51 / 73
武道大会
いろんな事情があるようです
しおりを挟む「レベルが上がって絶好ちょー」
ドンッと化けキノコの腹を踏みつけるとポリゴンに変わる
妹はバク転をしてピースポーズを決める
「ぶいっ」
まるで水を得た魚だな
レベルの上昇具合は俺の初心者の時とは段違いの筈だ
フェスの町を抜け出すのにも苦労したからな
「ここの泉はセーフティゾーンになっているから、ここで休むぞ」
「お腹減ったよー。町で買った串焼き食べよー。串焼きって憧れてたんだよね」
「シャイン、食べながらでいいから聞いてくれ」
妹は肉を咥えながら、コクコクと頷いているから、ちゃんと聞いているのだろう
俺もアスに串から肉を外して食べさせる
「たぶんだが、この先辺りに依頼のゴブリンの集落がある筈だ」
「ふぁぶん?」
食べながら喋るんじゃありません
「あくまでも依頼書にはこっちの方にありますよって書いてあるだけだから。俺も受けたことがあるけど、毎回変わるしな」
ふん、ふん
「そもそも、この依頼は合同で受けてる」
妹のランクはまだ依頼を受けたばかりなので1だ
この依頼はランク5、レベルにして20台くらいのパーティが受ける依頼であり、この地域での最高ランクの依頼だ
ランク1の妹が受けられるのはランク9の俺がいるっていうのとアロマさんが薦めてきたからだ
本来は俺と妹はランク差がありすぎて、合同での依頼は受けられないが、妹が受ける依頼を探している時に、アロマさんが俺にこの依頼を持ってきたが俺が妹の指導役で依頼を受けるつもりがないと断ろうとしたら、アロマさんが妹と一緒でもいいから受けて欲しいと受ける事になったのだ
最近、この依頼を受けるプレイヤーが少ないらしく消化して欲しいそうだ
ゴブリンの集落の依頼は放おっておくと他の集落と合併し、その規模により強力な個体が発生し、力と数のモンスター集団が出来上がってしまう
ギルド側はともかく、プレイヤー側も少しは分かっているはずなんだけどな
もしかしたら・・・
「だから、俺もアスも手を出すし全力でいく。シャインよりもレベルが高い奴がごろごろといるから、これまでのように前に飛び込みすぎるなよ」
「それは燃えるねぇ。でも、ちゃんと兄ちゃんの指示には従うよ」
「そいつは助かるよ。アスも頼むな」
にゃっ
俺が頭を撫でながら言うと、アスが応えてくれる
頼もしいな
「じゃあ、行くか」
俺は串肉を噛みちぎりながら腰をあげた
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
123
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる