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0-5 ブツリガク
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『君をようやく見つけたんだから』
いたのか?
いや、そう言われても、ただその一言だけ思っても誰にもその言葉だけでは今俺が置かれている状況を理解して貰う事は無理だろう。
そこに『いつの間に』いたんだ?
それでもわからない?
では、こう言えばわかるだろうか。
俺の正面に一人の少女が気がついた時にはもう立っていた。まるで最初からそこにいたのかと思える様に。
ボサボサの銀髪、しかしそれはそれほど長くなく大体肩までで適当に切りそろえられている。そして服装は黒い服、いや、正確に言えば黒い魔法衣に長いスカート。
そして整った顔立ち。
良くRPGの魔法の世界とかに出てくる魔法使いのヒロインみたいな格好で様相だ。
しかしもちろんヒロインと言っても『正義の』と言う風な雰囲気ではない。
どちらかと言えばダークヒロインだ。
その基礎的情報にさらに特徴として付加するならばもうこの事しかない。
背が低い。
しかしそれに反比例するように圧倒的な何かをその少女から感じ取ることができた。
そしてそれが何から発生しているかその原因は何かと言う事は説明できないが。
少女の声が頭に響く。
『ダークヒロイン? 背が低い? 心配していた人の事を何とも思ってないその毒舌ぶり。まったく、君はあの時と少しも変わってないな』
こいつ。俺の思考が読めるのか?
いや、そんなことはどうでもいい。
あの時? 何を言っているんだこいつは。
俺にはそんな記憶はない。俺はただのブラック企業(式場関係)に勤めている映像関係の仕事を担当しているサラリーマンだ。
頭の中にまた声が響く。
『今の君はまるでベテラン俳優の様だな。自分を騙すために心の中でそして君の言う現実というこの異世界でそこまで弱者を演じれるなんて主演男優賞を与えたいくらいだよ』
何を言っているんだこいつは。
俺は口を開いた。
「人違いじゃないのか?」
「いや? 間違いなく君だよ。私の世界を私と共に救った英雄君」
俺の問いに少女は口を開いた。
思い出せない。まるで心当たりがない。
俺は尋ねた。元は悪ガキの形をしていた肉塊に対して指をさしながら。
「これはお前がしたのか?」
「ああ。その無礼な糞共か。そうだよ。殺害した。しかしまあ後30分ほどで元に戻るだろうよ。何事もなかったようにね」
「そんなこともできるのか」
「できるさ。第十六蘇生魔法。最近私が開発した最新の魔法さ」
そして続けて言う。
「しかし、私のこの力をもってしても今の私の世界、いや、私の国は救えそうにない。私の思想に反目している奴らにも私の様な『化け物』ゴロゴロはいるんでね」
そんな事を言われても俺には関係ない。
「関係はおおありさ。なんせ、今の私の世界を今の形にしてしまったのは君なんだからね」
わけがわからない。
「では言おう。君は『ブツリガク』が得意だったよな」
物理学の事か? なんでその事を知っている。
そりゃ学生時代は理論物理の研究者になる為に頑張ってたさ。
しかし夢破れた。
「20年前の事だ。君は私の世界にやってきた。そしてその『ブツリガク』とやらで私の世界の魔法の『在り方』を変えてしまった」
いたのか?
いや、そう言われても、ただその一言だけ思っても誰にもその言葉だけでは今俺が置かれている状況を理解して貰う事は無理だろう。
そこに『いつの間に』いたんだ?
それでもわからない?
では、こう言えばわかるだろうか。
俺の正面に一人の少女が気がついた時にはもう立っていた。まるで最初からそこにいたのかと思える様に。
ボサボサの銀髪、しかしそれはそれほど長くなく大体肩までで適当に切りそろえられている。そして服装は黒い服、いや、正確に言えば黒い魔法衣に長いスカート。
そして整った顔立ち。
良くRPGの魔法の世界とかに出てくる魔法使いのヒロインみたいな格好で様相だ。
しかしもちろんヒロインと言っても『正義の』と言う風な雰囲気ではない。
どちらかと言えばダークヒロインだ。
その基礎的情報にさらに特徴として付加するならばもうこの事しかない。
背が低い。
しかしそれに反比例するように圧倒的な何かをその少女から感じ取ることができた。
そしてそれが何から発生しているかその原因は何かと言う事は説明できないが。
少女の声が頭に響く。
『ダークヒロイン? 背が低い? 心配していた人の事を何とも思ってないその毒舌ぶり。まったく、君はあの時と少しも変わってないな』
こいつ。俺の思考が読めるのか?
いや、そんなことはどうでもいい。
あの時? 何を言っているんだこいつは。
俺にはそんな記憶はない。俺はただのブラック企業(式場関係)に勤めている映像関係の仕事を担当しているサラリーマンだ。
頭の中にまた声が響く。
『今の君はまるでベテラン俳優の様だな。自分を騙すために心の中でそして君の言う現実というこの異世界でそこまで弱者を演じれるなんて主演男優賞を与えたいくらいだよ』
何を言っているんだこいつは。
俺は口を開いた。
「人違いじゃないのか?」
「いや? 間違いなく君だよ。私の世界を私と共に救った英雄君」
俺の問いに少女は口を開いた。
思い出せない。まるで心当たりがない。
俺は尋ねた。元は悪ガキの形をしていた肉塊に対して指をさしながら。
「これはお前がしたのか?」
「ああ。その無礼な糞共か。そうだよ。殺害した。しかしまあ後30分ほどで元に戻るだろうよ。何事もなかったようにね」
「そんなこともできるのか」
「できるさ。第十六蘇生魔法。最近私が開発した最新の魔法さ」
そして続けて言う。
「しかし、私のこの力をもってしても今の私の世界、いや、私の国は救えそうにない。私の思想に反目している奴らにも私の様な『化け物』ゴロゴロはいるんでね」
そんな事を言われても俺には関係ない。
「関係はおおありさ。なんせ、今の私の世界を今の形にしてしまったのは君なんだからね」
わけがわからない。
「では言おう。君は『ブツリガク』が得意だったよな」
物理学の事か? なんでその事を知っている。
そりゃ学生時代は理論物理の研究者になる為に頑張ってたさ。
しかし夢破れた。
「20年前の事だ。君は私の世界にやってきた。そしてその『ブツリガク』とやらで私の世界の魔法の『在り方』を変えてしまった」
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