『完結』セプトクルール 超文明Sの野望

マイマイン

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8章 真実の章

後悔と贖罪(しょくざい)

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 すぐる、エルニス、リリスの三人がバラ十字団の城に戻ってくると、そこの窓ガラスはれ、あちこちで火とけむりが上がっていたりと、らされていたのです。

「こ・・・これは一体・・・!?」エルニスは入り口の前にいたネルソン博士はかせに話を聞いてみました。
「おお、エルニスたち・・・!実はこの城に『ホワイト団』と名乗る集団が現れ、この場所を攻撃してきたのです!」

「何だって!?ホワイト団!?」エルニスたちはハッとします。
「そうです、人間至上しじょう主義しゅぎの考えを広めている組織そしきです!やつら、勝手にここを悪の魔法使いの巣窟そうくつと考え、無抵抗むていこうの魔法使いたちを襲撃しゅうげきしたのです!それで、やつらは私の娘、シャノンをさらってしまいました・・・!」

「ああ、あの黒いドレスを着た女性でしたね・・・ぼくらにお茶を運んできた・・・」
「そうです!ヤツらは我々に、幻想界平和連盟や人間に降伏こうふくするよう要求してきました。それに従えば、無事にシャノンを返し、もうここを攻撃しないと通達つうたつしてきました。私たちは連盟におもねることも、抵抗ていこうする気もありません!ただ、魔法族にも対等の権利を要求してきました。それをやめろと言っているのです。お願いです!私の娘シャノンを救ってください!最高の魔法について話すのはその後で・・・!」それを聞いたすぐるたちは首をたてります。

「わかりました・・・!」
「おお、やってくれますか・・・!娘にはいざという時のために、魔法の装置そうちを渡しておきました。その魔力をたどっていけば、ヤツらのアジトにたどり着けるはずです!」

 すぐるが杖をかざして魔力を探っています。
「・・・感じる!森の南の方だ」すぐるを先頭にエルニスとリリスも後に続きます。そうやって森をさぐっていると、土のがけに、ぽっかりと穴が開いているのを見つけました。

「・・・間違(まちが)いない!あそこがホワイト団のアジトだ!」すぐるたちは、洞穴ほらあなのなかへと入って行きます。

 そこはいくつものオリがあり、中にはローブをまとったろう魔法使い、三角さんかく帽子ぼうしをかぶった魔女といった魔法使いたちがとらえられており、その中心に、白いコートを着込んだネオ・ホワイトの者たちが集まっています。リーダー格のちょびひげ男がすぐるたちに気づきました。そばにはシャノンがひざまずいています。

「お前たち何者だ!何しにここへ!?」
「さらわれたシャノンを救いに来たんだ!」すぐるがシャノンを指して言います。

「何だと!?お前たち、やってしまえ!」リーダーが号令ごうれいを出すと、他のネオ・ホワイトたちは、剣や警棒けいぼうを持ってすぐるたちに向かって行きますが、すぐるは杖を剣のように扱い、エルニスは電気を帯びたツメで、リリスも得意の格闘術かくとうじゅつで次々と相手を下していき、あとはリーダーだけになりました。

「・・・近づくな!それ以上近づくと、この女の命はないぞ!」リーダーはシャノンの首に刃物はものを突き付けますが、シャノンは刃物を持つ手をひねって刃物を落とし、鋭い爪をリーダーの首に当てました。

「う・・・ウソだろ・・・?この力・・・女の物とは思えん・・・!?」リーダーは混乱こんらんしています。
「残念だったね・・・私はバンパイアだよ!首を斬(られたくなかったら、さらった者たちを解放しなさい!」リーダーはただ、こうさんするしかありませんでした。

 エルニスたちがシャノンを城に連れて帰ると、キャンベル、フレイヤ、テイル、カイン、エアリアルも戻ってきて、みんなネルソン博士の部屋に合流しました。
「博士、やはり連盟れんめいと帝国はつながっていました」フレイヤがネルソン博士に報告します。

「・・・やはりそうですか・・・これではっきりしましたね、混沌の帝国カオスエンパイアとは、連盟が正義の味方を演じるための、形だけの悪者だった・・・!」それを聞いたエアリアルはため息をつきました。

「・・・私は、魔力を持つと言うだけで、住んでいた町を追い出されてしまった・・・そこをサタンにひろわれた・・・それで、自分をひどい目にあわせた人間をほろぼしたいと思い、悪魔王カオスをよみがえらせ、カオスを唯一絶対の神とする一大帝国をきずくんだというサタンの理想りそう大真面目おおまじめに実現しようとし、そのために戦闘せんとう訓練くんれんを仕込まれた・・・私はそれが当然だと思い、サタンへの恩返おんがえしだと思った・・・でも・・・それは全てウソだった・・・!おろかな栄光えいこうを捨てきれない者たちを動かすための建前たてまえの理想・・・そのために、私は・・・多くの人々を傷つけてしまった・・・残ったのは・・・後悔こうかいと、戦闘せんとう訓練くんれん仕込しこまれた、刃物を持つときにスイッチする凶悪きょうあくな別人格だけ・・・」キャンベルは言います。

「きっと、帝国の9割以上は連盟とのつながりは知らされてなかったんでしょうね・・・それに、あなたはもう刃物を持っても大丈夫ですよ」それを聞いたエアリアルはハッとします。
「何ですって!本当に!?」

「はい、わたしが使った最高魔法『博愛(はくあい)の太陽』は、肉体をいやすだけではありません。正の心を持つ者には活力かつりょくを与え、負の心を持つ者は・・・その負の心と悪い力を浄化じょうかしてくれるんです、闇が光にき消されるように・・・」それを聞いてもエアリアルは心がれない様子でした。

「それでも、記憶きおくが消えたわけじゃない・・・私は・・・どうしたらいいの・・・?」今度はフレイヤがエアリアルの肩に右手をいて言います。

「・・・私も・・・あなたと同じだった・・・!」
「えっ!?」エアリアルはおどろきをかくせません。

「私はかつて、世界を支配しはいしようとしたかつての魔王まおう、『アガレス』ひきいる魔王軍まおうぐん幹部かんぶだった・・・おさないころ、両親もろどもヘリオシティでさかんだった魔女まじょりの標的ひょうてきとなり、自分から全てをうばった人間たちに復讐ふくしゅうしてやろうと、ヘリオポリスに侵攻しんこうした。しかし、後から死んだと思われていた両親が生きていた事を知り、自分のしてきた事に後悔こうかい疑問ぎもんを持ち、魔王軍をはなれ、しばらくしてこのバラ十字団に入団し、それからはつみつぐなうべく、真の世界平和のための魔法研究けんきゅうに明けれたの。今すぐにとはいかないけど、私も一緒いっしょさがしてあげる、罪を償う方法を・・・!」フレイヤがエアリアルをそっときしめると、エアリアルは泣きながらフレイヤを抱きしめます。
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