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黒の章
13.別の男
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組合長室を出たあの後、遺跡調査の準備とトウコの部屋の片づけや扉の修理に3人は追われ、出発する前日の昼に全てが終わった。
その日の夜、トウコは1人で自宅のリビングのソファに寝転び本を読んでいた。
マリーは「最近いい感じの人とデートなの。」と夕方から出かけていき、リョウもどこかへ行っていた。
そこへマリーが帰ってくる。
「ただいま。」
「おかえり。早いね。もっと遅くなるかと思った。」
「本当はお泊りしたいとこだけど、明日から遺跡でしょう。泣く泣く帰ってきたわ。…リョウは?トウコ1人なの?」
「マリーが出掛けた後にリョウも出て行ったよ。大方どこかで飲んでるんじゃないか。」
「そう・・・。ねえ、コーヒー淹れるけどトウコも飲む?」
「うん。飲む。ありがとう。」
マリーの雰囲気から、自分に何か話したいことでもあるのだろうと当たりをつけたトウコは、特にコーヒーが欲しかったわけではないが読んでいた本を置いて体を起こした。
マリーが淹れたコーヒーをしばらく2人で静かに飲んでいたが、おもろにマリーがカップを置いて口を開いた。
「・・ねえ、トウコ。ちょっとアナタに聞きたいことがあるんだけど。」
「どうしたのさ、改まっちゃって。」
トウコが少し苦笑しながら言うと、マリーは少し躊躇った後にトウコの目を真っ直ぐに見つめて聞いた。
「アナタ、リョウ以外に男がいるの?」
マリーが何を言っているのか一瞬分からなかったトウコだったが、今度こそ本当に苦笑すると、
「そんなのいるわけがないだろう?色無しで忌み子、おまけにリョウの手垢の付いた女に手を出す男がこの街にいるもんか。」
と呆れたように言った。
「んもう!自分をそんな風に言うもんじゃないわよ!…うん、でも私も別の男がいるなんて思ってたわけじゃないんだけどね…」
「何さ。そう思う何かがあったんだろう?」
「…本当は口止めされたんだけど。」
「誰に?」
「…リョウに。」
「リョウ?」
再度躊躇いを見せたマリーだったが、大きく息を吐くと口を開いた。
「この間、リョウが突然キレたでしょう?あの理由をリョウに問い質したのよ。どうせトウコはこのまま無かったことにするだろうと思って。」
「…ああ。うん。無かったことというかもう忘れかけてた。」
「んもう!そうしたらアイツしぶしぶ教えてくれたのよ。あの日、寝てるトウコが呟いたんだって。リョウ以外の別の男の名前を!」
マリーの言葉に少し目を瞠ったトウコだったが、そのまま右手を顎に当てて何かを考えこむ様子を見せた。
それにマリーは気づかず、
「名前なんだったかしら…カ…カイ…んー確か3文字だったと思うんだけど…」
と続けていたが、トウコの様子に気付き叫んだ。
「ちょっと!何なのトウコ!アナタ本当に心当たりがあるの!?いやだ、やめてちょうだい!リョウと別れるなら私の預かり知らいないところでやってよね!もういっそのこと死の森にでも行ってそこで別れ話を切り出すのがこの街の平和のためよ!」
青い顔で叫ぶマリーを見たトウコが手を振りながら答える。
「ああ、違う違う。すまない。そうじゃなくて、あの日は起きた瞬間からアレだったからすっかり忘れていたけど、そういえばあの日は起きる直前まで夢を見ていたなと思い出していたんだ。」
「…夢?この間は確か殺される夢を見たんだったかしら?」
「うん。今度の夢はそういった類のものではなくて…どちらかというと明るい感じの夢で・・知らない男がいたような気がしてね。」
「夢の中に別の男が出てきて、その名前をトウコが呟いたって…別の男がいるよりマシだけど、どっちにしろリョウが喜ぶ結果じゃないことは確かね。」
トウコの言葉にマリーは顔を顰めながら言うと、「確かにね。」とトウコも苦笑しながら同意する。
「すまないね、心配かけて。リョウには私から話しておくよ。」
「本当よ!まったく。…怒らせないように話しなさいよ?この間のようなことは2度とごめんなんだから!」
「難題だな。善処するさ。」
苦笑しながらトウコは立ち上がり、「じゃ、今日はもう寝るよ。おやすみ。」と言って、自室へと戻っていた。
―その日の深夜。
1人寝ていたトウコは人の気配に目を覚ました。体を少し起こしてドアの方を見ると、タオルで髪を拭きながらトウコの部屋に入ってきたリョウと目が合う。
リョウはシャワーを浴びたばかりのようで下は履いているが上半身は裸だ。リョウは無言でタオルを床に放り投げると、トウコに覆いかぶさって深く口付け、トウコはリョウの褐色の背中に腕を回した。
少なくない時間が経過した後、リョウが深く息を吐いてトウコの首筋に顔をうずめる。そのまましばらくじっとしていたリョウだったが、気だるげに体を起こし、未だ荒い息を吐いてうつ伏せているトウコの隣に座った。
リョウが無言で紫煙をくゆらせながら、ミミズ腫れのように醜く引き攣っている、幼いころ魔物の爪にやられたトウコの背中の傷を指で撫でると、トウコはくすぐったそうに少し笑って体をよじった。
うつ伏せたまま枕を抱き抱えるようにして、顔だけリョウに向けたトウコが言う。
「嫁に行けない体だ。」
リョウが鼻で笑いながら、
「貰ってやるつってんだろ。行く気もない癖に。俺はいつでも大歓迎だぞ。」
と言うと、
「行く気がないって分かってるじゃないか。」
とトウコは可笑しそうに応じながら、リョウが吸っていた煙草を奪い取って一口吸うと、またリョウの口に煙草を戻した。
「この間どこかの阿呆が私を襲った朝、また夢を見ていたんだ。」
「どこの阿呆だそいつは。」
「リョウってやつでね。」
「俺かよ。」
「お前だよ。」
「…悪かったな。あんときゃどうかしてた。」
「それはもういいさ。気にしてもいないし、まだリョウには負けないって分かったからね。」
「じゃあ、何で蒸し返すようなことを…マリーか。」
トウコの言葉に少し顔を顰めながら呟いたリョウだったが、途中で思い当たったらしく今度は盛大に顔を顰めて舌打ちする。
「マリーは心配してくれてるんだ。怒るんじゃないよ。」
トウコが左手を伸ばしてリョウの左手を握りながら言うと、リョウは無言でトウコの手を握り返した。
「で?夢がなんだって?その夢に出てきた男の名前を呟いたってとこか?」
リョウの言葉にトウコは少し驚きながら「察しがいいじゃないか。」と返す。
そのまま、「確か私が全裸で抱き付いたら冷静になるんだったか?」とおどけながら言うと、「そんときゃよろしく頼む。」と面白くなさそうな顔で応じたリョウが、トウコの方に体を向け、頭に左腕をついて寝転がった。
トウコもリョウの方に体を向けて2人向き合うような形になると、リョウの筋肉の付いた腕を指で撫でながら夢について語った。
―夢だし、阿呆に叩き起こされたからね。朧げにしか覚えていないんだけど。はは。そんな顔するなよ。阿呆と言われても仕方がないだろう?え?わかったよ。もう言わないから髪を引っ張るんじゃないよ。
で、夢の中で私はどこの誰とも分からない男と、満点の星空の下を歩いているんだ。そこは紫の小さな花が咲き乱れている草原のような場所で、星が出ているから夜のはずなのに、あたりはぼんやりと明るくてね。この世の物とは思えないほど綺麗な場所だったよ。
どんな男だったかって?
それがまた覚えていないのさ。ごまかしてなんかいないよ。仕方ないだろう?
だけど、恐らくそいつは剣士だと思うよ。腰に長剣を差していたからね。妙に立派な剣だった気がするな…。
え?ああ、ごめん。ちょっと思い出してたんだ。そいつは剣だけじゃなくて、立派な鎧も身に着けてたような気がする。うん、そうだな。鎧なんていつの時代なんだろうな。まあ所詮夢なんだ、気にするだけ損ってもんさ。
は?いつかその場所を探しに行こうって?ははは。なんだい、意外とロマンチストなところがあるんだね。驚いたよ。ああ、もうだから髪を引っ張るなって。悪かったよ。
…そろそろ寝ないと、明日寝坊したらマリーから死ぬほど小言を言われる羽目になるよ。おやすみ、リョウ。
「おやすみ」と囁いたリョウに抱きしめられたトウコは
「…あんな場所がこの世界のどこかにあるなら、いつか行ってみたい気もするな」
そう呟いて目を閉じた。
その日の夜、トウコは1人で自宅のリビングのソファに寝転び本を読んでいた。
マリーは「最近いい感じの人とデートなの。」と夕方から出かけていき、リョウもどこかへ行っていた。
そこへマリーが帰ってくる。
「ただいま。」
「おかえり。早いね。もっと遅くなるかと思った。」
「本当はお泊りしたいとこだけど、明日から遺跡でしょう。泣く泣く帰ってきたわ。…リョウは?トウコ1人なの?」
「マリーが出掛けた後にリョウも出て行ったよ。大方どこかで飲んでるんじゃないか。」
「そう・・・。ねえ、コーヒー淹れるけどトウコも飲む?」
「うん。飲む。ありがとう。」
マリーの雰囲気から、自分に何か話したいことでもあるのだろうと当たりをつけたトウコは、特にコーヒーが欲しかったわけではないが読んでいた本を置いて体を起こした。
マリーが淹れたコーヒーをしばらく2人で静かに飲んでいたが、おもろにマリーがカップを置いて口を開いた。
「・・ねえ、トウコ。ちょっとアナタに聞きたいことがあるんだけど。」
「どうしたのさ、改まっちゃって。」
トウコが少し苦笑しながら言うと、マリーは少し躊躇った後にトウコの目を真っ直ぐに見つめて聞いた。
「アナタ、リョウ以外に男がいるの?」
マリーが何を言っているのか一瞬分からなかったトウコだったが、今度こそ本当に苦笑すると、
「そんなのいるわけがないだろう?色無しで忌み子、おまけにリョウの手垢の付いた女に手を出す男がこの街にいるもんか。」
と呆れたように言った。
「んもう!自分をそんな風に言うもんじゃないわよ!…うん、でも私も別の男がいるなんて思ってたわけじゃないんだけどね…」
「何さ。そう思う何かがあったんだろう?」
「…本当は口止めされたんだけど。」
「誰に?」
「…リョウに。」
「リョウ?」
再度躊躇いを見せたマリーだったが、大きく息を吐くと口を開いた。
「この間、リョウが突然キレたでしょう?あの理由をリョウに問い質したのよ。どうせトウコはこのまま無かったことにするだろうと思って。」
「…ああ。うん。無かったことというかもう忘れかけてた。」
「んもう!そうしたらアイツしぶしぶ教えてくれたのよ。あの日、寝てるトウコが呟いたんだって。リョウ以外の別の男の名前を!」
マリーの言葉に少し目を瞠ったトウコだったが、そのまま右手を顎に当てて何かを考えこむ様子を見せた。
それにマリーは気づかず、
「名前なんだったかしら…カ…カイ…んー確か3文字だったと思うんだけど…」
と続けていたが、トウコの様子に気付き叫んだ。
「ちょっと!何なのトウコ!アナタ本当に心当たりがあるの!?いやだ、やめてちょうだい!リョウと別れるなら私の預かり知らいないところでやってよね!もういっそのこと死の森にでも行ってそこで別れ話を切り出すのがこの街の平和のためよ!」
青い顔で叫ぶマリーを見たトウコが手を振りながら答える。
「ああ、違う違う。すまない。そうじゃなくて、あの日は起きた瞬間からアレだったからすっかり忘れていたけど、そういえばあの日は起きる直前まで夢を見ていたなと思い出していたんだ。」
「…夢?この間は確か殺される夢を見たんだったかしら?」
「うん。今度の夢はそういった類のものではなくて…どちらかというと明るい感じの夢で・・知らない男がいたような気がしてね。」
「夢の中に別の男が出てきて、その名前をトウコが呟いたって…別の男がいるよりマシだけど、どっちにしろリョウが喜ぶ結果じゃないことは確かね。」
トウコの言葉にマリーは顔を顰めながら言うと、「確かにね。」とトウコも苦笑しながら同意する。
「すまないね、心配かけて。リョウには私から話しておくよ。」
「本当よ!まったく。…怒らせないように話しなさいよ?この間のようなことは2度とごめんなんだから!」
「難題だな。善処するさ。」
苦笑しながらトウコは立ち上がり、「じゃ、今日はもう寝るよ。おやすみ。」と言って、自室へと戻っていた。
―その日の深夜。
1人寝ていたトウコは人の気配に目を覚ました。体を少し起こしてドアの方を見ると、タオルで髪を拭きながらトウコの部屋に入ってきたリョウと目が合う。
リョウはシャワーを浴びたばかりのようで下は履いているが上半身は裸だ。リョウは無言でタオルを床に放り投げると、トウコに覆いかぶさって深く口付け、トウコはリョウの褐色の背中に腕を回した。
少なくない時間が経過した後、リョウが深く息を吐いてトウコの首筋に顔をうずめる。そのまましばらくじっとしていたリョウだったが、気だるげに体を起こし、未だ荒い息を吐いてうつ伏せているトウコの隣に座った。
リョウが無言で紫煙をくゆらせながら、ミミズ腫れのように醜く引き攣っている、幼いころ魔物の爪にやられたトウコの背中の傷を指で撫でると、トウコはくすぐったそうに少し笑って体をよじった。
うつ伏せたまま枕を抱き抱えるようにして、顔だけリョウに向けたトウコが言う。
「嫁に行けない体だ。」
リョウが鼻で笑いながら、
「貰ってやるつってんだろ。行く気もない癖に。俺はいつでも大歓迎だぞ。」
と言うと、
「行く気がないって分かってるじゃないか。」
とトウコは可笑しそうに応じながら、リョウが吸っていた煙草を奪い取って一口吸うと、またリョウの口に煙草を戻した。
「この間どこかの阿呆が私を襲った朝、また夢を見ていたんだ。」
「どこの阿呆だそいつは。」
「リョウってやつでね。」
「俺かよ。」
「お前だよ。」
「…悪かったな。あんときゃどうかしてた。」
「それはもういいさ。気にしてもいないし、まだリョウには負けないって分かったからね。」
「じゃあ、何で蒸し返すようなことを…マリーか。」
トウコの言葉に少し顔を顰めながら呟いたリョウだったが、途中で思い当たったらしく今度は盛大に顔を顰めて舌打ちする。
「マリーは心配してくれてるんだ。怒るんじゃないよ。」
トウコが左手を伸ばしてリョウの左手を握りながら言うと、リョウは無言でトウコの手を握り返した。
「で?夢がなんだって?その夢に出てきた男の名前を呟いたってとこか?」
リョウの言葉にトウコは少し驚きながら「察しがいいじゃないか。」と返す。
そのまま、「確か私が全裸で抱き付いたら冷静になるんだったか?」とおどけながら言うと、「そんときゃよろしく頼む。」と面白くなさそうな顔で応じたリョウが、トウコの方に体を向け、頭に左腕をついて寝転がった。
トウコもリョウの方に体を向けて2人向き合うような形になると、リョウの筋肉の付いた腕を指で撫でながら夢について語った。
―夢だし、阿呆に叩き起こされたからね。朧げにしか覚えていないんだけど。はは。そんな顔するなよ。阿呆と言われても仕方がないだろう?え?わかったよ。もう言わないから髪を引っ張るんじゃないよ。
で、夢の中で私はどこの誰とも分からない男と、満点の星空の下を歩いているんだ。そこは紫の小さな花が咲き乱れている草原のような場所で、星が出ているから夜のはずなのに、あたりはぼんやりと明るくてね。この世の物とは思えないほど綺麗な場所だったよ。
どんな男だったかって?
それがまた覚えていないのさ。ごまかしてなんかいないよ。仕方ないだろう?
だけど、恐らくそいつは剣士だと思うよ。腰に長剣を差していたからね。妙に立派な剣だった気がするな…。
え?ああ、ごめん。ちょっと思い出してたんだ。そいつは剣だけじゃなくて、立派な鎧も身に着けてたような気がする。うん、そうだな。鎧なんていつの時代なんだろうな。まあ所詮夢なんだ、気にするだけ損ってもんさ。
は?いつかその場所を探しに行こうって?ははは。なんだい、意外とロマンチストなところがあるんだね。驚いたよ。ああ、もうだから髪を引っ張るなって。悪かったよ。
…そろそろ寝ないと、明日寝坊したらマリーから死ぬほど小言を言われる羽目になるよ。おやすみ、リョウ。
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