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逃亡聖女④
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王城に婚約者としてやってきたマーガレットは、謁見の間にて第一王子であるライト・ルーア・レアモーテル殿下に見事なカーテシーを見せて挨拶をした。
赤い高級な椅子に深く腰かけたライトは、
「ふん。お前が」と不遜な態度で迎えた。
「学院でお前を見かけたことがないな」
「申し訳ございません。聖女としての勤めと、侯爵家の仕事であまり学院へ行くことがかなわない生活をしておりました。これからは殿下の婚約者として務められるよう、学院へも登校しつつ妃教育にも臨む所存です」
白銀の髪を床につけんばかりに、深く頭を下げたまま言うと「ふん」と冷たい声が返ってきた。
「当然だ。僕は王太子で、お前は王太子妃だ。せいぜい僕のために学ぶのだな。ああ、僕に愛されようなどと決して思うでない。僕は君のような、長身で気の強そうな女は好まないのだ」
「かしこまりました」
「つまらぬ女だな。……おい。そこの者。マーガレットを連れていけ。ああ、そこの書類も持っていけ。その女にこれは任せる」
王子の側近に連れていかれた自室は、王太子妃としての最高級品な家具で揃えられていた。窓辺に設置された白いデスクには、既に書類が山のように置かれてあった。側近がさっさと出ていくのと入れ替わりに、お仕着せを着た女性が静かに入ってきた。
「私はマーガレット様つきの侍女です。スケジュール管理もこちらでさせていただきます。さっそくですが妃教育の一環としてこちらの書類に目を通し処理をしてください。終われば国王陛下への謁見、夕食。夕食後は教師による妃教育。その後入浴。明日朝は聖女としての祈りと活動。その後学院へ。昼食休憩時間は——」
淡々と告げられる詰められたスケジュールを聞いても、マーガレットは何とも思わなかった。今まで完璧な侯爵令嬢だった。明日からは完璧な王太子妃になればいいだけだ。ただ、なにも思わず、なにも感じず、ただこなせばいいだけだ。ただ、無心で。
だから、愛を期待するなと宣った王子が、婚約者である自分以外の令嬢に夢中になっているのを見ても、特になにも思わなかった。
貴族学院での授業は、ほとんどが母から教わったことのあるような内容ばかりだった。それでも、少しずつ最新の情報があり、それを取得するだけでよかったためにマーガレットは無理なく首位をとることができた。授業後、同じクラスのライトが急いでどこかに行くのを、仮にも婚約者として一応着いていってみればこれだ。彼は小柄な令嬢の腕をとって引き留め、必死になにかを話している。
「だから、君にハンカチを拾ってもらって運命だと思ったんだ。どうか、僕を見てほしい」
よく見ると、ライト殿下に絡まれている……? 令嬢は、メリア嬢ではないか。マーガレットは物陰から見守りつつ気づいた。
メリア嬢は、つい昨年聖女としての力に目覚め、教会に連れてこられた少女だ。
聞くところによると、元々孤児の平民らしく、それゆえ貴族教育どころか一般常識さえ危うい方らしい、と。しかし前向きで、弱音を吐くこともなく聖女修行と勉強に励んでいると評判で、マーガレットは先輩聖女としてひそかに応援しようと思っていたところだった。
なにより、今まで一人でこなしていた聖女業務をこれからは分担できるだけありがたいことだ。多忙なマーガレットは彼女に話しかける余裕もなく、
今までただ噂を聞いて心のなかで応援していただけだったゆえ——まさかこんなところで出くわすとは予想外だった。さらに自分の婚約者が、なぜかメリアに絡んでいる。何が起こっているのか……マーガレットはズキズキと頭がいたくなってきた。
「君はマーガレットに迫害されているんだろう」
「……えっ? へ?」
メリアの小さな声が聞こえる。こちらも「えっ」だ。今まで関わる機会もなかったのに。
「マーガレットの妹であるブランカ嬢……君の同学年の子が言っているんだから間違いない。今まで怖かったね。君は聖女業務を押し付けられ、教会でマーガレットにこき使われていると聞いたよ。なんてかわいそうなんだ。僕は君を助けたい」
(……ブランカがそんな噂を)
日々忙しく、義妹のことなどすっかり忘れていたのに向こうはマーガレットのことを覚えていたらしい。さらにありもしない噂を流して邪魔をしている。仮にも義姉であるマーガレットの悪評を流したところで、侯爵家の名を汚すだけなのだが、わかっているのか。
(……わかってるはずがないわ。ただ、わたくしが気に入らないだけ)
それはライト第一王子も恐らく同じ。
気に入らない婚約者の悪評を聞いて、疑いもせずにそれに乗ったのだろう。
それはそれでもう仕方のないことだが、マーガレットはメリアの反応だけが気になった。周りはすっかり悪評を信じているようなのに、メリアは青い顔をしてひたすら首を振っているのだ。大方、身分の違いに萎縮し、言いたいことも言えず黙っているのだろう。そう思うと、なんだかかわいそうになってきた。
(あの子は孤児出身だとかで、色々と言われるかもしれないけれど。少なくとも父や義母、義妹にライト第一王子よりは常識があるわ。きちんと弁えている……)
ライト第一王子は、怖がっているメリアが自分を怖がっているとは思わなかったようだ。
そのまま腕をとり、小さな体を自分の胸に引き寄せ、抱き締めた。
「メリア。もう大丈夫。僕が味方だ」
(殿下。メリア嬢の顔を見て。青を通り越して青黒くなってるわ)
見ていられず、物陰からマーガレットは姿を表した。ライト第一王子はマーガレットを見やり、メリアを抱き締めたまま大きな声を出す。
「マーガレット! 盗み見など、無礼な!」
「何から申し上げればよいかしら……。殿下、メリア嬢を放してあげてください。苦しそうですので」
「ああ……ごめんね、メリア。強く抱き締めすぎたね」
案外素直にライト第一殿下は腕を放す。瞬間、メリアは「す、すみませんでした!」と悲鳴のような声で叫び、駆け出し走り去ってしまった。
置き去りになったライトの怒りはマーガレットに向けられる。
「……マーガレット! お前は許さない。必ず、悪は裁かれるからな!」
捨て台詞を吐いてライトもどこかへ行ってしまった。取り残されたマーガレットに、いつのまにか側にいた侍女が囁く。
「マーガレット王太子妃。ご公務を」
「……ええ」
それも妃教育と体よく押し付けられたライトの仕事なのだが。さすがに大きなため息をついたマーガレットは、その場をあとにした。
赤い高級な椅子に深く腰かけたライトは、
「ふん。お前が」と不遜な態度で迎えた。
「学院でお前を見かけたことがないな」
「申し訳ございません。聖女としての勤めと、侯爵家の仕事であまり学院へ行くことがかなわない生活をしておりました。これからは殿下の婚約者として務められるよう、学院へも登校しつつ妃教育にも臨む所存です」
白銀の髪を床につけんばかりに、深く頭を下げたまま言うと「ふん」と冷たい声が返ってきた。
「当然だ。僕は王太子で、お前は王太子妃だ。せいぜい僕のために学ぶのだな。ああ、僕に愛されようなどと決して思うでない。僕は君のような、長身で気の強そうな女は好まないのだ」
「かしこまりました」
「つまらぬ女だな。……おい。そこの者。マーガレットを連れていけ。ああ、そこの書類も持っていけ。その女にこれは任せる」
王子の側近に連れていかれた自室は、王太子妃としての最高級品な家具で揃えられていた。窓辺に設置された白いデスクには、既に書類が山のように置かれてあった。側近がさっさと出ていくのと入れ替わりに、お仕着せを着た女性が静かに入ってきた。
「私はマーガレット様つきの侍女です。スケジュール管理もこちらでさせていただきます。さっそくですが妃教育の一環としてこちらの書類に目を通し処理をしてください。終われば国王陛下への謁見、夕食。夕食後は教師による妃教育。その後入浴。明日朝は聖女としての祈りと活動。その後学院へ。昼食休憩時間は——」
淡々と告げられる詰められたスケジュールを聞いても、マーガレットは何とも思わなかった。今まで完璧な侯爵令嬢だった。明日からは完璧な王太子妃になればいいだけだ。ただ、なにも思わず、なにも感じず、ただこなせばいいだけだ。ただ、無心で。
だから、愛を期待するなと宣った王子が、婚約者である自分以外の令嬢に夢中になっているのを見ても、特になにも思わなかった。
貴族学院での授業は、ほとんどが母から教わったことのあるような内容ばかりだった。それでも、少しずつ最新の情報があり、それを取得するだけでよかったためにマーガレットは無理なく首位をとることができた。授業後、同じクラスのライトが急いでどこかに行くのを、仮にも婚約者として一応着いていってみればこれだ。彼は小柄な令嬢の腕をとって引き留め、必死になにかを話している。
「だから、君にハンカチを拾ってもらって運命だと思ったんだ。どうか、僕を見てほしい」
よく見ると、ライト殿下に絡まれている……? 令嬢は、メリア嬢ではないか。マーガレットは物陰から見守りつつ気づいた。
メリア嬢は、つい昨年聖女としての力に目覚め、教会に連れてこられた少女だ。
聞くところによると、元々孤児の平民らしく、それゆえ貴族教育どころか一般常識さえ危うい方らしい、と。しかし前向きで、弱音を吐くこともなく聖女修行と勉強に励んでいると評判で、マーガレットは先輩聖女としてひそかに応援しようと思っていたところだった。
なにより、今まで一人でこなしていた聖女業務をこれからは分担できるだけありがたいことだ。多忙なマーガレットは彼女に話しかける余裕もなく、
今までただ噂を聞いて心のなかで応援していただけだったゆえ——まさかこんなところで出くわすとは予想外だった。さらに自分の婚約者が、なぜかメリアに絡んでいる。何が起こっているのか……マーガレットはズキズキと頭がいたくなってきた。
「君はマーガレットに迫害されているんだろう」
「……えっ? へ?」
メリアの小さな声が聞こえる。こちらも「えっ」だ。今まで関わる機会もなかったのに。
「マーガレットの妹であるブランカ嬢……君の同学年の子が言っているんだから間違いない。今まで怖かったね。君は聖女業務を押し付けられ、教会でマーガレットにこき使われていると聞いたよ。なんてかわいそうなんだ。僕は君を助けたい」
(……ブランカがそんな噂を)
日々忙しく、義妹のことなどすっかり忘れていたのに向こうはマーガレットのことを覚えていたらしい。さらにありもしない噂を流して邪魔をしている。仮にも義姉であるマーガレットの悪評を流したところで、侯爵家の名を汚すだけなのだが、わかっているのか。
(……わかってるはずがないわ。ただ、わたくしが気に入らないだけ)
それはライト第一王子も恐らく同じ。
気に入らない婚約者の悪評を聞いて、疑いもせずにそれに乗ったのだろう。
それはそれでもう仕方のないことだが、マーガレットはメリアの反応だけが気になった。周りはすっかり悪評を信じているようなのに、メリアは青い顔をしてひたすら首を振っているのだ。大方、身分の違いに萎縮し、言いたいことも言えず黙っているのだろう。そう思うと、なんだかかわいそうになってきた。
(あの子は孤児出身だとかで、色々と言われるかもしれないけれど。少なくとも父や義母、義妹にライト第一王子よりは常識があるわ。きちんと弁えている……)
ライト第一王子は、怖がっているメリアが自分を怖がっているとは思わなかったようだ。
そのまま腕をとり、小さな体を自分の胸に引き寄せ、抱き締めた。
「メリア。もう大丈夫。僕が味方だ」
(殿下。メリア嬢の顔を見て。青を通り越して青黒くなってるわ)
見ていられず、物陰からマーガレットは姿を表した。ライト第一王子はマーガレットを見やり、メリアを抱き締めたまま大きな声を出す。
「マーガレット! 盗み見など、無礼な!」
「何から申し上げればよいかしら……。殿下、メリア嬢を放してあげてください。苦しそうですので」
「ああ……ごめんね、メリア。強く抱き締めすぎたね」
案外素直にライト第一殿下は腕を放す。瞬間、メリアは「す、すみませんでした!」と悲鳴のような声で叫び、駆け出し走り去ってしまった。
置き去りになったライトの怒りはマーガレットに向けられる。
「……マーガレット! お前は許さない。必ず、悪は裁かれるからな!」
捨て台詞を吐いてライトもどこかへ行ってしまった。取り残されたマーガレットに、いつのまにか側にいた侍女が囁く。
「マーガレット王太子妃。ご公務を」
「……ええ」
それも妃教育と体よく押し付けられたライトの仕事なのだが。さすがに大きなため息をついたマーガレットは、その場をあとにした。
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