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27、えっ?嘘でしょ?
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「ナギちゃーん!お母様と遊びましょう!」
「……」
バーンッと勢いよく扉を開けて凪の部屋に入ってきたのは、サルージャの母親だった。
寝起きに突然現れたため、凪はポカーンと口を開けて間抜け面を晒していた。
『口、開いておるぞ』
女の子としてそれはどうなのかと、ダグのモフモフとした前脚が凪の口元に触れる。
「えっ、あ、うん」
『しっかりせんか』
もふもふコロコロとした見た目で凪を叱る姿はとてもキュートだ。
「あらあら、もしかしてその仔犬ちゃんがナギちゃんの召喚獣かしら?」
「……はい」
元がつくとはいえ、仮にも魔王だった存在のダグに対して「仔犬」と発言するサルージャの母親にいろいろと色々とツッコミたい気持ちを抑え凪は頷く。
「とても凛々しくて可愛いわぁ」
彼女の評価に凪は首を傾げた。
(凛々しいと可愛いって賞賛の言葉だとは思うけど両立するものだっけ?)
しかし、当の本人であるダグは矛盾を感じずに素直に褒め言葉として受け取っていた。
『ふふん。褒められて悪い気はせんのぅ』
「えぇ、とっても素敵だわ」
胸を張りドヤ顔を晒すモフモフの獣とそれに対してパチパチと手を叩き賞賛する美女。なんともシュールな絵面である。
「ところで、あの、なんの御用でいらっしゃったのでしょうか」
この人のペースに飲まれたらいつまで経っても本題が出てこないのではないのかと考えた凪は、謎の空気をぶった切った。
その言葉を待ってましたと言わんばかりの笑顔で、サルージャの母親は口を開いた。
「うふふ、実は私と仲のいいお友達を数人この城に呼んでいるのだけれど皆してナギちゃんに会いたいと言うのよ。だから、私たちと一緒に遊びましょ?」
一体全体どういう事なのか理解しかねる回答。
凪の頭の中には疑問符が飛び交っていた。
「どうして私に会いたいなんて……」
「まぁまぁ、行ってみたらいいじゃない。皆面白い方ばかりだから楽しいと思うわ」
「え、ちょっ……!」
「さぁ、行くわよー」
凪の疑問に答えるどころか、遮り腕を組んで引っ張る彼女。
その細い腕のどこから力が出るのか不思議なくらいの怪力を発揮し、無理やり…半強制的に凪を何処かに連れていくサルージャの母親だった。
◇◆◇◆
「……ここですか?」
「えぇ、ここよ」
疲れきったような声で目の前の扉を見つめ遠い目をする凪。隣にいるサルージャの母親はニコニコと嬉しそうだ。
繊細な彫刻がされ、小さな宝石を数箇所にはめ込んでいる扉。ゴテゴテとした装飾ではないものの、お金と時間がかかっていることは見てわかる。
(絶対、只者じゃないよね?サルージャさんのお母様もそのお友達も)
「皆もう中にいるから、さっさと入るわよー?」
凪の心の準備を待つことなく、扉を開け放つサルージャの母親。扉の向こうが見えた瞬間、彼女に向かって言われた言葉に凪は目を剥いたのだった。
「ごきげんよう、王妃様」
ナンダッテ?
「……」
バーンッと勢いよく扉を開けて凪の部屋に入ってきたのは、サルージャの母親だった。
寝起きに突然現れたため、凪はポカーンと口を開けて間抜け面を晒していた。
『口、開いておるぞ』
女の子としてそれはどうなのかと、ダグのモフモフとした前脚が凪の口元に触れる。
「えっ、あ、うん」
『しっかりせんか』
もふもふコロコロとした見た目で凪を叱る姿はとてもキュートだ。
「あらあら、もしかしてその仔犬ちゃんがナギちゃんの召喚獣かしら?」
「……はい」
元がつくとはいえ、仮にも魔王だった存在のダグに対して「仔犬」と発言するサルージャの母親にいろいろと色々とツッコミたい気持ちを抑え凪は頷く。
「とても凛々しくて可愛いわぁ」
彼女の評価に凪は首を傾げた。
(凛々しいと可愛いって賞賛の言葉だとは思うけど両立するものだっけ?)
しかし、当の本人であるダグは矛盾を感じずに素直に褒め言葉として受け取っていた。
『ふふん。褒められて悪い気はせんのぅ』
「えぇ、とっても素敵だわ」
胸を張りドヤ顔を晒すモフモフの獣とそれに対してパチパチと手を叩き賞賛する美女。なんともシュールな絵面である。
「ところで、あの、なんの御用でいらっしゃったのでしょうか」
この人のペースに飲まれたらいつまで経っても本題が出てこないのではないのかと考えた凪は、謎の空気をぶった切った。
その言葉を待ってましたと言わんばかりの笑顔で、サルージャの母親は口を開いた。
「うふふ、実は私と仲のいいお友達を数人この城に呼んでいるのだけれど皆してナギちゃんに会いたいと言うのよ。だから、私たちと一緒に遊びましょ?」
一体全体どういう事なのか理解しかねる回答。
凪の頭の中には疑問符が飛び交っていた。
「どうして私に会いたいなんて……」
「まぁまぁ、行ってみたらいいじゃない。皆面白い方ばかりだから楽しいと思うわ」
「え、ちょっ……!」
「さぁ、行くわよー」
凪の疑問に答えるどころか、遮り腕を組んで引っ張る彼女。
その細い腕のどこから力が出るのか不思議なくらいの怪力を発揮し、無理やり…半強制的に凪を何処かに連れていくサルージャの母親だった。
◇◆◇◆
「……ここですか?」
「えぇ、ここよ」
疲れきったような声で目の前の扉を見つめ遠い目をする凪。隣にいるサルージャの母親はニコニコと嬉しそうだ。
繊細な彫刻がされ、小さな宝石を数箇所にはめ込んでいる扉。ゴテゴテとした装飾ではないものの、お金と時間がかかっていることは見てわかる。
(絶対、只者じゃないよね?サルージャさんのお母様もそのお友達も)
「皆もう中にいるから、さっさと入るわよー?」
凪の心の準備を待つことなく、扉を開け放つサルージャの母親。扉の向こうが見えた瞬間、彼女に向かって言われた言葉に凪は目を剥いたのだった。
「ごきげんよう、王妃様」
ナンダッテ?
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