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1章
シェリー編1-2 騎士の試験
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そこには、ボブの他に、騎士になりたがっている兵士や町の者が二十人いたのです。
「よし、希望者はそろったな、ただ今、我らがスピネル騎士団の団長、フリーダ殿がお会いになるぞ!」
鎧に身を固めた騎士がそう言うと、間もなく目の前の壇上に、身長140センチほどで、長い栗色の髪を二本の三つ編みにしている金色の鎧を身にまとった女性が現れました。
その姿を見た希望者たちは口々に、「わぁ、子供だ・・・!?」「思っていたより小さいな・・・」「何で子供がここに・・・?」とコソコソと話し始めましたが、これにフリーダ団長は眉間にしわを寄せて叫びました。
「子ども扱いするんじゃねぇ!」その叫び声に、希望者たちは身震いしました。
「言っておくが、アタイはドワーフ族!これでも二十歳は越えている!とっくに成人しているんだからな!」それを聞いたボブは思いました。
(そういえば、ドワーフ族は小柄だってすぐるが言っていたな・・・!?)
「それで、騎士になるにはまず、一次試験をやってもらう!それは、『剣術』『乗馬』そして『基礎体力』の三つをこなしてもらうぞ!さぁ、ついてこい!外に出るぞ!」ボブは他の希望者と共に、外へと出ていきました。
ボブたちは外に出ると、まず、指定の鎧とカブトと剣を持っての実戦試験を行いました。
「くっ・・・!結構重いな・・・!」ボブは鎧の重さに多少、戸惑いましたが、剣の方はそつなく扱い、他の希望者を圧倒します。
「剣なら、前の冒険で扱ったし、高校の授業でも剣道をやっていたし」
「ほう・・・やるな、あの黒人のボウズ・・・!」フリーダが感心します。
続いて、乗馬の試験でも、ボブは難なく馬を乗りこなし、軽やかにグラウンドを駆け抜けていきます。
「へへっ!じっちゃんの牧場で習っておいてよかったぜ!」
一次試験が終わり、合格したのは二十人中、ボブを入れて三名ほどでした。
「よし、一次試験合格者はこちらへ!」
フリーダは一次合格者をスピネル城の地下へと案内しました。そこは、石のブロックをくみ上げた壁に囲まれた地下室で、かがり火がそこにいる者をうっすらと照らします。
「二次試験はこれより先の試練の迷宮を突破してもらう!一次試験が騎士としての力を試す試験なら、二次試験は知恵と勇気を試す試験だ!お前たちは迷宮の奥へ行き、騎士たる者の守るべき誓いについて書かれた『誓いの石板』を取ってきた者が合格者だ!では、幸運を祈る!」
ボブは他の希望者と共に迷宮に挑みます。迷宮の中は薄暗く、うっすらと照らすかがり火以外に明かりはありません。入り組んだ道をしばらく進むと、三つの扉がありました。目の前にある石碑には、
『三つのうち、真実を語る扉は一つだけ』と書かれています。
左の扉には『当たりは中央の扉』、中央の扉には『この扉はハズレではない』、右の扉には『左の扉はハズレである』と書かれています。
「これは・・・どうすれば・・・いいんだ・・・?」ボブは考え込みます。
「以前、すぐるからこういう謎の解き方を聞いたことがあるぞ・・・!そういう時は、順番に『仮にこれが真実だったら』と仮定して考えるんだった、それなら・・・
『当たりは中央の扉』が真実なら、中央と右の扉の事がウソになるな、中央の扉の『この扉はハズレではない』が真実だと、左右の扉の言葉に矛盾が出るし・・・『左の扉はハズレである』が真実なら、他の扉に書かれていることと矛盾がなくなる、つまり、当たりは『右の扉』だ!」
ボブが右の扉を開けると、その先には通路が続いています。
続いては、『目先の物につられずに真っすぐ行け』と書かれている石板があり、その先の道には左右の道に宝箱がありますが、ボブはそれに目もくれずに真っすぐに進みます。
そして、奥の部屋にたどり着くと、目の前の壇上(だんじょう)に『誓いの石板』が置かれており、ボブはまっすぐ向かおうとすると、目の前の石碑があり、こう書かれていました。『騎士たる者、相手を打ち負かす
『力』がいるが、自分に打ち勝つ『心』も必要になる』
「これは一体どういう・・・?」目の前にボブがもう一人現れたのです。
「こういう事か・・・!?」ボブは剣を抜くと、もう一人のボブも剣を抜きます。そして、間もなく打ち合いになりました。しかし、剣の腕はもう一人のボブの方が上のように思え、押されていきます。
「くっ・・・!やっぱり、おれには・・・大した力は・・・!?」しかしボブは、望みもしない自分の力に真剣に悩むシェリーと、そんな彼女の力になりたいと思い、騎士になりたいと思った自分を思い出し、奮い立ちます。
「シェリーの受けた苦しみは、こんなもんじゃない!ここで・・・負けるわけには・・・いかねぇ!」ボブは負けずにもう一人のボブに挑みかかりました。今度は自分のペースになっていき、もう一人のボブの剣をはじき落とし、ななめ上から斬りつけると、もう一人のボブは煙のようにかき消えて行ったのです。
「やった・・・!」こうしてボブはただ一人、『誓いの石板』を持ち帰ることが出来ました。
「よし、希望者はそろったな、ただ今、我らがスピネル騎士団の団長、フリーダ殿がお会いになるぞ!」
鎧に身を固めた騎士がそう言うと、間もなく目の前の壇上に、身長140センチほどで、長い栗色の髪を二本の三つ編みにしている金色の鎧を身にまとった女性が現れました。
その姿を見た希望者たちは口々に、「わぁ、子供だ・・・!?」「思っていたより小さいな・・・」「何で子供がここに・・・?」とコソコソと話し始めましたが、これにフリーダ団長は眉間にしわを寄せて叫びました。
「子ども扱いするんじゃねぇ!」その叫び声に、希望者たちは身震いしました。
「言っておくが、アタイはドワーフ族!これでも二十歳は越えている!とっくに成人しているんだからな!」それを聞いたボブは思いました。
(そういえば、ドワーフ族は小柄だってすぐるが言っていたな・・・!?)
「それで、騎士になるにはまず、一次試験をやってもらう!それは、『剣術』『乗馬』そして『基礎体力』の三つをこなしてもらうぞ!さぁ、ついてこい!外に出るぞ!」ボブは他の希望者と共に、外へと出ていきました。
ボブたちは外に出ると、まず、指定の鎧とカブトと剣を持っての実戦試験を行いました。
「くっ・・・!結構重いな・・・!」ボブは鎧の重さに多少、戸惑いましたが、剣の方はそつなく扱い、他の希望者を圧倒します。
「剣なら、前の冒険で扱ったし、高校の授業でも剣道をやっていたし」
「ほう・・・やるな、あの黒人のボウズ・・・!」フリーダが感心します。
続いて、乗馬の試験でも、ボブは難なく馬を乗りこなし、軽やかにグラウンドを駆け抜けていきます。
「へへっ!じっちゃんの牧場で習っておいてよかったぜ!」
一次試験が終わり、合格したのは二十人中、ボブを入れて三名ほどでした。
「よし、一次試験合格者はこちらへ!」
フリーダは一次合格者をスピネル城の地下へと案内しました。そこは、石のブロックをくみ上げた壁に囲まれた地下室で、かがり火がそこにいる者をうっすらと照らします。
「二次試験はこれより先の試練の迷宮を突破してもらう!一次試験が騎士としての力を試す試験なら、二次試験は知恵と勇気を試す試験だ!お前たちは迷宮の奥へ行き、騎士たる者の守るべき誓いについて書かれた『誓いの石板』を取ってきた者が合格者だ!では、幸運を祈る!」
ボブは他の希望者と共に迷宮に挑みます。迷宮の中は薄暗く、うっすらと照らすかがり火以外に明かりはありません。入り組んだ道をしばらく進むと、三つの扉がありました。目の前にある石碑には、
『三つのうち、真実を語る扉は一つだけ』と書かれています。
左の扉には『当たりは中央の扉』、中央の扉には『この扉はハズレではない』、右の扉には『左の扉はハズレである』と書かれています。
「これは・・・どうすれば・・・いいんだ・・・?」ボブは考え込みます。
「以前、すぐるからこういう謎の解き方を聞いたことがあるぞ・・・!そういう時は、順番に『仮にこれが真実だったら』と仮定して考えるんだった、それなら・・・
『当たりは中央の扉』が真実なら、中央と右の扉の事がウソになるな、中央の扉の『この扉はハズレではない』が真実だと、左右の扉の言葉に矛盾が出るし・・・『左の扉はハズレである』が真実なら、他の扉に書かれていることと矛盾がなくなる、つまり、当たりは『右の扉』だ!」
ボブが右の扉を開けると、その先には通路が続いています。
続いては、『目先の物につられずに真っすぐ行け』と書かれている石板があり、その先の道には左右の道に宝箱がありますが、ボブはそれに目もくれずに真っすぐに進みます。
そして、奥の部屋にたどり着くと、目の前の壇上(だんじょう)に『誓いの石板』が置かれており、ボブはまっすぐ向かおうとすると、目の前の石碑があり、こう書かれていました。『騎士たる者、相手を打ち負かす
『力』がいるが、自分に打ち勝つ『心』も必要になる』
「これは一体どういう・・・?」目の前にボブがもう一人現れたのです。
「こういう事か・・・!?」ボブは剣を抜くと、もう一人のボブも剣を抜きます。そして、間もなく打ち合いになりました。しかし、剣の腕はもう一人のボブの方が上のように思え、押されていきます。
「くっ・・・!やっぱり、おれには・・・大した力は・・・!?」しかしボブは、望みもしない自分の力に真剣に悩むシェリーと、そんな彼女の力になりたいと思い、騎士になりたいと思った自分を思い出し、奮い立ちます。
「シェリーの受けた苦しみは、こんなもんじゃない!ここで・・・負けるわけには・・・いかねぇ!」ボブは負けずにもう一人のボブに挑みかかりました。今度は自分のペースになっていき、もう一人のボブの剣をはじき落とし、ななめ上から斬りつけると、もう一人のボブは煙のようにかき消えて行ったのです。
「やった・・・!」こうしてボブはただ一人、『誓いの石板』を持ち帰ることが出来ました。
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