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第十八話 檻
部屋を出たあとも、セヴェリオンの言葉はずっと耳の奥に残っていた。
守るためだった。
たったそれだけの言葉が、今までの十年をまるごと別の角度から照らし出してしまった。
白い結婚。
使われなかった寝室。
交わされなかった言葉。
触れられなかった指先。
人前では整った夫婦の体面だけを保ち、それ以外は徹底して距離を置かれた日々。
それらはすべて、愛がなかったからではなく、愛してしまえば危険だったから。
その理屈は、確かに通っている。
帳面に残された女たちの名を思えば、通ってしまう。
当主が本気で心を向けた女は狙われる。
事故に見せかけて壊される。
噂で汚される。
縁談を壊される。
命まで奪われることもあるのかもしれない。
ならば、愛していないように扱えばいい。
妻であっても、妻ではないように。
大切ではないように。
触れず、語らず、寄せつけず。
そうして目を逸らさせれば、標的にはならない。
紙の上では、美しい理屈だった。
あまりにも美しすぎて、イゼルディナはかえって吐き気がした。
廊下は静かだった。
夜の屋敷は、雨上がりの匂いを薄く抱えている。石壁の冷え、絨毯の奥に残る乾ききらない湿気、遠くの暖炉から漂う木の焦げる匂い。どこかの窓から入ったのか、夜気の冷たさが細い刃のように足首を撫でた。
イゼルディナは自室へ戻らず、そのまま廊下を曲がった。
自分でも、どこへ向かっているのか途中までわからなかった。ただ、今のまま自室へ戻り、更衣室のトランクや鏡台の小箱や、白い痕の残る自分の左手を見つめるだけでは、とても足りない気がした。何かを見なければならない。何かに触れなければ、この胸の中に溜まり始めたものが、どこへも行けなくなる気がした。
足が自然と向かったのは、西翼の中央だった。
夫婦のために用意されて、十年使われなかった、あの白い寝室。
廊下の先に、あの扉が見える。
白木に近い淡い色の扉。金の装飾は控えめで、婚礼の夜にはこの先に花嫁の幸福が待っているように見えた扉。
今はもう、幸福の扉には見えない。
むしろ、ひどく静かな展示室の入口に見えた。
イゼルディナは扉の前に立ち、しばらく何もせずその木目を見つめた。
結婚して最初の頃、この扉の前でどれだけ立ち止まっただろう。
中を使うことはないと知っていても、ふと通りかかるたび視線を向けてしまった。
扉が閉じているたび、自分の結婚も同じように閉じているのだと思った。
けれど、だからといって開けることはできなかった。
今日は違う。
イゼルディナは自分で鍵を使った。
鍵穴に差し込み、ゆっくり回す。
金属の擦れる小さな音。
扉を押すと、古い蝶番はよく油を差されているせいで、ほとんど音もなく開いた。
中はひやりとしていた。
暖炉には最低限の火が入っているはずなのに、人が暮らしている部屋の温度ではない。火を絶やさぬようにしている、というだけの温度。部屋そのものが熱を持っていない。花嫁のための寝室としてはあまりにも冷たい空気だった。
白い寝台。
白銀の刺繍。
二人分の小卓。
左右対称に置かれた燭台。
窓辺の厚いレース。
端正に保たれた掛け布。
十年前と変わらぬ顔で、それらはそこにあった。
変わらない。
そのことが、今夜のイゼルディナにはひどく恐ろしく見えた。
十年のあいだ、一度も使われなかったのに、壊れもせず、乱れもせず、ただ完璧に整えられたまま。
そこには、「何もなかった」ことそのものが閉じ込められている。
イゼルディナはゆっくり部屋へ入った。
絨毯が足音を吸い込む。
まるで、自分がここへ来ることさえ最初から想定されていなかったみたいに。
寝台の前に立つ。
白い。
ひどく、白い。
婚礼の夜、この白は祝福の色に見えたのだろうか。
今はもう違う。
白は白でも、骨の色だった。
磨かれ、整えられ、少しも汚れていない骨。
「守るため、だった」
声に出してみると、その言葉はこの部屋にまったく似合わなかった。
守るため。
イゼルディナは、寝台の縁へ指先を置いた。
布は冷たい。
体温の記憶が一度も沁み込まなかった布の冷たさ。
もし本当に守るためだったのなら、どうしてこんな部屋を十年もそのままにしておけたのだろう。
どうして、自分をここへ一度も入れずに済ませるのではなく、この部屋そのものを「存在するが使われないもの」として残し続けたのだろう。
それはまるで、見せるための傷だった。
誰にも見せないふりをしながら、本人にだけはいつでも見えるところに置いておく傷。
イゼルディナは、寝台から手を離した。
胸の奥で、熱いものがじわじわと上がってくる。
怒りだ。
今までの怒りより、もっと濃くて、もっと逃げ場のない怒り。
守るためだった。
その真実は、彼女から十年を奪った。
奪っただけではない。
その十年が「意味のある痛み」だったのだと、今さら言ってきた。
「ふざけないで」
思わず零れた声は、掠れていた。
こんなふうに、誰もいない部屋で声を荒げたのはいつ以来だろう。
たぶん、もう思い出せない。
イゼルディナは一歩下がる。
視界の中で白い寝台がぼやける。
涙ではない。怒りの熱で目の奥がじんとしただけだ。
「守るためですって」
今度は、はっきりと言った。
「私に何も言わず、何も選ばせず、十年も」
言葉が熱を帯びる。
自分でも止められない。
「私は何も知らなかったのよ」
その一言が、ひどく重かった。
何も知らなかった。
公爵家の中にどういう闇があるのか。
当主が本気で関わった女がどうなるのか。
自分が何のために冷たくされているのか。
どうして夫婦の寝室が使われないのか。
どうして夫が最初から離縁を口にしたのか。
どうして義母があそこまであからさまに軽んじるのか。
どうして何もかもが、こんなにも冷たかったのか。
何も。
本当に何も。
知らされなかった。
だから選べなかった。
その瞬間、イゼルディナの中で、何かがぴたりと嵌まった。
檻だ、と思った。
この十年は、檻の中の十年だったのだと。
きらびやかで、磨かれていて、外から見れば公爵夫人として何一つ不足がないように見える檻。
衣装もある。
宝石もある。
茶会も夜会も、温室も記録帳も、好きな茶葉も白薔薇もあった。
生活に不自由はなかった。
寒さを凌ぐ暖炉も、見栄えのする部屋も、使用人の手もあった。
だから、自分はずっと「これは不幸だけれど、破滅ではない」と思ってきた。
少なくとも殴られもしないし、飢えもしないし、野に捨てられるわけでもない。
夫は冷たいけれど、公の場で恥はかかせなかった。
義母は侮辱するけれど、家から追い出しはしなかった。
その程度の慰めを、何度自分に与えてきただろう。
けれど違ったのだ。
殺されなかっただけ。
壊されなかっただけ。
そう見えるように、檻の中へ置かれていただけ。
その檻は磨かれていた。
だから自分でも檻だと気づきにくかった。
「私……」
イゼルディナは、寝台の端に座り込むように腰を下ろした。
白いシーツが、冷たい。
「飼われていたのね」
言葉にした瞬間、胸の奥で何かが焼けた。
守られていたのではない。
信じられていたのでもない。
共に危険を引き受ける相手でもなければ、真実を知る資格のある妻でもなかった。
ただ、壊されたくないから遠ざけて、都合よく沈黙させておくために、整った檻へ入れられていた。
その理解は、義母の侮辱よりもずっと深く刺さった。
義母の言葉は悪意だ。
悪意なら怒ればいい。
切り捨てればいい。
あの人は最初からそういう人だったのだと、自分に言い聞かせられる。
けれどセヴェリオンのしたことは、善意の顔をしている。
守るため。
失いたくなかった。
それらしい言葉を並べれば並べるほど、美しく見えてしまう。
でも、その美しさの下で、自分は何も選ばせてもらえなかった。
それが許せない。
イゼルディナは、ぎゅっと自分の両手を握った。
手袋はしていない。
左の薬指の白い痕が、灯りの下でかすかに見える。
その痕もまた、檻の一部だったのだろうか。
愛されない妻の役を押しつけられ、愛されていない証としてのように嵌められ続けた指輪。
外から見れば公爵夫人。
中身は空っぽ。
それでも体裁は整っている。
なんて完璧な檻だったのだろう。
涙が出そうになった。
だが泣きたいのではなかった。
悔しいのだ。
あまりにも悔しい。
自分の十年が、ただ「可哀想だった」のではなく、「選べなかった十年」だったことが。
「私なら、選んだのに」
ぽつりと出た声は、驚くほど小さかった。
誰に向けるでもない。
ただ、白い寝室の冷たい空気へ落ちただけの声。
「知っていたら、私なら選んだわ」
危険があるのだとしても。
この家に古い闇が沈んでいるのだとしても。
当主が心を向けた女が狙われるのだとしても。
それを知ったうえで、ここへ残るか、逃げるか、戦うか。
少なくとも、自分で決めたかった。
黙って檻へ入れられて、あとから「守っていた」とだけ言われるくらいなら、最初から刃の向きまで知って立ちたかった。
信じてもらいたかった。
危険ごと、信頼して渡してほしかった。
それがなかった。
だからこの十年は、守られた時間ではなく、奪われた時間だ。
イゼルディナは立ち上がった。
白い寝台を背にして部屋を見渡す。
二人分の小卓。
二人分の燭台。
二人分の空間。
だが実際には一度も二人分として使われなかったものたち。
そのすべてが、檻の内装にしか見えなくなる。
絹張りの壁布も、金の縁の鏡も、整えられた白い寝具も、全部。
女を傷つけずに閉じ込めるための、上等な内装。
息が詰まる。
怒りで。
喪失で。
そして、自分が今になってようやくそれを言葉にできたことへの、遅すぎる解放で。
扉の外で、控えめな足音がした。
「奥様?」
エウラの声だった。
きっと自室へ戻ってこない主人を気にして探しに来たのだろう。
その声を聞いた瞬間、イゼルディナは自分が一人ではないことを思い出す。
「……入って」
扉が開き、エウラがそっと顔を出す。
白い寝室の中に立つイゼルディナを見て、侍女の顔にすぐさま緊張が走った。
「奥様」
「ごめんなさい。心配させたわね」
「そのような……」
エウラは部屋へ入り、扉を静かに閉めた。
白い寝室に二人の女が立つ。
それだけで、この部屋が少しだけ現実へ戻る気がした。
「ここへ来たかったの」
イゼルディナは、白い寝台へ視線を向けたまま言う。
「どうしてだろうと思っていたけれど、今わかったわ」
エウラは黙って待つ。
その待ち方がありがたい。
「私、この十年が何だったのか、やっとわかったの」
喉が熱い。
けれど言葉は止まらない。
「檻だったのよ」
エウラが、ゆっくりと目を見開く。
「奥様……」
「綺麗に磨かれて、寒くなくて、飢えもしなくて、でも外へ出る鍵は誰もくれない檻」
イゼルディナは自分の両手を見る。
左の薬指が白い。
「殺されはしなかったのかもしれない。実際、この家の中で何人かの女たちよりは、ずっと無事だったのでしょうね。でも、それだけなの」
怒りがまた燃える。
今度ははっきりと。
「何も知らされなかった。
何も選ばせてもらえなかった。
愛されない妻の役だけを押しつけられて、それで『守るためだった』なんて」
声が少し上擦る。
それでも構わなかった。
今日はもう、綺麗に保つ必要はない。
「そんなの、私の十年を勝手に使っただけでしょう」
エウラが一歩近づいた。
だがすぐには触れない。
今の主人が欲しているのが慰めなのか、ただ言葉を最後まで言い切る時間なのか、慎重に見極めているのだろう。
イゼルディナは続けた。
「私、ずっと、自分が足りなかったのだと思っていたわ」
笑うように息を吐く。
「魅力がないのかもしれない。
女として、何か欠けているのかもしれない。
だから旦那様は私へ何も向けないのだと」
胸の奥の、古く固まったところが痛い。
「でも違った」
違った。
違ったのだ。
魅力の有無ではない。
価値の有無でもない。
最初から「愛していないように扱う」ことが決まっていた。
その事実が、過去の痛みの意味まで変えてしまう。
「私が悪かったわけじゃなかった」
その言葉に、初めて涙がにじんだ。
ぽろりと落ちるほどではない。
ただ目の奥が熱くなっただけ。
「なのに、悪いのだと思って十年生きたのよ」
エウラが、そこでようやく近づいてきた。
主の肩に手を置くでもなく、ただすぐ傍へ立つ。
「奥様は、何も悪くございません」
その一言は、今夜のイゼルディナに必要な言葉だった。
義母に否定され、社交界に測られ、夫に守るという名の沈黙を押しつけられた十年のあとで、ようやくまっすぐ届く「悪くない」の一言。
それを聞いた瞬間、涙ではないもっと別の熱が胸の中で広がった。
救いではない。
怒りと喪失の火に、ようやく名前がついた感じだった。
「私は」
イゼルディナはゆっくり言う。
「檻の中で、ちゃんと生きてきたのね」
エウラは何も言わない。
けれど目が揺れた。
「帳面もつけたし、温室も立て直したし、寄付も、夜会も、使用人のことも、全部。
何も知らされなくても、私はそこでちゃんと生きたのよ」
その事実を、誰かに奪わせたくなかった。
たとえ檻だったとしても。
その中で生きた自分まで、無意味だったことにはされたくない。
イゼルディナは、白い寝台へもう一度だけ視線を向けた。
ここはもう、花嫁の夢の部屋には見えない。
けれど、だからといって自分の十年全部が嘘になるわけでもない。
檻の中だった。
それでも、その中で息をし、考え、耐え、整え、生きてきたのは自分だ。
「出るわ」
その言葉は、驚くほど自然に口から出た。
エウラが顔を上げる。
「奥様」
「この檻から」
イゼルディナは、きっぱり言った。
「今度こそ、ちゃんと自分で出る」
守られたからではない。
許されたからでもない。
自分で。
その決意が、胸の中でひどく熱く燃えた。
怒りはまだ消えない。
喪失も、たぶん簡単には消えない。
十年という歳月は、それほど軽くない。
けれど今夜、イゼルディナは初めて、その十年を「ただ耐えた時間」としてではなく、「檻の構造を理解し、そのうえで外へ出ると決めた時間」へ変えられる気がした。
白い寝室の空気は相変わらず冷たい。
けれど、その冷たさに押し潰される感じは、もうなかった。
イゼルディナは扉へ向かう。
エウラが後ろにつく。
部屋を出る直前、彼女は一度だけ振り返った。
白い寝台。
白い壁。
白い静けさ。
あれは自分を閉じ込めた檻だった。
もう、そうとしか見えない。
だがその檻に、今の自分はもう少しも憧れを抱いていない。
「さようなら」
小さく呟く。
それは寝室へ向けた言葉であり、十年の自分へ向けた弔いでもあった。
扉が閉まる。
廊下の空気が流れ込む。
雨上がりの夜の冷たさが、頬へまっすぐ触れる。
けれどその冷たさは、檻の中の冷えとは違った。
外の空気だ。
自由の側の冷たさだった。
イゼルディナは、その冷たさを深く吸い込み、まっすぐ前を向いて歩き出した。
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