異世界転生興国記

青井群青

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夜盗の事後処理~大漁

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夜盗の連中を砦の牢屋に放り込んだ後ヒロキは夜盗の拠点に来ていた。被害にあった物を取り戻すのと再発防止の為に拠点自体を更地にして適当に木を植えて時間魔法で森にしてしまう為だ。夜盗と言っても計画性は皆無に等しく食糧の蓄えは殆ど無かった。使えそうな物といえば彼らが身に着けていた剣と槍と弓矢ぐらいであった。あとは過去に盗まれた馬が数頭いたぐらいだ。馬具も盗まれる前と同じものをそのまま使っていたので証拠は十分だった。馬と武器等もベリル達がすでに回収済みだったのでヒロキは何の躊躇いもなく拠点を森に戻した。

 あとは夜盗達の処遇についてだが当分の間は順番に取調べを受けて更に細かくグループに分けながら農作業や薪拾い、町の清掃や糞便の回収処理等の強制労働に従事させるそうだ。現段階でわかっていることは彼ら自身は仕事も無く食べるに困って夜盗に仕方なくなった王都の貧民とのことだった。
 彼らの言うことが本当ならば盗みはしても人を傷つけたり殺したことはなく、どちらかとゆうと脅すよりも頼み込んで食べ物を恵んで貰っていたことの方が多いようであった。馬や物を盗んだことに関しても反省の色が濃いようなので全面的に信用した訳ではないのだが罰労働で様子を見ることにしたそうだ。

 そんなことがあったので王都に行くのはもう少しあとになりそうだった。ヒロキは王都に行くまでの間またしても手持無沙汰になったので少し自分の為になることをしようと思っていた。

「もう限界だ!いい加減魚か肉を食べたい!!」
実はこの世界に来てから動物性たんぱく質を摂取していない。前世では病気になる前は考えられなかったことである。町の人も食べたいとは思っているが今は農作業で忙しいので我慢しているようである。
 ヒロキは銃もあるので鳥でも狩猟しよう思ったのだがあまり量が獲れそうにないので躊躇っていた。自分だけ良い思いをするのも気が引けた。その思いを受けてシエラが提案してきた。

「ならば川で電気猟はいかがでしょう?高電圧で魚を一網打尽にでき、とても合理的です。」
「却下だ!なんか倫理的にいや。」
前世では電気猟法はご法度だったので何か嫌だった。ヒロキ自身もニュースで密漁や違法漁法の手口を聞いて腹を立てていたので尚更だった。

 とゆうわけで?ヒロキとシエラは車で川沿いを下って海辺の砂浜に来ていた。車には町で借りてきた細めの縄が大量に樽と一緒に積まれていた。ヒロキはシエラにド○ちゃんよろしくお願いをして縄から網を生成してもらった。網をシエラの腕をグレネードランチャーに換装してもらいセットして海の沖合に向かって発射してもらった。そして網の先端のロープを車に括り付けて牽引する。乱暴だが地引網漁をすることにした。地引網なんて林間学校の体験以来だが魚は思った以上に大漁だった。シエラと協力して食べられる魚を仕分けていくと鯵や鰯が半々だった。全部で300匹も獲れた。これらをすべて樽にいれて町まで車で運びこみ、町の人に人数分配った。人々はとても喜んでくれていた。明日から力仕事に精が出せると感謝された。夕方には町中から焼き魚のいい匂いが漂っていた。ヒロキも久しぶりに魚を口にして大満足だった。残った分は干物にして食糧庫に入れることしてその日を
終えた。





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 いつも読んでくださってありがとうございます。この度お気に入りが300を超えました。感想もお待ちしております。ご指摘やご意見でも大歓迎です。文字数やストーリー展開が遅くて申し訳ないです。これからも精進しますのでよろしくお願いします。
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