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1章 勇気の章
勇気の使徒
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薄暗い砦の中では、かがり火で照らされていて、中の広間では、全身が緑色の鱗で覆われたトカゲみたいな巨体に、コウモリに似た一対の翼を背に生やし、たくましい手足には鋭いカギ爪が三本ずつあり、太く長い尾を持ち、肉食恐竜を思わせる頭には、後ろにそった二本の角を持つ怪物が寝そべっていました。
「あれって・・・まさか・・・ドラゴン・・・!?」すぐるが驚いていると、ドラゴンの周りには、いままで盗まれた金品が山積みされています。そして他の混沌の帝国に入った子供たちや帝国兵も大勢いて、みんな暗く、すさんだ顔をしており、それに対し、リリスが真っ先に名乗りを上げました。
「妾はボルケーノガールのリリスと申す!ウェルダーとやらはどこじゃ!」その声にドラゴンは瞼を開き、黄色く輝く目を見開いて言いました。
「オレがウェルダーだ!何しに来た!?」ウェルダーはすごみのある声でたずねます。
「子供たちを連れ戻しに来たのじゃ!今すぐ皆を解放し、盗んだ品を返すのじゃ!」
「それはできんな!せっかく集めた宝と使い走りをふいにするなんてな!」
「口で言ってもわからぬなら・・・!」
「力ずくでか・・・面白い!やれるものならやってみろ!」ウェルダーがおどり出ると、子供たちは口々に言います。
「ウェルダー様に刃向うなんてバカだね・・・!」
「かないっこないよ・・・」リリスは口から炎を吐きだし、ウェルダーの顔に浴びせますが、ウェルダーは平気そうな顔をしています。
「ふふん、ぬるいな!」
「ぬっ!ば・・・バカな・・・!?」続いてリリスは毒の爪や尾をウェルダーの足に突き立てますが、鉄よりも硬いウェルダーの鱗の前には、全くの無力です。
「小娘が!お前の力はそんな物か!?」ウェルダーは尻尾でなぎ払うとリリスは大きく吹っ飛ばされ、そのまま気を失ってしまいました。
「ああっ!リリス!」すぐるがリリスのもとに駆け寄って回復魔法を使うと、ボブが刀を使ってウェルダーを攻撃しますが、まるで効いていません。
「やっぱりウェルダー様にかなうわけないんだ!」続いてエルニスも出向き、爪から電撃を放ちますが、やはりヤツの鱗は、電撃をはじいてしまいます。
「あの鱗さえ貫ければ・・・!」エルニスはウェルダーの爪や尻尾、炎の息をかわしながらなおも、自分より大きいウェルダーに立ち向かいます。
「やっぱりかないっこない!」
「身の程知らずってやつだ」子供たちは口々に言いますが、それでもエルニスは戦いをやめません。すると、気が付いたリリスが叫びます。
「おぬしら!何をごちゃごちゃ言っておる!ウェルダーに立ち向かいもしない臆病者が、果敢に立ち向かっているエルニスをバカにする資格があるのか!?」リリスの言葉に、子供たちは急に黙り込みました。
「見よ!エルニスは今も勝てないかもしれぬ相手に、あきらめずに戦っておる!あれこそ本当の勇気じゃ!」そうやって行くうちに、エルニスが持っている勇者のメダルが彼の勇気に反応して、青い光を発すると、みんなの中に、消えかけていた勇気が湧いてきたのです。
「じいちゃんが遺してくれたこのナイフ・・・じいちゃんの話が本当なら、このナイフは不死身の金属『オリハルコン』で出来ていて、ドラゴンの鱗も貫けるはず・・・!」すぐるは短刀を抜き、ボブに呼びかけます。
「ボブくん!このナイフを使うんだ!これならドラゴンのうろこだって切り裂ける!」すぐるがナイフをボブに手渡します。
「そうか、わかった!」ボブはウェルダーに向かって行き、ヤツの腹に短刀を突き立てました。
「ギャアアアアアッ!」短刀は見事ヤツの鱗を貫き、ウェルダーは痛さのあまりうめいています。
「エルニス!あの短刀目がけて電撃を!」すぐるが指さすと、エルニスは全エネルギーを使い、両手から電撃を放ち、ウェルダーの腹に刺さっている短刀を狙いました。電撃は短刀を伝って、ウェルダーの全身を駆け巡ります。
「うぉああああああああああっ!」ウェルダーは断末魔の雄たけびを上げると、そのまま仰向けに倒れました。それを見た帝国兵や子供たちは唖然としています。
「そんな・・・!ウェルダー様がやられた・・・!?」
「ウェルダー様より弱いオレたちに勝ち目はないぞ!逃げろ!」帝国兵は尻尾を巻いて逃げますが、子供たちは喜びの声をあげて砦を出ていきます。
「やったー!もうウェルダーに怯えなくてもいいんだ!」
「やったね・・・」すぐるがボブの肩に手を置いて言います。
「ああ、レミオンに剣を教わってよかったぜ・・・」ボブが言い終わると、エルニスは、盗品の中にある二つの房に分かれた青い帽子を見つけて拾いあげ、ほこりを払って言いました。
「これは・・・『勇者の帽子』じゃないか!」
「勇者の帽子?」
「詳しい話は後でするよ。とりあえず、報告しに城に帰ろう」
エルニス、すぐる、リリス、ボブの四人は後から来たカインやキャンベルやテイルやシェリーと合流して王城へ行き、今、玉座の間で王様と話しています。
「よくやった!連盟は大喜びだ。お主たちのおかげで、混沌の帝国に連れていかれた子供たちは全員無事だった!わしからも礼を言わせてくれ、ありがとう・・・!」
「いや、それほどでもありませんよ・・・ハハハ・・・」すぐるたちは少し照れています。
「ところで王様、以前見つけたメダルの輝きが増したようなんですが・・・」すぐるは勇者のメダルを王様に見せました。
「・・・おお!これは・・・どうやら使徒の意思に反応し、メダルは目覚めたようじゃ、でかしたぞ!」王様からメダルを受け取ると、それを聞いたすぐるは驚きました。
「じゃあ、エルニスが勇者のメダルの使徒だったの!?」続いて、すぐるはエルニスが拾った勇者の帽子も見せます。
「この帽子、エルニスが見たらハッとしていたんですが、何なんですか、この帽子は・・・?」
「うむ、これは世界を救うと言われる四人の勇士『四聖獣』の力を引き出すとされる四つの神器の一つじゃ!」それを聞いたすぐるはハッとします。
「『四聖獣』・・・?あっ!それなら現実界でも言い伝えがある。日本や中国という国で、東西南北の方角を守っているとされる四柱の神獣たち・・・!その神獣たちが四方を守護することで、世界は平和になるって言われています!確か、東の『青龍』、西の『白虎』、南の『朱雀』、そして、北の『玄武』の四柱です」
「ほう、現実界でも言い伝えられておるのか、四聖獣は幻想界と現実界の双方を守っており、かつて、悪魔王カオスから世界を救ったとされておる。この帽子は間違いなく、東の勇者『青龍』の帽子、すなわち、エルニスの帽子じゃ!」すぐるはさらに驚きます。
「ええっ!?エルニスが青龍だって・・・!?」
「うん、ぼくが東の勇者『青龍』だ。かつてぼくはカオスを倒した功績を認められて称号をもらったんだ」
「そうなんだ・・・!」さらに王様は続けます。
「うむ、伝説はこう伝えておる、『『四聖獣』と『四つの神器』が集いし時、闇を払い、世界を光に導く』と、カオスと戦うなら、四聖獣と四つの神器も探さねばならんな」
「わあ、大変だな・・・!」すぐるがこう言うと、王様が優しく言いました。
「すぐるよ、お主は一人ではない、皆と力を合わせれば、不可能ではない」
「そうだよ、すぐる」
「わたしもお手伝いしますよ」
「おれもいるぜ!」
「わたくしも微力ながら応援いたしますわ」
「困ったことがあったら言いなさい、駆け付けるから」
「それがぼくたちの仕事だから」
「妾はいつでもすぐるの味方だからの」
「みんな・・・ありがとう・・・!」
ここは、某所にある城の会議室、そこでは混沌の帝国の幹部たちが集まり、会議をしているところでした。
「何!?ウェルダーがやられた!?しかも、我々が求めているメダルの一つを持っていかれただと!」コウモリの様な翼と悪魔を思わせる尖った尻尾を持つ紫のドラゴンが言いました。
「落ち着けグレゴリー、やつなど所詮、幹部候補の一人、組織には何の影響もない」上座に座る黒いマントを着込んだ男が言いました。
「何を言っているサタン!ヤツは、その候補生の中でも、指折りの強さだったのに!七つのメダルを手にした者は悪魔王カオスを倒す力を得てしまう!一大帝国を建てると言う我々の計画の邪魔になるんだ!いったい誰が・・・?」
「やったのは、あの東の勇者と言われるエルニスよ」白いローブと緑のケープを着込んだボブヘアーの少女が言います。
「ほう、さすがエアリアルだな」サタンが感心します。
「私は諜報部隊の隊長よ。これくらいの情報は簡単に用意できるわ」
「やっぱり・・・あのエルニスか・・・!」グレゴリーはわなわなと震えています。
「それと、すぐるって言う人間よ。この少年については情報が少ないわ」エアリアルがこう締めくくると、サタンが言いました。
「そうか、ヤツらがメダルを狙っているとなると、西のニューヨー連邦にも現れる可能性があるな。グリードにも知らせておかねば・・・!」これにエアリアルが不安そうに言い返しました。
「グリードって、補給部隊隊長のグリード?ヤツの関心は金儲けの事ばかり!儲かりそうという理由で、帝国についたやつよ!あんなやつを幹部にしてよかったのかしら?」これに対して、サタンはこう言いました。
「やつのおかげで、資金繰りがよくなっている。わが帝国には必要だ」
「あの連邦警察が、グリードを捕えようと躍起になっている!油断できんぞ・・・!」グレゴリーが不安そうに言うと、サタンは落ち着いた口調で言います。
「なに、連邦警察は今や分裂状態、獣人と人間で互いに足を引っ張りあっている今じゃ、奴らなど、無力に等しい」
「あれって・・・まさか・・・ドラゴン・・・!?」すぐるが驚いていると、ドラゴンの周りには、いままで盗まれた金品が山積みされています。そして他の混沌の帝国に入った子供たちや帝国兵も大勢いて、みんな暗く、すさんだ顔をしており、それに対し、リリスが真っ先に名乗りを上げました。
「妾はボルケーノガールのリリスと申す!ウェルダーとやらはどこじゃ!」その声にドラゴンは瞼を開き、黄色く輝く目を見開いて言いました。
「オレがウェルダーだ!何しに来た!?」ウェルダーはすごみのある声でたずねます。
「子供たちを連れ戻しに来たのじゃ!今すぐ皆を解放し、盗んだ品を返すのじゃ!」
「それはできんな!せっかく集めた宝と使い走りをふいにするなんてな!」
「口で言ってもわからぬなら・・・!」
「力ずくでか・・・面白い!やれるものならやってみろ!」ウェルダーがおどり出ると、子供たちは口々に言います。
「ウェルダー様に刃向うなんてバカだね・・・!」
「かないっこないよ・・・」リリスは口から炎を吐きだし、ウェルダーの顔に浴びせますが、ウェルダーは平気そうな顔をしています。
「ふふん、ぬるいな!」
「ぬっ!ば・・・バカな・・・!?」続いてリリスは毒の爪や尾をウェルダーの足に突き立てますが、鉄よりも硬いウェルダーの鱗の前には、全くの無力です。
「小娘が!お前の力はそんな物か!?」ウェルダーは尻尾でなぎ払うとリリスは大きく吹っ飛ばされ、そのまま気を失ってしまいました。
「ああっ!リリス!」すぐるがリリスのもとに駆け寄って回復魔法を使うと、ボブが刀を使ってウェルダーを攻撃しますが、まるで効いていません。
「やっぱりウェルダー様にかなうわけないんだ!」続いてエルニスも出向き、爪から電撃を放ちますが、やはりヤツの鱗は、電撃をはじいてしまいます。
「あの鱗さえ貫ければ・・・!」エルニスはウェルダーの爪や尻尾、炎の息をかわしながらなおも、自分より大きいウェルダーに立ち向かいます。
「やっぱりかないっこない!」
「身の程知らずってやつだ」子供たちは口々に言いますが、それでもエルニスは戦いをやめません。すると、気が付いたリリスが叫びます。
「おぬしら!何をごちゃごちゃ言っておる!ウェルダーに立ち向かいもしない臆病者が、果敢に立ち向かっているエルニスをバカにする資格があるのか!?」リリスの言葉に、子供たちは急に黙り込みました。
「見よ!エルニスは今も勝てないかもしれぬ相手に、あきらめずに戦っておる!あれこそ本当の勇気じゃ!」そうやって行くうちに、エルニスが持っている勇者のメダルが彼の勇気に反応して、青い光を発すると、みんなの中に、消えかけていた勇気が湧いてきたのです。
「じいちゃんが遺してくれたこのナイフ・・・じいちゃんの話が本当なら、このナイフは不死身の金属『オリハルコン』で出来ていて、ドラゴンの鱗も貫けるはず・・・!」すぐるは短刀を抜き、ボブに呼びかけます。
「ボブくん!このナイフを使うんだ!これならドラゴンのうろこだって切り裂ける!」すぐるがナイフをボブに手渡します。
「そうか、わかった!」ボブはウェルダーに向かって行き、ヤツの腹に短刀を突き立てました。
「ギャアアアアアッ!」短刀は見事ヤツの鱗を貫き、ウェルダーは痛さのあまりうめいています。
「エルニス!あの短刀目がけて電撃を!」すぐるが指さすと、エルニスは全エネルギーを使い、両手から電撃を放ち、ウェルダーの腹に刺さっている短刀を狙いました。電撃は短刀を伝って、ウェルダーの全身を駆け巡ります。
「うぉああああああああああっ!」ウェルダーは断末魔の雄たけびを上げると、そのまま仰向けに倒れました。それを見た帝国兵や子供たちは唖然としています。
「そんな・・・!ウェルダー様がやられた・・・!?」
「ウェルダー様より弱いオレたちに勝ち目はないぞ!逃げろ!」帝国兵は尻尾を巻いて逃げますが、子供たちは喜びの声をあげて砦を出ていきます。
「やったー!もうウェルダーに怯えなくてもいいんだ!」
「やったね・・・」すぐるがボブの肩に手を置いて言います。
「ああ、レミオンに剣を教わってよかったぜ・・・」ボブが言い終わると、エルニスは、盗品の中にある二つの房に分かれた青い帽子を見つけて拾いあげ、ほこりを払って言いました。
「これは・・・『勇者の帽子』じゃないか!」
「勇者の帽子?」
「詳しい話は後でするよ。とりあえず、報告しに城に帰ろう」
エルニス、すぐる、リリス、ボブの四人は後から来たカインやキャンベルやテイルやシェリーと合流して王城へ行き、今、玉座の間で王様と話しています。
「よくやった!連盟は大喜びだ。お主たちのおかげで、混沌の帝国に連れていかれた子供たちは全員無事だった!わしからも礼を言わせてくれ、ありがとう・・・!」
「いや、それほどでもありませんよ・・・ハハハ・・・」すぐるたちは少し照れています。
「ところで王様、以前見つけたメダルの輝きが増したようなんですが・・・」すぐるは勇者のメダルを王様に見せました。
「・・・おお!これは・・・どうやら使徒の意思に反応し、メダルは目覚めたようじゃ、でかしたぞ!」王様からメダルを受け取ると、それを聞いたすぐるは驚きました。
「じゃあ、エルニスが勇者のメダルの使徒だったの!?」続いて、すぐるはエルニスが拾った勇者の帽子も見せます。
「この帽子、エルニスが見たらハッとしていたんですが、何なんですか、この帽子は・・・?」
「うむ、これは世界を救うと言われる四人の勇士『四聖獣』の力を引き出すとされる四つの神器の一つじゃ!」それを聞いたすぐるはハッとします。
「『四聖獣』・・・?あっ!それなら現実界でも言い伝えがある。日本や中国という国で、東西南北の方角を守っているとされる四柱の神獣たち・・・!その神獣たちが四方を守護することで、世界は平和になるって言われています!確か、東の『青龍』、西の『白虎』、南の『朱雀』、そして、北の『玄武』の四柱です」
「ほう、現実界でも言い伝えられておるのか、四聖獣は幻想界と現実界の双方を守っており、かつて、悪魔王カオスから世界を救ったとされておる。この帽子は間違いなく、東の勇者『青龍』の帽子、すなわち、エルニスの帽子じゃ!」すぐるはさらに驚きます。
「ええっ!?エルニスが青龍だって・・・!?」
「うん、ぼくが東の勇者『青龍』だ。かつてぼくはカオスを倒した功績を認められて称号をもらったんだ」
「そうなんだ・・・!」さらに王様は続けます。
「うむ、伝説はこう伝えておる、『『四聖獣』と『四つの神器』が集いし時、闇を払い、世界を光に導く』と、カオスと戦うなら、四聖獣と四つの神器も探さねばならんな」
「わあ、大変だな・・・!」すぐるがこう言うと、王様が優しく言いました。
「すぐるよ、お主は一人ではない、皆と力を合わせれば、不可能ではない」
「そうだよ、すぐる」
「わたしもお手伝いしますよ」
「おれもいるぜ!」
「わたくしも微力ながら応援いたしますわ」
「困ったことがあったら言いなさい、駆け付けるから」
「それがぼくたちの仕事だから」
「妾はいつでもすぐるの味方だからの」
「みんな・・・ありがとう・・・!」
ここは、某所にある城の会議室、そこでは混沌の帝国の幹部たちが集まり、会議をしているところでした。
「何!?ウェルダーがやられた!?しかも、我々が求めているメダルの一つを持っていかれただと!」コウモリの様な翼と悪魔を思わせる尖った尻尾を持つ紫のドラゴンが言いました。
「落ち着けグレゴリー、やつなど所詮、幹部候補の一人、組織には何の影響もない」上座に座る黒いマントを着込んだ男が言いました。
「何を言っているサタン!ヤツは、その候補生の中でも、指折りの強さだったのに!七つのメダルを手にした者は悪魔王カオスを倒す力を得てしまう!一大帝国を建てると言う我々の計画の邪魔になるんだ!いったい誰が・・・?」
「やったのは、あの東の勇者と言われるエルニスよ」白いローブと緑のケープを着込んだボブヘアーの少女が言います。
「ほう、さすがエアリアルだな」サタンが感心します。
「私は諜報部隊の隊長よ。これくらいの情報は簡単に用意できるわ」
「やっぱり・・・あのエルニスか・・・!」グレゴリーはわなわなと震えています。
「それと、すぐるって言う人間よ。この少年については情報が少ないわ」エアリアルがこう締めくくると、サタンが言いました。
「そうか、ヤツらがメダルを狙っているとなると、西のニューヨー連邦にも現れる可能性があるな。グリードにも知らせておかねば・・・!」これにエアリアルが不安そうに言い返しました。
「グリードって、補給部隊隊長のグリード?ヤツの関心は金儲けの事ばかり!儲かりそうという理由で、帝国についたやつよ!あんなやつを幹部にしてよかったのかしら?」これに対して、サタンはこう言いました。
「やつのおかげで、資金繰りがよくなっている。わが帝国には必要だ」
「あの連邦警察が、グリードを捕えようと躍起になっている!油断できんぞ・・・!」グレゴリーが不安そうに言うと、サタンは落ち着いた口調で言います。
「なに、連邦警察は今や分裂状態、獣人と人間で互いに足を引っ張りあっている今じゃ、奴らなど、無力に等しい」
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