上り坂と猫。

影狼

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閨で語られる夢物語ーカノジョと猫ー

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「……こんなことがあってさ。
……なあ、お前はどうする?
『夢物語』だと分かってはいるんだが」
「…それでも聞きたいんだ。」

【SE】ベッドがほんの少し軋む音

「…そうか、ありがとう」
「……ああ、おやすみ」
【SE】電話を切る音
「…蜘蛛が……出なきゃいい。
今夜は必ず……」
【SE】静かな息遣いと窓を開ける音

「……その前に…一服しとくか。」
【SE】煙草の箱を開け咥えて火をつける音
【SE】ゆっくり吸って吐いての繰り返しで煙草の煙をくゆらせながらため息をつく

ー回想終了致します。ー

「……とまあ、『彼』はこう語りましたね」
『君は……』
あなたは一瞬驚いた顔を向ける。
【SE】グラスを拭く音
【SE】落ち着いていてよく響くような足音
【SE】棚に置く音

「………んー…はてさて?今の私はただのカフェの店員ですから、なにも。」
『……んーん。やっぱりいいです』
【SE】顔を横に振って困った笑みを向けるあなた

『……注文、いいですか?』

【SE】メニューを開きながら注文する声
【SE】注文を受ける声
あなたから注文を受けた『カレ』はそれに答えていく。
「……そうですか。
……はい、ええ。
それでしたら、これがあなたの胃に丁度いいかと……」

静かな時間が、疲労困憊のあなたを迎えるだろう。
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