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サプライズ、成功?

温和ってば結構…何ていうか絶倫なのかもしれない

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「俺も……音芽おとめが……その……嫌いじゃないっつーか……むしろ……その、アレだから」
 って。

 この歯切れの悪さ。
 温和はるまさらしいけどそこは「俺も音芽が大好きだよ」って返して欲しい。

「アレじゃ分からないです。なんせ私、鈍感娘ですので」
 プッと頬を膨らませてそう言ったら
「分かれよ、バカ音芽。……す、好きじゃない女に結婚しようとか言わねぇだろ、普通」
 って……。まるで憎まれ口のついでみたいに「好き」を織り込んでくるの、ずるい。

 常態の温和はるまさの「好き」はとってもレアで、エッチのとき以外にその言葉を言ってもらうのって、すごく難易度が高いの。
 可愛いも好きも、情事のとき以外にももっともっと言ってくれたら嬉しいのに。

 そんなことを思いながら温和はるまさを恨めしげに見上げたら、
「指輪のことはホント悪かったって思ってるよ」
 って、違う解釈をされてしまった。
 指輪のないプロポーズを怒っていたわけではないんだけど、そのまま続けられた言葉に私は思わず息を飲んだの。

「指輪用意したりそういう手順踏んでる間にお前を誰かに奪わとられそうで怖くなったんだよ。――お前、すげぇ可愛いのに自覚なさすぎるし、奏芽かなめが近くにいねぇから俺だけじゃどうしてもガードが甘くなるし。とにかくいつも気が気じゃねぇんだよ」

 ムッとしたような顔で言われた言葉だけど。
 その内容はすごくすごく私のことを好きだって主張してくれてるみたいで、キュン、ってしたの。

 温和はるまさ、自分がめちゃくちゃ愛を叫んでくれたこと、気がついてる?

 言ったら拗ねられそうなので、今の嬉しい告白はこっそり私だけの胸の内にしまうことにした。

 温和はるまさ、そんなにいっぱいいっぱい私のことを愛してくれて有難う。

 カナにい云々うんぬんはともかく、私、すっごく幸せです!


***


音芽おとめ、シャワー浴びたら指輪見に行くぞ」

 昨夜は結局色々ありすぎて2人して夜更かししてしまった。

 温和はるまさらしいプロポーズの余韻に浸りながら一緒に布団に入って、何だかんだでまた彼に求められて拒めなくて応じて。

 目が覚めたら昼過ぎだったのは……まぁ仕方ないかもしれない。

 温和はるまさってば結構……何ていうか絶倫なのかもしれない……。

 私、彼と一緒になって身体、もつかな。
 なんて思ってしまったの、仕方ないよね?

 自身はすでにシャワーを済ませたらしく、下だけ履いた状態に首からタオルを引っ掛けて髪を拭きながら、温和はるまさがリビングの方から声をかけてくる。
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