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ガールズトーク
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エーミュがリザのマンションに保護されててから、何事もなく一週間の月日が流れた。
その日も様子を見に行くと、まだ傷は完治していないとはいえだいぶ元気になって土産に持っていったスイートポテトを夢中で頬張ってテーブルを汚してしまいリザにたしなめられたりもしていた。夕方に仙一郎がアパートに帰ると珍しいことに、いつもはふらっと出かけているアルマがダイニングテーブルでふんぞり返っていた。
「アルマ様、まだいらっしゃったんですね。夕食はいかがなさいますか?」
「ああ!要らん!」
フレイラはいつも通り夕飯の準備に取り掛かろうとするが仙一郎にはやはりどこか元気がないように見えた。そして、その理由は明白だった。サードの件である。彼女はその名前を聞いてから此の方、これまで以上にピリピリして付きっきりで警固役を務めるようになっており、四六時中気を張りつめ暗い顔つきでいるので仙一郎も心配でならなかった。
そのサードとの関係を本人に聞こうにもとてもそんな雰囲気ではなく、アルマに訊ねても「本人から聞け。」の一点張りで教えてくれなかったので仙一郎もほとほと困り果てていた。
「あの、サードってヤツの件なんだけどさ…」
仙一郎があらためてアルマを問いただすため対面に座ろうとすると
「スィア!仙一郎!さあ!映画に出かけまシヨウ!」
勢いよく玄関が開いてついさっき会ったばかりのリザが入って来た。
「え?は?そんな約束してたっけ?」
「してまセーン!気まぐれデスネ!思い立ったがキチジツ!面白そうナ映画があったのデス!」
そう言うと仙一郎の手を強引に引っ張る。
「ちょっ!アルマぁ…」
「予に遠慮しないで行って来て良いぞ!」
彼はアルマに助けを求めるが彼女は手をひらひらと振ってあっさり見放した。
「それでは私も…」
「ああ!其方は残れ。」
一緒に出掛けようとしたフレイラをアルマが止める。
「しかし警固の任務が…」
「リザの奴がついてるなら問題なかろう?」
「しかし…」
「そうデスネ!少し気を利かせなさいネ!このヤボテン!」
リザはそう吐き捨てるとドアを締め、オタオタする仙一郎とともに出かけてしまった。後に残されたフレイラが不満げな表情で立ちつくしていると
「まあ座れ。」
アルマが声をかけた。
「二人だけで出かけさせてよかったんですか?万全を期して私もついて行った方が…」
フレイラは対面に座ると開口一番、話を蒸し返す。
「リザの奴には予が画学生を連れ出すよう言ったんじゃよ。其方と二人きりで話したかったのでな。不本意じゃが!」
「それでどのようなご用件でしょうか?」
「まあそう急くな!指輪の件で画学生の心配をしとるんじゃろうが、リザはあれでも荒事には長けておるからの。」
「でも…」
「指輪を狙っていたのがサードと分かって気が気でないのは分かるよ。本当なら、エーミュとかいう小娘に居場所を聞き出して切り刻みに行きたいところじゃろうが…」
「滅相も無い!私の役目は仙一郎様の警固です。それを差し置いて私怨に走るなど絶対にいたしません!」
フレイラは立ち上がり身を乗り出して否定する。
「まあそう興奮するな!そこは心配しとらん。それよりここ最近、其方の様子がおかしいことを画学生が気にかけておってな。」
「そうですか…それは申し訳なく思います…」
「事情を画学生に話してみてはどうじゃ?」
「…」
フレイラは押し黙ってしまう。」
「あやつなら分かってくれると思うぞ。」
アルマがふたたび話しかけると、彼女はゆっくり話し始めた。
「それはそうかもしれませんが仙一郎様はあまりにも…何というか…普通の人間ですからこちらの事情にかかわらせる訳には行きませんし…」
「むしろ、あやつに嫌われるのを怖がっているのではないか?」
「そ!そんなこと…は…」
慌てて否定しようとするが言葉はしりすぼみになり最後にはうつむいてふたたび黙り込んでしまった。その様子にアルマは大きくため息をつく。二人は押し黙ってしまい部屋の中に時計の音だけがチクタクと響き続ける。
「ところで、もう画学生と性行為はしたのか?」
「んなー!な!な!何を言ってるんですか!」
出し抜けに発せられたアルマの言葉にフレイラは顔を真っ赤にして大声を上げる。
「いや、其方は指輪の効力で持ち主の命令には逆らえないであろう?画学生もずっと一緒におるのだから、ついムラムラときて性的なイタズラのひとつでも強要しとるのではないかと思ってな。」
「からかわないで下さい!仙一郎様はそんなことするような方じゃありません!」
フレイラはそう言い終わってアルマがニヤニヤしながら自分の顔を眺めているのに気づいて恥ずかしくなってうつむいた。
「まあ、優柔不断な男だからのぉ、あやつも。いっそうのこと其方から誘ってみてはどうじゃ?」
「やめて下さい!」
「その身体、画学生の理想なのじゃからちょっと誘惑してやればイチコロじゃぞ!」
「やめて下さいってば!」
アルマがクスクス笑いながら冷やかし続けるのでフレイラは困ってしまう。
「男を知れば其方のその融通のきかないお堅い性格も少しは良くなると思うんじゃがのぉ…」
「いい加減にして下さいアルマ様!本気で怒りますよ!」
「ははは!スマン!スマン!ちょっと場の空気が重い感じだったんで和ませようと思ってな!ジョークじゃよ!ジョーク!ヴァンパイアジョーク!」
フレイラがさすがにキレそうになったのでアルマは笑って誤魔化した。
「言っておきますけど仙一郎様は警固すべき主であってそれ以外の感情は持ち合わせていませんからね!」
「ああ!分かった!分かった!」
「まったくアルマ様は…」
フレイラにとって付き合いの長いアルマの性格は知り尽くしていることとはいえ、彼女との会話で、どっと疲れてしまい大きく肩を落とす。そしてアルマに言われてあらためて仙一郎のことを自分がどう見ているのか心の中でしばらく自問自答してみた。そしてボソッと話し始めた。
「アルマ様に拾われるまで私は剣の扱いに長けた剣豪であったり人を斬ることに躊躇のない妖魔であったり色々な者の手を渡り歩いてきましたけど、あれほど争い事を好まない普通の人間は仙一郎様が初めてです。稀代の一振りであるフラガラッハの持ち主にはまったく相応しくない人間です。」
「うむ!もっともかもしれんな。」
アルマは腕を組んでうなずいた。
「でも…アルマ様が必要以上に気に入ってるのも分かる気がします。」
「き、気に入ってなどいないぞ!アレはただの食料じゃ!血が美味いから傍に置いとるだけじゃ!」
フレイラはムキになって反論するアルマにくすりと笑うと続けた。
「それとちょっとだけ懐かしい感じもします。雰囲気が私の元々の持ち主である光の神ルー様に似ているような…あ!といっても、ちょっとだけですよ!ルー様とは比べようもありませんよ!」
「サウィルダーナハ、百芸に通じた神じゃからな!芸術家の端くれであるあやつと通じるものがあるのかもしれんな…」
「そうですね…」
フレイラは伏し目がちで遙か大昔の記憶に思いを巡らせるようにいつまでも黙っていた。
その日も様子を見に行くと、まだ傷は完治していないとはいえだいぶ元気になって土産に持っていったスイートポテトを夢中で頬張ってテーブルを汚してしまいリザにたしなめられたりもしていた。夕方に仙一郎がアパートに帰ると珍しいことに、いつもはふらっと出かけているアルマがダイニングテーブルでふんぞり返っていた。
「アルマ様、まだいらっしゃったんですね。夕食はいかがなさいますか?」
「ああ!要らん!」
フレイラはいつも通り夕飯の準備に取り掛かろうとするが仙一郎にはやはりどこか元気がないように見えた。そして、その理由は明白だった。サードの件である。彼女はその名前を聞いてから此の方、これまで以上にピリピリして付きっきりで警固役を務めるようになっており、四六時中気を張りつめ暗い顔つきでいるので仙一郎も心配でならなかった。
そのサードとの関係を本人に聞こうにもとてもそんな雰囲気ではなく、アルマに訊ねても「本人から聞け。」の一点張りで教えてくれなかったので仙一郎もほとほと困り果てていた。
「あの、サードってヤツの件なんだけどさ…」
仙一郎があらためてアルマを問いただすため対面に座ろうとすると
「スィア!仙一郎!さあ!映画に出かけまシヨウ!」
勢いよく玄関が開いてついさっき会ったばかりのリザが入って来た。
「え?は?そんな約束してたっけ?」
「してまセーン!気まぐれデスネ!思い立ったがキチジツ!面白そうナ映画があったのデス!」
そう言うと仙一郎の手を強引に引っ張る。
「ちょっ!アルマぁ…」
「予に遠慮しないで行って来て良いぞ!」
彼はアルマに助けを求めるが彼女は手をひらひらと振ってあっさり見放した。
「それでは私も…」
「ああ!其方は残れ。」
一緒に出掛けようとしたフレイラをアルマが止める。
「しかし警固の任務が…」
「リザの奴がついてるなら問題なかろう?」
「しかし…」
「そうデスネ!少し気を利かせなさいネ!このヤボテン!」
リザはそう吐き捨てるとドアを締め、オタオタする仙一郎とともに出かけてしまった。後に残されたフレイラが不満げな表情で立ちつくしていると
「まあ座れ。」
アルマが声をかけた。
「二人だけで出かけさせてよかったんですか?万全を期して私もついて行った方が…」
フレイラは対面に座ると開口一番、話を蒸し返す。
「リザの奴には予が画学生を連れ出すよう言ったんじゃよ。其方と二人きりで話したかったのでな。不本意じゃが!」
「それでどのようなご用件でしょうか?」
「まあそう急くな!指輪の件で画学生の心配をしとるんじゃろうが、リザはあれでも荒事には長けておるからの。」
「でも…」
「指輪を狙っていたのがサードと分かって気が気でないのは分かるよ。本当なら、エーミュとかいう小娘に居場所を聞き出して切り刻みに行きたいところじゃろうが…」
「滅相も無い!私の役目は仙一郎様の警固です。それを差し置いて私怨に走るなど絶対にいたしません!」
フレイラは立ち上がり身を乗り出して否定する。
「まあそう興奮するな!そこは心配しとらん。それよりここ最近、其方の様子がおかしいことを画学生が気にかけておってな。」
「そうですか…それは申し訳なく思います…」
「事情を画学生に話してみてはどうじゃ?」
「…」
フレイラは押し黙ってしまう。」
「あやつなら分かってくれると思うぞ。」
アルマがふたたび話しかけると、彼女はゆっくり話し始めた。
「それはそうかもしれませんが仙一郎様はあまりにも…何というか…普通の人間ですからこちらの事情にかかわらせる訳には行きませんし…」
「むしろ、あやつに嫌われるのを怖がっているのではないか?」
「そ!そんなこと…は…」
慌てて否定しようとするが言葉はしりすぼみになり最後にはうつむいてふたたび黙り込んでしまった。その様子にアルマは大きくため息をつく。二人は押し黙ってしまい部屋の中に時計の音だけがチクタクと響き続ける。
「ところで、もう画学生と性行為はしたのか?」
「んなー!な!な!何を言ってるんですか!」
出し抜けに発せられたアルマの言葉にフレイラは顔を真っ赤にして大声を上げる。
「いや、其方は指輪の効力で持ち主の命令には逆らえないであろう?画学生もずっと一緒におるのだから、ついムラムラときて性的なイタズラのひとつでも強要しとるのではないかと思ってな。」
「からかわないで下さい!仙一郎様はそんなことするような方じゃありません!」
フレイラはそう言い終わってアルマがニヤニヤしながら自分の顔を眺めているのに気づいて恥ずかしくなってうつむいた。
「まあ、優柔不断な男だからのぉ、あやつも。いっそうのこと其方から誘ってみてはどうじゃ?」
「やめて下さい!」
「その身体、画学生の理想なのじゃからちょっと誘惑してやればイチコロじゃぞ!」
「やめて下さいってば!」
アルマがクスクス笑いながら冷やかし続けるのでフレイラは困ってしまう。
「男を知れば其方のその融通のきかないお堅い性格も少しは良くなると思うんじゃがのぉ…」
「いい加減にして下さいアルマ様!本気で怒りますよ!」
「ははは!スマン!スマン!ちょっと場の空気が重い感じだったんで和ませようと思ってな!ジョークじゃよ!ジョーク!ヴァンパイアジョーク!」
フレイラがさすがにキレそうになったのでアルマは笑って誤魔化した。
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「ああ!分かった!分かった!」
「まったくアルマ様は…」
フレイラにとって付き合いの長いアルマの性格は知り尽くしていることとはいえ、彼女との会話で、どっと疲れてしまい大きく肩を落とす。そしてアルマに言われてあらためて仙一郎のことを自分がどう見ているのか心の中でしばらく自問自答してみた。そしてボソッと話し始めた。
「アルマ様に拾われるまで私は剣の扱いに長けた剣豪であったり人を斬ることに躊躇のない妖魔であったり色々な者の手を渡り歩いてきましたけど、あれほど争い事を好まない普通の人間は仙一郎様が初めてです。稀代の一振りであるフラガラッハの持ち主にはまったく相応しくない人間です。」
「うむ!もっともかもしれんな。」
アルマは腕を組んでうなずいた。
「でも…アルマ様が必要以上に気に入ってるのも分かる気がします。」
「き、気に入ってなどいないぞ!アレはただの食料じゃ!血が美味いから傍に置いとるだけじゃ!」
フレイラはムキになって反論するアルマにくすりと笑うと続けた。
「それとちょっとだけ懐かしい感じもします。雰囲気が私の元々の持ち主である光の神ルー様に似ているような…あ!といっても、ちょっとだけですよ!ルー様とは比べようもありませんよ!」
「サウィルダーナハ、百芸に通じた神じゃからな!芸術家の端くれであるあやつと通じるものがあるのかもしれんな…」
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