『完結』セプトクルール 超文明Sの野望

マイマイン

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1章 勇気の章

師との出会い

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 すぐるは今、エルニスとキャンベルの店にあるテーブルのイスに座っていて、向かいにはキャンベルが座っています。そして、テーブルの真ん中には、火のついていないランプがかれていました。すぐるはランプに両手をかざし、ランプに灯がつくところをイメージしながら呪文を唱えました。

「ファイア!」なんと、何もないのにいきなりランプに灯がともりました。なぜ、こんな事をしているのかと言うと、魔法が使えるキャンベルに、ちゃんとした魔法の使い方を教えてもらうために、魔法でランプに火をつける練習をしていたわけです。

「・・・やった!火が・・・火が点いたぞ!大成功だ!」すぐるが喜ぶと、キャンベルがおどろきました。
「・・・やはりですね・・・あなたには才能があるみたいです。魔力の才能が・・・!」
「そうなんだ・・・亡くなったぼくのおじいちゃんは腕利うでききの魔法使いだったって。そのを受けいでいるのかな?そういえば現実界リアリティでは、ぼくの周りで不思議なことが起きていたっけ・・・ケガした時、治ってと念じて手をかざしたら、傷が消えたり、悪ガキにいじめられた時、手をれずに悪ガキを吹っ飛ばしたこともあったっけ・・・!?」

「魔法が使えるかどうかは、その者の魔力の才能に左右されます。どうやら、あなたのおじいさんの話は全て本当の事のようですね」
「そうなんだ・・・これはすごいや・・・!」すぐるは感激かんげきしています。

 今日の依頼は、王都より西に広がる大農園だいのうえん地帯ちたいからで、もうすぐ果樹かじゅえん収穫しゅうかく時期じきになるため、収穫を手伝ってほしいと言うことでした。果樹かじゅえんに着き、エルニスたちは早速、果物の収穫を手伝うことにします。エルニスは空を飛びながら高い果樹の果物を収穫して行っては、かごの中に入れていきます。すぐるとリリスも背の低い果樹になっている色とりどりのフルーツをもぎ取っては、自前のかごの中に入れていきます。キャンベルは念力で、果物がたくさん入ったかごを列車の荷台に乗せていって、列車は東の王都や西にあるレッドルビーに果物を運んでいきました。

「ふう、あらかた収穫できたね」
「わらわはつかれたぞ」
「ぼくも疲れた・・・」エルニスとリリスとすぐるはたくさん働いて、木陰で一休みしています。
「わたしもたくさん念力を使って、重いかごを何度も運んで疲れました。西のレッドルビーで昼食にしましょう」エルニスたちは列車に乗って、西にある町、レッドルビーへと向かいます。
「わあ、相変わらずここのピザ、おいしいや」

「本当ですね、トマトやバジルも新鮮しんせんですし、チーズもいい溶け具合です」
「うむ、これがピザと言うものか、なかなか美味びみよのう」
「これ、マルゲリータピザだね、この世界にもあるんだ」エルニスたちは、西にあるレッドルビーの町にあるレストランで食事をしており、しばらくして食事を終えて勘定かんじょうを支払い、町の中を見て回ることにしました。

「レッドルビーの町はいつも平和だね」
「よく見たら、建物の屋根は赤一色よのう」
「あっ、あそこでなにやらみんなが集まっているよ」すぐるは北の方にある立派な貴族のお屋敷の前に、人々が集まっているのを見つけたので、エルニスたちはそこへ行ってみることにしました。
 そこは、名家クリスティーン家のお屋敷で、広い庭の中で大勢の人々がごった返しています。
「料理大会って書いてあるよ」すぐるは門にかかげてあるのぼりを見て言いました。

「はい、スピネルの伝統的なお祭りで、それぞれのチームで料理を作り、銀杯ぎんぱい)を満足させる料理を作ったチームが優勝するんです」
「銀杯って?」すぐるがたずねるとキャンベルが銀杯を指さして言います。
「中央のテーブルに置かれているあの銀杯です。料理への心の込め具合を味に反映させる、魔法の銀杯で、スピネル国の宝の一つです」その銀杯は大きなカップの周りにツタがからみついたデザインをしていて、まばゆいばかりの銀色をしています。

 そして、ケーキの様なパンプキンパイを銀杯に乗せると、銀杯が真っ白な光を放ったので、パンプキンパイを作ったチームの優勝が決まり、パイは他の料理と共に、集まった見物人たちに振舞ふるまわれました。料理大会が無事にまくを下ろそうとしたその時、突然、会場内にけむり玉が放り込まれ、人々はたまらずせきこみます。煙がおさまると、中央のテーブルに置いてあった銀杯が消えていました。

「あっ!銀杯がない!」みんなは辺りを見回すと、一人の見物人が指さして言います。
「あっ!あそこだ!あいつらが盗んで行ったんだ!」エルニスたちはすぐさま後を追いました。

 黒いフードをかぶった二人組は銀杯を抱えて町の外へ向かって行きます。エルニスたちも後を追いかけていたその時、すぐるのそばを矢がかすめていき、二人組のうちの一人の足に命中し、その場に崩れ落ちます。しかし、銀杯を持った者はそれにかまうことなく逃げ出していきます。

「誰かー!そいつを捕まえてくれ!」銀杯泥棒の前にむらさきのシャツとズボンをまとい、赤い羽根飾りが着いた紫のとんがり帽子をかぶった赤毛のショートヘアーの少女が現れ、剣を片手に犯人の剣を防いでいました。そして間もなく打ち合いになりましたが、剣の腕は少女の方が上で、あっという間に犯人の剣をはじき落とし、少女は犯人に剣を向けて下しました。そして、犯人は御用ごようとなったのです。

「すげぇ!剣の腕なら、おれより上じゃないか・・・!」後から現れた赤い服と青いズボンを着用したボーズ頭の黒人の戦士はあっけにとられてばかりです。その姿にすぐるはハッとしました。

「君、ボブじゃないか!」その声に黒人の戦士は振り向きました。
「お前・・・すぐるじゃないか!お前もこの世界に来ていたとはな」
「まぁ、あなたがすぐるさんですの?」ボブのそばにいたフリルのついた白いシャツと青いミニスカートをまとい、弓をたずさえた金髪のロングヘアーの少女が言いました。

「君は・・・あのお屋敷にいた・・・さっきの矢は君が・・・!」少女は澄んだ青い両の瞳を向けて言います。
「ええ、わたくしは『シェリー・ホワイト』と申しますわ。それよりも盗まれた銀杯を・・・!」
「銀杯はこの通り取り返してきたよ」紫の少女剣士は銀杯を両手で抱えて持ってこちらにやってきました。

「ありがとう、えっと・・・」
「ボクはレミアン・ナイトロード、それより、君たちケガはないかい?」少女はすぐるに向き合い、赤いひとみで見て言いました。
「ぼくは大丈夫です・・・!」
「そう、よかった」そこにボブもやってきて言いました。

「お前、強いな!その剣術、見たことがないぞ!それで、突然だが、お前にたのみがあるんだ・・・!」
「なんだい?言ってごらん?」少女はフレンドリーに答えます。
「よかったらさ、お前の剣術をおれに教えてくれないかな!?」
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