33 / 139
33 十七年来の
しおりを挟む
定時過ぎに事務所を閉めると、頂き物のキャベツと日本酒を持ち、藤井家に向かう。車だと五分とかからない。
「克己さん、来たよ。俺」
ただいまと言っていた時と変わらない、リラックスした態度で玄関にあがった。冬次が藤井家を出たのは大学を卒業してからだが、決して藤井と仲たがいしたせいでなく今でも冬次の帰る場所でいてくれる。
「おーい、生きてますかー?」
居間を覗くと、食卓テーブルで仕事中の藤井がいた。
「年寄り扱いするな。忙しいだろう、毎日のように来ないでくれ」
「そんなこと言って嬉しいくせに」
はいこれ、と頂き物を置く。
「金子さんのおじいちゃんがくれた酒とセキさんの畑で取れたキャベツ」
「毎度悪いな。飲もうか」
藤井は台所に立ち、戸棚からグラスを四つ取り出した。
「俺は車だから遠慮しとく」
「泊まっていけばいい」
酒を注いだグラスを二つ、おじさんおばさんの写真の前に供える。
「寂しい中年男のために付き合ってくれよ」
「俺にひとり暮らしさせたの克己さんじゃん」
「いい歳したアルファの未婚男性が一緒に暮らしてたら世間体が悪いんだよ」
「またその話」
「耳にタコがいくつできようと言うぞ」
「あっそ。この時間まで仕事してたみたいだけど邪魔したんじゃない?」
冬次は一杯付き合うことにして、話題を変えた。
「いや。今日の講義は終わっていたから」
「ならいーけど」
グラスに注がれた酒を、くいっとやる。雑味の少ない飲み口が喉を焼いた。美味しいものなら他にいくらでもあるのに、これが旨いと思える時が大人になったと感じる瞬間だ。
藤井と酒を嗜めているのも、しみじみ心にくるものがある。酔いがまわると感情の一つひとつがオーバーになって駄目だ。楽しい思い出も悲しい思い出もぐにゃぐにゃのクリームみたいに脆くなって混ざり合い、最後にはもう一度あの頃に戻りたいなと感傷的な気分になって終わる。
「・・・・・・ねぇ、克己さん、まだ教師に戻ろうとは思えないの?」
「生徒に勉強を教えてるって意味じゃ今も教師だよ」
「あんたにとって教師がそういう意味を指していないことを自分が一番わかってるくせに」
「どうしてこの話するたび冬次が不貞腐れるんだよ。変なやつだな」
どうして? どうしたって不貞腐れるよ。
「変なやつじゃなくっていいやつだなって言ってよ」
南雲が去った年に、藤井は教師を辞めた。その後は個別学習の講師を始めて、オンライン講義や家庭教師も行っている。受け持つ生徒の年齢を問わず、幅広い層に門戸を開く藤井は、特に外出を怖がり学校に行けないオメガの子供には重宝されているようで、やりがいはあるのだろう。
でも教えるということに固執しているうちは前職に心残りがないわけない。
南雲に浴びせてしまった暴言が跳ね返って藤井を苦しめて、教師でいられなくした。未熟な生徒を教え導く資格がもはや自分にないと責めているのが、口に出して言わないけれどわかる。
風呂から上がると、藤井が食卓に突っ伏して寝ていた。軟弱な背中じゃないが、こうして酔って眠っているのを見れば時の流れは間違いなくあるのだ。冬次は押入れから毛布を取ってきて藤井の肩にかけてやった。
定休日は谷峨と会う予定が入っていた。十七年前と変わらない高級マンションに住んでいて、親友というほどでもないが、つかず離れず交流を続けている冬次はインターホンを鳴らすと用件を聞かれずとも自動ドアが解除される。
迎えたのは寝巻き姿の谷峨。前ボタンタイプのダサいやつ。有名ブランドのルームウェアならまだしもイメージとかけ離れすぎてファンが見たら泣くんじゃないか。
客が来たので着替えてくるということもしない。寝巻きの上にニットカーディガンだけ羽織ってコーヒーカップを冬次に差し出した。しかし、マネキンの顔形がいいとどんな格好もさまになる。
「シャンパンがよかった?」
「昼間っから飲みません。先輩は今日も家から出ないつもりですね」
「仕事は家でできちゃうし。お腹空いたらデリバリー頼めば持ってきてもらえるし、外出る必要ないからさ。今日は冬次くんいるし?」
「やめてください。使いっ走りは行かないっすよ、俺は」
マンションの部屋はシアタールームのドアが開いており、スクリーンがつけっぱなしだ。エンドロールで静止している。
「何観てたんですか」
「次回作の参考に泣ける恋愛映画を数本」
「面白かった?」
「まぁね」
会話が続かず途切れた。沈黙を苦痛に感じる間柄じゃないけど、今日は別のことに気を取られていたため落ち着かない。
「それより今日はどうしたの。冬次くんから急に会いたいなんて珍しい」
谷峨から切り出してくれてホッとした。
「はい。先輩に訊きたいことがあって。最近、座間っちと連絡を取り合ってますか」
互いに成長し、渾名で呼称することはほぼなくなった。こうしてたまに呼ぶと高校時代を思い出す。
「いいや。最後に話したのはいつだったかね。覚えてないや」
「そうですか」
座間と谷峨の関係がよそよそしくなった理由は高校を卒業した年にさかのぼる。きっかけはもっと以前から、例えば高校二年のクリスマス直前頃になるのだろうが、決定打になったのは高校卒業後に座間があのオネェ店長と同棲を始めたこと。
谷峨と座間と、それからソノちゃんと、腐れ縁の三人に冬次の知らない亀裂が入ったらしい。
冬次がいくら鈍くても予想はつく、でも谷峨から打ち明けられない限り詮索しない。片想い同盟は想い人不在で停戦状態だ。
「わざわざそんなこと訊きたかったの?」
「違いますよ。だったら座間が同棲やめて引っ越したこと知らないんじゃないかって思いまして」
停滞していた何かが動き出すきっかけになるだろうかと淡い期待を抱いたが、谷峨の反応は思ったほどじゃなかった。嬉しくないのか。
「へぇ、ついに愛想つかしたんだ」
「どっちがどっちにですか?」
「啓がソノちゃんに。ソノちゃん、同棲は許したけど啓からの告白には返事保留を叩きつけて曖昧にして逃げてたんだよ。本気で相手にされないのに寂しい時だけそばにいてって求められることに嫌気が差したんだろうな。冬次くんは啓から直接聞いてると思ってたけど」
「同棲した経緯やルールなんかはよく聞かされてましたね。愚痴ものろけも色々でしたけど、でも同棲やめたって話はめちゃくちゃ突然。それも引っ越してから事後報告って感じで」
「そう」
「薄情だなぁ。気にならないんですか」
「俺には関係ない話だよ」
さらりと答え、谷峨は唇に弧を描く。
「話が終わりなら仕事するから帰ってよ」
谷峨が開けた部屋の中に、執筆用のデスクが見えた。開いたままのパソコンとペン立て、彼の作品が卓上の本棚に並んでいる。
「暇だって言ってたじゃないですか」
「急に忙しくなったんだ」
「ひどい言いわけ。したくない話ならもうしないです」
呆れながらドアに手をかけた。谷峨は肩をすくめ、冬次に入室を許可した。
「これ。事務所の女の子が話題にしてました」
冬次は例の小説の表紙を指で撫でた。
「太古の運命論・・・・・・だっけな? 若い子のあいだで流行ってるって」
「ああ。アルファが、オメガが、って強調した恋愛は今どきの子にはむしろ物珍しくて新鮮なのかもね。冬次くんはこういうの嫌いかな?」
「特に意識しないので嫌いとも好きとも言えません」
「意識しないんじゃなくて心に決めた人がいるからでしょ。君はひたすら一途だね」
隠す必要がないので頷いておく。
「そういえば、流行りの発端は俺の小説じゃないかも」
谷峨が棚から資料の束とみられるファイルを引っ張り出した。
「テーマはあらかじめ用意されていたんだよね。社長の意向だったのかな。大人の事情で詳しく教えられなかったけど雑誌で特集組まれたり、俺以外の作家も題材にしてたり、業界全体で推してるテーマなんだと思う」
冬次は放られた資料に目をやる。
「大きな力が働いてるのかと勘繰っちゃいそうですよ。ありえないっすよね」
「あははははっ、考えすぎ」
「あんたは笑いすぎですよ!」
「だって普通に考えて金の匂いがしたからでしょう」
「言い方っ!」
帰り際、マンション下まで見送ってくれた谷峨がふと黙り込んだ。
考えてることはなんとなく察せられる。
「・・・・・・啓は元気そうなんだな」
「気になるなら自分から連絡してくださいよ」
谷峨が、いい顔で無理やり笑おうとする。——カッコつけてる場合じゃないですよね。ま、言わないけど。
「座間に伝えておきたいことありますか」
冬次は来るたびにお決まりになった台詞を口にした。
「克己さん、来たよ。俺」
ただいまと言っていた時と変わらない、リラックスした態度で玄関にあがった。冬次が藤井家を出たのは大学を卒業してからだが、決して藤井と仲たがいしたせいでなく今でも冬次の帰る場所でいてくれる。
「おーい、生きてますかー?」
居間を覗くと、食卓テーブルで仕事中の藤井がいた。
「年寄り扱いするな。忙しいだろう、毎日のように来ないでくれ」
「そんなこと言って嬉しいくせに」
はいこれ、と頂き物を置く。
「金子さんのおじいちゃんがくれた酒とセキさんの畑で取れたキャベツ」
「毎度悪いな。飲もうか」
藤井は台所に立ち、戸棚からグラスを四つ取り出した。
「俺は車だから遠慮しとく」
「泊まっていけばいい」
酒を注いだグラスを二つ、おじさんおばさんの写真の前に供える。
「寂しい中年男のために付き合ってくれよ」
「俺にひとり暮らしさせたの克己さんじゃん」
「いい歳したアルファの未婚男性が一緒に暮らしてたら世間体が悪いんだよ」
「またその話」
「耳にタコがいくつできようと言うぞ」
「あっそ。この時間まで仕事してたみたいだけど邪魔したんじゃない?」
冬次は一杯付き合うことにして、話題を変えた。
「いや。今日の講義は終わっていたから」
「ならいーけど」
グラスに注がれた酒を、くいっとやる。雑味の少ない飲み口が喉を焼いた。美味しいものなら他にいくらでもあるのに、これが旨いと思える時が大人になったと感じる瞬間だ。
藤井と酒を嗜めているのも、しみじみ心にくるものがある。酔いがまわると感情の一つひとつがオーバーになって駄目だ。楽しい思い出も悲しい思い出もぐにゃぐにゃのクリームみたいに脆くなって混ざり合い、最後にはもう一度あの頃に戻りたいなと感傷的な気分になって終わる。
「・・・・・・ねぇ、克己さん、まだ教師に戻ろうとは思えないの?」
「生徒に勉強を教えてるって意味じゃ今も教師だよ」
「あんたにとって教師がそういう意味を指していないことを自分が一番わかってるくせに」
「どうしてこの話するたび冬次が不貞腐れるんだよ。変なやつだな」
どうして? どうしたって不貞腐れるよ。
「変なやつじゃなくっていいやつだなって言ってよ」
南雲が去った年に、藤井は教師を辞めた。その後は個別学習の講師を始めて、オンライン講義や家庭教師も行っている。受け持つ生徒の年齢を問わず、幅広い層に門戸を開く藤井は、特に外出を怖がり学校に行けないオメガの子供には重宝されているようで、やりがいはあるのだろう。
でも教えるということに固執しているうちは前職に心残りがないわけない。
南雲に浴びせてしまった暴言が跳ね返って藤井を苦しめて、教師でいられなくした。未熟な生徒を教え導く資格がもはや自分にないと責めているのが、口に出して言わないけれどわかる。
風呂から上がると、藤井が食卓に突っ伏して寝ていた。軟弱な背中じゃないが、こうして酔って眠っているのを見れば時の流れは間違いなくあるのだ。冬次は押入れから毛布を取ってきて藤井の肩にかけてやった。
定休日は谷峨と会う予定が入っていた。十七年前と変わらない高級マンションに住んでいて、親友というほどでもないが、つかず離れず交流を続けている冬次はインターホンを鳴らすと用件を聞かれずとも自動ドアが解除される。
迎えたのは寝巻き姿の谷峨。前ボタンタイプのダサいやつ。有名ブランドのルームウェアならまだしもイメージとかけ離れすぎてファンが見たら泣くんじゃないか。
客が来たので着替えてくるということもしない。寝巻きの上にニットカーディガンだけ羽織ってコーヒーカップを冬次に差し出した。しかし、マネキンの顔形がいいとどんな格好もさまになる。
「シャンパンがよかった?」
「昼間っから飲みません。先輩は今日も家から出ないつもりですね」
「仕事は家でできちゃうし。お腹空いたらデリバリー頼めば持ってきてもらえるし、外出る必要ないからさ。今日は冬次くんいるし?」
「やめてください。使いっ走りは行かないっすよ、俺は」
マンションの部屋はシアタールームのドアが開いており、スクリーンがつけっぱなしだ。エンドロールで静止している。
「何観てたんですか」
「次回作の参考に泣ける恋愛映画を数本」
「面白かった?」
「まぁね」
会話が続かず途切れた。沈黙を苦痛に感じる間柄じゃないけど、今日は別のことに気を取られていたため落ち着かない。
「それより今日はどうしたの。冬次くんから急に会いたいなんて珍しい」
谷峨から切り出してくれてホッとした。
「はい。先輩に訊きたいことがあって。最近、座間っちと連絡を取り合ってますか」
互いに成長し、渾名で呼称することはほぼなくなった。こうしてたまに呼ぶと高校時代を思い出す。
「いいや。最後に話したのはいつだったかね。覚えてないや」
「そうですか」
座間と谷峨の関係がよそよそしくなった理由は高校を卒業した年にさかのぼる。きっかけはもっと以前から、例えば高校二年のクリスマス直前頃になるのだろうが、決定打になったのは高校卒業後に座間があのオネェ店長と同棲を始めたこと。
谷峨と座間と、それからソノちゃんと、腐れ縁の三人に冬次の知らない亀裂が入ったらしい。
冬次がいくら鈍くても予想はつく、でも谷峨から打ち明けられない限り詮索しない。片想い同盟は想い人不在で停戦状態だ。
「わざわざそんなこと訊きたかったの?」
「違いますよ。だったら座間が同棲やめて引っ越したこと知らないんじゃないかって思いまして」
停滞していた何かが動き出すきっかけになるだろうかと淡い期待を抱いたが、谷峨の反応は思ったほどじゃなかった。嬉しくないのか。
「へぇ、ついに愛想つかしたんだ」
「どっちがどっちにですか?」
「啓がソノちゃんに。ソノちゃん、同棲は許したけど啓からの告白には返事保留を叩きつけて曖昧にして逃げてたんだよ。本気で相手にされないのに寂しい時だけそばにいてって求められることに嫌気が差したんだろうな。冬次くんは啓から直接聞いてると思ってたけど」
「同棲した経緯やルールなんかはよく聞かされてましたね。愚痴ものろけも色々でしたけど、でも同棲やめたって話はめちゃくちゃ突然。それも引っ越してから事後報告って感じで」
「そう」
「薄情だなぁ。気にならないんですか」
「俺には関係ない話だよ」
さらりと答え、谷峨は唇に弧を描く。
「話が終わりなら仕事するから帰ってよ」
谷峨が開けた部屋の中に、執筆用のデスクが見えた。開いたままのパソコンとペン立て、彼の作品が卓上の本棚に並んでいる。
「暇だって言ってたじゃないですか」
「急に忙しくなったんだ」
「ひどい言いわけ。したくない話ならもうしないです」
呆れながらドアに手をかけた。谷峨は肩をすくめ、冬次に入室を許可した。
「これ。事務所の女の子が話題にしてました」
冬次は例の小説の表紙を指で撫でた。
「太古の運命論・・・・・・だっけな? 若い子のあいだで流行ってるって」
「ああ。アルファが、オメガが、って強調した恋愛は今どきの子にはむしろ物珍しくて新鮮なのかもね。冬次くんはこういうの嫌いかな?」
「特に意識しないので嫌いとも好きとも言えません」
「意識しないんじゃなくて心に決めた人がいるからでしょ。君はひたすら一途だね」
隠す必要がないので頷いておく。
「そういえば、流行りの発端は俺の小説じゃないかも」
谷峨が棚から資料の束とみられるファイルを引っ張り出した。
「テーマはあらかじめ用意されていたんだよね。社長の意向だったのかな。大人の事情で詳しく教えられなかったけど雑誌で特集組まれたり、俺以外の作家も題材にしてたり、業界全体で推してるテーマなんだと思う」
冬次は放られた資料に目をやる。
「大きな力が働いてるのかと勘繰っちゃいそうですよ。ありえないっすよね」
「あははははっ、考えすぎ」
「あんたは笑いすぎですよ!」
「だって普通に考えて金の匂いがしたからでしょう」
「言い方っ!」
帰り際、マンション下まで見送ってくれた谷峨がふと黙り込んだ。
考えてることはなんとなく察せられる。
「・・・・・・啓は元気そうなんだな」
「気になるなら自分から連絡してくださいよ」
谷峨が、いい顔で無理やり笑おうとする。——カッコつけてる場合じゃないですよね。ま、言わないけど。
「座間に伝えておきたいことありますか」
冬次は来るたびにお決まりになった台詞を口にした。
0
あなたにおすすめの小説
久しぶりの発情期に大好きな番と一緒にいるΩ
いち
BL
Ωの丞(たすく)は、自分の番であるαの かじとのことが大好き。
いつものように晩御飯を作りながら、かじとを待っていたある日、丞にヒートの症状が…周期をかじとに把握されているため、万全の用意をされるが恥ずかしさから否定的にな。しかし丞の症状は止まらなくなってしまう。Ωがよしよしされる短編です。
※pixivにも同様の作品を掲載しています
とろけてまざる
ゆなな
BL
綾川雪也(ユキ)はオメガであるが発情抑制剤が良く効くタイプであったため上手に隠して帝都大学附属病院に小児科医として勤務していた。そこでアメリカからやってきた天才外科医だという永瀬和真と出会う。永瀬の前では今まで完全に効いていた抑制剤が全く効かなくて、ユキは初めてアルファを求めるオメガの熱を感じて狂おしく身を焦がす…一方どんなオメガにも心動かされることがなかった永瀬を狂わせるのもユキだけで──
表紙素材http://touch.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=55856941
従僕に溺愛されて逃げられない
大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL!
俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。
その傍らには、当然のようにリンがいる。
荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。
高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。
けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。
当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。
居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。
さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。
主従なのか、恋人なのか。
境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。
従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。
氷の支配者と偽りのベータ。過労で倒れたら冷徹上司(銀狼)に拾われ、極上の溺愛生活が始まりました。
水凪しおん
BL
※この作品には、性的描写の表現が含まれています。18歳未満の方の閲覧はご遠慮ください。
オメガであることを隠し、メガバンクで身を粉にして働く、水瀬湊。
過労と理不尽な扱いで、心身ともに限界を迎えた夜、彼を救ったのは、冷徹で知られる超エリートα、橘蓮だった。
「君はもう、頑張らなくていい」
――それは、運命の番との出会い。
圧倒的な庇護と、独占欲に戸惑いながらも、湊の凍てついた心は、次第に溶かされていく。
理不尽な会社への華麗なる逆転劇と、極上に甘いオメガバース・オフィスラブ!
学内一のイケメンアルファとグループワークで一緒になったら溺愛されて嫁認定されました
こたま
BL
大学生の大野夏樹(なつき)は無自覚可愛い系オメガである。最近流行りのアクティブラーニング型講義でランダムに組まされたグループワーク。学内一のイケメンで優良物件と有名なアルファの金沢颯介(そうすけ)と一緒のグループになったら…。アルファ×オメガの溺愛BLです。
再会した男は、彼女と結婚したと言った
拓海のり
BL
高校時代、森と園部は部活も一緒で仲が良かったが、副部長の菜南子と園部の噂が立ち、森は二人から遠ざかった。大学を卒業して森は園部と再会するが、その指には結婚指輪があった。
昔書いたお話です。ほとんど直していません。お読みになる際はタグをご確認の上ご覧ください。一万五千字くらいの短編です。
君と運命になっていく
やらぎはら響
BL
母親から冷遇されている町田伊織(まちだいおり)は病気だから薬を欠かさず飲むことを厳命されていた。
ある日倒れて伊織はオメガであり今まで飲むように言われていたのは強い抑制剤だと教えられる。
体調を整えるためにも世界バース保護機関にアルファとのマッチングをするよう言われてしまった。
マッチング相手は外国人のリルトで、大きくて大人の男なのに何だか子犬のように可愛く見えてしまい絆されていく。
売れ残りオメガの従僕なる日々
灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才)
※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!
ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。
無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる