魔物さん達と土木作業の実習です。羨ましいッス!
アイリスちゃんはエリスとソフィアちゃんと魔法の特訓です。こちらも羨ましいッス!
――僕はボッチが似合う男なのさ…… 孤独を愛する僕には…… なんだか目からドス黒い汗が出ちゃってるよ……
いつ終わるかわからない土管作り、この上便器や照明器具作りまで回って来そうな勢いだ。まあ、これもすべはたくさんの人々の生活向上の為に頑張るしかない! 今は人材育成の大事な時でもあり、みんなの向上が未来に繋がる事を信じることしか、自分の心を慰める方法が見つからない……
「さあ、今日もガンガン頑張りますよ!」
「……………………」
ボッチだと誰も返事を返してくれる人はいない。やっぱり闇に堕ちそうだ……
「夢のボッチの称号を獲得したロッシュウ様、アリエス様がお呼びですよ」
「お母上様が? なんの用だろ?」
「エリス様の婚約破談の件じゃないンですか?」
「そんな話し出たことねぇーよ!」
「今から出るンじゃねぇーですか?」
「あっ! その可能性もあり得る…… 最近活躍してないからなぁ」
「お言葉ですが、はなっから活躍してませんよ」
「それを言うな! 僕だって気にしてるンだから!」
「すでにお気付きでしたか?」
「まぁな…… って、おいっ!」
「おお! なんて完璧なノリツッコミ! その才能が違うところに行けば良かったですね。お悔やみ申し上げます」
「お前、サイテーだな……」
「何をおっしゃる。私ほど冷静で完璧な分析する人間はいませんよ。まさに、クールビューティー! この一言につきますね」
「自分で言うのか自称『クールビューティー』のレイニー!」
「自称ではありません。事実であり、真実でもあり、この世における全ての真理です! いえ、大真理です!!」
「……………………」
――ここまでハッキリ言われると逆に清々しいなぁ! これからは、大真理『クールビューティー』と言わせてもらおう!
呼ぶわけネェーーだろ!!!! 邪悪の根源がっ!!
「ところでお母上様が呼んでるンだろ? 待たせちゃ悪いだろ? 早く行こうぜ」
「そうですね。言い忘れていましたが、例の件お忘れなく」
――忘れていなかったのか? 忘れても良いンだぞ! いっそ忘れてくれ?
「残念ながら忘れませんよ。食べ物の怨みは世代を越えますから」
「なぜ わかる!? さりげなく名言を作るな!」
「私の全ての言葉が名言ですから。崇めても良いンですよ。いや、我を崇めよ! ロッシュウの怨霊よ!我を崇めよ!!」
「……………………」
――帝都○語の加藤○憲かよ! 式神を使って悪さすンなよ! 平将門の怨霊を甦らせ関東大震災なんてされた日には目も当てられないぞ!! さすが邪悪の根源!
「もうお母上様の所へ行くよ」
「どうぞ!」
◇
お母上様の執務室に着き、
『コン コン』
「シュウです」
「あっ! シュウ君ね。入って良いわよ」
「ハイ 失礼します」
『ガチャ』
「シュウ君、座って」
「ハイ」
僕は執務室のソファに腰を降ろした。
「お母上様、話しとはなんでしょうか?」
「シュウ君。大分土魔法と重力魔法が上達しているみたいね」
「最近は土管と石畳ばかり作ってましたから」
「良い魔法訓練になってみたいね。良かったわ」
「良かった?」
「ええ、そろそろ本格的に魔法の特訓に入って良い頃はだと思うわよ」
「本格的な特訓ですか?」
「ええ、攻撃魔法と防御魔法を覚えてもらうわ。良いわね?」
「ハイ……」
「特に防御魔法主体に覚えてもらうわよ」
「防御魔法ですか?」
「出来る限り、あなたを護るつもりだけど、いざって時にはどうしても間に合わないわ」
「自分の身は自分で護れってことですね?」
「そうよ。ブルース達から話しを聞いていると思うけど、実際にあなたの命は狙われているわ」
「ええ、父上と母上から聞きました。国王の跡目争いで僕を暗殺を企てていたと……」
「――そうよ。その後ろには反国王派の貴族が動いているみたいなのよ。ブルース達はその貴族の炙り出しをしているわ」
「反国王派? 兄上達はただのあやつり人形だってことですか?」
「どこまであなたのお兄さん達が操られているかはわからないけどね」
「そうですか……」
「そんな暗い顔をしなくても良いわ。シュウ君が魔法を極めたら誰にも負けない、ロッシュウ・ルーン・アルパトス様をも越える最強の大魔導士になれるわ」
「ロッシュウ・ルーン・アルパトス様を越える…… 大魔導士……」
「これは大事な事だから覚えておいて」
「ハァ……」
「シュウ君。あなたの力は支配するための力じゃないわ。全ての人を救うための力よ。良く覚えておくのよ」
「ハイ……」
さあ、今日もハルタンに来ました! 土管と石畳作りに!
二号生のみんなと秘書の二人は楽しそうに魔物さん達と土木作業の実習です。羨ましいッス!
アイリスちゃんはエリスとソフィアちゃんと魔法の特訓です。こちらも羨ましいッス!
――僕はボッチが似合う男なのさ…… 孤独を愛する僕には…… なんだか目からドス黒い汗が出ちゃってるよ……
いつ終わるかわからない土管作り、この上便器や照明器具作りまで回って来そうな勢いだ。まあ、これもすべはたくさんの人々の生活向上の為に頑張るしかない! 今は人材育成の大事な時でもあり、みんなの向上が未来に繋がる事を信じることしか、自分の心を慰める方法が見つからない……
「さあ、今日もガンガン頑張りますよ!」
「……………………」
ボッチだと誰も返事を返してくれる人はいない。やっぱり闇に堕ちそうだ……
「夢のボッチの称号を獲得したロッシュウ様、アリエス様がお呼びですよ」
「お母上様が? なんの用だろ?」
「エリス様の婚約破談の件じゃないンですか?」
「そんな話し出たことねぇーよ!」
「今から出るンじゃねぇーですか?」
「あっ! その可能性もあり得る…… 最近活躍してないからなぁ」
「お言葉ですが、はなっから活躍してませんよ」
「それを言うな! 僕だって気にしてるンだから!」
「すでにお気付きでしたか?」
「まぁな…… って、おいっ!」
「おお! なんて完璧なノリツッコミ! その才能が違うところに行けば良かったですね。お悔やみ申し上げます」
「お前、サイテーだな……」
「何をおっしゃる。私ほど冷静で完璧な分析する人間はいませんよ。まさに、クールビューティー! この一言につきますね」
「自分で言うのか自称『クールビューティー』のレイニー!」
「自称ではありません。事実であり、真実でもあり、この世における全ての真理です! いえ、大真理です!!」
「……………………」
――ここまでハッキリ言われると逆に清々しいなぁ! これからは、大真理『クールビューティー』と言わせてもらおう!
呼ぶわけネェーーだろ!!!! 邪悪の根源がっ!!
「ところでお母上様が呼んでるンだろ? 待たせちゃ悪いだろ? 早く行こうぜ」
「そうですね。言い忘れていましたが、例の件お忘れなく」
――忘れていなかったのか? 忘れても良いンだぞ! いっそ忘れてくれ?
「残念ながら忘れませんよ。食べ物の怨みは世代を越えますから」
「なぜ わかる!? さりげなく名言を作るな!」
「私の全ての言葉が名言ですから。崇めても良いンですよ。いや、我を崇めよ! ロッシュウの怨霊よ!我を崇めよ!!」
「……………………」
――帝都○語の加藤○憲かよ! 式神を使って悪さすンなよ! 平将門の怨霊を甦らせ関東大震災なんてされた日には目も当てられないぞ!! さすが邪悪の根源!
「もうお母上様の所へ行くよ」
「どうぞ!」
◇
お母上様の執務室に着き、
『コン コン』
「シュウです」
「あっ! シュウ君ね。入って良いわよ」
「ハイ 失礼します」
『ガチャ』
「シュウ君、座って」
「ハイ」
僕は執務室のソファに腰を降ろした。
「お母上様、話しとはなんでしょうか?」
「シュウ君。大分土魔法と重力魔法が上達しているみたいね」
「最近は土管と石畳ばかり作ってましたから」
「良い魔法訓練になってみたいね。良かったわ」
「良かった?」
「ええ、そろそろ本格的に魔法の特訓に入って良い頃はだと思うわよ」
「本格的な特訓ですか?」
「ええ、攻撃魔法と防御魔法を覚えてもらうわ。良いわね?」
「ハイ……」
「特に防御魔法主体に覚えてもらうわよ」
「防御魔法ですか?」
「出来る限り、あなたを護るつもりだけど、いざって時にはどうしても間に合わないわ」
「自分の身は自分で護れってことですね?」
「そうよ。ブルース達から話しを聞いていると思うけど、実際にあなたの命は狙われているわ」
「ええ、父上と母上から聞きました。国王の跡目争いで僕を暗殺を企てていたと……」
「――そうよ。その後ろには反国王派の貴族が動いているみたいなのよ。ブルース達はその貴族の炙り出しをしているわ」
「反国王派? 兄上達はただのあやつり人形だってことですか?」
「どこまであなたのお兄さん達が操られているかはわからないけどね」
「そうですか……」
「そんな暗い顔をしなくても良いわ。シュウ君が魔法を極めたら誰にも負けない、ロッシュウ・ルーン・アルパトス様をも越える最強の大魔導士になれるわ」
「ロッシュウ・ルーン・アルパトス様を越える…… 大魔導士……」
「これは大事な事だから覚えておいて」
「ハァ……」
「シュウ君。あなたの力は支配するための力じゃないわ。全ての人を救うための力よ。良く覚えておくのよ」
「ハイ……」
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