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2113年 ハジメの場合
☆2113年の僕ら☆
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三年前……。
会社帰りに寄るのは、何時も同じコンビニだった。
「いらっしゃいませ。お弁当を温めますか?」
名札の名前は山浦で、声のトーンが柔らかい。茶髪なのだが、顔立ちは和風な所は、金髪のお雛様みたいで、ちょっとギャップがある。肌はキメ細やかで、ぜひ触ってみたい感じがする。
これじゃ、ストーカーみたいな発言で引かれるか、でも、彼女と知り合ったのは僕が入社した頃で、何だか慣れないレジが自分の姿と重なって共感していた。それ以来、会うのが楽しみだった。
山浦さんのシフトは夕方の六時からで、工場を定時に上がればレジにいた。また、残業した時でも会う事ができると、待っていてくれた気がして嬉しかった。まぁ、妄想なんだけど、妄想だと自覚している間は、まだ救いがあるだろう。
彼女は、かなりおっとりした性格なようで、商品の袋詰めがスローリーだった。だから『この子、防犯用のカラーボールを投げても、絶対に犯人には当たらないな』何て、失礼な事を思ったりしていた。
会計が終わり、やはり何も話せない。明日から事情があって会えなくなるから、一言くらいはプライベートな会話を狙っていたが、やっぱり駄目で、自分の愚図さ加減に嫌気がさす。
まぁ、店が混雑していたのもマイナス要素としてあったのだが、ただの言い訳なのかも知れない。二年後、果たして彼女は、僕を覚えているのだろうか?
アパートに帰り、コンビニ商品で夕食を済ます。
部屋の隅には引っ越し用の段ボールがある。物言わぬ荷物は、僕がここで暮らした証人たちで、新たな門出を祝っているようでもあり、未知の世界へ踏み出すのを心配しているようでもある。
実は明日、徴兵検査に行く事になっていて、受かればアパートは引き払う事になるので、用意してある物だった。ちなみに、既に荷造りはほぼ完了で、後はクロネコさんに田舎の実家に運んで貰うだけになっていた。
さて、食後にちょっとノンビリし、コーヒー片手に天体望遠鏡を覗く。見るのは、もちろん月。
ここ数年、天体望遠鏡は、大ヒット商品であり続けた。新モデルは一ヶ月毎に発売されていて、コンビニのスイーツ並みだった。
ヒットの理由は、天体望遠鏡で月を観察するのが楽しいからではない。確かに、月のクレーターや月面基地の様子が見えるのは興奮するのだが、何より興味深いのは、ジャイアントと呼ばれる昆虫型エイリアンだった。因みに、ジャイアントの語源は、大きい蟻と言う事で、巨大に蟻を引っ掛けた造語になる。
まぁ、駄洒落のようなもので、大喜利をメインにした番組が高視聴率を取る国が喜びそうなネーミングだった。
さて、高性能な天体望遠鏡では、巨大蟻が群れで移動しているのが見えた。その光景は、丸いビスケットに集っている蟲のようで、月の表面を覆い隠している。人類に取っては悪夢を見るようで、蟻地獄の異名がある。
(徴兵検査)
「まるで牛や豚の気分だな。この中の何人が生き残れるんだろう?」
僕は、連れのヒロシに話し掛けた。まったくネガティブな話題だが、徴兵と言う性質上、愚痴や不安が出るのも仕方がないだろう。
ただ、最近では軍を批判するのはご法度で、ごく親しい間柄でなければ洒落にならない事になる。
もちろん、この行列は食肉加工場とは無関係だが、この中の何人かは、実際に挽き肉になる可能性がある。
ヒロシはと言うと、自分も挽き肉候補なのを知ってか知らずか?呑気な話題で返してきた。
「昔、牛の歌があったよね」
「牛の歌?」
「あ~る~晴れた、昼下がり~って言うやつ」
かなり外れたメロディーだが、何となく言いたい事を理解して、補足してやる。
「ドナドナ?」
「ドナドナド~ナァド~ナァ、かなしみおぅ~♪たぁたえ~♪」
ヒロシの怪音波には付き合っていられない。コイツのおバカさん加減には呆れるが、そこが放って置けない気持ちにさせるのかも知れない。
しかし、こんなふざけた会話を続けていたら、血の気の多い連中に殴られかねない。
何故なら、徴兵検査に並ぶ全員が、ナーバスになっている筈だからで、実際、既に何人かがこちらを窺っている。
「少し黙ってて」
「了解」
注意すると気を悪くしたのか? ヒロシはiPodを聞き始めた。まぁ、いいけどね。
ちなみに、ヒロシは名前を小山博司といい、同郷の友で、高校時代からのツレになる。それ以来の腐れ縁、と言った感じで、職場も住居も近かった。
暫くすると、ヒロシが話し掛けてきた。根にもたない所は、こいつの長所でもあり、短所でもある。
「ずいぶん居るな」
「だな。検査、今日中に終わるのかな?」
すると、僕の素朴な疑問を鼻で笑うように、ヒロシは答える。
「知らねえの? 血液をちょっと採って、結果もすぐに解るから、始まったら早いんだよ」
得意気なヒロシに、ちょっと悔しい思いをする。気を取り直して辺りを見回すと、色々な男女が集まっている。服装も表情も様々で、希望に燃えている者、惰性で流されて来た者、などなど、年齢以外は多種多様だった。その中で、茶髪の女子を発見する。
「コンビニの子?」
胸が高鳴り、運命的な物を感じた。まぁ、若者ならありがちな感情ではある。
「ヒロシ、ちょっと行ってくる」
「トイレか?」
間の抜けた返しに少しイラっとする。だが、ヒロシとしては当然の反応だろう。
「違うよ。運命を確かめに……」
「ふ~ん」
気の無い返事のヒロシは、iPodに夢中だった。僕は、覚悟を決めてコンビニ店員の方へ向かう。
「あの~、こんにちは、解ります?」
とりあえず手探り感満載で話しかける。彼女は、ゲームも音楽も楽しんでいなかったので助かった。
「ああ、いつも、やみつき炒飯と烏龍茶を買われる方ですね」
暫く凝視した後に、出した答えがこれだった。しかも、認識が間違っている。烏龍炒飯は別人な筈で、僕に該当しない。間違って認識されていた事を知り、期待を裏切られた気がした。
往々にして、男の願望は砕かれる為に存在しているような物だが、それを受け入れる者と受け入れない者で道は分かれる。僕は前者なので、すぐに納得した。
「同じ二十歳だったんですね。えーと、斎藤一です。宜しくお願いします」
「あっ、山浦 都です。宜しくお願いします。それにしても、こんなに大勢いたら、今日中に終わるのかな?」
ミヤコの感想が僕の感想と同じなのが、何故か嬉しい。バカみたいな話だが、もともと恋愛は、バカみたいな勘違いと妄想の繰り返しかも知れない。だから素敵とも言える。
「血液をちょっと採って、結果もすぐに解るから簡単ですよ。始まったら早いと思います」
ヒロシのリサーチを無断拝借すると、ミヤコは感心してくれた。
「そうなんだ、知らなかった」
僕は、心の中で呟いた。「ヒロシ、感謝する!」
「徴兵検査を始めます」
掛け声が響き渡り、列が動き出す。
当然、僕はヒロシの元には戻らず、ミヤコに張り付く事になる。
検査自体は本当に早く、チクリと針を刺すと、検査機械へ直送され、結果はすぐに出る。機械を見ていると、小さなランプが青く光り、参加者に青い縁取りの用紙が渡され、それで帰宅となる。後日、用紙に記入して連邦軍へ行く手筈だった。
ミヤコの番が来て、検査機械のランプが光ったのだが、何故か彼女の場合は赤く光る。
「あなたは、向こうの扉へ行って」
ミヤコは、赤い縁取りの用紙を渡され、奥の扉へ案内される。更に、後に続く僕も同じ運命だった。赤いランプが点いた二人は、この運命を喜ぶべきか? 否か?
部屋には二十人ほどが集まっていたが、ヒロシは居ない。全く、友達甲斐が無いヤツだ。
集められた理由を不審に思っていると、パリッとした軍服を着た人物が登場し、いきなり声を張り上げた。
「諸君らは、選ばれた人材だ。だから、民間籍を離れ、職業軍人になってもらう。これは、お願いでは無く命令だ!したがって、強制的に実行される」
問答無用の言い分に、驚いたのは僕だけでなく、その場の全員だった。軍人の言葉が示すのは、とりあえず、会社を辞める。と言う事か? 突然の出来事に、誰しも不安になっていた。
会社を辞めるのはやぶさかではない? やぶさかではある? どっちなのだろう? まあ、とにかく良いとして、いきなりプロの軍人になると知って、憂鬱になってしまう。そんなプラン、人生設計には無かった。バイトの面接に行ったら、正社員で採用された感じなのだろうか? 戸惑っている間も、軍人の説明は続く。
「一週間後、身辺整理を終え、用紙に記載された場所と日時に集合する事。なお、連絡も無く来ない場合、連邦特別法(通称 ジャイアント法案)第一条120項、兵役拒否に基づき、罰せられる。つまり、犯罪者として指名手配される。だから、気を付けるように。以上だ」
最後は脅し文句で終わった感じがして、スッキリしない気分になる。僕は、ミヤコと顔を見合わせたまま絶句してしまう。
会社帰りに寄るのは、何時も同じコンビニだった。
「いらっしゃいませ。お弁当を温めますか?」
名札の名前は山浦で、声のトーンが柔らかい。茶髪なのだが、顔立ちは和風な所は、金髪のお雛様みたいで、ちょっとギャップがある。肌はキメ細やかで、ぜひ触ってみたい感じがする。
これじゃ、ストーカーみたいな発言で引かれるか、でも、彼女と知り合ったのは僕が入社した頃で、何だか慣れないレジが自分の姿と重なって共感していた。それ以来、会うのが楽しみだった。
山浦さんのシフトは夕方の六時からで、工場を定時に上がればレジにいた。また、残業した時でも会う事ができると、待っていてくれた気がして嬉しかった。まぁ、妄想なんだけど、妄想だと自覚している間は、まだ救いがあるだろう。
彼女は、かなりおっとりした性格なようで、商品の袋詰めがスローリーだった。だから『この子、防犯用のカラーボールを投げても、絶対に犯人には当たらないな』何て、失礼な事を思ったりしていた。
会計が終わり、やはり何も話せない。明日から事情があって会えなくなるから、一言くらいはプライベートな会話を狙っていたが、やっぱり駄目で、自分の愚図さ加減に嫌気がさす。
まぁ、店が混雑していたのもマイナス要素としてあったのだが、ただの言い訳なのかも知れない。二年後、果たして彼女は、僕を覚えているのだろうか?
アパートに帰り、コンビニ商品で夕食を済ます。
部屋の隅には引っ越し用の段ボールがある。物言わぬ荷物は、僕がここで暮らした証人たちで、新たな門出を祝っているようでもあり、未知の世界へ踏み出すのを心配しているようでもある。
実は明日、徴兵検査に行く事になっていて、受かればアパートは引き払う事になるので、用意してある物だった。ちなみに、既に荷造りはほぼ完了で、後はクロネコさんに田舎の実家に運んで貰うだけになっていた。
さて、食後にちょっとノンビリし、コーヒー片手に天体望遠鏡を覗く。見るのは、もちろん月。
ここ数年、天体望遠鏡は、大ヒット商品であり続けた。新モデルは一ヶ月毎に発売されていて、コンビニのスイーツ並みだった。
ヒットの理由は、天体望遠鏡で月を観察するのが楽しいからではない。確かに、月のクレーターや月面基地の様子が見えるのは興奮するのだが、何より興味深いのは、ジャイアントと呼ばれる昆虫型エイリアンだった。因みに、ジャイアントの語源は、大きい蟻と言う事で、巨大に蟻を引っ掛けた造語になる。
まぁ、駄洒落のようなもので、大喜利をメインにした番組が高視聴率を取る国が喜びそうなネーミングだった。
さて、高性能な天体望遠鏡では、巨大蟻が群れで移動しているのが見えた。その光景は、丸いビスケットに集っている蟲のようで、月の表面を覆い隠している。人類に取っては悪夢を見るようで、蟻地獄の異名がある。
(徴兵検査)
「まるで牛や豚の気分だな。この中の何人が生き残れるんだろう?」
僕は、連れのヒロシに話し掛けた。まったくネガティブな話題だが、徴兵と言う性質上、愚痴や不安が出るのも仕方がないだろう。
ただ、最近では軍を批判するのはご法度で、ごく親しい間柄でなければ洒落にならない事になる。
もちろん、この行列は食肉加工場とは無関係だが、この中の何人かは、実際に挽き肉になる可能性がある。
ヒロシはと言うと、自分も挽き肉候補なのを知ってか知らずか?呑気な話題で返してきた。
「昔、牛の歌があったよね」
「牛の歌?」
「あ~る~晴れた、昼下がり~って言うやつ」
かなり外れたメロディーだが、何となく言いたい事を理解して、補足してやる。
「ドナドナ?」
「ドナドナド~ナァド~ナァ、かなしみおぅ~♪たぁたえ~♪」
ヒロシの怪音波には付き合っていられない。コイツのおバカさん加減には呆れるが、そこが放って置けない気持ちにさせるのかも知れない。
しかし、こんなふざけた会話を続けていたら、血の気の多い連中に殴られかねない。
何故なら、徴兵検査に並ぶ全員が、ナーバスになっている筈だからで、実際、既に何人かがこちらを窺っている。
「少し黙ってて」
「了解」
注意すると気を悪くしたのか? ヒロシはiPodを聞き始めた。まぁ、いいけどね。
ちなみに、ヒロシは名前を小山博司といい、同郷の友で、高校時代からのツレになる。それ以来の腐れ縁、と言った感じで、職場も住居も近かった。
暫くすると、ヒロシが話し掛けてきた。根にもたない所は、こいつの長所でもあり、短所でもある。
「ずいぶん居るな」
「だな。検査、今日中に終わるのかな?」
すると、僕の素朴な疑問を鼻で笑うように、ヒロシは答える。
「知らねえの? 血液をちょっと採って、結果もすぐに解るから、始まったら早いんだよ」
得意気なヒロシに、ちょっと悔しい思いをする。気を取り直して辺りを見回すと、色々な男女が集まっている。服装も表情も様々で、希望に燃えている者、惰性で流されて来た者、などなど、年齢以外は多種多様だった。その中で、茶髪の女子を発見する。
「コンビニの子?」
胸が高鳴り、運命的な物を感じた。まぁ、若者ならありがちな感情ではある。
「ヒロシ、ちょっと行ってくる」
「トイレか?」
間の抜けた返しに少しイラっとする。だが、ヒロシとしては当然の反応だろう。
「違うよ。運命を確かめに……」
「ふ~ん」
気の無い返事のヒロシは、iPodに夢中だった。僕は、覚悟を決めてコンビニ店員の方へ向かう。
「あの~、こんにちは、解ります?」
とりあえず手探り感満載で話しかける。彼女は、ゲームも音楽も楽しんでいなかったので助かった。
「ああ、いつも、やみつき炒飯と烏龍茶を買われる方ですね」
暫く凝視した後に、出した答えがこれだった。しかも、認識が間違っている。烏龍炒飯は別人な筈で、僕に該当しない。間違って認識されていた事を知り、期待を裏切られた気がした。
往々にして、男の願望は砕かれる為に存在しているような物だが、それを受け入れる者と受け入れない者で道は分かれる。僕は前者なので、すぐに納得した。
「同じ二十歳だったんですね。えーと、斎藤一です。宜しくお願いします」
「あっ、山浦 都です。宜しくお願いします。それにしても、こんなに大勢いたら、今日中に終わるのかな?」
ミヤコの感想が僕の感想と同じなのが、何故か嬉しい。バカみたいな話だが、もともと恋愛は、バカみたいな勘違いと妄想の繰り返しかも知れない。だから素敵とも言える。
「血液をちょっと採って、結果もすぐに解るから簡単ですよ。始まったら早いと思います」
ヒロシのリサーチを無断拝借すると、ミヤコは感心してくれた。
「そうなんだ、知らなかった」
僕は、心の中で呟いた。「ヒロシ、感謝する!」
「徴兵検査を始めます」
掛け声が響き渡り、列が動き出す。
当然、僕はヒロシの元には戻らず、ミヤコに張り付く事になる。
検査自体は本当に早く、チクリと針を刺すと、検査機械へ直送され、結果はすぐに出る。機械を見ていると、小さなランプが青く光り、参加者に青い縁取りの用紙が渡され、それで帰宅となる。後日、用紙に記入して連邦軍へ行く手筈だった。
ミヤコの番が来て、検査機械のランプが光ったのだが、何故か彼女の場合は赤く光る。
「あなたは、向こうの扉へ行って」
ミヤコは、赤い縁取りの用紙を渡され、奥の扉へ案内される。更に、後に続く僕も同じ運命だった。赤いランプが点いた二人は、この運命を喜ぶべきか? 否か?
部屋には二十人ほどが集まっていたが、ヒロシは居ない。全く、友達甲斐が無いヤツだ。
集められた理由を不審に思っていると、パリッとした軍服を着た人物が登場し、いきなり声を張り上げた。
「諸君らは、選ばれた人材だ。だから、民間籍を離れ、職業軍人になってもらう。これは、お願いでは無く命令だ!したがって、強制的に実行される」
問答無用の言い分に、驚いたのは僕だけでなく、その場の全員だった。軍人の言葉が示すのは、とりあえず、会社を辞める。と言う事か? 突然の出来事に、誰しも不安になっていた。
会社を辞めるのはやぶさかではない? やぶさかではある? どっちなのだろう? まあ、とにかく良いとして、いきなりプロの軍人になると知って、憂鬱になってしまう。そんなプラン、人生設計には無かった。バイトの面接に行ったら、正社員で採用された感じなのだろうか? 戸惑っている間も、軍人の説明は続く。
「一週間後、身辺整理を終え、用紙に記載された場所と日時に集合する事。なお、連絡も無く来ない場合、連邦特別法(通称 ジャイアント法案)第一条120項、兵役拒否に基づき、罰せられる。つまり、犯罪者として指名手配される。だから、気を付けるように。以上だ」
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