魔法のフェノメノンとブツリガク ~20年ぶりに異世界に帰ってきた中年サラリーマンはそこで再び日常を過ごす事を決意しました~

ネコのカリカリ

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0-6 脳と道具

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 俺が異世界の魔法の在り方を変えた? 物理学で?

 冗談言うなよ。

 物理学という現実世界で人間の感覚や人間が作った機器により認知確認できる物理現象、つまり物体の動きやふるまいの原理追求により今の俺のいる世界の『現実』を変えていったのは知っている。

 物理学者の頭の中の空想、つまり脳で予想した理論などによって人は新たな道具などを作り出して人類の科学水準は格段に上がってその文明は急激に繁栄していった。

 そして物理学的理論は我々にってとても身近なものだ。日常の中で誰でも毎日使っている。

 例えばそこらへんに転がっている石ころを壊すには強い力で叩けばいい。だから自分の拳を使用した破壊行為よりも強力な作用をそれに与えればいい。つまり、鉄製のハンマーを使用すればと良いと考える。

 この誰もが常識として知っている簡単な工程でさえ実は今までの経験に則った『空想からもたらされる予想』で組み立てられた物理学と言えるのだ。

 しかしそれでもそれを壊すことが不可能ならばまた違う物理学的方法を検討すればいいだけの事。もっと強い力がかかる方法を試せばいいというわけだ。

 鉄のハンマーがダメならもっと大きなハンマーで叩く。それでも無理なら高いビルの屋上から落下させる。その方法でも割る事ができないのならばダイナマイトなどの爆発物で破壊するなど色々方法を模索する。

 こうやって物理法則を発生させる道具やその使い方は工夫されて発達し、不可能を可能とする為にその扱うエネルギー量は科学の発展と共に増加していった。

 そして少し話を突飛させるが人を殺す道具、戦争で使われる兵器開発などは様々な進化を与えられて事は大規模となり、物理学は国の生存、そして人々の生存と言う方法の一端を担ってそれはさらに進歩していった。

 人をより多く殺すにはどういう理論が必要なのかと言う事に物理学は利用されたと言うわけだ。

 その追及の過程こそが後の平和の世の便利な道具であふれた科学至上主義の現代と言う事に繋がるわけだ。

 一つ事例を挙げてみれば今君達の手元にあるスマホやパソコンなどは電磁気学の分野などの理論の追求が無ければそれらは発明されていない。

 つまり、物理学はそういう『物』の素と言ってもいいのだ。

 電場や磁場と言う概念が無ければコンデンサも半導体も何も開発されてないというわけだ。

 しかし異世界の魔法? を俺がいる世界の物理学なんかで変えられるわけがない。

 魔法の世界は魔法の世界。俺のいる世界は俺のいる世界だ。

 魔法は名前の通り何も無いところから現象を出す種の無いマジックの様なものだろ?

 そんなものと物理学は対比はできないし物理学はそもそもそんなオカルト的現象を証明する為のものではない。

 物理学は現実世界を表す自然現象追求した哲学なんだ。

 物理学とあんたの世界の魔法とは関係ない。全く別のものだ。
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