92 / 132
歓びの里 [ランド、七日間の記録]編
日録26 戦う前に準備せよ!
しおりを挟む
「くそう」とランドは吐き捨てる。
けして大きな声ではない。むしろ小さな呟きだったはずだ。だが風に紛れたランドの呟きは、エンジュの耳にも届いたらしい。
「あまり…ソジのこと、怒らないであげてくださいね」
慰めるような声が、優しくかけられた。
拗ねたようなランドの目が、不満を訴えながらも渋々と見上げる。
「…分かっています。相手は子供ですし…」
少なくとも見た目はという言葉を飲み込む。
「あの子は――あの子なりに、必死なのです」
「? 必死とは?」
「自分の恋を叶えるために」
思ってもみなかった言葉に、ランドはわずかに目を瞠る。本気だったのかと驚きを隠せない。
しかし七歳を相手に、いや実際は違ったとしても、まともな娘なら、見た目七歳の相手に恋心を抱いたりしない。
あれだけ頭のきれる――ともすれば賢しいくらいのソジに、それが分からぬはずなどないだろうに。
「それは……」
子供同士の他愛ないおままごとならともかく。本気で恋を叶えるつもりでいるのか。
随分と勝ち目のない闘いだ。ソジにしてはらしくない選択だとランドは思う。
「ソジは本気みたいですよ。少なくとも、本気で挑むつもりなのでしょう…自分の出番がやってきた、ここが正念場だと私にそう言って」
「どういうことです?」
「――なんでもソジが言うには、自分は彼女を取り巻く“攻略対象”の一人なのだとか」
「“攻略対象”」
「はい。この世界は遊戯の大きな盤上で、彼女は上がりを目指して盤上を進む駒。行く先々で数多の駒と出会い、そこで上がりを選ぶのかその駒を選ぶのかで目指す終幕が変わるのだそうです」
「不思議な遊戯ですね」
「そうですね。乙女遊戯といってソジによると恋愛モノみたいですよ」
そういうエンジュも、ソジの突拍子もない話がおかしかったのか、ふわりと瞳をなごませる。
「男たちは盤上に出てくる駒で、しかもそれが“攻略対象”と呼ばれるのですか?」
「そのようです。男たちは自分の出番になると、あの手この手を使って彼女という駒を攻略する。篭絡できれば男の勝ち。出来なければこの遊戯の本命である黒蛇の勝ち。彼女は上がりに向かって次のマスに進む――そんなところでしょうか」
「恋愛で勝ち負けを競うだなんて、不思議な遊戯ですね」
ランドの知っている遊戯とはだいぶ違う。思いつくのは、囲炉裏端で遊んだ『蜂蜂はさみ将棋』くらいだ。
フェイバリットと師であるリヴィエラと自分の三人で相手を変えて、何度も駒を取り合った。
そう言えば、久しくやっていないなとランドは、いつかの夜を懐かしく思い出す。自然と、口元が緩むのが分かった。
「ランド?」
不思議そうに見るエンジュに、ランドは何でもないと首を振る――その後で。
「エンジュ様。ソジが遊戯に勝つと――彼女の生涯の伴侶として、万に一つでも選ばれると、本当にそう思われますか?」
ランドは心に浮かんだ疑問を、そのままエンジュにぶつけた。
出会ってごく短い時間。
だが、可愛い顔をして鼻っ柱の強いあの少年に対して、すでにランドの情は移っていた。
ソジが泣くのを見たくない、そう思うほどに。
ソジを止めなくていいのかと、暗にランドはエンジュにそう問いかける。
「…私はソジの、枠にはまらない自由な性格を愛しく思います」
それは答えにはなっていない。ランドは怪訝な目を向ける。
「ソジは賢い。常に一歩も二歩も先を見て動くような子です。己の恋心の為、きっとそれも本心なのでしょうが、他にも何か考えがあるのだろうと私は思っています」
つまりエンジュは、静観するつもりなのだとランドは悟った。ならばランドがこれ以上言うことは何もない。
「あの子も、これをきっかけに、大人への道のりに一歩、足を踏み出してしまうのかもしれませんね――そう思うと少し寂しい気がします」
「ソジは早く大人になりたいようですよ」
むしろ、今すぐ大人になりたいことだろうとランドは苦笑する。
「遊戯の話が真実かどうかはさておき、子供であっても駒になるのであれば、男は皆、駒ということになるのでしょうか」
さり気なくランドは、話題をソジから逸らした。
「時と場合によってはなり得るのかもしれませんね。彼女はとても愛らしい顔をしていますから。今後、さらに成長すれば魅了など関係なく、惹きつけられる者も多いでしょう」
エンジュはさらりと言った。それは第三者として、ごく一般的な意見だったのかもしれない。
それでもなんとなく意外に思ったランドは、まじまじとエンジュを見る。
「どうしましたか?」
「え、いや。エンジュ様でも女性相手に愛らしいと思われるのですね」
「ええ。彼女はとても愛らしく、魅力的だと思いますよ」
それは男としての気持ちで? ――それとも同性として忌憚のない意見なのだろうか。
そう言えば、うっかり忘れていたが、この美貌の主が男なのか女なのか、いまだにランドの中で決着がついていないことを思い出した。
一度気になると、知りたい気持ちがムクムクと頭をもたげてくる。
小首を傾げるエンジュに、ランドは聞いてみたくなった。
「ソジの言葉通りなら、あなたも駒――“攻略対象”なのでしょうか?」
彼女を取り巻く男駒の一つ。
エンジュは、ただ静かに笑む。どちらだ?とランドが眉を顰めると。
「さて。どちらかというと私の役割は、彼女を“助ける者”あるいは“導く者”だと思いますが。今のところ――ですけれど」
あっさりとエンジュは躱す。だが語尾の含んだ物言いは、聞き捨てならない。不穏なものを感じ取り、ランドの声がつい低くなる。
「…それは、今は“攻略対象”ではないと言っているように聞こえますが」
「――考えてごらんなさい、ランド。恋愛は一人では出来ませんよ?」
「え――ええ。それはその通りですが…」
エンジュが何を言いたいのか掴めず、ランドは困惑する。そんなランドにエンジュは子供に教えるように、優しく言った。
「ソジのように自ら名乗り出る駒もあるでしょう。ですが、基本は相手を意識した時点で、駒となる資質を備えるのだと私は考えます。まだ私は彼女と話をしたこともありません。今の状況で私が彼女に恋するかどうかなんて、誰にも分かりません。でしょう?」
そこまで言うと、馬上のエンジュはふむと何かを考え込んでしまう。
「……。彼女が目を覚ました後、しばらく時間もあるでしょうし、この考えが正しいかどうか確かめてみるのも一興かもしれませんね」
ポソリと呟いた言葉に、ランドの背筋にひやりとしたものが走る。――藪をつつき過ぎて蛇を出してしまったかもしれない。
そう言えば、この里長には悪戯を楽しむような、子供っぽい一面があったことを、ランドはすっかり失念していた。
(どういうつもりだ?)
妙な胸騒ぎを覚えて、ランドは落ち着かない気分になる。まるで遠くの空から暗雲がやってくるような、そんな気分だ。
いや、それはないだろう――ないはずだ。
この麗人は、つい先ほどランドに告白まがいのことを言ったばかり。よもやフェイバリットに、気を持たせるような素振りをするなどありえない。きっとランドの杞憂に過ぎない。
「ふふっ。百面相をしてどうされたのですか? さ、これ以上ゆっくりしていては、帰りに支障が出るのでしょう? そろそろ参りましょうか」
一抹の不安を胸に、ランドはちらりとエンジュに視線を送る。そうとは知らないエンジュは小首を傾げると、にっこりとそれは美しく微笑んだ。
その笑顔に向かって、(あんたは俺に告白したんだよな??)と――聞く勇気はランドに、いや誰にだってないだろう。
ランドは諦めたようにひと息吐くと前を向き、村への歩みを再開した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
読んでいただき、ありがとうございます。
次話は来週水曜に更新予定です。
次回更新も頑張りますので、
どうぞよろしくお願いします。
けして大きな声ではない。むしろ小さな呟きだったはずだ。だが風に紛れたランドの呟きは、エンジュの耳にも届いたらしい。
「あまり…ソジのこと、怒らないであげてくださいね」
慰めるような声が、優しくかけられた。
拗ねたようなランドの目が、不満を訴えながらも渋々と見上げる。
「…分かっています。相手は子供ですし…」
少なくとも見た目はという言葉を飲み込む。
「あの子は――あの子なりに、必死なのです」
「? 必死とは?」
「自分の恋を叶えるために」
思ってもみなかった言葉に、ランドはわずかに目を瞠る。本気だったのかと驚きを隠せない。
しかし七歳を相手に、いや実際は違ったとしても、まともな娘なら、見た目七歳の相手に恋心を抱いたりしない。
あれだけ頭のきれる――ともすれば賢しいくらいのソジに、それが分からぬはずなどないだろうに。
「それは……」
子供同士の他愛ないおままごとならともかく。本気で恋を叶えるつもりでいるのか。
随分と勝ち目のない闘いだ。ソジにしてはらしくない選択だとランドは思う。
「ソジは本気みたいですよ。少なくとも、本気で挑むつもりなのでしょう…自分の出番がやってきた、ここが正念場だと私にそう言って」
「どういうことです?」
「――なんでもソジが言うには、自分は彼女を取り巻く“攻略対象”の一人なのだとか」
「“攻略対象”」
「はい。この世界は遊戯の大きな盤上で、彼女は上がりを目指して盤上を進む駒。行く先々で数多の駒と出会い、そこで上がりを選ぶのかその駒を選ぶのかで目指す終幕が変わるのだそうです」
「不思議な遊戯ですね」
「そうですね。乙女遊戯といってソジによると恋愛モノみたいですよ」
そういうエンジュも、ソジの突拍子もない話がおかしかったのか、ふわりと瞳をなごませる。
「男たちは盤上に出てくる駒で、しかもそれが“攻略対象”と呼ばれるのですか?」
「そのようです。男たちは自分の出番になると、あの手この手を使って彼女という駒を攻略する。篭絡できれば男の勝ち。出来なければこの遊戯の本命である黒蛇の勝ち。彼女は上がりに向かって次のマスに進む――そんなところでしょうか」
「恋愛で勝ち負けを競うだなんて、不思議な遊戯ですね」
ランドの知っている遊戯とはだいぶ違う。思いつくのは、囲炉裏端で遊んだ『蜂蜂はさみ将棋』くらいだ。
フェイバリットと師であるリヴィエラと自分の三人で相手を変えて、何度も駒を取り合った。
そう言えば、久しくやっていないなとランドは、いつかの夜を懐かしく思い出す。自然と、口元が緩むのが分かった。
「ランド?」
不思議そうに見るエンジュに、ランドは何でもないと首を振る――その後で。
「エンジュ様。ソジが遊戯に勝つと――彼女の生涯の伴侶として、万に一つでも選ばれると、本当にそう思われますか?」
ランドは心に浮かんだ疑問を、そのままエンジュにぶつけた。
出会ってごく短い時間。
だが、可愛い顔をして鼻っ柱の強いあの少年に対して、すでにランドの情は移っていた。
ソジが泣くのを見たくない、そう思うほどに。
ソジを止めなくていいのかと、暗にランドはエンジュにそう問いかける。
「…私はソジの、枠にはまらない自由な性格を愛しく思います」
それは答えにはなっていない。ランドは怪訝な目を向ける。
「ソジは賢い。常に一歩も二歩も先を見て動くような子です。己の恋心の為、きっとそれも本心なのでしょうが、他にも何か考えがあるのだろうと私は思っています」
つまりエンジュは、静観するつもりなのだとランドは悟った。ならばランドがこれ以上言うことは何もない。
「あの子も、これをきっかけに、大人への道のりに一歩、足を踏み出してしまうのかもしれませんね――そう思うと少し寂しい気がします」
「ソジは早く大人になりたいようですよ」
むしろ、今すぐ大人になりたいことだろうとランドは苦笑する。
「遊戯の話が真実かどうかはさておき、子供であっても駒になるのであれば、男は皆、駒ということになるのでしょうか」
さり気なくランドは、話題をソジから逸らした。
「時と場合によってはなり得るのかもしれませんね。彼女はとても愛らしい顔をしていますから。今後、さらに成長すれば魅了など関係なく、惹きつけられる者も多いでしょう」
エンジュはさらりと言った。それは第三者として、ごく一般的な意見だったのかもしれない。
それでもなんとなく意外に思ったランドは、まじまじとエンジュを見る。
「どうしましたか?」
「え、いや。エンジュ様でも女性相手に愛らしいと思われるのですね」
「ええ。彼女はとても愛らしく、魅力的だと思いますよ」
それは男としての気持ちで? ――それとも同性として忌憚のない意見なのだろうか。
そう言えば、うっかり忘れていたが、この美貌の主が男なのか女なのか、いまだにランドの中で決着がついていないことを思い出した。
一度気になると、知りたい気持ちがムクムクと頭をもたげてくる。
小首を傾げるエンジュに、ランドは聞いてみたくなった。
「ソジの言葉通りなら、あなたも駒――“攻略対象”なのでしょうか?」
彼女を取り巻く男駒の一つ。
エンジュは、ただ静かに笑む。どちらだ?とランドが眉を顰めると。
「さて。どちらかというと私の役割は、彼女を“助ける者”あるいは“導く者”だと思いますが。今のところ――ですけれど」
あっさりとエンジュは躱す。だが語尾の含んだ物言いは、聞き捨てならない。不穏なものを感じ取り、ランドの声がつい低くなる。
「…それは、今は“攻略対象”ではないと言っているように聞こえますが」
「――考えてごらんなさい、ランド。恋愛は一人では出来ませんよ?」
「え――ええ。それはその通りですが…」
エンジュが何を言いたいのか掴めず、ランドは困惑する。そんなランドにエンジュは子供に教えるように、優しく言った。
「ソジのように自ら名乗り出る駒もあるでしょう。ですが、基本は相手を意識した時点で、駒となる資質を備えるのだと私は考えます。まだ私は彼女と話をしたこともありません。今の状況で私が彼女に恋するかどうかなんて、誰にも分かりません。でしょう?」
そこまで言うと、馬上のエンジュはふむと何かを考え込んでしまう。
「……。彼女が目を覚ました後、しばらく時間もあるでしょうし、この考えが正しいかどうか確かめてみるのも一興かもしれませんね」
ポソリと呟いた言葉に、ランドの背筋にひやりとしたものが走る。――藪をつつき過ぎて蛇を出してしまったかもしれない。
そう言えば、この里長には悪戯を楽しむような、子供っぽい一面があったことを、ランドはすっかり失念していた。
(どういうつもりだ?)
妙な胸騒ぎを覚えて、ランドは落ち着かない気分になる。まるで遠くの空から暗雲がやってくるような、そんな気分だ。
いや、それはないだろう――ないはずだ。
この麗人は、つい先ほどランドに告白まがいのことを言ったばかり。よもやフェイバリットに、気を持たせるような素振りをするなどありえない。きっとランドの杞憂に過ぎない。
「ふふっ。百面相をしてどうされたのですか? さ、これ以上ゆっくりしていては、帰りに支障が出るのでしょう? そろそろ参りましょうか」
一抹の不安を胸に、ランドはちらりとエンジュに視線を送る。そうとは知らないエンジュは小首を傾げると、にっこりとそれは美しく微笑んだ。
その笑顔に向かって、(あんたは俺に告白したんだよな??)と――聞く勇気はランドに、いや誰にだってないだろう。
ランドは諦めたようにひと息吐くと前を向き、村への歩みを再開した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
読んでいただき、ありがとうございます。
次話は来週水曜に更新予定です。
次回更新も頑張りますので、
どうぞよろしくお願いします。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
聖女を怒らせたら・・・
朝山みどり
ファンタジー
ある国が聖樹を浄化して貰うために聖女を召喚した。仕事を終わらせれば帰れるならと聖女は浄化の旅に出た。浄化の旅は辛く、聖樹の浄化も大変だったが聖女は頑張った。聖女のそばでは王子も励ました。やがて二人はお互いに心惹かれるようになったが・・・
拾われ子のスイ
蒼居 夜燈
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞】
記憶にあるのは、自分を見下ろす紅い眼の男と、母親の「出ていきなさい」という怒声。
幼いスイは故郷から遠く離れた西大陸の果てに、ドラゴンと共に墜落した。
老夫婦に拾われたスイは墜落から七年後、二人の逝去をきっかけに養祖父と同じハンターとして生きていく為に旅に出る。
――紅い眼の男は誰なのか、母は自分を本当に捨てたのか。
スイは、故郷を探す事を決める。真実を知る為に。
出会いと別れを繰り返し、命懸けの戦いを繰り返し、喜びと悲しみを繰り返す。
清濁が混在する世界に、スイは何を見て何を思い、何を選ぶのか。
これは、ひとりの少女が世界と己を知りながら成長していく物語。
※週2回(木・日)更新。
※誤字脱字報告に関しては感想とは異なる為、修正が済み次第削除致します。ご容赦ください。
※カクヨム様にて先行公開(登場人物紹介はアルファポリス様でのみ掲載)
※表紙画像、その他キャラクターのイメージ画像はAIイラストアプリで作成したものです。再現不足で色彩の一部が作中描写とは異なります。
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
『異世界に転移した限界OL、なぜか周囲が勝手に盛り上がってます』
宵森みなと
ファンタジー
ブラック気味な職場で“お局扱い”に耐えながら働いていた29歳のOL、芹澤まどか。ある日、仕事帰りに道を歩いていると突然霧に包まれ、気がつけば鬱蒼とした森の中——。そこはまさかの異世界!?日本に戻るつもりは一切なし。心機一転、静かに生きていくはずだったのに、なぜか事件とトラブルが次々舞い込む!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる