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相模の国
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豆腐屋の大女将、滝は相模の国の生まれである。魚醤屋の女将、桐の姉ということになっているが、実際は従妹である。生まれてすぐに母親が亡くなり、母の妹である網とその夫、タカベに引き取られた。網はちょうど妊娠中でほどなくして桐を産み、滝と桐は姉妹として育てられた。
この頃相模の国は名将として名高い北条氏康の統治下にあった。息子氏政に甲斐の有力大名である武田信玄の娘を貰い、自分の娘を駿河の今川義元へ嫁がせ甲相駿三国同盟を結び小田原を中心に安定した政権を築き上げていた。
その相模の東の端、浦賀で滝と桐の父親であるタカベは船頭をしていた。北条家の支配の及ぶ上総の国から木材を運ぶのを専門にしていて、今で言う東京湾を横断させて船を動かしている。氏康が浦賀の港に浦賀城を築き水軍の拠点としたことで、兵や武器を乗せる賃金のよい話もあったが、争いごとを嫌うタカベは材木の運搬にこだわった。
しかし時は戦国。平和に暮らし続けることなどできるはずもない。桐の誕生から二年後、弟セイゴが生まれた年に永禄の飢饉と呼ばれる大飢饉が関東を襲った。翌年、その飢饉の続く関東へと越後の上杉謙信が攻め入ってきた。攻めてきたきっかけは、北条氏と同盟を結ぶ今川義元が桶狭間の戦いで討ち取られたことだった。ここぞとばかりに北条家を討とうと小田原や上総の国を攻め立てて来たのだ。そしてここから十年もの間、北条氏と上杉謙信との戦いが続くことになる。
武田家の後ろ盾を受けて攻防を続けていた北条氏であったが、四年後には安房の里見氏と上総の国を取り合って争うようにもなった。
こうなるとタカベも戦のために船を出さないわけにはいかない。今までは材木を運ぶだけであったから海賊から襲われることもなく穏やかに船を走らせていた。しかし北条軍の為に武器や食料を運ぶことになったのだから、里見氏の海賊に襲われる心配も出て来た。船を出す日も増えて気が気ではないタカベにとって、無事に帰り着いた家で網や子どもたちと過ごす時間が何よりの幸せであった。
しかし戦いの続く相模の国内は次第に荒れていく。遠方から連れられて来た兵士が国に帰らず徒党を組み、盗賊と化して村を襲うようになったのだ。ある日、タカベの住む村が襲われた。タカベが家に帰ると村に人がいない。死体だけがいくつも転がっている。網も切り殺されていた。下半身をさらけて股から血を流して死んでいる。網の側にはセイゴの亡骸も転がっている。
タカベは動かない網とセイゴを抱きしめて大地が揺れるほどに泣いた。自分の運ぶ刀や槍が二人を殺したように思えてしかたがない。戦などをするからこんなことになる。しかし北条家を恨むことなどできない。北条氏康が名将と謳われ領民から慕われているのは、領土を隈なく検地して整備をしながら税の取り立ては少ないからだ。船頭のタカベは遠方から来る船乗りたちからほかの国のひどい話をごまんと聞いているから、相模の国ほどいいところはないと自負している。しかし今川義元が死んでからはどうだ。相模もほかと変わりなく戦場と化している。上杉謙信さえ攻めてこなければと思うが、世は戦国。どこもかしこも戦ばかり。戦のない場所などない。やりきれない思いにいっそのこと自分も死んでしまいたくなる。
村で生き残ったのは四人だけだった。タカベのように村にいなかった者がもう二人、山へ逃げて戻ってきた者が一人。四人で死んだ者たちを埋めるための大きな穴を掘った。掘りながらタカベは自分も一緒に土の中へ入ってしまいたかったが、滝と桐の遺体が見つからないことがタカベをこの世に引き留めた。
(九つと八つの娘だから殺すよりも人買いに売ったのだろうか?船で運ばれるのならまだ港にいるかもしれない。助けてやらねば)
どうにか二人を見つけ出そうと頭をひねった。
次の日に港へ出向き、売られていく子どもはいなかったかと聞き歩いた。海岸線に沿って南へと歩き、浦賀から四里離れた大きな港、三浦まで行った。三浦は紀国から京都や大坂の品物が多く運ばれてくる。紀国へ連れていかれてはもう手の施しようがない。必死に尋ね回ったが見つからない。それではと、次の日は北へ探しに歩いた。神奈川港で見つからず十三里先の品川港まで行ったが見つからない。へとへとにくたびれて家に帰る途中もタカベは考え続けた。
(海ではなくて陸の経路で売られたか。いや、この荒れた土地を子どもを連れて移動することは至難の業。必ず海を行くはずだ。内海を渡り下総へ着いているかもしれない。明日船を下総へ出して海の向こうの港を回ってみよう)
そう思い至った時、村に着いた。家に入ろうとしてはっとした。声が聞こえるのだ。それは聞き慣れた二人の娘の話し声。慌てて中へ飛び込んだタカベに「とうちゃん」と滝と桐が駆け寄って来た。
「おまえら無事だったか」
タカベは幼い娘二人をひしと抱きしめた。もう二度と放すものかという気持ちである。
滝と桐の話によると網は、
「母ちゃんもあとから行く。あの洞穴へ隠れろ」
と二人を山へ逃げさせて、姿の見当たらないセイゴを探しに行ったそうだ。
以前山菜を採りに山へ入った時に、滝と桐が岩の迫り出したところを見つけた。入ってみると奥まで続いていた。その洞窟の中に隠れていたそうだ。しかし来ると言った母ちゃんは一向に来ない。それで二人は村へ戻ってきたと言う。
「母ちゃんとセイゴはどこ?」
と小さな目を四つ並べてタカベをのぞき込んでくる。
「母ちゃんとセイゴは殺された。村のみんなも殺された」
とタカベは説明したが、
「かあちゃんはあとから来るって言った」
と突然いなくなった母と弟のことをまだ理解できない二人である。
村へは逃げた者たちが少しづつ戻っては来たが、以前に比べると半分もいない。この村は浦賀の港から少し離れた山の近くにある。村人は畑で作物を作ることを主にしながら山で根菜やキノコを採ったり、木を加工して器や入れ物を作ったりして港町へ売りに入く。タカベのように海に出るものは少ない。今までは十五の家族が四六時中村にいて賑やかだったのに、別の村のように閑散としている。
母親も弟もいなくなり寂しさの募る桐は家の中で半べそをかいているが、姉の滝は違った。村の人たちが荒らされた畑を元に戻し始めているのを見て、
「うちの畑も直そう」
と桐にはっぱをかけて畑を耕し始めた。母の網がしていたように畑に種を蒔いて野菜を作ろうと奮闘する姉に、桐も畑に出てきた。そうしたところ姉より母親のしていたことをよく覚えている桐は、
「母ちゃんはこうしてた」
と手伝い始めた。わからないことは外交的な性格の滝が畑の作業をしている人に声をかけて教わってくる。桐の記憶と滝の行動力で荒らされた畑を元のように戻していった。
タカベはそんな娘たちを見て、二人でならこれからもやっていけると胸をなでおろしたが、二人を村に残して海に出ることはやはり不安である。
「また賊が来たら山へ逃げるんだぞ」
と言い聞かせてはいるが、心配でならない。
そんなタカベに船乗りの仲間がこんなことを言った。
「紀国の雑賀ってとこは安全だ。あそこは自分たちで鉄砲を持ってる」
雑賀とは紀伊半島の北西部に位置し、堺との貿易で経済的に安定もしている。そして驚くことに侍の支配を受けずに農民たちが国を作っていると言うのだ。それを聞いたタカベは、
「そこへ住みたい。何とかならんか」
と頼み込んだ。そうしたところ別の船乗りが、
「そういや、三浦から紀国の船が来てた。まだいるんじゃねえか」
と言うので、三人で手分けして港の宿を回り紀国の船頭を探した。ほどなくして西の宿にいることが分かった。
タカベが会いに行くと、細面で海の男らしく真っ黒に日焼けした肌に太い皺が何本も刻み込まれたくしゃくしゃの顔の男がいて、
「難儀なことやなあ。かわいそうに。雑賀やったらそんなことはあらへんで」
と深く同情してくれた。
「ちょうどええねん。来るときに一人海に落ちてな。一人ほしいて思っててん。子どもは荷物といっしょでええか?」
とタカベ一家が乗り込むことを快く引き受けてくれた。三日後に出発すると言うので、タカベは急いで自分の船の乗組員たちに事情を説明した。そして船を売る段取りもつけた。うまいこと売れて助かったのだが、この船を手放すことにはチクリと心が痛む。(兄ちゃん、ごめんよ)と八年間行方知れずの兄に心の中で詫びずにはいられない。と言うのも、タカベが木材の運搬に使っている船は元々はタカベの兄のものなのだ。
見知った人を見かけたら手当たり次第に声をかけて雑賀へ行くことを知らせた。万が一兄が戻って来たなら、タカベたちは雑賀にいると誰かから聞くことを願って。
つづく
この頃相模の国は名将として名高い北条氏康の統治下にあった。息子氏政に甲斐の有力大名である武田信玄の娘を貰い、自分の娘を駿河の今川義元へ嫁がせ甲相駿三国同盟を結び小田原を中心に安定した政権を築き上げていた。
その相模の東の端、浦賀で滝と桐の父親であるタカベは船頭をしていた。北条家の支配の及ぶ上総の国から木材を運ぶのを専門にしていて、今で言う東京湾を横断させて船を動かしている。氏康が浦賀の港に浦賀城を築き水軍の拠点としたことで、兵や武器を乗せる賃金のよい話もあったが、争いごとを嫌うタカベは材木の運搬にこだわった。
しかし時は戦国。平和に暮らし続けることなどできるはずもない。桐の誕生から二年後、弟セイゴが生まれた年に永禄の飢饉と呼ばれる大飢饉が関東を襲った。翌年、その飢饉の続く関東へと越後の上杉謙信が攻め入ってきた。攻めてきたきっかけは、北条氏と同盟を結ぶ今川義元が桶狭間の戦いで討ち取られたことだった。ここぞとばかりに北条家を討とうと小田原や上総の国を攻め立てて来たのだ。そしてここから十年もの間、北条氏と上杉謙信との戦いが続くことになる。
武田家の後ろ盾を受けて攻防を続けていた北条氏であったが、四年後には安房の里見氏と上総の国を取り合って争うようにもなった。
こうなるとタカベも戦のために船を出さないわけにはいかない。今までは材木を運ぶだけであったから海賊から襲われることもなく穏やかに船を走らせていた。しかし北条軍の為に武器や食料を運ぶことになったのだから、里見氏の海賊に襲われる心配も出て来た。船を出す日も増えて気が気ではないタカベにとって、無事に帰り着いた家で網や子どもたちと過ごす時間が何よりの幸せであった。
しかし戦いの続く相模の国内は次第に荒れていく。遠方から連れられて来た兵士が国に帰らず徒党を組み、盗賊と化して村を襲うようになったのだ。ある日、タカベの住む村が襲われた。タカベが家に帰ると村に人がいない。死体だけがいくつも転がっている。網も切り殺されていた。下半身をさらけて股から血を流して死んでいる。網の側にはセイゴの亡骸も転がっている。
タカベは動かない網とセイゴを抱きしめて大地が揺れるほどに泣いた。自分の運ぶ刀や槍が二人を殺したように思えてしかたがない。戦などをするからこんなことになる。しかし北条家を恨むことなどできない。北条氏康が名将と謳われ領民から慕われているのは、領土を隈なく検地して整備をしながら税の取り立ては少ないからだ。船頭のタカベは遠方から来る船乗りたちからほかの国のひどい話をごまんと聞いているから、相模の国ほどいいところはないと自負している。しかし今川義元が死んでからはどうだ。相模もほかと変わりなく戦場と化している。上杉謙信さえ攻めてこなければと思うが、世は戦国。どこもかしこも戦ばかり。戦のない場所などない。やりきれない思いにいっそのこと自分も死んでしまいたくなる。
村で生き残ったのは四人だけだった。タカベのように村にいなかった者がもう二人、山へ逃げて戻ってきた者が一人。四人で死んだ者たちを埋めるための大きな穴を掘った。掘りながらタカベは自分も一緒に土の中へ入ってしまいたかったが、滝と桐の遺体が見つからないことがタカベをこの世に引き留めた。
(九つと八つの娘だから殺すよりも人買いに売ったのだろうか?船で運ばれるのならまだ港にいるかもしれない。助けてやらねば)
どうにか二人を見つけ出そうと頭をひねった。
次の日に港へ出向き、売られていく子どもはいなかったかと聞き歩いた。海岸線に沿って南へと歩き、浦賀から四里離れた大きな港、三浦まで行った。三浦は紀国から京都や大坂の品物が多く運ばれてくる。紀国へ連れていかれてはもう手の施しようがない。必死に尋ね回ったが見つからない。それではと、次の日は北へ探しに歩いた。神奈川港で見つからず十三里先の品川港まで行ったが見つからない。へとへとにくたびれて家に帰る途中もタカベは考え続けた。
(海ではなくて陸の経路で売られたか。いや、この荒れた土地を子どもを連れて移動することは至難の業。必ず海を行くはずだ。内海を渡り下総へ着いているかもしれない。明日船を下総へ出して海の向こうの港を回ってみよう)
そう思い至った時、村に着いた。家に入ろうとしてはっとした。声が聞こえるのだ。それは聞き慣れた二人の娘の話し声。慌てて中へ飛び込んだタカベに「とうちゃん」と滝と桐が駆け寄って来た。
「おまえら無事だったか」
タカベは幼い娘二人をひしと抱きしめた。もう二度と放すものかという気持ちである。
滝と桐の話によると網は、
「母ちゃんもあとから行く。あの洞穴へ隠れろ」
と二人を山へ逃げさせて、姿の見当たらないセイゴを探しに行ったそうだ。
以前山菜を採りに山へ入った時に、滝と桐が岩の迫り出したところを見つけた。入ってみると奥まで続いていた。その洞窟の中に隠れていたそうだ。しかし来ると言った母ちゃんは一向に来ない。それで二人は村へ戻ってきたと言う。
「母ちゃんとセイゴはどこ?」
と小さな目を四つ並べてタカベをのぞき込んでくる。
「母ちゃんとセイゴは殺された。村のみんなも殺された」
とタカベは説明したが、
「かあちゃんはあとから来るって言った」
と突然いなくなった母と弟のことをまだ理解できない二人である。
村へは逃げた者たちが少しづつ戻っては来たが、以前に比べると半分もいない。この村は浦賀の港から少し離れた山の近くにある。村人は畑で作物を作ることを主にしながら山で根菜やキノコを採ったり、木を加工して器や入れ物を作ったりして港町へ売りに入く。タカベのように海に出るものは少ない。今までは十五の家族が四六時中村にいて賑やかだったのに、別の村のように閑散としている。
母親も弟もいなくなり寂しさの募る桐は家の中で半べそをかいているが、姉の滝は違った。村の人たちが荒らされた畑を元に戻し始めているのを見て、
「うちの畑も直そう」
と桐にはっぱをかけて畑を耕し始めた。母の網がしていたように畑に種を蒔いて野菜を作ろうと奮闘する姉に、桐も畑に出てきた。そうしたところ姉より母親のしていたことをよく覚えている桐は、
「母ちゃんはこうしてた」
と手伝い始めた。わからないことは外交的な性格の滝が畑の作業をしている人に声をかけて教わってくる。桐の記憶と滝の行動力で荒らされた畑を元のように戻していった。
タカベはそんな娘たちを見て、二人でならこれからもやっていけると胸をなでおろしたが、二人を村に残して海に出ることはやはり不安である。
「また賊が来たら山へ逃げるんだぞ」
と言い聞かせてはいるが、心配でならない。
そんなタカベに船乗りの仲間がこんなことを言った。
「紀国の雑賀ってとこは安全だ。あそこは自分たちで鉄砲を持ってる」
雑賀とは紀伊半島の北西部に位置し、堺との貿易で経済的に安定もしている。そして驚くことに侍の支配を受けずに農民たちが国を作っていると言うのだ。それを聞いたタカベは、
「そこへ住みたい。何とかならんか」
と頼み込んだ。そうしたところ別の船乗りが、
「そういや、三浦から紀国の船が来てた。まだいるんじゃねえか」
と言うので、三人で手分けして港の宿を回り紀国の船頭を探した。ほどなくして西の宿にいることが分かった。
タカベが会いに行くと、細面で海の男らしく真っ黒に日焼けした肌に太い皺が何本も刻み込まれたくしゃくしゃの顔の男がいて、
「難儀なことやなあ。かわいそうに。雑賀やったらそんなことはあらへんで」
と深く同情してくれた。
「ちょうどええねん。来るときに一人海に落ちてな。一人ほしいて思っててん。子どもは荷物といっしょでええか?」
とタカベ一家が乗り込むことを快く引き受けてくれた。三日後に出発すると言うので、タカベは急いで自分の船の乗組員たちに事情を説明した。そして船を売る段取りもつけた。うまいこと売れて助かったのだが、この船を手放すことにはチクリと心が痛む。(兄ちゃん、ごめんよ)と八年間行方知れずの兄に心の中で詫びずにはいられない。と言うのも、タカベが木材の運搬に使っている船は元々はタカベの兄のものなのだ。
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