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五章【生きる証】
5-9 未来と歴史
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「じゃあ、出発ーー!」
ハトネが明るく言って、
「はは‥‥どこに行く気?」
ラズが呆れるように笑えば、
「また宛もなくリオちゃんを捜しにでしょ?」
フィレアが言うと、
「そうそう!リオ君のことだから多分、シュイアさんやサジャエルさん‥‥リオラさんの居場所を探してると思うんだぁ」
ハトネが言えば、
「どう動いたところで、未来は呪われている」
レムズが言った。
「それは‥‥また何か見えるの?」
フィレアが尋ねると、
「崩壊と、再生‥‥それ以上は‥‥」
「‥‥」
それを聞いたラズは何かを考えるように黙り、
「それって、サジャエルが言っていたこと?この世界がいずれ滅びるとか、新たな世界を創るとか‥‥」
フィレアは昨日のサジャエルの言葉を思い出す。
「じゃあ、本当なんだね。サジャエルさんの話は全部。でも、それを知った私達は‥‥どうすれば‥‥どのみち、サジャエルさんはリオラさんの、リオ君の力が必要なんだよね‥‥」
ハトネは空を見上げ、大切な少女のことを想った。
◆◆◆◆◆
「‥‥なんだ、お前達は」
リオは森の中で剣を抜きながら言う。
彼女の周りにはフードを被った人物が四人いて、その四人にリオは囲まれていた。
「初めまして、小さな神様。サジャエル様からの命ですよ。我等と共にリオラ様の元に行き、器としての役目を果たして下さい」
木の枝に腰掛けたフードを被った一人、若い男の声である。
「サジャエルだと?お前達は一体何者なんだ?」
「女神サジャエル様の付き人だ」
次に、リオの背後に立った、少女の声をした者が言う。
「サジャエルの回し者か‥‥シュイアさん以外にも、仲間がいるのか」
リオはため息を吐いた。すると、リオの目の前に立つ人物が急におかしそうに笑い出し、
「ははっ!いやぁ、まさか器ってお前のことだったとはなぁ。ただの王女様のオトモダチなだけだと思ってたのに‥‥もっと早く知ってたら、あん時も楽しめたのにな!なあ?リオちゃん?」
「‥‥!」
リオは身構える。どこか、聞き覚えのある口調に声‥‥
フードの下からちらちらと夕日色の髪が見え隠れしていた。そして、
「‥‥ロナス」
リオはまさかと思いつつも、その名前を呼ぶ。
「ははっ!覚えててくれたんだなぁ」
呼ばれた男はそう言ってフードを取った。
黒い翼を羽ばたかせた、あの悪魔だ。
「やはり‥‥生きていたか」
あの日のことが、鮮明に脳裏に蘇る。
燃え盛る炎の中、シャネラ女王を殺し、レイラ王女を傷付けた、憎き悪魔との因縁を。
「お前の最後の一撃を食らう前に逃げさせてもらったぜ。いやぁ、さすがに不死鳥の力はやべぇな!だけど皮肉なもんだよなぁ、リオちゃん?今はカシルと和解して、シュイアと敵対する運命だろ?滑稽だよなぁ!!?」
ロナスは愉しそうに笑い続け、その笑みを止めてリオを見据え、
「そう。あの時からずっとオレもシュイアも目的は同じだった‥‥サジャエルと、な」
「じゃあ‥‥あの日シュイアさんとお前が対峙してたのは‥‥」
「そりゃ演技‥‥と言いたいが、まさかシュイアとリオちゃんが知り合いとはビックリしたし、シュイアが出てきたのにはビクッたな‥‥まあ、アイツはどこまでが演技なのか‥‥リオちゃんのことマジで守ってたような‥‥掴めない奴だし‥‥カシルはオレがシュイアと目的を同じくする者とは気付いていなかったがな」
ロナスは独り言のように話している。確かにあの日、シュイアが現れた時、ロナスは本気で戸惑っていた。
「まあなんだ。サジャエルから頼まれて、オレはカシルの監視役みたいな形で奴の側にいたのさ。つっても、あんまうまくいかなかったけど」
「お前の目的は、やはりサジャエル達と同じで世界の‥‥今の世界の崩壊なのか?」
リオが問うと、ロナスは頷き、
「悪魔の書に書かれていたこと‥‥だから悪魔は、お前は人間を憎んでいるのか?」
「あぁ、読んだのか、アレ」
ロナスは微笑する。
リオはどこでそれを読んだのか。その記憶は曖昧だが、内容はしっかりと頭の中に残っていた。
「まあ読んだとこでさぁ、それでどうする?お前に何が出来る?おとなしく死んでくれるのか?」
「そんなこと‥‥」
「ロナス、そこまでにしろ、話が進まない」
その声に、リオは体に電気のようなものが走る感覚に陥った。今まで黙っていた四人目のフードを被った男がようやく声を発したのだ。彼は少女の声をした者の隣に立っている。
「女子供‥‥ましてや女神の器に手荒な真似はしたくはない。大人しく来てもらえるだろうか」
彼はリオにそう尋ねる。リオは彼に振り向き、
「悪いが、行くことは出来ない」
リオはそう答えた。
「残念ながらあんたに選択権は用意されてない」
次に少女の声が言うので、リオは眉を潜める。
「確かに。この人数ではあなたの負けは確実ですからね」
最初に喋った若い男の声が言った。
(四人、か。ロナスが強いのは知ってるが‥‥残りの三人は‥‥)
リオは後退りながら考える。
「さあ、どうする?リオちゃ‥‥って、おい!?」
ロナスはリオのとった行動に驚いた。リオが四人に背を向け、走り出したからだ。
(私は今、魔術が使えない。まともに戦えば‥‥確実に死ぬ!)
そう理解したからこそだ。
「無駄な行動だな」
少女の声は、ため息を吐くように言う。
◆◆◆◆◆
(くそっ‥‥なんで、どうして私が‥‥)
リオは走りながら思い、
(たまたまサジャエルに拾われて、リオラの細胞を埋め込まれたとか‥‥)
ーー自分の運命を呪う、なんて。
こんな時に使う言葉だなと、思わずリオは思ってしまう。
しかし、随分と走った。後ろから追ってくるような気配はない。
リオは、ほっと一息吐いた。
(ロナス‥‥くそっ‥‥私はまだ、レイラと女王様の仇を‥‥くそっ!!)
今この状況では、何も出来はしない。それがとても悔しくて仕方がない。
リオが額の汗を拭うと、
「ははっ!遅かったなぁー」
木の上から声がして、リオは慌てて上を見上げた。
そこにはロナスがニヤニヤとしてこちらを見下ろしていて、
「驚くことないだろ?魔術があるじゃん」
「くそっ‥‥転移の魔術か!」
リオは歯を食い縛る。
「動けなくして連れていく?」
すると、別の木の上に少女がいて、残りの二人もいた。
「手荒な真似はしたくないと言ったはずだ、カナリア」
先程、四番目に喋った男が少女をカナリアと呼ぶ。
「おやおや、面白そうですね」
若い男の声が何か含むように声を発し、
「そりゃあそうだ、なんたってそいつは‥‥」
「ロナス!」
ロナスの言葉をカナリアが遮り、
「私達にはそれぞれ事情がある。その事情を容易く口外するものではない」
「あー、へいへい。カナリアちゃんは真面目だねぇ‥‥」
ロナスはつまらなさそうな顔をしながらため息を吐くと、
「じゃあ、そーゆーことだから、連れてくぞ」
と、再びリオを見た。
「迷惑なものだな。勝手にサジャエルに拾われて、勝手に他人の細胞を埋め込まれて、勝手に器なんてものにされて‥‥」
リオは剣を抜きながら、四人を睨み付ける。
しかし、四人は何も言わない。ただ、四人は同時に何かを口にしている。それは、呪文だ。
「ーー!!ロナス以外も‥‥魔術使いだと!?」
予想していなかった事態にリオは大いに驚く。
不死鳥の力を封じられた今、自分に魔術は使えないし、相手の魔術を封じることも出来ない。
今から走っても、逃げ切れないだろう。
四人の呪文が終わりに近付き、四人の手が闇色に輝いた。
リオの周囲に黒い弾丸のようなものが一斉に撃ち込まれ、それは次々に爆発を起こす。
大きな爆音と共に、辺りは煙で埋め尽くされた。
ーーそうして、爆風と共に辺りは黒い光に包まれ‥‥やがて爆風も爆音も静かに止んだ。
この日から、リオという少女は歴史から姿を消すこととなる。
だからといって、女神リオラが目覚めたわけでもなかった。
だが、崩壊と再生の未来は変わらないのであろう。
そして、歴史は新たな時代に移り変わった。
~第五章~生きる証~〈完〉
ハトネが明るく言って、
「はは‥‥どこに行く気?」
ラズが呆れるように笑えば、
「また宛もなくリオちゃんを捜しにでしょ?」
フィレアが言うと、
「そうそう!リオ君のことだから多分、シュイアさんやサジャエルさん‥‥リオラさんの居場所を探してると思うんだぁ」
ハトネが言えば、
「どう動いたところで、未来は呪われている」
レムズが言った。
「それは‥‥また何か見えるの?」
フィレアが尋ねると、
「崩壊と、再生‥‥それ以上は‥‥」
「‥‥」
それを聞いたラズは何かを考えるように黙り、
「それって、サジャエルが言っていたこと?この世界がいずれ滅びるとか、新たな世界を創るとか‥‥」
フィレアは昨日のサジャエルの言葉を思い出す。
「じゃあ、本当なんだね。サジャエルさんの話は全部。でも、それを知った私達は‥‥どうすれば‥‥どのみち、サジャエルさんはリオラさんの、リオ君の力が必要なんだよね‥‥」
ハトネは空を見上げ、大切な少女のことを想った。
◆◆◆◆◆
「‥‥なんだ、お前達は」
リオは森の中で剣を抜きながら言う。
彼女の周りにはフードを被った人物が四人いて、その四人にリオは囲まれていた。
「初めまして、小さな神様。サジャエル様からの命ですよ。我等と共にリオラ様の元に行き、器としての役目を果たして下さい」
木の枝に腰掛けたフードを被った一人、若い男の声である。
「サジャエルだと?お前達は一体何者なんだ?」
「女神サジャエル様の付き人だ」
次に、リオの背後に立った、少女の声をした者が言う。
「サジャエルの回し者か‥‥シュイアさん以外にも、仲間がいるのか」
リオはため息を吐いた。すると、リオの目の前に立つ人物が急におかしそうに笑い出し、
「ははっ!いやぁ、まさか器ってお前のことだったとはなぁ。ただの王女様のオトモダチなだけだと思ってたのに‥‥もっと早く知ってたら、あん時も楽しめたのにな!なあ?リオちゃん?」
「‥‥!」
リオは身構える。どこか、聞き覚えのある口調に声‥‥
フードの下からちらちらと夕日色の髪が見え隠れしていた。そして、
「‥‥ロナス」
リオはまさかと思いつつも、その名前を呼ぶ。
「ははっ!覚えててくれたんだなぁ」
呼ばれた男はそう言ってフードを取った。
黒い翼を羽ばたかせた、あの悪魔だ。
「やはり‥‥生きていたか」
あの日のことが、鮮明に脳裏に蘇る。
燃え盛る炎の中、シャネラ女王を殺し、レイラ王女を傷付けた、憎き悪魔との因縁を。
「お前の最後の一撃を食らう前に逃げさせてもらったぜ。いやぁ、さすがに不死鳥の力はやべぇな!だけど皮肉なもんだよなぁ、リオちゃん?今はカシルと和解して、シュイアと敵対する運命だろ?滑稽だよなぁ!!?」
ロナスは愉しそうに笑い続け、その笑みを止めてリオを見据え、
「そう。あの時からずっとオレもシュイアも目的は同じだった‥‥サジャエルと、な」
「じゃあ‥‥あの日シュイアさんとお前が対峙してたのは‥‥」
「そりゃ演技‥‥と言いたいが、まさかシュイアとリオちゃんが知り合いとはビックリしたし、シュイアが出てきたのにはビクッたな‥‥まあ、アイツはどこまでが演技なのか‥‥リオちゃんのことマジで守ってたような‥‥掴めない奴だし‥‥カシルはオレがシュイアと目的を同じくする者とは気付いていなかったがな」
ロナスは独り言のように話している。確かにあの日、シュイアが現れた時、ロナスは本気で戸惑っていた。
「まあなんだ。サジャエルから頼まれて、オレはカシルの監視役みたいな形で奴の側にいたのさ。つっても、あんまうまくいかなかったけど」
「お前の目的は、やはりサジャエル達と同じで世界の‥‥今の世界の崩壊なのか?」
リオが問うと、ロナスは頷き、
「悪魔の書に書かれていたこと‥‥だから悪魔は、お前は人間を憎んでいるのか?」
「あぁ、読んだのか、アレ」
ロナスは微笑する。
リオはどこでそれを読んだのか。その記憶は曖昧だが、内容はしっかりと頭の中に残っていた。
「まあ読んだとこでさぁ、それでどうする?お前に何が出来る?おとなしく死んでくれるのか?」
「そんなこと‥‥」
「ロナス、そこまでにしろ、話が進まない」
その声に、リオは体に電気のようなものが走る感覚に陥った。今まで黙っていた四人目のフードを被った男がようやく声を発したのだ。彼は少女の声をした者の隣に立っている。
「女子供‥‥ましてや女神の器に手荒な真似はしたくはない。大人しく来てもらえるだろうか」
彼はリオにそう尋ねる。リオは彼に振り向き、
「悪いが、行くことは出来ない」
リオはそう答えた。
「残念ながらあんたに選択権は用意されてない」
次に少女の声が言うので、リオは眉を潜める。
「確かに。この人数ではあなたの負けは確実ですからね」
最初に喋った若い男の声が言った。
(四人、か。ロナスが強いのは知ってるが‥‥残りの三人は‥‥)
リオは後退りながら考える。
「さあ、どうする?リオちゃ‥‥って、おい!?」
ロナスはリオのとった行動に驚いた。リオが四人に背を向け、走り出したからだ。
(私は今、魔術が使えない。まともに戦えば‥‥確実に死ぬ!)
そう理解したからこそだ。
「無駄な行動だな」
少女の声は、ため息を吐くように言う。
◆◆◆◆◆
(くそっ‥‥なんで、どうして私が‥‥)
リオは走りながら思い、
(たまたまサジャエルに拾われて、リオラの細胞を埋め込まれたとか‥‥)
ーー自分の運命を呪う、なんて。
こんな時に使う言葉だなと、思わずリオは思ってしまう。
しかし、随分と走った。後ろから追ってくるような気配はない。
リオは、ほっと一息吐いた。
(ロナス‥‥くそっ‥‥私はまだ、レイラと女王様の仇を‥‥くそっ!!)
今この状況では、何も出来はしない。それがとても悔しくて仕方がない。
リオが額の汗を拭うと、
「ははっ!遅かったなぁー」
木の上から声がして、リオは慌てて上を見上げた。
そこにはロナスがニヤニヤとしてこちらを見下ろしていて、
「驚くことないだろ?魔術があるじゃん」
「くそっ‥‥転移の魔術か!」
リオは歯を食い縛る。
「動けなくして連れていく?」
すると、別の木の上に少女がいて、残りの二人もいた。
「手荒な真似はしたくないと言ったはずだ、カナリア」
先程、四番目に喋った男が少女をカナリアと呼ぶ。
「おやおや、面白そうですね」
若い男の声が何か含むように声を発し、
「そりゃあそうだ、なんたってそいつは‥‥」
「ロナス!」
ロナスの言葉をカナリアが遮り、
「私達にはそれぞれ事情がある。その事情を容易く口外するものではない」
「あー、へいへい。カナリアちゃんは真面目だねぇ‥‥」
ロナスはつまらなさそうな顔をしながらため息を吐くと、
「じゃあ、そーゆーことだから、連れてくぞ」
と、再びリオを見た。
「迷惑なものだな。勝手にサジャエルに拾われて、勝手に他人の細胞を埋め込まれて、勝手に器なんてものにされて‥‥」
リオは剣を抜きながら、四人を睨み付ける。
しかし、四人は何も言わない。ただ、四人は同時に何かを口にしている。それは、呪文だ。
「ーー!!ロナス以外も‥‥魔術使いだと!?」
予想していなかった事態にリオは大いに驚く。
不死鳥の力を封じられた今、自分に魔術は使えないし、相手の魔術を封じることも出来ない。
今から走っても、逃げ切れないだろう。
四人の呪文が終わりに近付き、四人の手が闇色に輝いた。
リオの周囲に黒い弾丸のようなものが一斉に撃ち込まれ、それは次々に爆発を起こす。
大きな爆音と共に、辺りは煙で埋め尽くされた。
ーーそうして、爆風と共に辺りは黒い光に包まれ‥‥やがて爆風も爆音も静かに止んだ。
この日から、リオという少女は歴史から姿を消すこととなる。
だからといって、女神リオラが目覚めたわけでもなかった。
だが、崩壊と再生の未来は変わらないのであろう。
そして、歴史は新たな時代に移り変わった。
~第五章~生きる証~〈完〉
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