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ヒロヒロ(キッパリ)
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「なるほどー」
わたしはミコシーを見つめて言う。
「なるほどなるほどー」
同性愛については考えたことがなかった。少なくともナチュラルには性欲の対象じゃないんだと思う。禁断の恋かと言うとそれも微妙だ。
もう同性愛はあるものだ。
よほど保守的な考え方が、ゴリゴリの原理主義的宗教家でもない限り、世の中に愛し合う男男、あるいは女女が存在してはいけないとは言わない。
でも自分とは関係ないと思ってた。
「なるほどってなんですの。わたくしは気持ちを打ち明けたんですから、リツさんも隠さず言うべきですわ。さあ、返答は!?」
こうして迫られるまで。
告白もそうだが、セクシャルマイノリティであることをこうも人前で公言する度胸、流石に落ちぶれてもお嬢様だ。カッコいいと思う。
見習おう。
「うん、そうだね」
だから、わたしは頷いた。
騒がしかったクラスが静まりかえった。
ミコシーが同性愛者だと判明したことで明らかにショックを受けている何人かの男子は口をポカンと開けて、こちらを見つめている。その視線はちょっと気持ちいい。
「そうだね?」
ミコシーは微妙な表情で首を傾げた。
「放課後、うちにおいでよ」
わたしは言った。
完全にモテ期に入ってる。
ならば、どうやってナルセンに手を出させるかの問題も解決だ。こういう場合は焦らせるのが手っ取り早い。こうやって人前で言ってしまえば、いずれは耳に入るだろう。
どうでるかな?
デートの約束をしている女子生徒が、同性愛者で好意を告白した女子生徒を家に誘った。それが意味するところはひとつだ。自分のものになりそうだったものが奪われるかもしれない。
つらいだろうなー。
「あああ、あのあの、そそそそんな急に」
予想外の答えだったのか、ミコシーは動揺も露わだ。顔が真っ赤になって胸に手を当ててキョロキョロと周囲を見回して。
「来ない?」
わたしは蠱惑的に微笑む。
「う、伺いますわ。伺わせていただきますわ」
チャイムが鳴った。
教室内は騒然としたまま次の授業へと移っていく。視線はどちらかと言うとわたしの方に集まってしまったようだ。ちょっと思い切りすぎたかもしれない。同性愛はほぼ他人事だけど、ビッチは風紀を乱すから。
「リッちゃん、どうするつもり?」
着席したヒロヒロがわたしを振り返る。
ちょっと怒ってるみたいだ。
とても心配してくれてるんだと思う。
「どーにかなるよ」
わたしはミコシーを見つめる。
「……」
視線が合うと照れたように俯く。
二股でごめんね。
でも、ナルセンが本気なら、つらいからって諦めたりはしないはず。むしろ先に告白したという立場を主張したくなる。そこに波乱の余地がある。慎重さを捨てなければいけなくなる。
たぶん学校内で接触してくる。
メールが来たのは昼休みだ。御子柴レンとの出来事についての噂を聞いたが本当かどうか教えて欲しいというようなことを、すごく回りくどく長い文章で書いてきている。まだまだ慎重さを捨て切れていない。
友達だから話し合おうと思っただけ。
わたしは素っ気ないメールを返しておいた。
焦れ焦れ焦れ。
告白に対してわたしは具体的にはなにも答えていない。なるほど、そうだね、うちにおいでよ。もちろんミコシーが期待するのはわかってるし、求められれば試しに応じてみるのもやぶさかじゃないけど、それは場の流れだ。
「だれから?」
一緒にお弁当を食べていたヒロヒロが言う。
「デートの相手」
わたしは周囲に聞こえないようにささやく。
「そう……なんだ。私、リッちゃんがなにを考えてるのかわからないよ。急に、変わっちゃったみたいな、ちょっと怖いよ」
「そーかな?」
ヒロヒロに元気がないように見える。
わたしにはそっちの方が心配だ。
「んー、でも。双子だから、センが変われば、わたしも変わるしかないのかも。変化って外からの刺激ではじまるんじゃない? ヒロヒロが好きな本にエイキョーされて舞台を旅行したりするのと一緒で。そーそー、この間の本、まだ途中だけど面白いね。映画化されてるんでしょ? 読み終わったら一緒に見よーよ」
「うん」
ごはんを小さく箸でつまんで口に運ぶ。
「あれ? もう見ちゃってた?」
「ううん。まだ見てない」
やっぱりヒロヒロは元気がないみたい。
「リツ!」
ガン、と開いていた教室の戸を掴んで、入り口からわたしを呼ぶのはおにいだった。女装であることを忘れたみたいに大股で、教室の注目を集めながらこちらに歩いてくる。
「本当なのか!?」
「なにが?」
「レンちゃんから告白されて、それで……!」
こっちはかなり怒ってるっぽい。
「家に誘ったよ。うん」
わたしは頷いた。
「どうして!」
「どうして?」
「……」
おにいは次の言葉が出てこなかった。
言いたいことはなんとなくわかる。仮にも好きだと告白して我慢してる相手の隣の部屋に男であれ女であれ連れ込まれたら堪らない気持ちにもなるだろう。文句のひとつも言いたくなる。
でも、それはおにいが悪い。
一体化とかで満足せずにあの時に、わたしが誘ったあの時に近親相姦すれば良かったのだ。そうしたら、わたしはナルセンにもミコシーにもフラフラと股を開く女にならなかっただろう。まだ開いてないけど。
「幼なじみじゃん。お泊まりに来て貰うのって変なこと? 昔はわたしたちだって」
「お泊まりですの!?」
ミコシーが教室に戻ってきていた。
プライドがあるので質素なお弁当を見せたくないらしく、入学してからずっと一人で昼食を取っている。クラスメイトもそれについては触れない、根性のあるお嬢様なのだ。根性でお嬢様なのだ。
料理ができるのは家庭科で知っているが。
「いいい、いけませんわ、わたくし、お泊まりセットなど用意していませんもの。リツさん……それはちょっと急」
「パジャマなら貸すし、歯ブラシもあるから」
「下着も」
「わたしので良ければ」
サイズがちょっと合わないかも?
「!」
ミコシーの鼻から血が一筋流れた。
マジか。
「リツ!」
おにいが叫ぶ。
「洗ってあるのに決まってるじゃん」
「そういう意味じゃない」
「センさん!」
ヒロヒロが机を叩いた。
「私たち食事中なので、あんまり騒がしくしないでください。それにリッちゃんそっくりだから似合ってると思ってるかもしれませんけど、かなり見苦しいですよ。その姿」
「ひ、ヒロエちゃん?」
おにいの声がうわずった。
「おー」
わたしは言いにくいことをハッキリ言うその姿に感心する。なかなか友達の兄に公然と辛辣な意見を口にはできないものだ。そういうハッキリキッパリした性格だから友達になれた。好きだ。
素晴らしい。
「ファッションは自由です。でも、批判するのも自由です。私は、そういうセンさん嫌いです。食事中に見たくありません」
「ご、ごめん」
おにいはよろよろと後退する。
運が悪かった。
今日のヒロヒロはかなり情緒不安定だ。あの日だったのかもしれない。たぶんわたしが心配させて鬱積した色んなものを一気にぶつけられた形だろう。おにい、残念だったね。
「リツ、後で! 後でな!」
そう言いながら、こそこそと出て行った。
「はーい」
捨て台詞とは我が兄ながら情けない。
「リッちゃんも!」
ヒロヒロがわたしのお弁当のハンバーグを箸でつまみ上げた。大好物で、最後までとっておく、おかーさん特製の、メインディッシュを。
「ヒロヒロ?」
なんで?
「大事なものは大事にしないと!」
言うと、口いっぱいに押し込んでしまう。
「あーっ!」
「食べられちゃうんだから!」
ごっくんと飲み込んで、真剣な顔で言う。
「食べちゃってるよ!?」
双子そろって八つ当たりされた。
ヒロヒロはときどき怖い。
「その通りですわ。リツさん。大事なものは大事にしないと、食べられてしまいますわ」
なぜか横で鼻にティッシュを詰めたミコシーが大きく頷いている。でも逆の鼻からも鼻血が出ていてすごく間抜けだ。興奮しすぎだと思う。
それに誤解もしてる。
わたしの大事なものはわたしじゃない。
食べられちゃってイヤなのはハンバーグだけだ。あとのおかずなら欲しければなんだってあげる。それでだれかが幸せなら、わたしだって幸せになれる。言っても信じて貰えないだろうけど、そうなのだ。
わたしはミコシーを見つめて言う。
「なるほどなるほどー」
同性愛については考えたことがなかった。少なくともナチュラルには性欲の対象じゃないんだと思う。禁断の恋かと言うとそれも微妙だ。
もう同性愛はあるものだ。
よほど保守的な考え方が、ゴリゴリの原理主義的宗教家でもない限り、世の中に愛し合う男男、あるいは女女が存在してはいけないとは言わない。
でも自分とは関係ないと思ってた。
「なるほどってなんですの。わたくしは気持ちを打ち明けたんですから、リツさんも隠さず言うべきですわ。さあ、返答は!?」
こうして迫られるまで。
告白もそうだが、セクシャルマイノリティであることをこうも人前で公言する度胸、流石に落ちぶれてもお嬢様だ。カッコいいと思う。
見習おう。
「うん、そうだね」
だから、わたしは頷いた。
騒がしかったクラスが静まりかえった。
ミコシーが同性愛者だと判明したことで明らかにショックを受けている何人かの男子は口をポカンと開けて、こちらを見つめている。その視線はちょっと気持ちいい。
「そうだね?」
ミコシーは微妙な表情で首を傾げた。
「放課後、うちにおいでよ」
わたしは言った。
完全にモテ期に入ってる。
ならば、どうやってナルセンに手を出させるかの問題も解決だ。こういう場合は焦らせるのが手っ取り早い。こうやって人前で言ってしまえば、いずれは耳に入るだろう。
どうでるかな?
デートの約束をしている女子生徒が、同性愛者で好意を告白した女子生徒を家に誘った。それが意味するところはひとつだ。自分のものになりそうだったものが奪われるかもしれない。
つらいだろうなー。
「あああ、あのあの、そそそそんな急に」
予想外の答えだったのか、ミコシーは動揺も露わだ。顔が真っ赤になって胸に手を当ててキョロキョロと周囲を見回して。
「来ない?」
わたしは蠱惑的に微笑む。
「う、伺いますわ。伺わせていただきますわ」
チャイムが鳴った。
教室内は騒然としたまま次の授業へと移っていく。視線はどちらかと言うとわたしの方に集まってしまったようだ。ちょっと思い切りすぎたかもしれない。同性愛はほぼ他人事だけど、ビッチは風紀を乱すから。
「リッちゃん、どうするつもり?」
着席したヒロヒロがわたしを振り返る。
ちょっと怒ってるみたいだ。
とても心配してくれてるんだと思う。
「どーにかなるよ」
わたしはミコシーを見つめる。
「……」
視線が合うと照れたように俯く。
二股でごめんね。
でも、ナルセンが本気なら、つらいからって諦めたりはしないはず。むしろ先に告白したという立場を主張したくなる。そこに波乱の余地がある。慎重さを捨てなければいけなくなる。
たぶん学校内で接触してくる。
メールが来たのは昼休みだ。御子柴レンとの出来事についての噂を聞いたが本当かどうか教えて欲しいというようなことを、すごく回りくどく長い文章で書いてきている。まだまだ慎重さを捨て切れていない。
友達だから話し合おうと思っただけ。
わたしは素っ気ないメールを返しておいた。
焦れ焦れ焦れ。
告白に対してわたしは具体的にはなにも答えていない。なるほど、そうだね、うちにおいでよ。もちろんミコシーが期待するのはわかってるし、求められれば試しに応じてみるのもやぶさかじゃないけど、それは場の流れだ。
「だれから?」
一緒にお弁当を食べていたヒロヒロが言う。
「デートの相手」
わたしは周囲に聞こえないようにささやく。
「そう……なんだ。私、リッちゃんがなにを考えてるのかわからないよ。急に、変わっちゃったみたいな、ちょっと怖いよ」
「そーかな?」
ヒロヒロに元気がないように見える。
わたしにはそっちの方が心配だ。
「んー、でも。双子だから、センが変われば、わたしも変わるしかないのかも。変化って外からの刺激ではじまるんじゃない? ヒロヒロが好きな本にエイキョーされて舞台を旅行したりするのと一緒で。そーそー、この間の本、まだ途中だけど面白いね。映画化されてるんでしょ? 読み終わったら一緒に見よーよ」
「うん」
ごはんを小さく箸でつまんで口に運ぶ。
「あれ? もう見ちゃってた?」
「ううん。まだ見てない」
やっぱりヒロヒロは元気がないみたい。
「リツ!」
ガン、と開いていた教室の戸を掴んで、入り口からわたしを呼ぶのはおにいだった。女装であることを忘れたみたいに大股で、教室の注目を集めながらこちらに歩いてくる。
「本当なのか!?」
「なにが?」
「レンちゃんから告白されて、それで……!」
こっちはかなり怒ってるっぽい。
「家に誘ったよ。うん」
わたしは頷いた。
「どうして!」
「どうして?」
「……」
おにいは次の言葉が出てこなかった。
言いたいことはなんとなくわかる。仮にも好きだと告白して我慢してる相手の隣の部屋に男であれ女であれ連れ込まれたら堪らない気持ちにもなるだろう。文句のひとつも言いたくなる。
でも、それはおにいが悪い。
一体化とかで満足せずにあの時に、わたしが誘ったあの時に近親相姦すれば良かったのだ。そうしたら、わたしはナルセンにもミコシーにもフラフラと股を開く女にならなかっただろう。まだ開いてないけど。
「幼なじみじゃん。お泊まりに来て貰うのって変なこと? 昔はわたしたちだって」
「お泊まりですの!?」
ミコシーが教室に戻ってきていた。
プライドがあるので質素なお弁当を見せたくないらしく、入学してからずっと一人で昼食を取っている。クラスメイトもそれについては触れない、根性のあるお嬢様なのだ。根性でお嬢様なのだ。
料理ができるのは家庭科で知っているが。
「いいい、いけませんわ、わたくし、お泊まりセットなど用意していませんもの。リツさん……それはちょっと急」
「パジャマなら貸すし、歯ブラシもあるから」
「下着も」
「わたしので良ければ」
サイズがちょっと合わないかも?
「!」
ミコシーの鼻から血が一筋流れた。
マジか。
「リツ!」
おにいが叫ぶ。
「洗ってあるのに決まってるじゃん」
「そういう意味じゃない」
「センさん!」
ヒロヒロが机を叩いた。
「私たち食事中なので、あんまり騒がしくしないでください。それにリッちゃんそっくりだから似合ってると思ってるかもしれませんけど、かなり見苦しいですよ。その姿」
「ひ、ヒロエちゃん?」
おにいの声がうわずった。
「おー」
わたしは言いにくいことをハッキリ言うその姿に感心する。なかなか友達の兄に公然と辛辣な意見を口にはできないものだ。そういうハッキリキッパリした性格だから友達になれた。好きだ。
素晴らしい。
「ファッションは自由です。でも、批判するのも自由です。私は、そういうセンさん嫌いです。食事中に見たくありません」
「ご、ごめん」
おにいはよろよろと後退する。
運が悪かった。
今日のヒロヒロはかなり情緒不安定だ。あの日だったのかもしれない。たぶんわたしが心配させて鬱積した色んなものを一気にぶつけられた形だろう。おにい、残念だったね。
「リツ、後で! 後でな!」
そう言いながら、こそこそと出て行った。
「はーい」
捨て台詞とは我が兄ながら情けない。
「リッちゃんも!」
ヒロヒロがわたしのお弁当のハンバーグを箸でつまみ上げた。大好物で、最後までとっておく、おかーさん特製の、メインディッシュを。
「ヒロヒロ?」
なんで?
「大事なものは大事にしないと!」
言うと、口いっぱいに押し込んでしまう。
「あーっ!」
「食べられちゃうんだから!」
ごっくんと飲み込んで、真剣な顔で言う。
「食べちゃってるよ!?」
双子そろって八つ当たりされた。
ヒロヒロはときどき怖い。
「その通りですわ。リツさん。大事なものは大事にしないと、食べられてしまいますわ」
なぜか横で鼻にティッシュを詰めたミコシーが大きく頷いている。でも逆の鼻からも鼻血が出ていてすごく間抜けだ。興奮しすぎだと思う。
それに誤解もしてる。
わたしの大事なものはわたしじゃない。
食べられちゃってイヤなのはハンバーグだけだ。あとのおかずなら欲しければなんだってあげる。それでだれかが幸せなら、わたしだって幸せになれる。言っても信じて貰えないだろうけど、そうなのだ。
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