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第一章『放り込まれてきた堕天使』
32 沈鬱な日々にはダンスを
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翌朝、シスターのベルが鳴らされる前に起床し、ジョエルは支度を整える。本日の朝礼集会から監督生に復帰するためだった。
まだ夢の中にいる琥太郎の横を音をさせないよう通り、誰もいない廊下を歩いた。洗面室で顔洗いとミント水でうがいを済ませ、久しぶりに真紅の色つきベストとクロスタイを身につけてから鏡の前に立った。
(みんなとお揃いも悪くなかったけど、僕にはこっちがしっくりくる。身が引き締まる思いがする)
頑張ろうと鏡の自分に声をかけた時、琥太郎が目を覚ました。
「あー、やべっ、寝坊した。俺も起こせよ!」
ジョエルは喧嘩口調になる琥太郎と鏡越しに目を合わせる。
「君がもうちょっと優しく言ってくれたら、僕もごめんねとありがとうが素直に言えたのにな~」
「そりゃあ悪かったな! でも寮の外に出るのにひとりじゃ危ないだろうがっ」
可愛くない言い方でも心配してくれる気持ちに心がほころぶ。ジョエルはため息をついて溜飲を下げた。
「ありがとね。だけど朝礼に出る監督生は僕ひとりじゃないし、ジェイコブがエントランスまで迎えに来てくれるから。寝る前にそう言っておいた気がしたけど、さては聞いてなかったな?」
昨晩の話の最中にベッドで船を漕いでいたのでこれは図星だ。
琥太郎が目を泳がせる。
「へぇ・・・、あっそ、ならいいけど。気をつけろよ」
「うん。行ってくる」
言い返したことがそんなに気に食わなかったのか、何故かムッとしている琥太郎にジョエルはひらひらと手を振り寮室を出発する。
セラス寮のエントランスではすでにジェイコブが待っていた。昨日のうちにジェイコブと話し合い、ジョエルの安全を守るため万全を期し、他の監督生メンバーと時間をずらして大講堂に向かうと決めた。
これから事件が解決するまで、ジョエルに合わせて関係のないジェイコブも早起きしなければならなくなるので、きっと一生かかっても返せなくなるくらいの借りができる。
(僕なんかのために、たくさんの負担を強いてる)
朝の挨拶に次いで感謝を伝えたが、どうしようもなく後ろめたさが表に出ていた。
「ジョエル、俺と二人きりは嫌か?」
ジェイコブが肩を落とす真似をする。
「まさか」
即座に否定する。
「僕は生きていてもひとに迷惑をかけるだけだなぁと思ってしまって」
「自分を不憫に思うのか?」
「いいえ」
ジョエルはこれにも首を横に振った。
「不憫で気の毒なのはジェイコブだよ。僕と同じオメガなのに、こんな護衛みたいなことさせられて。シーレハウス学園のオメガは卒業後の義務に徹するための教育に心血を注ぐべきで、その役割から逸脱してる」
「まったく、だからお前は真面目か。・・・大がつくほど真面目なのか。オメガだったら友だちを助けたらいけないのかな?」
「えっ」
「堕天使は堕天使らしく、悔い改めながら教会の床を眺めてろってか?」
呆れるより、いくらか怒ったように問いかけられ、ジョエルは足が固まって立ち止まってしまった。
「ジェイコブは、強いね」
「強くなんかないさ。ただ、俺は自分の夢を諦めた瞬間から、他は何ひとつ諦めてやるものかと心に誓ったんだ」
一歩分前に進んでいたジェイコブが後ろを振り返り、手のひらを見つめる。ものを掴むように拳を作る姿から、剣の柄を握っている様を連想した。
ジョエルはその時に自身の思慮浅い発言を後悔する。
「あ・・・ごめんなさい、僕は」
「今も忘れない。父が俺のために打ってくれた剣を、父が自らの手で折った日のことを。父もやるせなかっただろう、その何十倍も俺は悔しかった。だが、落ち込み続けるのは性に合わない。俺が下を向いてると、俺を憐れむ皆が下を向く。それが嫌なんだよ」
ジェイコブは拳を解いて下ろし、さっぱりした顔で微笑んだ。
「そうだ、ジョエル、明日はちょうど休みだから、ちょっと付き合ってくれないか? コタローも誘って共用コートに来い」
「何をするの?」
「決まってるだろ。朝食は食べ過ぎないようにしておくといいな。アドバイスだ」
おずおずと頷くと、ジェイコブは楽しみだと言わんばかりに悪い顔をした。
———そして翌日。
「やあ、来たな。気分が下がっている時は体を動かすのが一番だ」
共用コートは貸切にしたと言うが、それにしてもひとりに一頭の馬は準備が良すぎだ。地面には甲冑やら剣やらの装具が揃えられている。
「うおー、すげっ」
つい先ほどまではダンスと聞いて、のらない顔をしていた琥太郎が歓声をあげた。
「手に取って触って、どうぞ?」
ジェイコブは鞘から刃をすらりと抜くと、琥太郎に差し出す。
「かっけー! いいのか?」
「もちろん」
ジョエルは琥太郎の破顔した表情にニコニコする。
馬以外は全て軽量化した模造品。肝心の戦闘機能は期待できないが、むしろ必要ない。繊細で凝った装飾に彩られており、軽やかに馬で跳びまわると非常に見栄える。
けれど大丈夫だろうか。連れてきて今さらだが、夢中で装備品に惚れ惚れしている琥太郎に耳打ちをした。
「ジェイコブにとっての体を動かすって、どういう意味かわかってる? 今日一日中みっちりしごかれるってことだよ」
「は、軽いお遊びだろ、なあ?」
本気にしていない問いかけに、ジェイコブは確信犯的に肩をすくめる。
「ジョエルの言うとおりさ。初心者のコタローにぜひこの競技の魅力と騎士精神を教えてあげたいと思ってたんだ」
新しい玩具をもらった子どもみたいな顔をしていたはずの琥太郎の喉がヒュッと鳴ったのは気のせいか、気のせいじゃないか・・・。ジョエルは苦笑しながら、慄いている背中を撫でた。
「まぁ、僕も初心者と変わらないから。一緒に頑張ろ」
しかし、そうと言ったものの、ジョエルは馬に乗るのに慣れている。好んで選手に立候補しないだけで、剣の筋も悪くないと褒められる。
「コタロー、何度注意したら伝わる? ダンスの際ではブレイドとブレイドをぶつけ合い音を立てるのは無作法だ。ぶつかるぎりぎりで軌道を反らせろ」
「んなこと、今日の今日言われても無理っしょ! 馬の操作だけで頭いっぱいなんですけどっ」
琥太郎は、ジェイコブに絞られ涙目だ。
ジョエルはベンチに座り、即席の先生と生徒がやんややんやと賑やかにやっているのを眺めつつ、深呼吸をする。ジェイコブは正解だった。汗を流すと、悩みが流れていく気がする。
大きく息を吸った後に声を張り上げた。
「でも馬の乗りこなしは良くなってきた、すごいことだよ~!」
琥太郎が振り返り、得意気に手を振って返事をしてくれる。
その時、物音がした。誰かが共用コートに入ってきた。貸切の目印が見えず間違えて入ってしまったのだろうと思い、「貸切です」と伝えようと首を後ろに回すと、ハワードがジーンとフィルを伴ってやって来たところだった。
まだ夢の中にいる琥太郎の横を音をさせないよう通り、誰もいない廊下を歩いた。洗面室で顔洗いとミント水でうがいを済ませ、久しぶりに真紅の色つきベストとクロスタイを身につけてから鏡の前に立った。
(みんなとお揃いも悪くなかったけど、僕にはこっちがしっくりくる。身が引き締まる思いがする)
頑張ろうと鏡の自分に声をかけた時、琥太郎が目を覚ました。
「あー、やべっ、寝坊した。俺も起こせよ!」
ジョエルは喧嘩口調になる琥太郎と鏡越しに目を合わせる。
「君がもうちょっと優しく言ってくれたら、僕もごめんねとありがとうが素直に言えたのにな~」
「そりゃあ悪かったな! でも寮の外に出るのにひとりじゃ危ないだろうがっ」
可愛くない言い方でも心配してくれる気持ちに心がほころぶ。ジョエルはため息をついて溜飲を下げた。
「ありがとね。だけど朝礼に出る監督生は僕ひとりじゃないし、ジェイコブがエントランスまで迎えに来てくれるから。寝る前にそう言っておいた気がしたけど、さては聞いてなかったな?」
昨晩の話の最中にベッドで船を漕いでいたのでこれは図星だ。
琥太郎が目を泳がせる。
「へぇ・・・、あっそ、ならいいけど。気をつけろよ」
「うん。行ってくる」
言い返したことがそんなに気に食わなかったのか、何故かムッとしている琥太郎にジョエルはひらひらと手を振り寮室を出発する。
セラス寮のエントランスではすでにジェイコブが待っていた。昨日のうちにジェイコブと話し合い、ジョエルの安全を守るため万全を期し、他の監督生メンバーと時間をずらして大講堂に向かうと決めた。
これから事件が解決するまで、ジョエルに合わせて関係のないジェイコブも早起きしなければならなくなるので、きっと一生かかっても返せなくなるくらいの借りができる。
(僕なんかのために、たくさんの負担を強いてる)
朝の挨拶に次いで感謝を伝えたが、どうしようもなく後ろめたさが表に出ていた。
「ジョエル、俺と二人きりは嫌か?」
ジェイコブが肩を落とす真似をする。
「まさか」
即座に否定する。
「僕は生きていてもひとに迷惑をかけるだけだなぁと思ってしまって」
「自分を不憫に思うのか?」
「いいえ」
ジョエルはこれにも首を横に振った。
「不憫で気の毒なのはジェイコブだよ。僕と同じオメガなのに、こんな護衛みたいなことさせられて。シーレハウス学園のオメガは卒業後の義務に徹するための教育に心血を注ぐべきで、その役割から逸脱してる」
「まったく、だからお前は真面目か。・・・大がつくほど真面目なのか。オメガだったら友だちを助けたらいけないのかな?」
「えっ」
「堕天使は堕天使らしく、悔い改めながら教会の床を眺めてろってか?」
呆れるより、いくらか怒ったように問いかけられ、ジョエルは足が固まって立ち止まってしまった。
「ジェイコブは、強いね」
「強くなんかないさ。ただ、俺は自分の夢を諦めた瞬間から、他は何ひとつ諦めてやるものかと心に誓ったんだ」
一歩分前に進んでいたジェイコブが後ろを振り返り、手のひらを見つめる。ものを掴むように拳を作る姿から、剣の柄を握っている様を連想した。
ジョエルはその時に自身の思慮浅い発言を後悔する。
「あ・・・ごめんなさい、僕は」
「今も忘れない。父が俺のために打ってくれた剣を、父が自らの手で折った日のことを。父もやるせなかっただろう、その何十倍も俺は悔しかった。だが、落ち込み続けるのは性に合わない。俺が下を向いてると、俺を憐れむ皆が下を向く。それが嫌なんだよ」
ジェイコブは拳を解いて下ろし、さっぱりした顔で微笑んだ。
「そうだ、ジョエル、明日はちょうど休みだから、ちょっと付き合ってくれないか? コタローも誘って共用コートに来い」
「何をするの?」
「決まってるだろ。朝食は食べ過ぎないようにしておくといいな。アドバイスだ」
おずおずと頷くと、ジェイコブは楽しみだと言わんばかりに悪い顔をした。
———そして翌日。
「やあ、来たな。気分が下がっている時は体を動かすのが一番だ」
共用コートは貸切にしたと言うが、それにしてもひとりに一頭の馬は準備が良すぎだ。地面には甲冑やら剣やらの装具が揃えられている。
「うおー、すげっ」
つい先ほどまではダンスと聞いて、のらない顔をしていた琥太郎が歓声をあげた。
「手に取って触って、どうぞ?」
ジェイコブは鞘から刃をすらりと抜くと、琥太郎に差し出す。
「かっけー! いいのか?」
「もちろん」
ジョエルは琥太郎の破顔した表情にニコニコする。
馬以外は全て軽量化した模造品。肝心の戦闘機能は期待できないが、むしろ必要ない。繊細で凝った装飾に彩られており、軽やかに馬で跳びまわると非常に見栄える。
けれど大丈夫だろうか。連れてきて今さらだが、夢中で装備品に惚れ惚れしている琥太郎に耳打ちをした。
「ジェイコブにとっての体を動かすって、どういう意味かわかってる? 今日一日中みっちりしごかれるってことだよ」
「は、軽いお遊びだろ、なあ?」
本気にしていない問いかけに、ジェイコブは確信犯的に肩をすくめる。
「ジョエルの言うとおりさ。初心者のコタローにぜひこの競技の魅力と騎士精神を教えてあげたいと思ってたんだ」
新しい玩具をもらった子どもみたいな顔をしていたはずの琥太郎の喉がヒュッと鳴ったのは気のせいか、気のせいじゃないか・・・。ジョエルは苦笑しながら、慄いている背中を撫でた。
「まぁ、僕も初心者と変わらないから。一緒に頑張ろ」
しかし、そうと言ったものの、ジョエルは馬に乗るのに慣れている。好んで選手に立候補しないだけで、剣の筋も悪くないと褒められる。
「コタロー、何度注意したら伝わる? ダンスの際ではブレイドとブレイドをぶつけ合い音を立てるのは無作法だ。ぶつかるぎりぎりで軌道を反らせろ」
「んなこと、今日の今日言われても無理っしょ! 馬の操作だけで頭いっぱいなんですけどっ」
琥太郎は、ジェイコブに絞られ涙目だ。
ジョエルはベンチに座り、即席の先生と生徒がやんややんやと賑やかにやっているのを眺めつつ、深呼吸をする。ジェイコブは正解だった。汗を流すと、悩みが流れていく気がする。
大きく息を吸った後に声を張り上げた。
「でも馬の乗りこなしは良くなってきた、すごいことだよ~!」
琥太郎が振り返り、得意気に手を振って返事をしてくれる。
その時、物音がした。誰かが共用コートに入ってきた。貸切の目印が見えず間違えて入ってしまったのだろうと思い、「貸切です」と伝えようと首を後ろに回すと、ハワードがジーンとフィルを伴ってやって来たところだった。
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