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232話 鬼退治
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「アースウォール!」
「底なき恐怖に狂うが良い、無限泥砂地獄!」
「グラビティボール! からのーウォーターフラッド!」
羅刹の周囲に出現する大地の壁、それは別に羅刹の動きを阻害するために出現するわけじゃない、周囲と言っても距離は十分取られて囲うように出現する。
そしてその内側全体が底なし沼に变化する。
さらに中央上部に重力場を発生させ水を流し込む……
ユキムラらしい嫌らしい搦手だ。
「なんとも、ユキムラ殿は悪辣な手を思いつきますな!」
「酷いなぁ、やれることがあれば出来る限りやっているだけだよ。
それに、これ自体は対して効かないから普通に戦うわけだし……」
【これで動きを封じたつもりか!?
こんなもの儂には効かんぞ!】
巨大な棍棒を枝のように振るい自らを埋めようとする水は身体を避けていく、それでも周囲には壁があり波が寄せては返して再び羅刹の身体に被る。
【くそ、忌々しいが、これが何だというのだ!
我が肉体はこんなものではダメージは喰らわんぞ!】
棍棒を器用に利用して底なし沼に沈む身体を立て直している。
沈み込む速度が遅すぎるためにそう簡単には沈むことはない。
それでも、足元の泥沼、重力による押さえつけ、腰までたまった水にイライラはさせられている。
移動しようとすればタロとソーカ、ヴァリィが次から次へと襲いかかり、その仕掛けの中央部に釘付けされてしまう。
「九! どうだ?」
「はい! レン様50m程は泥砂地獄顕現しました!」
「師匠OKです!」
「よーし、第二段階だ! 弾けて混ざれポイズンバブル!」
ユキムラは毒をまとう泡を発生させる魔法を使用する。
普通は敵の身体を覆うように使用するが、泥沼の内部に発生させる。
【フハハハハハ! 笑わせる! 我に毒など効かぬわ!!】
すぐにユキムラの狙いが毒などに無いことがわかる。
ものすごい速度で羅刹の身体が沼に沈んでいく。
上部の水と沼が急速にバブル、泡によって混ぜられ沼の粘性が柔らかくなる。
同時に羅刹の身体を覆う細かなバブルが沼との摩擦を軽減し、簡単に言えば沈みやすくなる。
【くお! このガボ、くそガボガボ……】
あっという間に羅刹の全身は沼に沈んで消えていってしまう。
「あれ? 沈んじゃった?」
ユキムラも拍子抜けだ。
「まだいろいろとやろうと思ったのになぁ……」
「ユキムラ殿参考までにどのような……」
「このまま加熱してマグマにしてみようかなァ……とか?」
「師匠……流石に敵が可哀想じゃないですか……?」
「いや、鬼は強いよ? けが人とか、場合によっては死人が出たら後悔するじゃん……」
「おかしいわねぇ、至極当然なことを言っているのに、どこか納得できない……」
「拙者は素晴らしいと思いますぞ!」
そんな風に談話していても全員気は抜いていない。
たぶんこんな方法じゃ終わらない。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……
全員空中に飛んでいるが地面が音を立てて震えている。
「よし、やっぱりやろう!
全員火魔法を放て!!」
「獄炎 大火陣!」
「今こそ開け地獄の門、炎熱地獄! 燃えよ燻せよ地獄の炎!! 大炎獄地獄!!」
「インフィニットファイアーストーム!」
「炎の刃が敵を灼く、灼熱刃牡丹!!」
「大火輪送魂撃!!」
「アオーーーーーーン!!!」
タロは大きく息を吸い込み炎のブレスを吐く。
その炎の色はまばゆい白色、超超高熱の吐息だ。
周囲の土の壁は完全に溶け出している。
沼も沸き立ち一度完全に固まり、そして溶け出している。
皆の技が混ざり合い、数千度に達した土が溶け出し、マグマを形成する。
グツグツドロドロと煮え立つ地面はまさに地獄のようだ。
「だんだん地響きが強くなりますね……」
「皆気をつけろよ!」
全員油断はしない、猛烈な熱風がマグマ溜まりから発生しているが、全員魔法耐性はしっかりとあるのでダメージは生じない。
ドドドドドドドという地響きが不意に止まる。
「出るぞ!!」
マグマの表面が大きく盛り上がる。
まるで噴火のように周囲にマグマを飛び散らせながら巨大な鬼の身体が現れる。
先程までの立派な身体が、焼け付き、崩れ落ち、流れ出る血は瞬時に蒸発している。
【ガハハハハハハハ!! 気合で泳いだらなんとかなったわ!
うーん? なんじゃ、我が身体はボロボロではないか?
やはり、でかけりゃいいというものではないな。フン!!】
次の瞬間、羅刹は手に持つ半分ほどに溶け落ちた金棒を自分の胸に突き刺した。
【我も本気になるとしよう……このような小細工を許し、真の姿まで見せるとは……
他の奴らに笑われるかのぉ……、精々抵抗して『俺』に恥をかかせるなよ?】
にやりと口元が笑うと同時に鬼の身体が爆ぜる。
その場にいた全員が爆発する瞬間でも目を逸らすことはない。
ぼろぼろになった鬼の身体は爆発四散した。
そして、その後には人とほとんど変わらない大きさの鬼が立っている。
【よくぞ俺の真の姿を引き出したな!
もう、こんな小細工は効かぬぞ!】
手に持つ剣をマグマに突き立てると、その場に現界した泥沼が吹き飛ばされ綺麗に消え去ってしまう。
妖狐の地形現界が解除され、元の地面が再現されていく。
その大地にゆっくりと着地する。
相対する白狼隊達も一定の距離を取って地面へと降り立つ。
中華風の鎧を身にまとい、四肢は黒色、光り輝く金色の瞳。真っ赤な髪、それが羅刹の真の姿。
これからが本当の戦いの始まりだ!
「底なき恐怖に狂うが良い、無限泥砂地獄!」
「グラビティボール! からのーウォーターフラッド!」
羅刹の周囲に出現する大地の壁、それは別に羅刹の動きを阻害するために出現するわけじゃない、周囲と言っても距離は十分取られて囲うように出現する。
そしてその内側全体が底なし沼に变化する。
さらに中央上部に重力場を発生させ水を流し込む……
ユキムラらしい嫌らしい搦手だ。
「なんとも、ユキムラ殿は悪辣な手を思いつきますな!」
「酷いなぁ、やれることがあれば出来る限りやっているだけだよ。
それに、これ自体は対して効かないから普通に戦うわけだし……」
【これで動きを封じたつもりか!?
こんなもの儂には効かんぞ!】
巨大な棍棒を枝のように振るい自らを埋めようとする水は身体を避けていく、それでも周囲には壁があり波が寄せては返して再び羅刹の身体に被る。
【くそ、忌々しいが、これが何だというのだ!
我が肉体はこんなものではダメージは喰らわんぞ!】
棍棒を器用に利用して底なし沼に沈む身体を立て直している。
沈み込む速度が遅すぎるためにそう簡単には沈むことはない。
それでも、足元の泥沼、重力による押さえつけ、腰までたまった水にイライラはさせられている。
移動しようとすればタロとソーカ、ヴァリィが次から次へと襲いかかり、その仕掛けの中央部に釘付けされてしまう。
「九! どうだ?」
「はい! レン様50m程は泥砂地獄顕現しました!」
「師匠OKです!」
「よーし、第二段階だ! 弾けて混ざれポイズンバブル!」
ユキムラは毒をまとう泡を発生させる魔法を使用する。
普通は敵の身体を覆うように使用するが、泥沼の内部に発生させる。
【フハハハハハ! 笑わせる! 我に毒など効かぬわ!!】
すぐにユキムラの狙いが毒などに無いことがわかる。
ものすごい速度で羅刹の身体が沼に沈んでいく。
上部の水と沼が急速にバブル、泡によって混ぜられ沼の粘性が柔らかくなる。
同時に羅刹の身体を覆う細かなバブルが沼との摩擦を軽減し、簡単に言えば沈みやすくなる。
【くお! このガボ、くそガボガボ……】
あっという間に羅刹の全身は沼に沈んで消えていってしまう。
「あれ? 沈んじゃった?」
ユキムラも拍子抜けだ。
「まだいろいろとやろうと思ったのになぁ……」
「ユキムラ殿参考までにどのような……」
「このまま加熱してマグマにしてみようかなァ……とか?」
「師匠……流石に敵が可哀想じゃないですか……?」
「いや、鬼は強いよ? けが人とか、場合によっては死人が出たら後悔するじゃん……」
「おかしいわねぇ、至極当然なことを言っているのに、どこか納得できない……」
「拙者は素晴らしいと思いますぞ!」
そんな風に談話していても全員気は抜いていない。
たぶんこんな方法じゃ終わらない。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……
全員空中に飛んでいるが地面が音を立てて震えている。
「よし、やっぱりやろう!
全員火魔法を放て!!」
「獄炎 大火陣!」
「今こそ開け地獄の門、炎熱地獄! 燃えよ燻せよ地獄の炎!! 大炎獄地獄!!」
「インフィニットファイアーストーム!」
「炎の刃が敵を灼く、灼熱刃牡丹!!」
「大火輪送魂撃!!」
「アオーーーーーーン!!!」
タロは大きく息を吸い込み炎のブレスを吐く。
その炎の色はまばゆい白色、超超高熱の吐息だ。
周囲の土の壁は完全に溶け出している。
沼も沸き立ち一度完全に固まり、そして溶け出している。
皆の技が混ざり合い、数千度に達した土が溶け出し、マグマを形成する。
グツグツドロドロと煮え立つ地面はまさに地獄のようだ。
「だんだん地響きが強くなりますね……」
「皆気をつけろよ!」
全員油断はしない、猛烈な熱風がマグマ溜まりから発生しているが、全員魔法耐性はしっかりとあるのでダメージは生じない。
ドドドドドドドという地響きが不意に止まる。
「出るぞ!!」
マグマの表面が大きく盛り上がる。
まるで噴火のように周囲にマグマを飛び散らせながら巨大な鬼の身体が現れる。
先程までの立派な身体が、焼け付き、崩れ落ち、流れ出る血は瞬時に蒸発している。
【ガハハハハハハハ!! 気合で泳いだらなんとかなったわ!
うーん? なんじゃ、我が身体はボロボロではないか?
やはり、でかけりゃいいというものではないな。フン!!】
次の瞬間、羅刹は手に持つ半分ほどに溶け落ちた金棒を自分の胸に突き刺した。
【我も本気になるとしよう……このような小細工を許し、真の姿まで見せるとは……
他の奴らに笑われるかのぉ……、精々抵抗して『俺』に恥をかかせるなよ?】
にやりと口元が笑うと同時に鬼の身体が爆ぜる。
その場にいた全員が爆発する瞬間でも目を逸らすことはない。
ぼろぼろになった鬼の身体は爆発四散した。
そして、その後には人とほとんど変わらない大きさの鬼が立っている。
【よくぞ俺の真の姿を引き出したな!
もう、こんな小細工は効かぬぞ!】
手に持つ剣をマグマに突き立てると、その場に現界した泥沼が吹き飛ばされ綺麗に消え去ってしまう。
妖狐の地形現界が解除され、元の地面が再現されていく。
その大地にゆっくりと着地する。
相対する白狼隊達も一定の距離を取って地面へと降り立つ。
中華風の鎧を身にまとい、四肢は黒色、光り輝く金色の瞳。真っ赤な髪、それが羅刹の真の姿。
これからが本当の戦いの始まりだ!
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