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第47話.作戦大成功
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「すごいね! 面白そうだったよ!」
「いやー、僕は疲れたよ・・・・・・」
バーベキューの次の日、特に約束もせずにりえの家に遊びに来た。
「あの人たちがクラスメイトかあ」
「もう顔も分からなかったでしょ?」
「石田さんは覚えてたよ! 綺麗な人だなって思ってたもん!」
なんでりえがバーベキューの様子を知っているかと言うと
「大成功だったね! ビデオ通話作戦!」
りえとビデオ通話で繋いだスマホを胸ポケットに入れて、リアルタイムでりえも擬似参加していたのだ。しかしまあ、よくこんなことを思いつくよ。
「なんかね、“青春”って感じだった」
「ふーん」
青春ねえ、確かに悪くはない。悪くはないが画面の向こうで楽しんでいたりえはともかく、輪の中に入っていた身としてはひたすらに疲れた・・・・。
青春を味わうために毎回こんな疲労を代償で払っていたんでは高校生活が終わる頃に僕の体はヨボヨボになってそうだ。
「今日なにする?」 りえは気分が良いのかいつもより半音高めの声で聞いてくる。
なにする? と聞かれてももう何日も一緒にいるのでそろそろ僕の方がネタ切れを起こしそうだ。普段遊び慣れてないせいで、言葉に詰まる。
「うーん」 裕介とか石田さんとか、あういう普段から誰とでも遊ぶような人間はなにして過ごしてるんだろう。今度是非頭の中を覗かせてもらいたいものだ。
「あ! じゃあさ!」
何も言えずにいるとりえの方から口を開いた。なんだ、まさか前に言ってたように学校まで行ってみたいとか言うんじゃないだろうな。それなら断る準備をしておこう。疲労でそれどころじゃないんだ。
しかしりえから出た言葉はそういうハードなものではなかった。
「幸一くんの家に行ってみたい」
「いや、間取り一緒だよ?」
「それでもーーー」
子供みたいな声を出して手足をバタバタさせてる。スーパーなんかでよく見る、駄々をこねてる子供のそれだ。
しかしなあ、家には姉ちゃんがいるし、絶対何か言われるしなあ。
「行きたい行きたい」
「わかったわかった、案内するから」
陰鬱な気持ちでスニーカーを履き、自分の家へ向かう。
・・・・・・姉ちゃん、お願いだからたまたま外出しててくれ。
「いやー、僕は疲れたよ・・・・・・」
バーベキューの次の日、特に約束もせずにりえの家に遊びに来た。
「あの人たちがクラスメイトかあ」
「もう顔も分からなかったでしょ?」
「石田さんは覚えてたよ! 綺麗な人だなって思ってたもん!」
なんでりえがバーベキューの様子を知っているかと言うと
「大成功だったね! ビデオ通話作戦!」
りえとビデオ通話で繋いだスマホを胸ポケットに入れて、リアルタイムでりえも擬似参加していたのだ。しかしまあ、よくこんなことを思いつくよ。
「なんかね、“青春”って感じだった」
「ふーん」
青春ねえ、確かに悪くはない。悪くはないが画面の向こうで楽しんでいたりえはともかく、輪の中に入っていた身としてはひたすらに疲れた・・・・。
青春を味わうために毎回こんな疲労を代償で払っていたんでは高校生活が終わる頃に僕の体はヨボヨボになってそうだ。
「今日なにする?」 りえは気分が良いのかいつもより半音高めの声で聞いてくる。
なにする? と聞かれてももう何日も一緒にいるのでそろそろ僕の方がネタ切れを起こしそうだ。普段遊び慣れてないせいで、言葉に詰まる。
「うーん」 裕介とか石田さんとか、あういう普段から誰とでも遊ぶような人間はなにして過ごしてるんだろう。今度是非頭の中を覗かせてもらいたいものだ。
「あ! じゃあさ!」
何も言えずにいるとりえの方から口を開いた。なんだ、まさか前に言ってたように学校まで行ってみたいとか言うんじゃないだろうな。それなら断る準備をしておこう。疲労でそれどころじゃないんだ。
しかしりえから出た言葉はそういうハードなものではなかった。
「幸一くんの家に行ってみたい」
「いや、間取り一緒だよ?」
「それでもーーー」
子供みたいな声を出して手足をバタバタさせてる。スーパーなんかでよく見る、駄々をこねてる子供のそれだ。
しかしなあ、家には姉ちゃんがいるし、絶対何か言われるしなあ。
「行きたい行きたい」
「わかったわかった、案内するから」
陰鬱な気持ちでスニーカーを履き、自分の家へ向かう。
・・・・・・姉ちゃん、お願いだからたまたま外出しててくれ。
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