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11.両親からの連絡
顔が見えない方がいい
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「アールグレイ、アッサム、ホワイトピーチティー、アップルティー、ミルクキャラメルティー、ヌワラエリヤ、野いちごのガールズティー」
缶の中からひとつひとつ、これまたウサギや猫や女の子やミツバチなどが描かれた可愛らしいパッケージのティーバッグを取り出して並べていくと、美鳥が結葉を見つめた。
「オーソドックスにアールグレイにしようかな」
こんなに沢山種類があるのだから飲んだことがないようなものを選ぶ方がいいのかも?とも思った結葉だったけれど、紅茶を飲むこと自体久々だったから、飲み慣れた味が飲みたいな?と思ってしまった。
「ど定番を選んだわね」
美鳥がそんな娘を見てクスクス笑って、
「じゃあお母さんは冒険してガールズティーにしてみようかな」
と、女の子の絵柄が描かれたパックを手に取った。
「沢山入ってるから全種類ふたつずつお裾分けするね。家に帰って偉央さんと飲んで?」
美鳥がヤカンをコンロに乗せながらそう言って、結葉は「……ありがとう」と微笑んだ。
(偉央さん、紅茶、一緒に飲んでくれるかな)
考えてみたら、結葉は紅茶自体を偉央に勧めてみたことがないことに気が付いた。
偉央がコーヒーを好むのを知っていたから、勝手にそればかり選んで淹れてしまっていたけれど、もしかしたら紅茶だって偉央は喜んで飲んでくれるかも知れない。
そもそも偉央は温かい玄米茶を好む男性なのだ。
ないとは言い切れなかったのに、思いつきもしなかった。
偉央に対して、自分の視野がものすごく狭まっていることをふとした時に痛感させられることがある結葉だ。
結葉は、案外問い掛ければ「頂こうかな」とか言ってくれるんじゃないかな?と淡い期待を抱いた。
キッチンの片隅にある、例の作業スペースに湯気の薫るティーカップを置いて、美鳥と横並びに腰掛けて。
「別のお友達からクッキーの詰め合わせも頂いたのよ」
言いながらそれを出してくれる美鳥に、結葉は先ほども感じた違和感が頭をもたげるのを感じた。
自分は何か大切なものを見落としている気がしてしまった結葉だ。
漠然とした不安のなか、まだ自分が独身だった時、偉央とのお見合いの話を美鳥とここでしたことがあるなと結葉はぼんやり思い出していた。
以前は結葉が選んだ結葉好みの雑誌も数冊立ててあった机上の隅っこのブックスタンドには、今は美鳥と茂雄の好みの本で埋め尽くされていて。
自分はもうこの家には一緒に住んでいないんだなぁと、胸の奥がチクリと痛む。
缶の中からひとつひとつ、これまたウサギや猫や女の子やミツバチなどが描かれた可愛らしいパッケージのティーバッグを取り出して並べていくと、美鳥が結葉を見つめた。
「オーソドックスにアールグレイにしようかな」
こんなに沢山種類があるのだから飲んだことがないようなものを選ぶ方がいいのかも?とも思った結葉だったけれど、紅茶を飲むこと自体久々だったから、飲み慣れた味が飲みたいな?と思ってしまった。
「ど定番を選んだわね」
美鳥がそんな娘を見てクスクス笑って、
「じゃあお母さんは冒険してガールズティーにしてみようかな」
と、女の子の絵柄が描かれたパックを手に取った。
「沢山入ってるから全種類ふたつずつお裾分けするね。家に帰って偉央さんと飲んで?」
美鳥がヤカンをコンロに乗せながらそう言って、結葉は「……ありがとう」と微笑んだ。
(偉央さん、紅茶、一緒に飲んでくれるかな)
考えてみたら、結葉は紅茶自体を偉央に勧めてみたことがないことに気が付いた。
偉央がコーヒーを好むのを知っていたから、勝手にそればかり選んで淹れてしまっていたけれど、もしかしたら紅茶だって偉央は喜んで飲んでくれるかも知れない。
そもそも偉央は温かい玄米茶を好む男性なのだ。
ないとは言い切れなかったのに、思いつきもしなかった。
偉央に対して、自分の視野がものすごく狭まっていることをふとした時に痛感させられることがある結葉だ。
結葉は、案外問い掛ければ「頂こうかな」とか言ってくれるんじゃないかな?と淡い期待を抱いた。
キッチンの片隅にある、例の作業スペースに湯気の薫るティーカップを置いて、美鳥と横並びに腰掛けて。
「別のお友達からクッキーの詰め合わせも頂いたのよ」
言いながらそれを出してくれる美鳥に、結葉は先ほども感じた違和感が頭をもたげるのを感じた。
自分は何か大切なものを見落としている気がしてしまった結葉だ。
漠然とした不安のなか、まだ自分が独身だった時、偉央とのお見合いの話を美鳥とここでしたことがあるなと結葉はぼんやり思い出していた。
以前は結葉が選んだ結葉好みの雑誌も数冊立ててあった机上の隅っこのブックスタンドには、今は美鳥と茂雄の好みの本で埋め尽くされていて。
自分はもうこの家には一緒に住んでいないんだなぁと、胸の奥がチクリと痛む。
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