忌み子と呼ばれたS級結界師は、追放先の呪われ辺境で“滅びない町”を作る

なつめ

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番外編2 遅すぎた王都


 王都の朝は、昔から音でできていた。

 城門が開く音。
 石畳を駆ける荷車の車輪。
 市場の呼び声。
 井戸の滑車。
 鍛冶場の槌。
 遠くの鐘。

 大きな都は、それだけで自分が生きていると信じられる。音が多いことが、そのまま豊かさと強さの証拠みたいに思える。石の壁は高く、塔は空を切り、外縁の防壁は北風を押し返し、病区には薬があり、市場には物があり、城の回廊には夜でも火が落ちない。そういうもの全部が積み上がっている限り、王都は王都として立ち続ける。多くの人間は、疑いもなくそう思ってきた。

 だからこそ、その朝の静けさは不気味だった。

 雪は降っていない。
 風も強くない。
 曇り空が都全体へ薄い灰をかけているだけだ。

 なのに、音が足りない。

 市場は開いている。井戸の列もある。鍛冶場も煙を上げている。けれど、どの音も一段ずつ浅い。呼び声は通らず、滑車はどこか湿って、石畳を走る荷車の響きも以前より空洞じみている。都そのものが、朝の音を深く返せなくなっているようだった。

 王都に暮らす者たちは、まだその違和にちゃんと名前をつけられない。
 けれど、もう誰もが体のどこかで知り始めていた。

 壊れている、と。

 北区の施療院では、夜のあいだにまた二人、熱をぶり返した患者が出た。

 死んではいない。だが朝まで落ち着いていた呼吸が、夜半を越えた頃からまた浅く細くなり、肺の奥に見えない棘でも入ったように咳が止まらなくなる。老施療師は一晩で三度も火鉢の位置を変え、水桶を入れ替え、窓の隙間へ湿布を打ち直した。若い見習いは目の下を青くしながら、薬草を切り、布を洗い、呻く患者の口元をぬぐい続けている。

 けれど、夜が深まるたびに感じるあの“部屋の隅へ溜まる重さ”だけは、どうしても消えなかった。

 以前は違った。
 火を焚けば、熱の流れに沿って悪い淀みは少しずつ逃げていった。
 朝になれば、水桶の表面はまだ冷えていても、部屋そのものはもう“人の病の部屋”として戻っていた。

 いまは戻らない。
 部屋が朝までどこか半分だけ夜を引きずっている。
 その違いを、現場の人間ほどよく知ってしまう。

「また、濁ってる」

 見習いの娘が、水桶を覗き込んで小さく言う。

 桶の中の水は真っ黒ではない。だが、火の色の返り方が鈍い。表面の揺れも、どこか遅い。まるで水そのものが“こちらのもの”と決まりきらず、半分だけ別の場所を映しているような不気味さがあった。

 老施療師は彼女の肩越しにそれを見て、黙ったまま桶を取り替えた。

 替えたところで、根は変わらないと知っている。
 けれど、手を止めた方がもっと怖い。

 その朝、施療院には北区管理監の使いが来た。

 立派な外套の若い役人だ。靴はよく磨かれ、襟元の布は清潔で、こんな朝でも香油の匂いが薄く残っている。場違いなほど整っていたが、目の下だけはひどく疲れていた。

「状況を記録したい」

 若い役人はそう言って帳面を開いた。

 老施療師は、その顔を見ただけで気分が悪くなるのを感じた。もちろん、この男一人に罪があるわけではない。だがこういう顔の役人は、今まで何度も紙だけを持って来ては現場を見て、うなずいて、帰って、それきりだったのだ。

「記録なら、あんたらの紙はもうたっぷりあるだろう」

 老施療師はぶっきらぼうに言う。

「何枚も出した。火の落ち方も、水の濁りも、夜の淀みも」

「承知しています」

「承知していて、この有様かい」

 若い役人は言葉を失ったように口を閉じる。喧嘩をしに来たわけではない。責められることも予想していたのだろう。だが予想しているのと、実際に現場の匂いと咳と死にかけた熱の中へ立たされるのとでは違う。

「……何が必要ですか」

 ようやく絞り出した声は、少しだけ低かった。

 老施療師は鼻を鳴らした。

「いま必要なものなんざ、とっくに消えたよ」

 その一言に、見習いの娘が手を止める。
 若い役人も、帳面の上で筆を動かせなくなる。

「ここ何年も、気味の悪い顔して井戸と窓と火ばっかり見てた男がいただろう」

 老施療師は続ける。

「医者でもないくせに口だけは出す。病人より桶を見る。薬より窓の隙間を気にする。最初は腹が立った」

 若い役人の喉が小さく動いた。
 名を出されなくても、分かる。

「でも、あいつが来た夜は違った」

 老施療師の目は、水桶ではなく、もっと遠くを見ていた。

「部屋の重さが薄かった。熱の落ち方が少しだけ楽だった。誰もそんなふうに記録しなかったろうけどね。医者の手柄にも、役所の功績にもならんもの」

 そこで初めて、彼は役人の顔を正面から見る。

「必要だったんだよ」

 若い役人は、何も言えなかった。

 必要だった。

 その一言が、施療院の朝の冷たい空気の中で、妙に重く落ちる。必要だった。けれど必要だと、本人へ向かって言ったことはなかった。あったのは厄介そうな顔と、現場へ口を出す変な男を見る目だけだ。

 遅すぎる。

 若い役人はそれを、帳面へどう書けばいいのか分からなかった。必要だったと書けば、それだけで済むわけではないことを、いまはもう理解しているからだ。

 南区の市場裏では、朝になっても石畳の洗い直しが続いていた。

 夜に現れた影の獣が二頭、酒場の裏へ追い込まれ、夜番と見回りの騎士に斬り捨てられた。斬り捨てた、といっても、普通の獣のように転がるわけではない。裂け目じみた口を歪め、夜の泥みたいに崩れ、石の継ぎ目へ染みて消える。だからこそ、その後に残る人の血だけがあまりに生々しかった。

 洗っても、洗っても、赤は完全には取れない。

「ここ、前からこんなに暗かったか?」

 桶を持った若い衛兵がぽつりと言う。

 年嵩の夜番が腕を組んだまま、石壁の影を睨んでいた。

「暗いのは暗かったさ」

「でも、こう……底がある暗さだったろ」

「今は底が見えねえな」

 そのやり取りの間も、二人の視線は石壁の下の影から離れない。朝の光は弱いが、無いわけではない。なのに市場裏の角だけは、まだ夜が薄く居残っているみたいに見える。影の奥行きが違うのだ。普通の朝の影ではない。昨夜の“不吉の残り香”が、そこだけ完全に引ききっていない。

「術式局の人間が来るってよ」

 若い衛兵が言う。

「今さらか」

 年嵩の男は鼻を鳴らす。

「今さらだ」

「何見るんだろうな」

「火皿の位置でも見るんだろ」

 その一言に、若い方は少し驚いた顔をした。

「火皿?」

「前にあったろ。あの変な結界師が勝手に位置ずらした時」

 若い衛兵は記憶を探るように眉を寄せる。

「……いたな、そんなの」

「こっちは夜番の立ち位置まで変えられて腹が立ったよ」

 年嵩の男の口元が、笑っているような、苦く歪んでいるような形になる。

「でも、今思えば」

 言葉はそこで少しだけ詰まった。

「必要だったんだろうな、ああいう奴が」

 若い衛兵は桶の中の水を見下ろす。
 黒く濡れた石。
 洗っても消えきらない赤。
 朝なのに、まだ少し深すぎる影。

 必要だった。

 その言葉を、あの時に本人へ向けたことはなかったのに、いまこうして石畳の血を洗いながら言うしかない。その惨めさが、ようやく骨へ滲み始める。

 術式局の地下では、その朝も机の上へ紙が積み上がり続けていた。

 北区施療院第二報。
 市場裏第三報。
 井水濁り拡大報。
 南回廊燭台異常。
 外縁抑圧線の反応遅延。
 下水導線の不整。

 紙は軽い。けれど積み重なると、目に見えて机を圧迫する。その重さが、ここ数日の術式局そのものの空気に似ていた。火は焚かれている。人もいる。筆も走っている。なのに部屋全体が、見えない何かに押さえつけられている。

 レーデンはその紙の山を前にして、徹夜続きの目を何度もこすっていた。

 眠れないわけではない。
 むしろ体は今すぐ眠りへ落ちたいと訴えている。
 けれど眠れない。目を閉じれば北方防壁の基底図が浮かび、その脇に赤い印で記された昔の提案書が重なって見えるからだ。

 **北方第三継ぎ目、冬期前に補修必須**
 **病区浄化網と井脈接合部、夜間低下率異常**
**南区市場裏抑圧線、火皿配置変更要**
**南回廊燭台配置見直し**
**下水導線と外縁警戒線の相互干渉懸念**

 どれも見た。
 見たうえで、優先順位の下へ押し込んだ。
 押し込んでも、今まではなんとかなっていた。だから余計に、自分たちの判断が正しいような顔をしていられたのだ。

 なんとかなっていたのは、自分たちが正しかったからではなく、見えすぎる男が黙って穴を塞いでいたからだと、今となっては痛いほど分かる。

「次席」

 若い書記が、おそるおそる近づいてくる。

「北区管理監より、追加照会です」

「読まなくても分かる」

 レーデンは紙を受け取る前に言った。

「“何が原因か”“どこから崩れているか”“いま何をすべきか”だろう」

 若い書記は目を伏せる。

「はい」

 レーデンは紙を奪うように受け取り、読みもせず机の上へ置いた。それでも、そこに書かれている問いの輪郭はもう手に取るだけで分かる。皆が今さら、原因と順番を知りたがっている。崩れる前に知るべきだったことを、崩れてからようやく問うてくる。

「必要だったんですよね」

 若い書記がぽつりと言った。

 部屋の空気が、そこで少しだけ止まる。

 レーデンは顔を上げる。若い書記は怯えたような顔をしたが、視線だけは逸らさなかった。責めているわけではないのだろう。だがその分、余計に痛い。

「必要だった」

 レーデンは自分の口で、その言葉を初めて言った。

 思った以上に苦かった。

「……あの男は必要だった」

 言い切ると、喉の奥が焼けるみたいだった。

 必要だった。

 けれどその必要を、あの男が王都にいた時には誰も正しい形で認めなかった。
 気味が悪い。
 面倒だ。
 また綻びの話か。
 そこまで深刻じゃない。
 防壁の鳴りなんて冬にはよくある。
 病区の水桶の位置まで口を出すな。
 市場裏の火皿なんて後回しでいい。

 そんな言葉ばかりが先にあり、その下で“必要”だけがずっと後ろへ押し込まれていた。

「今さらだな」

 レーデンは自分でも驚くほどかすれた声で言った。

 若い書記は何も返せない。

「必要だったなんて」

 紙の上へ視線を落とす。

「一番言わなきゃいけない時には、誰も言わなかったのに」

 その言葉が、術式局の地下の乾いた空気へ沈んでいく。

 誰も反論しない。できない。皆、それをどこかで分かっているからだ。必要だった、と口にし始める今の自分たちの醜さを、もうそれぞれが自覚し始めている。

 セイルは昼過ぎ、監察院から王太子派の執務室へ呼ばれた。

 雪を踏んで城の一角へ入る頃には、空はさらに低くなっていた。昼なのに、王城の石の廊下は朝より暗い。燭台の火はついているが、以前のような“城の光”というより、辛うじて夜を遠ざけているだけの細い火に見える。

 執務室の中には、サイラス・オルステッドがいた。

 外套はきちんと整えられている。襟も乱れていない。机の上の紙も一見すれば秩序正しい。だが、その整い方の中に以前ほどの余裕はなかった。机の右手に積まれた報告書の束が、すでに隠せない量になっている。北区、南区、外縁、井水、病区。どの紙にも同じような語が躍っていた。

 遅延。
 低下。
 濁り。
 侵入。
 連鎖。

「フェルンの様子を改めて報告しろ」

 サイラスは前置きなく言った。

 セイルは小さく息を吸う。

 フェルンの様子。
 以前その問いを受けた時は、上はまだ“追放した術師が辺境で何かしているらしい”程度にしか見ていなかった。今は違う。王都が崩れ始めた後だからこそ、その問いの重さも色も変わっている。

「……町は生きています」

 セイルは慎重に答える。

「生きている?」

「はい。井戸も礼拝堂も砦も、全部が切り離されず一つの町として動いています。人の役割も、夜の守りも、商いの流れも」

 サイラスの目が細くなる。

「戦えるかどうかを聞いている」

「戦えます」

 それも事実だ。

「それに」

 セイルは少しだけ間を置いた。

「希望があります」

 その一言に、執務室の空気が揺れる。

 希望。
 王都の執務室でいま最も場違いな言葉だ。だからこそ、サイラスの顔が初めてはっきりと険しくなった。

「辺境に希望だと?」

「はい」

 セイルは下を向かなかった。

「少なくとも、あの町で人は“明日もここにいる”前提で動いていました」

 サイラスは返事をしない。

 だが、その沈黙だけで十分だった。王都の中心で、希望という言葉がどれほど嫌な響きを持つか、そしてその言葉がいまフェルンへ向かっていることが、彼にとってどれほど不快かがよく分かる。

「ヴァレンは」

 やがてサイラスが言う。

「どうしていた」

 セイルは、その問いにすぐには答えなかった。

 なぜなら、そこへ何を詰めるべきかを一瞬で選ばなければならなかったからだ。追放された男。辺境で持ち直した術師。王都に戻ることを拒んだ者。どれも真実だ。だが今、最も正確な言い方は別にある。

「……あの町の結界師として立っていました」

 それが、いちばんしっくりきた。

 サイラスの眉がわずかに動く。

「忌み子としてではなく?」

 その一言には、まだ過去の王都の目線が混じっている。

 セイルは、そこで初めて少しだけはっきりと答えた。

「はい」

 自分でも驚くくらい、声は真っ直ぐだった。

「もう、そういう顔ではありませんでした」

 その返答を聞いた時、サイラスの表情に何が浮いたのか、セイルにはうまく言葉にできなかった。

 怒りではない。
 軽蔑でもない。
 もっと鈍くて、もっと自分自身へ返ってくる種類の不快さだ。

 失ったものが、失った時とは別の名で立ち上がり始めているのを見せつけられた時の顔だったのかもしれない。

「必要だった」

 執務室のどこかで、誰かが小さく呟いた。

 イヴォンだったのか、奥で紙を捌いていた補佐官だったのか、それともサイラス自身の喉から漏れたのか、セイルには分からなかった。ただ、その一言だけが妙に部屋の中で長く残った。

 必要だった。

 フェルンでは、もう違う言葉で数えられている男に向かって、王都はいまさら同じ一言を繰り返すしかない。
 その遅さと惨めさが、都全体のどこにでも滲み始めていた。

 王城を出たあと、セイルはしばらく回廊の角で立ち止まった。

 燭台の火が三本、細く燃えている。光は落ちない。だが、その細さを見ると不安になる。前ならもっと、火は“そこにあるのが当然”という顔をしていた。いまは違う。誰かが見ていなければ、すぐ痩せていきそうな火だ。

 王都は今、そういう細い火の集まりになりつつある。

 誰もがようやく気づき始めている。
 大きな壁と塔だけで都は立たない。
 日々の病室の水、下水の流れ、夜の市場裏、燭台の位置、井戸の深さ。
 そういう、あまりに地味で、誰も褒めない繋ぎ目が都の呼吸を作っていたのだと。

 そしてその繋ぎ目を見ていた男へ、自分たちは何をしたのか。

 必要だった。
 必要だった。
 必要だったのに。

 その言葉が、今や王都のあちこちで勝手に口をついて出る。
 けれど、そのどれもが遅い。

 遅いからこそ、効く。

 施療院で白布をかける手の上へ。
 市場裏の血を洗う桶の水の上へ。
 術式局の紙の山の上へ。
 王太子派の整いすぎた机の上へ。
 その全部へ、遅すぎた後悔として積もっていく。

 ざまあというのは、時に歓声ではなく、こういう澱んだ沈黙の中で深くなるものなのだと、その日の王都は知らず知らずのうちに学び始めていた。

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