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2章 異国[羈旅( きりょ)]編
2-3 泣いてもいい
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「……あ、あんまり、見ないで……」
泣き過ぎてパンパンに目を腫らしたイレインは、手でひさしを作ってきまり悪そうに言った。
対するランドは、にっこりとひと言。
「ここには俺しかいないし、気にするな」
小さな子どものように、さんざん目の前で泣いておいて今さらだが、それでも泣いた跡を見られるのはやはり気恥ずかしい。
大泣きして許される年齢はとっくに過ぎたし、芽生えつつある繊細な女心を、理解って欲しいともイレインは思う。
つまり、簡単に言うと、そっとしておいて欲しい。
あるいは見ないふりでもいいのだが…もしかすると、鼻水と涙でランドの服をぐしゃぐしゃにしたことへの仕返しかもしれない。そう思うとイレインは黙るしかなかった。
「それにしても」とランドは言うと、立ち上がって背後を振り返る。
「遠くにきたもんだな――…」
ランドの向こうには、雪を頂く連山が視界いっぱいに広がる。行く手を阻む、一枚の壁のようだ。
天をつく白い峰々の数はざっと見るだけで大小合わせて18も連なり、その峰の形はどれも独特なものばかり。
刃物で削ぎ落としたような絶壁は人を寄せつけぬ厳しさを見る者に与えた。
雲ひとつない空は、どこまでも青く澄み渡っている。山を遮る森もなく、目の前にはそびえ立つ山しかない。
羽ばたく鳥もなく辺りは時折、風が通り抜けるだけ――とても静かだった。日差しが眩しくて、イレインは目を細めた。
ゆっくりとランドがイレインに振り返った。
「ここに来たこと、後悔していないから……」
「え…?」
ランドは笑みを深める。
「戻れなくとも構わないと言った」
その言葉にイレインはひどく驚いて、ぽかんとする。ランドは言を継いだ。
「俺はリヴィエラ様とは違って自由だ。これは別に卑屈になっているわけじゃない。ただ、お前の助けになりたいと思った――それでいいんだよ」
それにどのみちもう戻れないしなとランドはつけ加える。戸惑いを隠せず、ただ見つめることしか出来ないイレインの前にしゃがみこむと、ランドはその髪を乱暴な手つきでぐしゃりと掻きまわした。
そしてまじまじとその顔をのぞき込むと、さも可笑しそうに笑う。
「これ以上泣いたら、取り返しのつかないことになるからな? イレイン…っと、”フェイバリット”だったな」
イレインは己の顔面から表情がすんっと抜け落ちるのがわかった。
ランドは―――イレインもといフェイバリットに言わせると『お人好し』、それも超がつくお人好しだったが、実際フェイバリットの大きな助力となった。
おそらくフェイバリットだけだったら、この場所でただ途方に暮れていただけだったろう。ランドはとても現実的、そして建設的だった。
「さて、この世界で呪術がどのくらい使えるか確認がてら、お前の顔をなんとかしてみようか」
(言い方……っ)
言いたいことは山のようにあるが、フェイバリットはこらえた。この顔をなんとかしてもらう方が先決だと割り切ったのである。
「ekr Halcyon ( 吾、ハルシオンに住まう者 )」
ぶぅんと空気が振動して張り詰める。鋭い呼気の後で唄うように発動の呪言を唱える。
「sokay kamu oren rir-kor pirka no maw-kor pirka no ha eeeen
( 風波の神へ、波に恵まれますよう、風に恵まれますよう―――拝み奉る )」
ランドが加護を求めたのはインドラ神より神格が下位のハルシオン神。
この大陸にハルシオン神がおわす土地が存在するのなら、術が使えるはずというのがランドの見立てだった。
「nam yachi-kor wakka ( 冷たく粘りのある水 )……フェイバリット、目を閉じてみて」
果たして術は――無事、発動した。
フェイバリットの目は、そっと押し当てられたランドの手のひらから生み出される冷やし葛のような、ぷるぷるした液体に覆われる。
ちなみに冷やし葛は夏に食べると美味しい清涼菓子だ。ひんやりとした感触に熱を帯びた瞼が心地よい。
どのくらいそうしていたか。術が解けると、ランドの手のひらが離れた。昔よりずっと大きな手だ。
フェイバリットが目を開くと、思いのほかランドの顔が間近にあった。あまりの近さに、フェイバリットがほんのりと頬を染めて俯いてしまうほど。
だがランドは、フェイバリットの瞳をのぞき込むことに集中していて、どうやらその近さに気づかないようだ。
普段は優しげな面差しが、今は眉根を寄せて険しい。
「やっぱり…目立つな…」
「……っっっ!!」
それほどに?? ソコマデ見ルニ耐エマセンカ?!
さすがにショック過ぎてフェイバリットの顔から若干、血の気が引く。声も出なかった。
そんなフェイバリットを見て、ランドはそこでようやく状況を飲み込んだらしい。はたっと表情が止まった後、こらえきれず、最後にぶはっと吹き出した。
「く…くくっ、悪い。誤解だ。今のは目の腫れのことじゃないんだ…自分じゃ見えないから分からないよな」
訳がわからないフェイバリットは、笑いのおさまらないランドを複雑な気持ちで見守るしかない。
じっとりと責めるようなフェイバリットの眼差しを受けて、ようやくランドが立ち直る。
「んんん。……あーもう大丈夫」
咳払いをひとつはさみ表情を改めると。
「俺が気にしているのは、お前の瞳と髪の色だ。こちらに来てから変わってるんだ。気づいてないだろう?」
「髪の色?」
そう言われて顔の横の髪を引っ張って見てみると、ランドと同じ明るい茶色だったはずの髪色が――。
「白い?!」
「そう。ちなみに瞳の色は赤だ。おそらくだが、元々はこちらの色だったのかもしれないな」
「は? どういうこと?」
「“白を纏うモノ”は、古今東西、神の使いと言われる。正直、ただの迷信だと思ってたが…」
ランドはふうーっと長い息を吐いた。
「今となっては、その色はお前が“神と連なる者”たる証だったというわけだ」
「……目立つ?」
さすがにランドが苦笑いを浮かべる。
「かなり」
「なぜ、向こうでは色が違ってたんだろう…?」
その疑問については「多分だが」と前置きしてランドは言った。
「その色ではさすがに目立つから、リヴィエラ様が術で隠していたのではないかと思う」
リヴィエラが術でフェイバリットの本来の姿を隠していた。これまでのリヴィエラの行動を思えば、あっさりと納得できた。そして元に戻ったということは、術の効力が及ばなくなったということなのだろう。
改めて里を遠く離れてしまったことを実感して、フェイバリットはほんの少ししんみりとした。
「フェイバリット……」
気遣うような声音にはっとする。フェイバリットは取り繕うように笑みを口元に貼りつけた。
強がりだとわかっているが、強がりも続ければいつか本物になるに違いない。この先何度、朝と夜を迎えれば、里のことをリヴィエラのことを思い出すたびに感じる、この刺すような寂しさがなくなるのだろうか。
フェイバリットの思考を遮るように、ぽんと大きな手のひらが頭に乗せられた。
「フェイバリットの泣き顔には慣れてる――だから気にせず、泣きたい時は泣いていい」
ランドが眦を下げて笑う。いつも変わらない笑顔に、フェイバリットはホッと心がほぐれるのを感じた。
「……ありがとう」
「もし、泣いた後に、ぶさ……」
「!!」
「んんっ…目の腫れが気になる時は、術でどうにかしてやるから」
「安心しろ」と力強く、笑顔で言うランドはとても頼もしい―――だが。
『ぶさ』? 今、ぶさいくって言おうとした…?
フェイバリットの問うような視線を躱《かわ》すように、不自然なくらいぎこちなくランドが視線を逸らす。
「……あー。ちなみに泣いた後の、泣きはらした顔も悪くないと思うぞ。うん、俺は好きかな…」
(残念過ぎる)
そんなランドに向けたフェイバリットの眼差しが胡乱なものだったのは言うまでもない。
泣き過ぎてパンパンに目を腫らしたイレインは、手でひさしを作ってきまり悪そうに言った。
対するランドは、にっこりとひと言。
「ここには俺しかいないし、気にするな」
小さな子どものように、さんざん目の前で泣いておいて今さらだが、それでも泣いた跡を見られるのはやはり気恥ずかしい。
大泣きして許される年齢はとっくに過ぎたし、芽生えつつある繊細な女心を、理解って欲しいともイレインは思う。
つまり、簡単に言うと、そっとしておいて欲しい。
あるいは見ないふりでもいいのだが…もしかすると、鼻水と涙でランドの服をぐしゃぐしゃにしたことへの仕返しかもしれない。そう思うとイレインは黙るしかなかった。
「それにしても」とランドは言うと、立ち上がって背後を振り返る。
「遠くにきたもんだな――…」
ランドの向こうには、雪を頂く連山が視界いっぱいに広がる。行く手を阻む、一枚の壁のようだ。
天をつく白い峰々の数はざっと見るだけで大小合わせて18も連なり、その峰の形はどれも独特なものばかり。
刃物で削ぎ落としたような絶壁は人を寄せつけぬ厳しさを見る者に与えた。
雲ひとつない空は、どこまでも青く澄み渡っている。山を遮る森もなく、目の前にはそびえ立つ山しかない。
羽ばたく鳥もなく辺りは時折、風が通り抜けるだけ――とても静かだった。日差しが眩しくて、イレインは目を細めた。
ゆっくりとランドがイレインに振り返った。
「ここに来たこと、後悔していないから……」
「え…?」
ランドは笑みを深める。
「戻れなくとも構わないと言った」
その言葉にイレインはひどく驚いて、ぽかんとする。ランドは言を継いだ。
「俺はリヴィエラ様とは違って自由だ。これは別に卑屈になっているわけじゃない。ただ、お前の助けになりたいと思った――それでいいんだよ」
それにどのみちもう戻れないしなとランドはつけ加える。戸惑いを隠せず、ただ見つめることしか出来ないイレインの前にしゃがみこむと、ランドはその髪を乱暴な手つきでぐしゃりと掻きまわした。
そしてまじまじとその顔をのぞき込むと、さも可笑しそうに笑う。
「これ以上泣いたら、取り返しのつかないことになるからな? イレイン…っと、”フェイバリット”だったな」
イレインは己の顔面から表情がすんっと抜け落ちるのがわかった。
ランドは―――イレインもといフェイバリットに言わせると『お人好し』、それも超がつくお人好しだったが、実際フェイバリットの大きな助力となった。
おそらくフェイバリットだけだったら、この場所でただ途方に暮れていただけだったろう。ランドはとても現実的、そして建設的だった。
「さて、この世界で呪術がどのくらい使えるか確認がてら、お前の顔をなんとかしてみようか」
(言い方……っ)
言いたいことは山のようにあるが、フェイバリットはこらえた。この顔をなんとかしてもらう方が先決だと割り切ったのである。
「ekr Halcyon ( 吾、ハルシオンに住まう者 )」
ぶぅんと空気が振動して張り詰める。鋭い呼気の後で唄うように発動の呪言を唱える。
「sokay kamu oren rir-kor pirka no maw-kor pirka no ha eeeen
( 風波の神へ、波に恵まれますよう、風に恵まれますよう―――拝み奉る )」
ランドが加護を求めたのはインドラ神より神格が下位のハルシオン神。
この大陸にハルシオン神がおわす土地が存在するのなら、術が使えるはずというのがランドの見立てだった。
「nam yachi-kor wakka ( 冷たく粘りのある水 )……フェイバリット、目を閉じてみて」
果たして術は――無事、発動した。
フェイバリットの目は、そっと押し当てられたランドの手のひらから生み出される冷やし葛のような、ぷるぷるした液体に覆われる。
ちなみに冷やし葛は夏に食べると美味しい清涼菓子だ。ひんやりとした感触に熱を帯びた瞼が心地よい。
どのくらいそうしていたか。術が解けると、ランドの手のひらが離れた。昔よりずっと大きな手だ。
フェイバリットが目を開くと、思いのほかランドの顔が間近にあった。あまりの近さに、フェイバリットがほんのりと頬を染めて俯いてしまうほど。
だがランドは、フェイバリットの瞳をのぞき込むことに集中していて、どうやらその近さに気づかないようだ。
普段は優しげな面差しが、今は眉根を寄せて険しい。
「やっぱり…目立つな…」
「……っっっ!!」
それほどに?? ソコマデ見ルニ耐エマセンカ?!
さすがにショック過ぎてフェイバリットの顔から若干、血の気が引く。声も出なかった。
そんなフェイバリットを見て、ランドはそこでようやく状況を飲み込んだらしい。はたっと表情が止まった後、こらえきれず、最後にぶはっと吹き出した。
「く…くくっ、悪い。誤解だ。今のは目の腫れのことじゃないんだ…自分じゃ見えないから分からないよな」
訳がわからないフェイバリットは、笑いのおさまらないランドを複雑な気持ちで見守るしかない。
じっとりと責めるようなフェイバリットの眼差しを受けて、ようやくランドが立ち直る。
「んんん。……あーもう大丈夫」
咳払いをひとつはさみ表情を改めると。
「俺が気にしているのは、お前の瞳と髪の色だ。こちらに来てから変わってるんだ。気づいてないだろう?」
「髪の色?」
そう言われて顔の横の髪を引っ張って見てみると、ランドと同じ明るい茶色だったはずの髪色が――。
「白い?!」
「そう。ちなみに瞳の色は赤だ。おそらくだが、元々はこちらの色だったのかもしれないな」
「は? どういうこと?」
「“白を纏うモノ”は、古今東西、神の使いと言われる。正直、ただの迷信だと思ってたが…」
ランドはふうーっと長い息を吐いた。
「今となっては、その色はお前が“神と連なる者”たる証だったというわけだ」
「……目立つ?」
さすがにランドが苦笑いを浮かべる。
「かなり」
「なぜ、向こうでは色が違ってたんだろう…?」
その疑問については「多分だが」と前置きしてランドは言った。
「その色ではさすがに目立つから、リヴィエラ様が術で隠していたのではないかと思う」
リヴィエラが術でフェイバリットの本来の姿を隠していた。これまでのリヴィエラの行動を思えば、あっさりと納得できた。そして元に戻ったということは、術の効力が及ばなくなったということなのだろう。
改めて里を遠く離れてしまったことを実感して、フェイバリットはほんの少ししんみりとした。
「フェイバリット……」
気遣うような声音にはっとする。フェイバリットは取り繕うように笑みを口元に貼りつけた。
強がりだとわかっているが、強がりも続ければいつか本物になるに違いない。この先何度、朝と夜を迎えれば、里のことをリヴィエラのことを思い出すたびに感じる、この刺すような寂しさがなくなるのだろうか。
フェイバリットの思考を遮るように、ぽんと大きな手のひらが頭に乗せられた。
「フェイバリットの泣き顔には慣れてる――だから気にせず、泣きたい時は泣いていい」
ランドが眦を下げて笑う。いつも変わらない笑顔に、フェイバリットはホッと心がほぐれるのを感じた。
「……ありがとう」
「もし、泣いた後に、ぶさ……」
「!!」
「んんっ…目の腫れが気になる時は、術でどうにかしてやるから」
「安心しろ」と力強く、笑顔で言うランドはとても頼もしい―――だが。
『ぶさ』? 今、ぶさいくって言おうとした…?
フェイバリットの問うような視線を躱《かわ》すように、不自然なくらいぎこちなくランドが視線を逸らす。
「……あー。ちなみに泣いた後の、泣きはらした顔も悪くないと思うぞ。うん、俺は好きかな…」
(残念過ぎる)
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