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自由になったので、まずは旅に出ようと思います
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婚約破棄を告げられた翌日、私は静かな朝を迎えた。
(……なんて気分がいいのかしら)
もう王宮での堅苦しい朝の挨拶も、礼儀作法を叩き込まれる日々もない。昨日までの重圧が嘘みたいに消えて、私は久しぶりに心から深呼吸した。
そんな爽やかな朝、私が最初に向かったのは父の書斎だった。
「お父様、少しお時間よろしいですか?」
扉をノックすると、中から「入れ」と落ち着いた声が聞こえる。
私は堂々と書斎に足を踏み入れ、まっすぐ父の前に立った。そして、宣言する。
「旅に出ようと思います」
父は目を細め、興味深げに私を見た。
「ほう、どこへ行くつもりだ?」
「特に決めていません。ただ、この国のことをもっとよく知りたいんです」
これまでの私は、王太子妃になるために学び、ふさわしくあるために振る舞ってきた。だが、それは机の上の知識でしかない。私はこの国の人々の暮らしも、文化も、本当の意味では何も知らなかった。
「だから、いろんな場所を巡って、自分の目で見てみたいんです」
父はしばらく黙っていたが、やがて静かに笑った。
「良いだろう。お前は元より優秀だし、何よりエルステッド家の娘だ。簡単にどうにかなるような者ではない」
「ええ、クソほど簡単には倒れませんよ」
私は胸を張ってそう言った。
すると、父が小さく吹き出す。
「お前は昔から妙にたくましいな……」
そう言いながらも、父は私の旅立ちを止めなかった。むしろ、「護衛と十分な資金は用意する」とまで言ってくれた。
準備はすぐに整い、私は馬車に乗り込み、公爵邸を後にする。行き先は、王都の外。今まで決して踏み入れることのなかった世界。
(さて、何が待っているのかしらね)
期待と興奮を胸に、私は新たな一歩を踏み出した。
(……なんて気分がいいのかしら)
もう王宮での堅苦しい朝の挨拶も、礼儀作法を叩き込まれる日々もない。昨日までの重圧が嘘みたいに消えて、私は久しぶりに心から深呼吸した。
そんな爽やかな朝、私が最初に向かったのは父の書斎だった。
「お父様、少しお時間よろしいですか?」
扉をノックすると、中から「入れ」と落ち着いた声が聞こえる。
私は堂々と書斎に足を踏み入れ、まっすぐ父の前に立った。そして、宣言する。
「旅に出ようと思います」
父は目を細め、興味深げに私を見た。
「ほう、どこへ行くつもりだ?」
「特に決めていません。ただ、この国のことをもっとよく知りたいんです」
これまでの私は、王太子妃になるために学び、ふさわしくあるために振る舞ってきた。だが、それは机の上の知識でしかない。私はこの国の人々の暮らしも、文化も、本当の意味では何も知らなかった。
「だから、いろんな場所を巡って、自分の目で見てみたいんです」
父はしばらく黙っていたが、やがて静かに笑った。
「良いだろう。お前は元より優秀だし、何よりエルステッド家の娘だ。簡単にどうにかなるような者ではない」
「ええ、クソほど簡単には倒れませんよ」
私は胸を張ってそう言った。
すると、父が小さく吹き出す。
「お前は昔から妙にたくましいな……」
そう言いながらも、父は私の旅立ちを止めなかった。むしろ、「護衛と十分な資金は用意する」とまで言ってくれた。
準備はすぐに整い、私は馬車に乗り込み、公爵邸を後にする。行き先は、王都の外。今まで決して踏み入れることのなかった世界。
(さて、何が待っているのかしらね)
期待と興奮を胸に、私は新たな一歩を踏み出した。
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