240 / 342
240話 ルシフェル戦 前座
しおりを挟む
「天使で闇でボス属性な非常にチートな奴が出てきたなぁ……」
「えーっと、天使系ってことは聖属性無効、各属性耐性50%、無属性耐性25%で、闇属性ってことは闇も無効、各属性20%、無属性25%、ボス属性だから状態異常耐性が異常に高いってことですかね」
「そう、簡単に言えば無属性が半減してほかは7割減、光と闇は無効で状態異常も効かない。
まーやっかいなんだよ」
「つまり、素手で倍殴ればいいってことだな!」
「お、ラオがいいこと言った! その方向で行くぞー!」
目の前で漆黒の6枚の翼を広げて戦闘準備に入るボスを放っておいて、なんとも呑気な会話を繰り広げている。
ルシフェルの周囲の上空に魔法陣が複数展開され、続々と堕天使たちが召喚されていく。
「えーっと、あんまりいかないから忘れてたけど、最初は取り巻きっていうか軍勢呼んでくるからガンガン倒しながらガンガン殴っていこう! 特にでかい堕天使は出たら速攻倒すこと! 自爆するから」
いわゆる美味しくないボスなルシフェルはあまり粘着していなかったため、いまいちユキムラも記憶が曖昧だった。面倒くさいやつって印象しかない。
「数が多い! いちいち硬いし!」
群がってくる堕天使、頭が宜しくなく荒ぶって武器を振り回してくるだけなので問題ないが、数が多い。そしてそれに混じってブクブクと太った堕天使が混じってくる。
「その太っているの最優先ね! 自爆は結構ヤバイ!」
兎にも角にも数に対抗するために白狼隊も散開しながら遊撃という手法を取っている。
レンはタロの背に騎乗して移動型砲台のように魔法をぶっ放している。
バラバラと巻かれた札は式神となり堕天使達を翻弄している。
レンは陰陽術を知ることで独自の戦闘スタイルを確立しつつあった。
ユキムラの背を追い続けていたレンは知れば知るほどユキムラの機械のように正確で完成された戦闘スタイルに追いつけない事を感じていた。
その中でユキムラも使用しない戦闘スタイルを知ったことで再びユキムラの高みを別方向から目指す事ができたのだ。
ユキムラ自身はあまり積極的に戦闘に取り入れはしなかった。
もちろん知らないことは危険なので深く理解はしているが、以前からのスタイルがあまりに完成されすぎているためになかなか自分の闘い方に新しい要素を組み込むのが難しいというのが現状だった。
さらにレンが好んで使い始めたのを見てユキムラは非常に嬉しかった。
自分の後追いを止め、成長していく弟子のジャマをするべきじゃない、そう考えたのだ。
新しい要素を加えるよりもVO時代と、この世界での差異をさらに埋めていくことに注力することにしたのだ。
「ラオ! 右翼を派手に叩いてくれ! そうすれば……」
「もうやってるぜ! おまたせしたなっと!
鬼王獄炎陣!」
巨大な黒炎が一角の天使を薙ぎ払う。そこにできたスペースにユキムラが押し込んだ部隊が急な支えを無くして崩れるように入り込む。こうすることでルシフェルへの道が開く。
ソーカは指示を受ける必要もなくその意図を理解して極大の一閃を叩き込む。
「奥義 地割天裂斬!!」
ユキムラは全体を俯瞰的にみて指示を出す。
白狼隊は皆俯瞰視点を持っているので戦況の変化をすぐに把握できるが、ラオは戦術的な観点からユキムラの意図を非常によく汲み取って指示を与えなくても動いている。
長年のパートナーでもないのにこれだけの働きを行うのはユキムラにとって驚きだった。
白狼隊の他のメンバーもラオには一目を置いている。
戦闘力としても白狼隊メンバーを1対1なら圧倒するだろうし、戦術戦略的な視点も持つ。
今後の魔神との戦いにおいて中心を担うメンバーの一人だとユキムラは確信している。
「第1段階が終わるよ! 次は強力な取り巻きを呼ぶ、こっからが本番だ!
取り巻きリポップないからまずは取り巻きに集中ね」
ユキムラの指示通り、ワラワラとワイていた堕天使軍は白狼隊に殲滅された。
ルシフェル自身もチクチク攻撃を受けてそれが一定値に達すると攻撃が変化する。
まぁ、よくあるタイプのボスだ。
6人の堕天使を呼び出す。ルキフゲ、サタナキア、アガリアレプト、フルーレティ、サルガタナス、ネビロス。
皆、名前は付いているが外見は同じだ。
VOではカーソルを持っていかれるので邪魔な5人として嫌われている。
決め技がサタナキアに当たった。死ね。などと不当なヘイトを受けている。
この世界では7人パーティのように役割がしっかりと分かれていてキャラ立ちはしている。
見た目は完全天使MOBだが……
「えーっと、杖持ってるのがルキフゲで回復使うから最優先。斧持ってるアガなんとかは攻撃強力だから注意、双剣のサルガはたまに瞬身するので気をつけて、長剣ネビロスは基本放置、弓サタナキアは適度に牽制してね、フルーレティは魔法攻撃主体だから、レンはこいつに集中していいや、取り巻き全部倒さないとルシフェル自身は無敵だから攻撃は無意味なので注意ね。バフデバフは俺がやるね。それじゃぁ行こうか!」
手早く指示を伝えて戦闘再開だ。
「やっぱ、パーティ戦はいいね!」
「特にこちらが勝つ闘いは尚良い!」
「そうだね!」
それぞれが完璧に自分の仕事をすることで敵は為す術もなくその数を減らしていく。
タロはサタナキア、サルガタナス二人を翻弄し人的な有利を作る。
回復役であるルキフゲはユキムラとソーカの速攻であっという間に落とされ、数の優位と回復手段を失う。
ラオは一人でアガリアレプトを圧倒してそのまま倒してしまうし。
フルーレティはレンに何もさせてもらえないままヴァリィによって打ち倒される。
タロが遊んでいた二人も数の暴力で瞬殺。
そしてネビロスも囲んで殴られた。
「よし!」
6柱を倒すとルシフェルから禍々しいオーラが沸き立つ。
最後の闘いだ。
「えーっと、天使系ってことは聖属性無効、各属性耐性50%、無属性耐性25%で、闇属性ってことは闇も無効、各属性20%、無属性25%、ボス属性だから状態異常耐性が異常に高いってことですかね」
「そう、簡単に言えば無属性が半減してほかは7割減、光と闇は無効で状態異常も効かない。
まーやっかいなんだよ」
「つまり、素手で倍殴ればいいってことだな!」
「お、ラオがいいこと言った! その方向で行くぞー!」
目の前で漆黒の6枚の翼を広げて戦闘準備に入るボスを放っておいて、なんとも呑気な会話を繰り広げている。
ルシフェルの周囲の上空に魔法陣が複数展開され、続々と堕天使たちが召喚されていく。
「えーっと、あんまりいかないから忘れてたけど、最初は取り巻きっていうか軍勢呼んでくるからガンガン倒しながらガンガン殴っていこう! 特にでかい堕天使は出たら速攻倒すこと! 自爆するから」
いわゆる美味しくないボスなルシフェルはあまり粘着していなかったため、いまいちユキムラも記憶が曖昧だった。面倒くさいやつって印象しかない。
「数が多い! いちいち硬いし!」
群がってくる堕天使、頭が宜しくなく荒ぶって武器を振り回してくるだけなので問題ないが、数が多い。そしてそれに混じってブクブクと太った堕天使が混じってくる。
「その太っているの最優先ね! 自爆は結構ヤバイ!」
兎にも角にも数に対抗するために白狼隊も散開しながら遊撃という手法を取っている。
レンはタロの背に騎乗して移動型砲台のように魔法をぶっ放している。
バラバラと巻かれた札は式神となり堕天使達を翻弄している。
レンは陰陽術を知ることで独自の戦闘スタイルを確立しつつあった。
ユキムラの背を追い続けていたレンは知れば知るほどユキムラの機械のように正確で完成された戦闘スタイルに追いつけない事を感じていた。
その中でユキムラも使用しない戦闘スタイルを知ったことで再びユキムラの高みを別方向から目指す事ができたのだ。
ユキムラ自身はあまり積極的に戦闘に取り入れはしなかった。
もちろん知らないことは危険なので深く理解はしているが、以前からのスタイルがあまりに完成されすぎているためになかなか自分の闘い方に新しい要素を組み込むのが難しいというのが現状だった。
さらにレンが好んで使い始めたのを見てユキムラは非常に嬉しかった。
自分の後追いを止め、成長していく弟子のジャマをするべきじゃない、そう考えたのだ。
新しい要素を加えるよりもVO時代と、この世界での差異をさらに埋めていくことに注力することにしたのだ。
「ラオ! 右翼を派手に叩いてくれ! そうすれば……」
「もうやってるぜ! おまたせしたなっと!
鬼王獄炎陣!」
巨大な黒炎が一角の天使を薙ぎ払う。そこにできたスペースにユキムラが押し込んだ部隊が急な支えを無くして崩れるように入り込む。こうすることでルシフェルへの道が開く。
ソーカは指示を受ける必要もなくその意図を理解して極大の一閃を叩き込む。
「奥義 地割天裂斬!!」
ユキムラは全体を俯瞰的にみて指示を出す。
白狼隊は皆俯瞰視点を持っているので戦況の変化をすぐに把握できるが、ラオは戦術的な観点からユキムラの意図を非常によく汲み取って指示を与えなくても動いている。
長年のパートナーでもないのにこれだけの働きを行うのはユキムラにとって驚きだった。
白狼隊の他のメンバーもラオには一目を置いている。
戦闘力としても白狼隊メンバーを1対1なら圧倒するだろうし、戦術戦略的な視点も持つ。
今後の魔神との戦いにおいて中心を担うメンバーの一人だとユキムラは確信している。
「第1段階が終わるよ! 次は強力な取り巻きを呼ぶ、こっからが本番だ!
取り巻きリポップないからまずは取り巻きに集中ね」
ユキムラの指示通り、ワラワラとワイていた堕天使軍は白狼隊に殲滅された。
ルシフェル自身もチクチク攻撃を受けてそれが一定値に達すると攻撃が変化する。
まぁ、よくあるタイプのボスだ。
6人の堕天使を呼び出す。ルキフゲ、サタナキア、アガリアレプト、フルーレティ、サルガタナス、ネビロス。
皆、名前は付いているが外見は同じだ。
VOではカーソルを持っていかれるので邪魔な5人として嫌われている。
決め技がサタナキアに当たった。死ね。などと不当なヘイトを受けている。
この世界では7人パーティのように役割がしっかりと分かれていてキャラ立ちはしている。
見た目は完全天使MOBだが……
「えーっと、杖持ってるのがルキフゲで回復使うから最優先。斧持ってるアガなんとかは攻撃強力だから注意、双剣のサルガはたまに瞬身するので気をつけて、長剣ネビロスは基本放置、弓サタナキアは適度に牽制してね、フルーレティは魔法攻撃主体だから、レンはこいつに集中していいや、取り巻き全部倒さないとルシフェル自身は無敵だから攻撃は無意味なので注意ね。バフデバフは俺がやるね。それじゃぁ行こうか!」
手早く指示を伝えて戦闘再開だ。
「やっぱ、パーティ戦はいいね!」
「特にこちらが勝つ闘いは尚良い!」
「そうだね!」
それぞれが完璧に自分の仕事をすることで敵は為す術もなくその数を減らしていく。
タロはサタナキア、サルガタナス二人を翻弄し人的な有利を作る。
回復役であるルキフゲはユキムラとソーカの速攻であっという間に落とされ、数の優位と回復手段を失う。
ラオは一人でアガリアレプトを圧倒してそのまま倒してしまうし。
フルーレティはレンに何もさせてもらえないままヴァリィによって打ち倒される。
タロが遊んでいた二人も数の暴力で瞬殺。
そしてネビロスも囲んで殴られた。
「よし!」
6柱を倒すとルシフェルから禍々しいオーラが沸き立つ。
最後の闘いだ。
0
あなたにおすすめの小説
転生したら最強種の竜人かよ~目立ちたくないので種族隠して学院へ通います~
ゆる弥
ファンタジー
強さをひた隠しにして学院の入学試験を受けるが、強すぎて隠し通せておらず、逆に目立ってしまう。
コイツは何かがおかしい。
本人は気が付かず隠しているが、周りは気付き始める。
目立ちたくないのに国の最高戦力に祭り上げられてしまう可哀想な男の話。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
社畜サラリーマン、異世界でパンと魔法の経営革命
yukataka
ファンタジー
過労死寸前の30代サラリーマン・佐藤健は、気づけば中世ヨーロッパ風の異世界に転生していた。与えられたのは「発酵魔法」という謎のスキルと、前世の経営知識。転生先は辺境の寒村ベルガルド――飢えと貧困にあえぐ、希望のない場所。「この世界にパンがない…だと?」健は決意する。美味しいパンで、人々を笑顔にしよう。ブラック企業で培った根性と、発酵魔法の可能性。そして何より、人を幸せにしたいという純粋な想い。小さなパン屋から始まった"食の革命"は、やがて王国を、大陸を、世界を変えていく――。笑いあり、涙あり、そして温かい人間ドラマ。仲間たちとの絆、恋の芽生え、強大な敵との戦い。パン一つで世界を救う、心温まる異世界経営ファンタジー。
神様から転生スキルとして鑑定能力とリペア能力を授けられた理由
瀬乃一空
ファンタジー
普通の闇バイトだと思って気軽に応募したところ俺は某国の傭兵部隊に入れられた。しかし、ちょっとした俺のミスから呆気なく仲間7人とともに爆死。気が付くと目の前に神様が……。
神様は俺を異世界転生させる代わりに「罪業の柩」なるものを探すよう命じる。鑑定スキルや修復スキル、イケメン、その他を与えられることを条件に取りあえず承諾したものの、どうしたらよいか分からず、転生した途端、途方にくれるエルン。
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!
異世界翻訳者の想定外な日々 ~静かに読書生活を送る筈が何故か家がハーレム化し金持ちになったあげく黒覆面の最強怪傑となってしまった~
於田縫紀
ファンタジー
図書館の奥である本に出合った時、俺は思い出す。『そうだ、俺はかつて日本人だった』と。
その本をつい翻訳してしまった事がきっかけで俺の人生設計は狂い始める。気がつけば美少女3人に囲まれつつ仕事に追われる毎日。そして時々俺は悩む。本当に俺はこんな暮らしをしてていいのだろうかと。ハーレム状態なのだろうか。単に便利に使われているだけなのだろうかと。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる