40 / 97
3章 自由の章
帝国の狙い
しおりを挟む
冠を返しに、エルフの里の城に戻った時、すぐるたちは大いに驚きました。
なんと、王室にはティアがおらず、代わりに
ティアに生き写しの石像が置かれていたのです。
「なんでこんな石像が・・・!?ティア様は?」
テイルは唖然としていましたが、すぐるが言ったことにさらに驚きます。
「・・・これは石像じゃない、ティア様だよ!呪いで石像にされてしまったんだ!」
「ウソでしょ!?なんで!?」
「どうやら、エルフたちが万年樹に向かった時にやられたみたいだ・・・!」
ハヌマーンが言うと、カインも言います。
「・・・これは・・・悪魔の儀式で、魂をとられて
石像になってしまったみたいだ・・・!でも、誰が・・・?」
アールヴヘイムのはずれの森で、
エアリアルが光り輝く物が入った小瓶を持って言いました。
「何とか、『復活祭』に必要な材料の一つ、ティアの魂が手に入ったわ」
そばにいた黒いローブの女性もいいます。
「見事な作戦でございましたね、エアリアル様!
冠を手にしたものに絶大な力が手に入るという、ウソの噂を流し、
冠に群がる愚かな実行部隊の者たちを
盛大に騒がせてエルフたちの気を引き、
城が手薄になった隙にティアの魂を奪うなんて!」
「本当よね、帝国の他の部隊をも手駒にするなんて、さすがエアリアル様」
「ええ、これで、二つの材料のうち、『世界最高の魔力と英知』は手に入ったわ。
次は、『世界最高のパワーと生命力』を持つ、ナイトロードの王、アガレスの魂を奪うとしましょう」
スピネルに戻ったすぐるとボブは、エルニスとキャンベルとリリスとシェリーに、
アールヴヘイムで起きたことを報告しました。
「へえ、そんな事が起こったんだ・・・!」エルニスが言いました。
「あのティア様が、何者かに魂を抜かれて、石にされるなんて・・・!」
キャンベルも驚きを隠せません。
翌朝、すぐるはスピネルジャーナルの一面の記事を見ていました。
『昨日、アールヴヘイムの女王代理のティアが、何者かによって石にされた模様。
これは、他者の力と命を吸い取る悪魔の儀式『吸収の儀式』によるものであることがわかった。
救い出すには、魂を戻す必要があるという、
また、森の塔に集まった帝国の兵たちはあらかた逮捕できたが、リーダー格のレイドは取り逃がした』
「力と魂を吸い取るなんて・・・いったい誰が・・・?」
それに、キャンベルはこう言います。
「おそらく、帝国の者たちによるものでしょう。彼女らが作っていた捕獲ビンは、
魂を封じ込めるための魔法アイテムです」
「それが帝国の言っていた『復活祭』と、何か関係があるのかな・・・?」
エルニスが言うと、ボブも言いました。
「森の開発は、再び話し合いで取りやめになったが・・・この記事を書いたハヌマーンはこう言っていた。
「これは未確認情報だけど、
ぼくの友人が言うには、帝国のバックにはとんでもない大物がいる」と、
一体、帝国の狙いは何なんだ!?謎が多すぎる!」
なんと、王室にはティアがおらず、代わりに
ティアに生き写しの石像が置かれていたのです。
「なんでこんな石像が・・・!?ティア様は?」
テイルは唖然としていましたが、すぐるが言ったことにさらに驚きます。
「・・・これは石像じゃない、ティア様だよ!呪いで石像にされてしまったんだ!」
「ウソでしょ!?なんで!?」
「どうやら、エルフたちが万年樹に向かった時にやられたみたいだ・・・!」
ハヌマーンが言うと、カインも言います。
「・・・これは・・・悪魔の儀式で、魂をとられて
石像になってしまったみたいだ・・・!でも、誰が・・・?」
アールヴヘイムのはずれの森で、
エアリアルが光り輝く物が入った小瓶を持って言いました。
「何とか、『復活祭』に必要な材料の一つ、ティアの魂が手に入ったわ」
そばにいた黒いローブの女性もいいます。
「見事な作戦でございましたね、エアリアル様!
冠を手にしたものに絶大な力が手に入るという、ウソの噂を流し、
冠に群がる愚かな実行部隊の者たちを
盛大に騒がせてエルフたちの気を引き、
城が手薄になった隙にティアの魂を奪うなんて!」
「本当よね、帝国の他の部隊をも手駒にするなんて、さすがエアリアル様」
「ええ、これで、二つの材料のうち、『世界最高の魔力と英知』は手に入ったわ。
次は、『世界最高のパワーと生命力』を持つ、ナイトロードの王、アガレスの魂を奪うとしましょう」
スピネルに戻ったすぐるとボブは、エルニスとキャンベルとリリスとシェリーに、
アールヴヘイムで起きたことを報告しました。
「へえ、そんな事が起こったんだ・・・!」エルニスが言いました。
「あのティア様が、何者かに魂を抜かれて、石にされるなんて・・・!」
キャンベルも驚きを隠せません。
翌朝、すぐるはスピネルジャーナルの一面の記事を見ていました。
『昨日、アールヴヘイムの女王代理のティアが、何者かによって石にされた模様。
これは、他者の力と命を吸い取る悪魔の儀式『吸収の儀式』によるものであることがわかった。
救い出すには、魂を戻す必要があるという、
また、森の塔に集まった帝国の兵たちはあらかた逮捕できたが、リーダー格のレイドは取り逃がした』
「力と魂を吸い取るなんて・・・いったい誰が・・・?」
それに、キャンベルはこう言います。
「おそらく、帝国の者たちによるものでしょう。彼女らが作っていた捕獲ビンは、
魂を封じ込めるための魔法アイテムです」
「それが帝国の言っていた『復活祭』と、何か関係があるのかな・・・?」
エルニスが言うと、ボブも言いました。
「森の開発は、再び話し合いで取りやめになったが・・・この記事を書いたハヌマーンはこう言っていた。
「これは未確認情報だけど、
ぼくの友人が言うには、帝国のバックにはとんでもない大物がいる」と、
一体、帝国の狙いは何なんだ!?謎が多すぎる!」
0
あなたにおすすめの小説
14歳で定年ってマジ!? 世界を変えた少年漫画家、再起のノート
谷川 雅
児童書・童話
この世界、子どもがエリート。
“スーパーチャイルド制度”によって、能力のピークは12歳。
そして14歳で、まさかの《定年》。
6歳の星野幸弘は、将来の夢「世界を笑顔にする漫画家」を目指して全力疾走する。
だけど、定年まで残された時間はわずか8年……!
――そして14歳。夢は叶わぬまま、制度に押し流されるように“退場”を迎える。
だが、そんな幸弘の前に現れたのは、
「まちがえた人間」のノートが集まる、不思議な図書室だった。
これは、間違えたままじゃ終われなかった少年たちの“再スタート”の物語。
描けなかった物語の“つづき”は、きっと君の手の中にある。
『完結』セプトクルール 勇者エルニスのワンダーランド
マイマイン
児童書・童話
これは、すぐるがやってくる前の『幻想界』の物語です。ある日突然、平和な国『スピネル王国』にやってきた謎の少年エルニスが、平和を脅かす『魔王軍』に立ち向かう王道ファンタジーです。『セプトクルール』シリーズの始まりの物語をお楽しみください。
【もふもふ手芸部】あみぐるみ作ってみる、だけのはずが勇者ってなんなの!?
釈 余白(しやく)
児童書・童話
網浜ナオは勉強もスポーツも中の下で無難にこなす平凡な少年だ。今年はいよいよ最高学年になったのだが過去5年間で100点を取ったことも運動会で1等を取ったこともない。もちろん習字や美術で賞をもらったこともなかった。
しかしそんなナオでも一つだけ特技を持っていた。それは編み物、それもあみぐるみを作らせたらおそらく学校で一番、もちろん家庭科の先生よりもうまく作れることだった。友達がいないわけではないが、人に合わせるのが苦手なナオにとっては一人でできる趣味としてもいい気晴らしになっていた。
そんなナオがあみぐるみのメイキング動画を動画サイトへ投稿したり動画配信を始めたりしているうちに奇妙な場所へ迷い込んだ夢を見る。それは現実とは思えないが夢と言うには不思議な感覚で、沢山のぬいぐるみが暮らす『もふもふの国』という場所だった。
そのもふもふの国で、元同級生の丸川亜矢と出会いもふもふの国が滅亡の危機にあると聞かされる。実はその国の王女だと言う亜美の願いにより、もふもふの国を救うべく、ナオは立ち上がった。
独占欲強めの最強な不良さん、溺愛は盲目なほど。
猫菜こん
児童書・童話
小さな頃から、巻き込まれで絡まれ体質の私。
中学生になって、もう巻き込まれないようにひっそり暮らそう!
そう意気込んでいたのに……。
「可愛すぎる。もっと抱きしめさせてくれ。」
私、最強の不良さんに見初められちゃったみたいです。
巻き込まれ体質の不憫な中学生
ふわふわしているけど、しっかりした芯の持ち主
咲城和凜(さきしろかりん)
×
圧倒的な力とセンスを持つ、負け知らずの最強不良
和凜以外に容赦がない
天狼絆那(てんろうきずな)
些細な事だったのに、どうしてか私にくっつくイケメンさん。
彼曰く、私に一目惚れしたらしく……?
「おい、俺の和凜に何しやがる。」
「お前が無事なら、もうそれでいい……っ。」
「この世に存在している言葉だけじゃ表せないくらい、愛している。」
王道で溺愛、甘すぎる恋物語。
最強不良さんの溺愛は、独占的で盲目的。
運よく生まれ変われたので、今度は思いっきり身体を動かします!
克全
児童書・童話
「第1回きずな児童書大賞」重度の心臓病のため、生まれてからずっと病院のベッドから動けなかった少年が12歳で亡くなりました。両親と両祖父母は毎日のように妾(氏神)に奇跡を願いましたが、叶えてあげられませんでした。神々の定めで、現世では奇跡を起こせなかったのです。ですが、記憶を残したまま転生させる事はできました。ほんの少しだけですが、運動が苦にならない健康な身体と神与スキルをおまけに付けてあげました。(氏神談)
「いっすん坊」てなんなんだ
こいちろう
児童書・童話
ヨシキは中学一年生。毎年お盆は瀬戸内海の小さな島に帰省する。去年は帰れなかったから二年ぶりだ。石段を上った崖の上にお寺があって、書院の裏は狭い瀬戸を見下ろす絶壁だ。その崖にあった小さなセミ穴にいとこのユキちゃんと一緒に吸い込まれた。長い長い穴の底。そこにいたのがいっすん坊だ。ずっとこの島の歴史と、生きてきた全ての人の過去を記録しているという。ユキちゃんは神様だと信じているが、どうもうさんくさいやつだ。するといっすん坊が、「それなら、おまえの振り返りたい過去を三つだけ、再現してみせてやろう」という。
自分の過去の振り返りから、両親への愛を再認識するヨシキ・・・
少年騎士
克全
児童書・童話
「第1回きずな児童書大賞参加作」ポーウィス王国という辺境の小国には、12歳になるとダンジョンか魔境で一定の強さになるまで自分を鍛えなければいけないと言う全国民に対する法律があった。周囲の小国群の中で生き残るため、小国を狙う大国から自国を守るために作られた法律、義務だった。領地持ち騎士家の嫡男ハリー・グリフィスも、その義務に従い1人王都にあるダンジョンに向かって村をでた。だが、両親祖父母の計らいで平民の幼馴染2人も一緒に12歳の義務に同行する事になった。将来救国の英雄となるハリーの物語が始まった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる