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第二十五話:籠城と、英雄の帰還
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ゲルラッハ軍侵攻の報は、瞬く間に、領地全体を駆け巡った。
一瞬、領民たちの間に、動揺と恐怖が広がったが、その混乱は、長くは続かなかった。
私が、代理領主として、断固たる決意を示したからだ。
「これより、ヴァイスハルトは、一つの砦となります! 女子供、老人は、城内へ避難! 男たちは、武器を取り、城壁の守りを固めなさい!」
私の檄に、領民たちは、応えてくれた。
彼らの瞳には、恐怖よりも、自分たちの家を、自分たちの手で守り抜くという、強い意志が燃えていた。
放火事件を乗り越え、共に復興作業に汗を流した経験が、彼らを、単なる農民から、誇り高き戦士へと、変えていたのだ。
籠城の準備は、驚くほど、スムーズに進んだ。
地下貯蔵庫には、冬を越せるだけの食料が、まだ、十分に眠っている。
先日開発したばかりの『ヴァイスハルト・クロス』は、急遽、大量の防寒着や毛布に加工され、城壁で夜を明かす兵士たちの、心強い味方となった。
私が、これまで、良かれと思ってやってきたことの全てが、まるで、この時のためにあったかのように、パズルのピースのように、はまっていく。
そして、私は、一つの決断をした。
私は、工房の職人に頼み込み、私専用の、一揃いの鎧を作らせたのだ。
もちろん、女性用の、体に合った鎧など、すぐには用意できない。
少し、サイズが大きく、ぶかぶかだったが、そんなことは、どうでもよかった。
銀色の鎧を身にまとい、髪をきつく結い上げた私が、城壁の上に姿を現した時、守りについていた領民たちが、息を呑んで、私を見上げた。
「……奥様……」
私は、城壁の胸壁に立ち、眼下に広がる、私の愛する領地と、民を見渡した。
そして、声を、張り上げた。
「皆さん! 聞いてください! 怖いですか!?」
私の問いに、誰も、答えない。
私は、続けた。
「私も、怖いです! 足が震えて、今にも、泣き出してしまいそうです!」
私の、正直な告白に、兵士たちの間に、小さな、笑いが起きた。
緊張が、少しだけ、ほぐれたのが分かった。
「ですが、私たちは、逃げません! なぜなら、ここは、私たちの家だからです! 家族がいて、仲間がいる、かけがえのない、私たちの故郷だからです!」
「アレクシス様は、今、私たちの正義のために、王都で戦ってくださっています! ならば、私たちは、彼の帰る場所を、守らなくてはならない!」
「彼が、英雄として帰還する、その時まで! このヴァイスハルト城を、私たちの手で、守り抜くのです! ヴァイスハルトの、底力を、愚かな侵略者たちに、見せつけてやりましょう!」
「「「うおおおおおおおおっ!!!」」」
私の言葉に、城壁を、大地を揺るがすような、雄叫びが上がった。
皆の士気は、最高潮に達した。
私たちは、もはや、ただの守り手ではない。
誇り高き、ヴァイスハルトの民として、心を一つにした、鉄壁の要塞だ。
その二日後。
地平線の彼方から、黒い津波のように、ゲルラッハ家の軍勢が、姿を現した。
その数、およそ五百。
対する、私たちの兵力は、正規の衛兵と、武装した領民を合わせても、二百に満たない。
絶望的な、戦力差だった。
「……攻撃、開始!」
マルティナのものらしき、甲高い号令と共に、敵の攻撃が始まった。
無数の矢が、雨のように、城壁へと降り注ぐ。
巨大な破城槌が、轟音を立てて、城門へと迫ってくる。
「怯むな! 矢を放て! 煮え湯を浴びせろ!」
老騎士ゲルハルト卿の、老練な指揮が飛ぶ。
私たちも、必死に、抵抗した。
弓を射り、石を投げ、熱した油を、城壁をよじ登ろうとする敵兵に、浴びせかける。
壮絶な、攻防戦が、始まった。
だが、敵の数は、あまりにも、多かった。
一人倒しても、二人、三人と、後から後から、湧いてくる。
味方の兵士たちが、一人、また一人と、傷つき、倒れていく。
城門も、破城槌の度重なる攻撃に、ミシミシと、悲鳴を上げ始めていた。
もう、ダメかもしれない。
誰もが、そう思い始めた、その時だった。
ブオオオオオオォォォォーーーーーーーーーッ!
突如、私たちの背後、はるか後方の平原から、天を突くような、高らかな角笛の音が、鳴り響いた。
その音は、一つではない。
二つ、三つと、重なり合い、戦場の喧騒を、貫いて、私たちの耳に届いた。
「……な、なんだ……!?」
敵も、味方も、一瞬、動きを止め、音のした方角を、振り返る。
地平線の彼方に、土煙が、上がっていた。
それは、ただの土煙ではない。
大軍団が、猛スピードで、こちらへ向かってくることを示す、砂塵の嵐。
そして、その砂塵の中から、翻る、一つの旗が見えた。
銀色の地に、雄々しい狼が描かれた、その紋章は……!
「……ヴァイスハルトの、紋章……!」
誰かが、そう、呟いた。
そうだ。
間違いない。
あれは、我がヴァイスハルト家の、旗印!
その軍団の先頭を、一人の騎士が、白馬に乗って、疾風のように駆けてくる。
朝日を浴びて、きらきらと輝く、銀色の髪。
氷のように、しかし、今は、燃えるような怒りを宿した、青い瞳。
「アレクシス……様……!」
私の口から、彼の名前が、祈りのように、こぼれ落ちた。
そうだ。
彼が、帰ってきたのだ。
ただ、一人でではない。
王家の正式な討伐許可を得て、王国騎士団の精鋭部隊を、引き連れて。
私たちの、英雄が。
絶望の淵にいた、私たちを救うために。
最高のタイミングで、帰還したのだ。
「全軍、突撃ィィィィィィッ!!」
アレクシス様の、雷鳴のような号令が、平原に響き渡る。
彼の率いる王国騎士団は、完全に油断しきっていたゲルラッハ軍の背後に、鋭い槍のように、突き刺さった。
阿鼻叫喚の地獄絵図。
もはや、戦いではなかった。
一方的な、蹂躙。
その光景を、城壁の上から見下ろしながら、私は、その場に、へなへなと、座り込んでしまった。
安堵と、喜びで、涙が、止まらなかった。
ああ、これで、もう、大丈夫。
私たちの、長い、長い戦いが、今、終わろうとしている。
英雄の帰還と共に。
一瞬、領民たちの間に、動揺と恐怖が広がったが、その混乱は、長くは続かなかった。
私が、代理領主として、断固たる決意を示したからだ。
「これより、ヴァイスハルトは、一つの砦となります! 女子供、老人は、城内へ避難! 男たちは、武器を取り、城壁の守りを固めなさい!」
私の檄に、領民たちは、応えてくれた。
彼らの瞳には、恐怖よりも、自分たちの家を、自分たちの手で守り抜くという、強い意志が燃えていた。
放火事件を乗り越え、共に復興作業に汗を流した経験が、彼らを、単なる農民から、誇り高き戦士へと、変えていたのだ。
籠城の準備は、驚くほど、スムーズに進んだ。
地下貯蔵庫には、冬を越せるだけの食料が、まだ、十分に眠っている。
先日開発したばかりの『ヴァイスハルト・クロス』は、急遽、大量の防寒着や毛布に加工され、城壁で夜を明かす兵士たちの、心強い味方となった。
私が、これまで、良かれと思ってやってきたことの全てが、まるで、この時のためにあったかのように、パズルのピースのように、はまっていく。
そして、私は、一つの決断をした。
私は、工房の職人に頼み込み、私専用の、一揃いの鎧を作らせたのだ。
もちろん、女性用の、体に合った鎧など、すぐには用意できない。
少し、サイズが大きく、ぶかぶかだったが、そんなことは、どうでもよかった。
銀色の鎧を身にまとい、髪をきつく結い上げた私が、城壁の上に姿を現した時、守りについていた領民たちが、息を呑んで、私を見上げた。
「……奥様……」
私は、城壁の胸壁に立ち、眼下に広がる、私の愛する領地と、民を見渡した。
そして、声を、張り上げた。
「皆さん! 聞いてください! 怖いですか!?」
私の問いに、誰も、答えない。
私は、続けた。
「私も、怖いです! 足が震えて、今にも、泣き出してしまいそうです!」
私の、正直な告白に、兵士たちの間に、小さな、笑いが起きた。
緊張が、少しだけ、ほぐれたのが分かった。
「ですが、私たちは、逃げません! なぜなら、ここは、私たちの家だからです! 家族がいて、仲間がいる、かけがえのない、私たちの故郷だからです!」
「アレクシス様は、今、私たちの正義のために、王都で戦ってくださっています! ならば、私たちは、彼の帰る場所を、守らなくてはならない!」
「彼が、英雄として帰還する、その時まで! このヴァイスハルト城を、私たちの手で、守り抜くのです! ヴァイスハルトの、底力を、愚かな侵略者たちに、見せつけてやりましょう!」
「「「うおおおおおおおおっ!!!」」」
私の言葉に、城壁を、大地を揺るがすような、雄叫びが上がった。
皆の士気は、最高潮に達した。
私たちは、もはや、ただの守り手ではない。
誇り高き、ヴァイスハルトの民として、心を一つにした、鉄壁の要塞だ。
その二日後。
地平線の彼方から、黒い津波のように、ゲルラッハ家の軍勢が、姿を現した。
その数、およそ五百。
対する、私たちの兵力は、正規の衛兵と、武装した領民を合わせても、二百に満たない。
絶望的な、戦力差だった。
「……攻撃、開始!」
マルティナのものらしき、甲高い号令と共に、敵の攻撃が始まった。
無数の矢が、雨のように、城壁へと降り注ぐ。
巨大な破城槌が、轟音を立てて、城門へと迫ってくる。
「怯むな! 矢を放て! 煮え湯を浴びせろ!」
老騎士ゲルハルト卿の、老練な指揮が飛ぶ。
私たちも、必死に、抵抗した。
弓を射り、石を投げ、熱した油を、城壁をよじ登ろうとする敵兵に、浴びせかける。
壮絶な、攻防戦が、始まった。
だが、敵の数は、あまりにも、多かった。
一人倒しても、二人、三人と、後から後から、湧いてくる。
味方の兵士たちが、一人、また一人と、傷つき、倒れていく。
城門も、破城槌の度重なる攻撃に、ミシミシと、悲鳴を上げ始めていた。
もう、ダメかもしれない。
誰もが、そう思い始めた、その時だった。
ブオオオオオオォォォォーーーーーーーーーッ!
突如、私たちの背後、はるか後方の平原から、天を突くような、高らかな角笛の音が、鳴り響いた。
その音は、一つではない。
二つ、三つと、重なり合い、戦場の喧騒を、貫いて、私たちの耳に届いた。
「……な、なんだ……!?」
敵も、味方も、一瞬、動きを止め、音のした方角を、振り返る。
地平線の彼方に、土煙が、上がっていた。
それは、ただの土煙ではない。
大軍団が、猛スピードで、こちらへ向かってくることを示す、砂塵の嵐。
そして、その砂塵の中から、翻る、一つの旗が見えた。
銀色の地に、雄々しい狼が描かれた、その紋章は……!
「……ヴァイスハルトの、紋章……!」
誰かが、そう、呟いた。
そうだ。
間違いない。
あれは、我がヴァイスハルト家の、旗印!
その軍団の先頭を、一人の騎士が、白馬に乗って、疾風のように駆けてくる。
朝日を浴びて、きらきらと輝く、銀色の髪。
氷のように、しかし、今は、燃えるような怒りを宿した、青い瞳。
「アレクシス……様……!」
私の口から、彼の名前が、祈りのように、こぼれ落ちた。
そうだ。
彼が、帰ってきたのだ。
ただ、一人でではない。
王家の正式な討伐許可を得て、王国騎士団の精鋭部隊を、引き連れて。
私たちの、英雄が。
絶望の淵にいた、私たちを救うために。
最高のタイミングで、帰還したのだ。
「全軍、突撃ィィィィィィッ!!」
アレクシス様の、雷鳴のような号令が、平原に響き渡る。
彼の率いる王国騎士団は、完全に油断しきっていたゲルラッハ軍の背後に、鋭い槍のように、突き刺さった。
阿鼻叫喚の地獄絵図。
もはや、戦いではなかった。
一方的な、蹂躙。
その光景を、城壁の上から見下ろしながら、私は、その場に、へなへなと、座り込んでしまった。
安堵と、喜びで、涙が、止まらなかった。
ああ、これで、もう、大丈夫。
私たちの、長い、長い戦いが、今、終わろうとしている。
英雄の帰還と共に。
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